復興推進会議・原子力災害対策本部会議合同会合
平成30年3月9日、安倍総理は、総理大臣官邸で第20回復興推進会議及び第46回原子力災害対策本部会議の合同会合を開催しました。
会議では、復興7年間の現状と課題及び原子力災害からの福島復興の進捗について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「明後日で東日本大震災から丸7年になります。東日本大震災からの復興は、内閣の最重要課題です。
これまでの取組の結果、東北3県全体で、来年春までに災害公営住宅の建設や高台移転の工事がほぼ完了する見込みとなります。道路や鉄道の整備も順調に進んでいます。製造品出荷額もおおむね震災前の水準まで回復。外国人旅行者の数も増加し、商業施設の新設などによって被災地に人々の賑わいが戻ってきています。
復興は、着実に進展しています。
福島では、帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除され、帰還困難区域では、特定復興再生拠点の整備が始まっています。福島イノベーション・コースト構想もいよいよ本格化するなど、復興・再生に向けた動きが進んでいます。
この動きを加速させていく上で、今なお続く風評の払拭が大きな課題です。私自身、首脳会談などの機会に農林水産物・食品の輸入規制の撤廃・緩和を働きかけ、既に、27か国で規制撤廃が実現しました。関係閣僚におかれては、更なる風評払拭に向け、昨年12月に策定した風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略に基づき、放射線に関する正確な情報等を効果的に発信するよう、政府一体となり、工夫を凝らして取り組んでください。
また、福島の復興を進める上で大前提となるのが、東京電力福島第一原発の安全確保です。国も前面に立って、安全かつ着実な廃炉・汚染水対策に取り組んでまいります。他方で、今なお多くの方々が避難生活を余儀なくされています。このため、心のケアなど復興のステージに応じたきめ細かな被災者支援、住まいとまちの着実な復興、観光振興や販路開拓等を通じた産業・生業の再生、原発事故災害からの復興・再生など、現場の課題に一つ一つ丁寧に対応していく必要があります。
東北の復興なくして、日本の再生なし。
閣僚全員が復興大臣である、という意識を改めて共有し、被災者の方々の心に寄り添いながら、自らの持ち場で全力を尽くすよう、改めて指示いたします。」