平成24年4月13日内閣官房長官声明
24.4.13
- 本日7時40分頃、北朝鮮から何らかの飛翔体が発射された。飛翔体は1分以上飛翔し、洋上に落下した。その後の情報収集の結果、当該飛翔体は北朝鮮が「人工衛星」と称するミサイルであることが確認された。なお、我が国領域内に落下したという情報は一切なく、また、国民への被害も報告されていない。
- 我が国を含む関係各国が、北朝鮮に対し発射の自制を強く求めてきたにもかかわらず、今回、北朝鮮が発射を強行したことは、我が国を含む地域の平和と安定を損なう安全保障上の重大な挑発行為と言わざるを得ない。また、今回の発射は、弾道ミサイル技術を使用したいかなる発射も行わないことを北朝鮮に義務づけた国連安保理決議第1874号を始め、第1695号及び第1718号といった累次の安保理決議に違反するものであり、日朝平壌宣言にも違反し、かつ、2005年9月の六者会合共同声明の趣旨にも反するものである。さらに、国際社会において見られていた北朝鮮との対話を通じた問題解決に向けた動きにも逆行するものである。以上の観点から、今回の発射は、我が国として容認できるものではなく、北朝鮮に対して厳重に抗議し、遺憾の意を表明する。
- 我が国としては、北朝鮮に対し、関連する国連安保理決議の即時かつ完全な履行を求める。また、この機会に改めて、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の解決に向け具体的な行動をとるよう、北朝鮮に強く求める。
- 政府としては、当面、以下の対応を取ることとする。
(1)引き続き、本件に関する情報収集、調査を行う。
(2)引き続き、国民への的確な情報提供を行う。
(3)国連安保理決議の明白な違反である今回の発射に対して、国連安保理がしかるべく対応をとることを含め、米国、韓国、中国及びロシアとの協力を強化し、他の関係国や国際社会との連携をさらに進める。
- 国民の方々には、冷静に、平常通りの生活を送っていただきたい。