新型コロナウイルス感染症対策本部(第77回)
令和3年9月28日、菅総理は、総理大臣官邸で第77回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催しました。
会議では、新型コロナウイルス感染症への対応について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「多くの皆様方の御尽力により、8月の半ば過ぎに2万5,000人を超えていた全国の新規感染者数は、昨日は1,128人となりました。病床利用率は全ての都道府県において50パーセントを下回り、重症者は9月初めをピークに減少傾向にあります。一時、全国で13万人を超えた自宅療養者も、3万人となり、なお減り続けております。
こうした状況を踏まえ、19都道府県の緊急事態宣言及び8県のまん延防止等重点措置の全てを、9月30日をもって解除し、飲食などの制限を段階的に緩和することを決定いたしました。
ワクチン接種と中和抗体薬の投与が進んでおり、今後は一定の感染が生じても、安定的に医療を提供できるようになりつつあります。今後、ウイルスの存在を前提として、感染対策と日常生活を両立していくために、3つの方針で取組を進めていかなければなりません。
第1に、医療体制のもう一段の整備です。7月以降、病床、ホテルの追加に加えて、臨時の医療施設、酸素ステーションを全国で80施設設置し、現在も増設を進めています。再び感染が拡大しても、すぐに使える病床や医療人材を確保できるように体制整備を進めます。
第2に、着実なワクチン接種の継続です。既に全国民の69パーセントが1回接種し、58パーセントが2回の接種を終え、アメリカの接種率を抜きました。高齢者の接種率は9割に達し、今回の感染拡大では、高齢者の感染者10万人、死亡者8,000人を減らすことができたとの厚生労働省の試算があります。今後、10月から11月のできるだけ早い時期に、希望する全ての国民が2回目を終えるよう、接種を進めます。
第3に、日常生活の回復です。10月1日以降、当面は、アクリル板の設置や換気などの対策を取り、認証を受けた飲食店については、都道府県の判断で、酒類を提供し、営業時間は21時までとすることも可能とします。段階的な緩和を行った上で、ワクチンの接種証明や検査結果も活用した更なる措置を検討します。
新型コロナとの戦いは新たな段階を迎えます。今後、次の感染の波にも備えながら、感染対策と日常生活を両立していくことができるよう、政府一体となって取組を続けていかなければなりません。皆様の御協力をよろしくお願い申し上げます。」