政府与党連絡会議
平成29年12月4日、安倍総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「まず、天皇陛下の御退位日となる皇室典範特例法の施行日につきまして、12月1日に開催された皇室会議において平成31年4月30日とすべきとの意見が決定されました。政府としては、この皇室会議の意見を踏まえ速やかに施行日を定める政令を制定するとともに、天皇陛下の御退位と皇太子殿下の御即位が国民の皆様の祝福の中でつつがなく行われるよう、全力を尽くしてまいりますので、皆様の御協力をお願い申し上げます。
先週、北朝鮮は新型と見られるICBM級弾道ミサイル発射を強行しました。政府としては、ミサイルの動きを完全に把握し、危機管理に万全の態勢をとりました。国際社会の一致した平和的解決への強い意志を踏みにじる暴挙は断じて容認できません。直ちに北朝鮮に対し厳重に抗議するとともに、米国、韓国と共に安保理緊急会合の開催を要請しました。同時にトランプ大統領及び文在寅(ムン・ジェイン)大統領とそれぞれ電話会談を行い、北朝鮮に対する一層の圧力の強化、中国の更なる役割の慫慂(しょうよう)、安保理等における緊密な連携につき一致しました。北朝鮮に政策を変えさせるため、毅然(きぜん)とした外交を通じ国際社会で一致結束して、北朝鮮に対する圧力を最大限に高め、北朝鮮の方から対話を求めてくる状況をつくっていく。この方針にいささかも変更がないことをトランプ大統領、文在寅大統領と確認しました。
今月、我が国は安保理議長国に就任し、15日に北朝鮮問題に関する安保理閣僚会合を主催します。このような行動を通じて、国際社会の取組を主導していきます。我が国はいかなる挑発行動にも屈することはありません。国際社会と連携し、圧力を最大限まで高めてまいります。引き続き、強固な日米同盟の下、高度の警戒態勢を維持し、国民の命と平和な暮らしを守り抜く決意であります。
最大の課題である少子高齢化の克服に向け、生産性革命と人づくり革命を断行してまいります。そのための新しい経済政策パッケージを今週にも取りまとめたいと考えています。先月24日に自民党、公明党、それぞれから頂いた提言をしっかりと踏まえて、現在、具体的な検討を進めております。また、今年度補正予算や来年度予算も、年末に向けて編成作業を進めており、税制改正も大詰めを迎えております。
これら全て、与党における御議論、御審議なくしては、仕上げることができないものであります。16年ぶりとなる7四半期連続のプラス成長が実現している日本経済。この経済の成長軌道を更に確かなものとし、デフレからの脱却を確実なものにしていくため、与党の皆さんの特段の御理解、御協力をお願い申し上げます。
先の総選挙で国民の皆さんから頂いた付託に応えるため、自民党、公明党の強固な連立の基盤の上に、選挙でお約束した政策を一つ一つ実行し結果を出してまいりたいと考えておりますので、皆様の御協力のほどよろしくお願い申し上げます。」