農林水産業・地域の活力創造本部
令和3年12月24日、岸田総理は、総理大臣官邸で第32回農林水産業・地域の活力創造本部を開催しました。
会議では、農林水産分野の改革の具体的方策等について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日、農林水産業・地域の活力創造プランを改訂し、今週成立した補正予算により、スピード感を持って、デジタル技術の実装を通じた生産現場のスマート化、輸出力強化、農林水産業のグリーン化を強力に推進してまいります。
また、地域経済を支える農林水産業の成長のための投資と改革を更に大胆に進めてまいります。
第1に、スマート農林水産業の推進です。
小型農業ロボットの公道走行を実現する規制改革を進め、 農業支援サービスによる機械のシェアリングの拡大や人材育成と併せ、生産現場のスマート化、加速してまいります。
分散する農地を農地バンクが集中的に集約する新たな仕組みを構築し、スマート農業の展開等を強力に後押しいたします。
第2に、農林水産物・食品の輸出力強化です。
輸出額は、11月期までで長年の目標であった年間1兆円を突破いたしました。2030年5兆円目標達成に向け、まずは2025年2兆円達成を目指してまいります。このため、品目別の輸出促進団体の認定制度を創設するとともに、輸出向けの施設整備等へ税制・金融上の特例措置を設けて、輸出にチャレンジする事業者の投資を促進いたします。さらに、海外ニーズのある有機日本酒のJAS認証制度への追加を行います。
そして第3に、農林水産業のグリーン化です。
全国的に農薬に頼らない病害虫防除への転換のための制度を構築してまいります。
また、補正予算で着手した生産者や地域ぐるみによる化学農薬・肥料の低減などの環境負荷軽減につながる取組や、そのための新技術の開発を更に後押しするための制度を構築してまいります。
これらの事項について、補正予算及び来年度当初予算約1,000億円を活用し、現場の方々に寄り添い、背中を押しながら1つ1つの取組を着実に実践するとともに、法改正が必要な事項については、次期通常国会に関連法案を提出し、政策改革を確実に具体化してまいります。関係各位の一層の御努力をお願いいたします。」