令和3年6月18日


閣議後定例記者会見


質疑応答

(記者)
 オリパラの観客数上限について伺います。政府のイベント規制で上限が示されましたけれども、対策分科会では、この基準とオリンピックは無関係という話も出ております。オリパラの観客上限は、従来方針どおりこの基準をもとに検討するということでよろしいでしょうか。
(大臣)
 昨日から、どういう関係性かというご懸念をお持ちだったかと思いますが、分科会で決めるのは、あくまで、オリパラに限らず全ての世の中で起きるイベントの上限規制を決めるものです。あくまでその上限、オリンピック・パラリンピックの上限は、五者協議で決めるものです、ということを強調されたのだというふうに私は理解しております。
 その上で、もうかれこれ、ずっとお話ししていることでありますけれども、6月に五者協議でこのオリンピック・パラリンピックの観客数に係る判断を行うということを決めておりまして、まさに6月のいよいよ後半に入ってまいりましたので、これからその議論が大詰めになるという状況であります。ただ、私の認識としては、今回政府で決めた上限規制を上回るということはないという理解でございます。
(記者)
 観客の上限についてお伺いします。基本的には今お話があったように、重点措置解除地域で最大1万人という新たな規制に基づいて、ということになると思いますが、仮に上限1万人と最終決定した場合に、IOC関係者とかスポンサーとか、その招待客などは別枠で会場に入れることになるのかどうか。一部報道によると、その規模が1万人程度になるとされていますが、この事実関係と、これが適切な対応なのかどうか、大臣のお考えをお伺いします。
(大臣)
 まだそこの議論はこれからでございまして、何も決まったことはありません。
(記者)
 大臣としては適切じゃないというふうにお考えですか、現時点では。
(大臣)
 これはコロナ本部とよくご相談申し上げなければいけないことだと思います。
(記者)
 分科会の尾身会長が、オリパラのリスク提言を先ほどの組織委員会でも提出されました。大臣ご自身は現時点で受け取っておられるか。
(大臣)
 すみません、私はまだ何も見ておりません。
(記者)
 今後見られた場合、どのように五輪の観客やリスクにその点を生かすかどうかというのを教えてください。
(大臣)
 まず、私は直接まだしゃべっていないのですが、橋本会長が今朝、組織委員会のラウンドテーブルの席で尾身会長の提言を受け取られたという発言をされましたので、組織委員会が直接受け取っていただいているということは、まず私にとっては非常に、尾身会長としてこれを組織委員会に届けてほしいというお気持ちがおありになってされたことだと伺っておりますので、そういう意味でいうと、まず一つ目的は果たされているのかなと思います。その上で、今日まさにラウンドテーブルの場で様々な議論をしていただけると伺っております。私どもとしても、まずそこでどのように組織委員会がその内容を受け止めていただけるかということをきちんと注目をしていきたいと思います。私たちができることをしっかり支えていくということです。
(記者)
 東京五輪の参加選手は、選手村への酒類の持込が禁じられていないことや、避妊具を約16万個配布すると大会組織委員会が明らかにしています。そのため、濃厚接触の最たるものである性行為の可能性もありますが、この有事の際に避妊具を配布することは、わざわざ税金を使用して感染リスクを高める行為と言わざるを得ないと感じますが、丸川大臣はどのようにお考えでしょうか。また、日本国民や日本在住の方々に宴会などの自粛をお願いしているにもかかわらず、五輪選手だけ許されるのは理にかなっていないのでないでしょうか。
 五輪の開催をする上で、感染拡大を防止するために、外部と遮断した空間をつくるバブル方式を採用しておりますが、そのバブルに約30万人の国内関係者が出入りすることを東京新聞が報じています。性行為をし、感染リスクが高まっている状況で、国内関係者と接触することは、バブル内の感染を拡大させる可能性があるのではないでしょうか。
(大臣)
 私が今IOCから伺っているところによりますと、やはり選手の皆さん、選手団も含めてですが、7割から8割がワクチンを接種してこられるということを伺っております。また、今、大会関係者の中でも、選手に接触される方たちについては鋭意接種の準備を進めているところでありまして、選手についてはもう既に接種が始まっているという状況です。また、ボランティアもおかげさまでかなり接種を進めていただける状況になってまいりましたけれども、今まだなお調整している部分もございます。という状況で、他方ではワクチンを行い、また他方では検査の体制というのを今も徹底して、私も内容を詰めて、既にでき上がってはいるんですけれども、さらに確認をし、備えているところであります。そうした中で、選手の皆さま方がどうするか、酒類について、あるいはコンドームの配布についてどうするかということについては、組織委員会で検討されると伺っておりますので、組織委員会でどのような検討がされるかということをまず伺ってからご相談をしたいと思っております。
