自衛隊高級幹部会同に伴う総理主催懇親会
平成30年9月3日、安倍総理は、総理大臣公邸で自衛隊高級幹部会同に伴う総理主催懇親会を開催しました。
総理は、挨拶で次のように述べました。
「本日は、25万人の自衛隊員を代表される皆様と懇談する機会が得られたことを、大変うれしく思います。また、24時間、365日、今この瞬間も厳しい環境の下で黙々と任務に当たっている隊員の皆さんに、改めて敬意を表したいと思います。同時に、隊員の御家族の皆様に、この場を借りて心から感謝申し上げたいと思います。
今日はもう一つうれしいことがあります。ジャカルタで開催されたアジア大会で、自衛隊は金メダルを3個、銀メダルを3個、銅メダルを2個獲得してくれました。2020年、東京での活躍も大いに期待しています。
さて、この1年間、私も、様々な自衛隊の現場を訪れる機会がありました。
舞鶴では、最前線で弾道ミサイル警戒に当たるイージス艦みょうこう。首都圏に展開するPAC−3部隊。そして、重圧の中、任務に当たる皆さんの、誇りと責任感をひしひしと感じました。総理として初めて視察した特殊作戦群は、その練度の高さに目を見張りました。事柄の性質上、これ以上の感想は差し控えなければならないのは大変残念なことでありまして、私が何に驚いて、何に感動したかということは、差し控えさせていただきたいと思います。その際、第1ヘリ団による、地を這(は)うように飛行するヘリコプターの機動旋回の体験は、どうやら秘書官が手加減するなと言ったらしくて、正に手に汗握るものでありました。さらには、江田島の歴史ある学び舎(や)の清廉なたたずまい。最新鋭のC−2輸送機にも搭乗し、C−2による史上初の羽田空港への着陸を実現しました。
横須賀では、自衛艦隊司令部と掃海部隊。そして将官艇で水路を渡って訪問した潜水艦では、魚雷の上に据え付けられたベッドで、正に身も心も涼しくなるような、究極の隙間の有効活用を肌で感じました。あそこで寝れるんだったらどこでも寝れるな、そう思いましたね。
7月の豪雨災害では、4回にわたり、自衛隊の活動する現場を視察しましたが、毎回現地を案内してくれた岸川中部方面総監の顔は、会うたびに黒さを増していました。文字通り陣頭指揮に当たる指揮官、目も眩(くら)むような炎天下で士気高く献身的に活動する多くの隊員の皆さん、いずれの現場でも全力で任務に当たる自衛隊員の姿がありました。
私は、内閣総理大臣の最も重要な責務は、国民の命を守り、平和な暮らしを守ることだと考えています。この最も重要な責務を支える皆さんとは心を一つにしてしっかりと力を合わせていきたいと思います。
本日は短い時間ではありますが、皆さんと親交を深め、我々の団結が一層強固なものとなるようにしたいと、このように思います。これをもって私の挨拶は閉じさせていただきたいと思います。ありがとうございました。」