令和6年12月24日石破内閣総理大臣記者会見終了後の書面による質問に対する回答

【中国新聞】
 歳費法改正について

(回答)
 当選無効となった国会議員の歳費返納等の義務付けについては、国会において御議論いただくべき事柄であると承知していますが、自民党と公明党との間での連立政権合意で確認している課題でもあることから、自民党としても国会での議論に真摯に対応してまいります。

【信濃毎日新聞】
「年収の壁」について

(回答)
 御指摘の所得税の議論については、所得税の基礎控除が定額であるので、物価が上昇すると実質的な控除額が小さくなってしまうことに対応するため、基礎控除の額と給与所得控除の最低保障額を10万円ずつ引き上げることとしています。
 その上で、御指摘の更なる見直しについては、御指摘の減収分への対応も含め、引き続き政党間で協議がなされるものと承知しています。

【新潟日報】
 柏崎刈羽原発の再稼働と緊急時対応について

(回答)
 原子力発電所の再稼働については、安全性の確保を大前提としつつ、地元理解を得た上で再稼働していく、というのが政府の一貫した方針です。柏崎刈羽原子力発電所についても、この方針に基づき、対応していきます。
 昨年9月に、地元の要望も踏まえ、避難路の整備を含めた避難対策を中心とする具体的な対応方針を関係閣僚で確認したところであり、その対応方針に基づき避難対策の実効性向上に向けた対応を着実に進めていきます。
 「緊急時対応」の取りまとめに向けては、「柏崎刈羽地域原子力防災協議会」の枠組みの下で、作業を進めているところです。原子力防災体制の充実・強化に向けて、丁寧な議論を進めてまいります。

【CBCテレビ(中部日本放送)】
 仮装身分捜査について

(回答)
 昨今、SNS等を使って実行犯を募集する「闇バイト」による強盗事件が相次いで発生しており、被害者が亡くなる大変痛ましい事案もみられます。
 この種の犯罪は、他者への慈しみや堅実な努力といった、日本社会の中で大切にされてきた価値観・道徳観を揺るがしかねないものであり、断じて許してはなりません。
 政府においては、国民に大きな不安を与えている「闇バイト」に対して更に強力な対策を進めるため、令和6年12月、犯罪対策閣僚会議を開催し、「いわゆる「闇バイト」による強盗事件等から国民の生命・財産を守るための緊急対策」を取りまとめたところです。
 緊急対策では、犯罪者を逃さないため、「仮装身分捜査」についても、現行法の範囲内で実施するべく、検討を進めることとしており、犯罪グループが匿名性の高い通信手段等を、証拠が残りにくい連絡手段として悪用する中で、犯罪グループ内部の情報を入手するための有効な手法になるものと考えています。
 また、このような捜査手法があるということ自体が、犯罪者グループへの牽制(けんせい)となり、この種の犯罪の抑止につながるという効果も期待しています。
 「闇バイト」による強盗等から国民を守るため、スピード感を持って各種対策に取り組んでまいります。

【毎日放送】
 大阪・関西万博について

(回答)
 大阪・関西万博は、コロナ後、初の万博です。ロシアによるウクライナ侵略、緊迫する中東情勢など、世界が対立・分断し内向きになってしまいそうなときに、世界から日本に集まり、人類の未来を考える好機となるものです。
 日本の魅力を世界に発信する機会ともなります。万博を契機に、開催地である大阪・夢洲だけでなく、各地に多くの人々が訪れる流れを生み出し、日本全体に万博の効果を波及させ、その意義を一層高めていきたいと思います。
 万博の「目玉」については、人々の嗜好(しこう)が多様化する中で、一つに定めることは大変難しいところですが、日本館における「火星の石」の展示はもちろん、各国による創意工夫あるパビリオンの内容や、各種イベントの内容も続々と明らかになってきており、どなたでも楽しめるものがあるものと考えています。
 博覧会の収支については、博覧会協会において赤字にならないよう、チケット販売の拡大等に取り組む方針と承知しています。経済産業大臣の下で、博覧会の健全な運営が確保されるよう、博覧会協会を指導・監督していくこととしております。

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