 それから、もう一つ何か質問されたのは何でしたか。それでよかった。はい、ありがとうございました。
(記者)
 東京オリンピックの聖火リレーについて、現在岩手に入っていて、明日から宮城に入ります。内閣官房が進めている復興ありがとうホストタウンも幾つかの自治体がありますが、中には直接交流ができない、また事前合宿も中止になっているというような調整を進めている自治体もありまして、当初唱えていた復興五輪の意義というのが改めて、なかなか被災地に足を運べない、問われているところがあるかと思うんですが、改めて復興五輪の意義についての丸川大臣のお考えをお伺いいたします。
(大臣)
 実は、ホストタウンハウスというのを、これはオンラインの企画ですけれども、大会期間中行うべく準備を進めております。この中で、この5年間、ホストタウンで皆さんが行ってくださった交流についてご紹介しながら、その場でもエールの交換をするということも行います。これを振り返りますと、復興ありがとうホストタウンが始まってから実際にレスキューチームと交流をして、あのときの言えなかったお礼を言ったというふうな場面もございますし、復興しつつある姿を紹介する子供たちのメッセージも、たくさんホストタウンから相手国の選手や地域に送られているところであります。既に積み重ねられてきた交流の中で、私たちはこの大会、直接は会えないけれども、選手たちが応援を受け止めてきっと頑張ってくださるという気持ちでおりますので、とりわけ、被災地の今の状況というのを、私たちがメディアの皆様にもお力添えをいただいて、しっかり世界に発信すること、そしていつかまた被災地を訪れていただける機会を、将来にわたって持っていただくことが重要であると考えております。
(記者)
 一昨日、厚労省のアドバイザリーボードの席で、国立感染研究所や京都大のチームが、有観客にした場合、無観客に比べて累計で1万人の感染者の差が出るというような試算を提出されました。その試算に対する大臣の受止、有観客の感染拡大リスクについてお願いします。
(大臣)
 それ以外にも様々なシミュレーションが出ておりまして、それぞれについてどのような前提でこのシミュレーションを行っているのかというのを今つぶさに見ているところであります。複数の、かなりの研究者の方たちが様々な試算をしていただいているというのが今の状況でございまして、私たちが見ている限りでも前提が多様であります。ですので、前提の置き方によって結果が変化することから、分析結果を参考にしつつ、今どんどん変化していっている状況も踏まえながら、ここから、なかなか7月のことをそのまま予測するのは非常に難しいんですけれども、変化していく状況というのは、それぞれ置かれている仮定のどこが参考にできるだろうかというようなことを今丁寧に見させていただいているところです。
(記者)
 海外メディアからの方なんですけれども、気になることがあります。委員会からは150カ所に決まりましたので、泊まるところですね。
(大臣)
 はい、宿泊。
(記者)
 はい、宿泊ですね。専用の入り口も決まったと思います。あるかどうか別にして、あるかどうかわかりませんので。アプリもインストールしなきゃいけない、COCOAとOCHAですね。GPSもつけている。問題は例えば、これは普通の、みんなの、海外メディアの考え方ですが、二つの携帯を持ってきて、一つは隠して、一つはアプリを設定して、出るときは分からないじゃないですか、GPSができない。どういう対策とかあるんですか、そういうことは。
(大臣)
 対策ですね。実際に宿泊施設に組織委員会から人が出ております。出入りをチェックしております。どちらに行かれますかということを確認されます。それから、出るときは必ず専用の車で出ていただきます。今お買い物に行くときはホテル内でしていただくか、まとめて誰かが買いに行くのか、それとも付いていくのかというのを検討しているところですけれども、全て出入りは、申し訳ありませんが、管理をさせていただくことになります。
(記者)
 自分で勝手にぶらぶらできないんですね。
(大臣)
 申し訳ありませんが、勝手に自由にどこかに行くのはできない仕組みになっています。
(記者)
 ありがとうございます。
(記者)
 先ほど、ホストタウンハウスというものを準備していると。もう少しどういうものをイメージされているかというのを。
(大臣)
 これは、大変恐縮ですが、リアルではありませんで、オンラインの中でのセッティングになります。昨日ちょうど撮影したので、まだ記者発表をする前なんですが、私しゃべってしまいました、申し訳ありません。詳しくは改めてご紹介したいと思いますけれども、オンライン上にそれぞれホストタウンが今までどういう交流をしてきたかということを丁寧にご紹介し、そしてそれぞれのメッセージがご紹介できるようなスペースを設けたいと思っています。
 
                
 以上