長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典参列等
平成23年8月9日、菅総理は長崎市の平和公園で開催された長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参列しました。
66回目の「原爆の日」を迎えた式典には、被爆者や遺族らおよそ6000人が参列、また過去最多の44カ国の代表も出席し、犠牲となった方々の冥福を祈りました。今回は、米国の代表も初めて式典に参列しました。また、福島県からは、瀬戸孝則福島市長や、いわき市の中学生が招待されました。
田上富久長崎市長、遺族代表、被爆者代表によりこの1年間に死亡が確認された被爆者の名簿が奉安され、遺族代表、被爆者代表、地元の小・中・高校生代表が献水を行いました。そして、田上市長や菅総理らが献花を行いました。
原爆が投下された午前11時2分、「長崎の鐘」が鳴り響き、参列者は1分間の黙とうをささげました。田上市長による「平和宣言」、被爆者代表の松尾久夫さんによる「平和への誓い」、長崎市城山小学校の児童による合唱の後、菅総理によるあいさつが行われました。
菅総理は、「66年前の今日、ここ長崎の地に原子爆弾が投下され、7万人ともいわれる尊い命が一瞬にして失われました。一命をとりとめた方々も、筆舌に尽くしがたい苦しみと癒すことができない傷跡を残すこととなられました。この核兵器の惨禍を、人類は決して忘れてはならず、二度と繰り返してはなりません。私は、日本国政府を代表し、唯一の戦争被爆国として、究極的な核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け、日本国憲法を遵守し、非核三原則を堅持することを誓います。」と述べ、
また「核兵器の悲惨な実態を将来の世代に語り継いでいくことは、我が国が世界に果たすべき歴史的な役割です。非核特使の皆様の献身的なご協力に感謝申し上げます。核軍縮の機運を高めていく上で、市民の皆様の熱意と関心は欠かすことができません。皆様と共に、核軍縮・不拡散教育に関する活動を世界に広げてまいります。
本年三月十一日に発生した東日本大震災は、東京電力福島原子力発電所に極めて深刻な打撃を与えました。これにより発生した大規模かつ長期にわたる原発事故は、放射性物質の放出を引き起こし、我が国はもとより世界各国に大きな不安を与えました。今回の事故を、人類にとっての新たな教訓と受け止め、そこから学んだことを世界の人々や将来の世代に伝えていくことが我々の責務であると考えています。」とも述べました。
式典後、菅総理は長崎市内のホテルで、非核特使11名と懇談、活動報告等を受けました。続いて、「被爆者代表から要望を聞く会」に出席、5団体の代表者らから要望を受け、続いて記者会見に臨みました。
その後、「恵の丘長崎原爆養護ホーム」を慰問しました。