令和元年度総合防災訓練
令和元年9月1日(防災の日)、安倍総理を始めとする全閣僚参加の下、令和元年度総合防災訓練が行われました。
今年度の訓練は、午前7時頃、東京都23区を震源とするマグニチュード7.3、最大震度7の首都直下地震が発生したという想定で行われました。
総理は、訓練として、総理大臣官邸へ徒歩で参集し、第1回緊急災害対策本部会議及び臨時の閣議を開催した後、記者会見で地震の概要及び政府の対応状況を説明し、国民への呼び掛けを行いました。
その後、政府調査団として、千葉県船橋市の九都県市合同防災訓練会場を訪問しました。会場では、海上避難訓練を視察し、続いてボランティアセンター運営訓練に参加しました。その後、医療救護訓練、住民参加型訓練、救出救助訓練を視察しました。
総理は、訓練の閉会式の挨拶で次のように述べました。
「本日、『防災の日』に当たり、地元船橋市の皆様を始め、自衛隊、九都県市の警察や消防、DMAT(災害派遣医療チーム)、指定公共機関を始めとする民間企業の皆様など、約110の機関、そして約5,000人の参加を得て、このような大規模な防災訓練が実施されたことは、大変意義深いものがあります。
また、本日の訓練には、ボランティア団体や我が国の未来を担う学生の皆さんにも熱心に参加していただきました。災害に対しては、皆で力を合わせるというオールジャパンの力が必要でありました。本当に心強く思います。
我が国は、その自然条件から、地震、台風、豪雨、火山噴火など、様々な災害が、場所を問わず、発生しやすい環境にあります。今年も、先週からの九州北部における豪雨や6月の山形県沖地震など、列島各地で被害が発生しています。改めて、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。政府としましては、災害応急対策や被災地の復旧・復興に、引き続き、全力を尽くしてまいります。
災害に打ち克(か)つために大切なことは、国民一人一人が、自らの命は、自らが守るという意識を持ち、防災気象情報を踏まえた適切な避難行動を心掛けること、そして、平素から、いざという時への備えをしっかり整えておくことであります。
本日行われたような実践的な訓練は大変重要なことでありまして、こうした訓練を通じて、地域の皆様と防災関係機関が強いつながりを持ち、自分の住む地域にはどのような危険があるのか、発災時に具体的にどのような行動をとるべきかということについて、理解を深め、災害への備えを確かなものとしていただきたいと思います。
政府においても、発生が懸念されている首都直下地震や南海トラフ地震を始め、様々な災害に備え、国民の生命・財産・生活を守るために、今後とも、災害対策に万全を期してまいります。
終わりに、本日、この大規模な災害訓練に大変な準備をしていただいた皆様、そして真剣に取り組んでいただいた皆様に、心から敬意と感謝を表し、総理大臣としての御挨拶とさせていただきたいと思います。」