新型コロナウイルス感染症対策本部(第93回)
令和4年6月17日、岸田総理は、総理大臣官邸で第93回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催しました。
会議では、新型コロナウイルス感染症への対応について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日、先般、有識者会議から頂いた報告書で指摘された課題を受け止め、次の感染症危機に備えるための対応の方向性を取りまとめました。
医療提供体制については、昨年11月の『全体像』で導入した、医療機関とあらかじめ協定を締結する仕組みなどについて、法的根拠を与えることで、更に強化します。地域の拠点病院に協定締結義務を課すなど、平時から必要な医療提供体制を確保し、有事に、これが確実に回ることを担保します。
このほか、広域での医療人材の派遣の仕組み、保健所や検査の体制、ワクチン・医療用物資の確保なども強化します。また、将来の感染症危機において、緊急事態宣言等を行う場合を念頭に、要請等の実効性の向上について検討します。
そして、こうした枠組みを感染の初期段階から、より迅速かつ効果的に実行するため、司令塔機能を強化します。具体的には、内閣官房に、新たに内閣感染症危機管理庁を設置し、企画立案・総合調整の機能を強化・一元化します。厚生労働省の関係部署を一元化して感染症対策部を新設し、平時から感染症対応能力を強化します。あわせて、生活衛生関係の組織について、一部業務の他省庁への移管を含めた見直しを行い、医療行政への重点化を図ります。さらに、科学的知見の基盤となる専門家組織も一元化します。国立感染症研究所と国際医療研究センターを統合し、厚生労働省の下に、いわゆる日本版CDCを創設します。
このように、平時における機能強化を図った上で、有事においては、内閣感染症危機管理庁の指揮下において、総理大臣のリーダーシップの下、一元的に感染症対策を行います。
これら、『対応の方向性』に盛り込まれた施策について、各大臣におかれては、詳細を検討し、順次成案を得て、法律上の手当てが必要なものについては法律案の準備を進めるなど、速やかに具体化の取組を進めていただきますようお願いいたします。」