総合科学技術・イノベーション会議
令和3年8月26日、菅総理は、総理大臣官邸で第56回総合科学技術・イノベーション会議を開催しました。
会議では、大学改革の方向性について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、我が国の大学改革の方向性と具体策について議論しました。大学を改革し、その研究や教育の機能を強化させることは、イノベーションを生み、経済社会を成長させるための重要な課題です。
これまで政府として、大学の自主的経営を促す取組を進めてまいりましたが、いまだ、日本と世界の大学には、経営改革や資金獲得の面で大きな差があります。このままでは、日本はイノベーションの世界的競争に劣後しかねません。
今後、我が国において、世界と伍(ご)する大学を作るために、トップレベルの研究を行う大学の改革を進めます。そのための鍵となるのがガバナンスと資金力です。
ガバナンスについては、しっかりした経営戦略を立て、外部の人材も入れた意思決定機関を作り、トップを選任、監督する体制を構築いたします。そのため、次期通常国会において、必要な法改正を目指します。
資金力については、改革に取り組む大学が世界レベルの研究を行うため、10兆円の大学ファンドの運用益により、重点的な支援を行います。その際、博士課程の最先端の研究人材の支援も進めます。
また、大学の機能強化を地方の活性化につなげることが重要です。今日お話を伺った、弘前(ひろさき)大学の健康データを活用した取組のように、地域の中核大学が、特色ある研究成果を基に新しい産業を生み出せるように、必要な政策パッケージを今年度中に取りまとめます。
大学を強くすることは、人や産業を育て、そして、豊かな未来を作る基盤です。関係閣僚においては、本日示された施策を速やかに実現することができるようにお願いいたします。」