我が国の対北朝鮮措置について(内閣官房長官発表)
平成22年4月9日
平成18年10月の北朝鮮の核実験実施発表を契機に我が国が実施している「北朝鮮籍船舶の入港禁止」の措置及び「北朝鮮からのすべての品目の輸入禁止」の措置、並びに平成21年5月の核実験実施を契機に実施している「北朝鮮に向けたすべての品目の輸出禁止」の措置については、期限が4月13日に到来するため、本日の閣議において、これらを一年間継続するための所要の手続をとった。 北朝鮮は、拉致問題について平成20年8月に合意した調査のやり直しにいまだ着手していないことなど具体的な行動をとっておらず、核・ミサイル問題についても、我が国を含む関係国の働きかけにもかかわらず、平成21年4月のミサイル発射に加え、同年5月には核実験を実施したほか、六者会合への復帰にも未だ応じていない。こうした北朝鮮をめぐる諸般の情勢を総合的に勘案し、これらの措置の継続が必要と判断したものである。 政府としては、北朝鮮の具体的行動を引き出すため、我が国独自の措置及び国連安保理決議に基づく措置を着実に実施していく。措置の執行に当たっては、関係省庁が緊密に連携し、厳格に対応する。さらに、日本が主導して採択された国連安保理決議第1874号において求められている貨物検査を的確に実施できるよう、政府として関連法案の早期成立を期す。 政府としては、日朝平壌宣言にのっとり、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を早期に実現するとの基本方針に変わりはない。 以上の一連の措置を含め、我が国が北朝鮮に対してとる措置は、北朝鮮側が拉致、核、ミサイルといった諸懸案の解決に向けた具体的な行動をとる場合には何時でも、諸般の情勢を総合的に勘案して、その一部又は全部を終了することができる。そのような行動を速やかにとるよう、特に拉致問題は被害者及び御家族が高齢となっており一日も早く解決させるよう、北朝鮮に強く求める。 政府としては、平成20年8月の日朝間の合意事項を履行する方針を維持する考えであり、この機会に、改めて、北朝鮮が具体的な行動をとることを求める。
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