復興推進会議
平成30年10月5日、安倍総理は、総理大臣官邸で第21回復興推進会議を開催しました。
会議では、復興の加速化への取組について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「東日本大震災からの復興は、内閣の最重要課題です。発災から間もなく7年7か月が経過します。復興の総仕上げ、福島の本格的な復興に向けて、確固たる道筋をつける重要な局面を迎えています。
復興は、総仕上げに向けて一歩一歩着実に進展しています。公営住宅や宅地の整備は、今年度末でほぼ完了します。岩手県、宮城県においては、復興・創生期間中に移転を完了し、仮設生活を解消するため、全力を尽くしてまいります。また、それぞれの自治体でまちづくりが進み、商業施設がオープンするなど、にぎわいが戻ってきています。東北を訪れる外国人宿泊者数は、昨年、震災前の約2倍に達し、今年に入ってからも全国を大幅に上回る伸び率で推移しています。
また、原発事故で大きな被害を受けた福島でも、本格的な復興を見据えた新たな段階を迎えています。避難指示が解除された地域においては、小中学校が再開するなど、生活環境の整備が進んでいます。帰還困難区域では、6町村の特定復興再生拠点の整備が始まり、避難指示の解除に向けた第一歩を踏み出しました。福島イノベーション・コースト構想も、7月に福島ロボットテストフィールドが一部開所するなど、その具体化が着実に進んでいます。
他方、発災から時間が経過するとともに、被災者・被災地の置かれた状況は多様化しており、よりきめ細やかな対応が求められています。生活再建のステージに応じた切れ目ない被災者支援、そして産業・生業(なりわい)の再生、風評の払拭を含めた、原発事故災害からの復興・再生など、現場の課題に一つ一つ丁寧に対応してまいります。
東北の復興なくして、日本の再生なし。被災者の声を聞き、その声を復興につなげていく。渡辺大臣には、一昨日、早速、福島を訪問いただきました。本日この後、岩手、宮城にも訪問いただきます。現場主義が安倍内閣の原点であります。この内閣においても、閣僚全員が復興大臣であるとの意識を共有し、被災者の心に寄り添いながら、一日も早い被災地の復興に向けて全力を尽くすよう指示いたします。」