平成30年12月26日(水)午前
国際捕鯨取締条約からの脱退について
捕鯨について、来年7月から商業捕鯨を再開することとし、国際捕鯨取締条約から脱退することを決定しました。これに関する私(官房長官)からの談話はお手元のとおりであります。我が国は、国際捕鯨委員会(IWC)が、国際捕鯨取締条約の下、鯨類の保存と捕鯨産業の秩序ある発展という2つの役割を持っていることを踏まえ、いわゆる商業捕鯨モラトリアムが決定されて以降、持続可能な商業捕鯨の実施を目指して、30年以上にわたり、解決策を模索してきました。しかしながら、鯨類資源の保護のみを重視する国々からの歩み寄りは見られず、本年9月のIWC総会において、鯨類資源の持続的利用の立場と保護の立場の共存が不可能である、このことが改めて明らかとなり、今回の決断に至りました。脱退の効力が発生する来年7月から行う商業捕鯨は、日本の領海及び排他的経済水域に限定し、南極海・南半球では捕獲を行いません。また、国際法に従うとともに、鯨類の資源に悪影響を与えないよう、IWCで採択された方式により算出される捕獲枠の範囲内で行います。本決定により地域のにぎわいが増し、我が国の豊かな鯨文化が次の世代に継承されていく、このことを期待したい、このように思います。