令和3年4月2日


閣議後定例記者会見


冒頭発言

 おはようございます。今日はこちらから1件お知らせがございます。
 4月は、「若年層の性暴力被害予防月間」です。
 この月間は、平成29年から毎年4月に実施してきました「AV出演強要・『JKビジネス』等被害防止月間」を発展的に継承したものであります。
 こちらが啓発ポスターでございます。
 これまでのAV出演強要やJKビジネスなどの問題の更なる啓発に加えて、深刻化しているレイプドラッグの問題、酩酊状態に乗じた性的行為の問題、SNS利用に起因する性被害、セクシュアルハラスメント、痴漢等、若年層の様々な性暴力被害の予防啓発や性暴力被害に関する相談先の周知を行うこととしております。
 また、若年層が性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないことの啓発を行います。
 このため、ご覧いただいているポスターや、リーフレットのほか、メディアを活用した広報に取り組むとともに、都道府県をはじめ各団体とも連携して、様々な啓発活動を行ってまいります。
 特に4月になりまして、新年度、若い世代の皆さま、新しい生活が始まるタイミングでもございます。
 関係省庁、内閣府・警察庁・消費者庁・総務省・法務省・文科省・厚生労働省、非常に幅広い省庁と連携をしながら、この啓発活動を進めてまいりたいと思っておりますので、是非皆さま方にもお力添えを賜れればと思っております。
 性暴力というのは、本人の同意がない性的行為というのは全て性暴力だという思いで取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。

質疑応答

(記者)
 政府が新型コロナまん延防止等重点措置を4月5日から1カ月間大阪府などに適用を決定しました。
 大阪府の吉村知事は、大阪市での聖火リレーを中止すべきとの考えを示しましたが、大臣の受止をお願いします。
(大臣)
 まず、そもそも組織委員会もこのリレーを開催するときの考え方として、具体的に都道府県に緊急事態宣言が出ている場合、あるいは都道府県の独自の規制、また不要不急の外出自粛要請が発出されている場合については、必要に応じて公道での聖火リレーを見合わせるであるとか、セレブレーション会場においては無観客での点火セレモニーだけを実施するなど、柔軟に対応してほしいということを考え方として示しておられます。
 こうしたことも踏まえて、地域の医療を預かっておられる大阪府が、ご自身たちのお考えとしてこういうことをお示しになるのは、私は理にかなった検討だと思いますし、今現在組織委員会がそれを正式に受け取っている状況ではなくて、これから提案するということでありますので、よく協議をしていただいて、府民の皆さまにもご納得いただけるような形をとっていただければと思います。
 大阪市以外に、あと17自治体を駆け抜けるということでありますので、そうしたところで密を避けた形で、聖火がつながれていくことを願っています。
(記者)
 五輪開催で組織委員会が民間に委託する大会運営費についてお伺いします。
 取材では一応人件費単価が最大30万円で試算されていることが分かったんですけれども、この額というのが、GoToトラベルとかと比較すると5倍弱で、経産省とか総務省の委託業務のイベント業務を人件費単価と捉えても、かなり高額ということが分かったんです。
 ご存知のとおり大会運営費には血税が投入されていますけれども、政府はこの水準対策評価の受止とか、調査とか、契約価格の公表も含めて、今後の対応をお伺いできますでしょうか。
(大臣)
 私どももこういう数字を耳にしたのが初めてでございましたので、どういう内訳でこういう数字を出しておられるのかなということは是非知りたいと思っております。
 いずれにしても組織委員会がまずご説明をくださるというように聞いておりますので、しっかり組織委員会の説明を伺って、それからよく精査をさせていただきたいと思います。
(記者)
 最新の世界経済フォーラムのジェンダー指数で、日本は120位ということだったんですけれども、大臣の受止とご所感をお願いします。
(大臣)
 3月31日にWorld Economic Forumが、2021年のジェンダーギャップ指数を公表されました。
 我が国は、私は横ばいという評価をしております。
 経済分野と政治分野のスコアが引き続き低調であるという評価でありまして、特に政治分野でスコアが上がっているんですが順位が下がっている。
 ということはつまり、他の国はもっと努力していると、もっとスピード感を持って取り組んでいるということだと思います。
 閣僚の数は、総理の専権事項でありますけれども、国会議員の比率、首長ということになりますと、これはまさに国民の選択ということでございますので、各政党への取組も、引き続き、私どもは働きかけをしてまいりたいと思いますが、是非、国民の皆さま全体に対する啓発活動というものも、しっかり取り組んでいかなければいけないと思っているところです。
(記者)
 関連なんですけれども、政治分野での取組に関連して、いわゆるクオータ制については、積極的に導入すべきというお考えを大臣はお持ちかどうか、法律である程度縛るという選択肢についてもご見解をお願いします。
(大臣)
 私もテレビ朝日時代にお世話になった田原総一朗さんは、僕はクオータ制がいいと思うんだよというご意見を賜りまして、過去に我々男女局がクオータ制について調べた資料等もよく読ませていただきました。
 正直、クオータ制をやった結果、どのように変化したかというところまできちんとデータが整理できておりませんので、まずそこはしっかりしてデータを整理してもらいたいということはお願いをしてあります。
 私としては、最終的には政治でお決めをいただくことでありますけれども、どのような制度の導入において、変化がもたらされたかということをしっかり確認することは重要だと考えております。
 
                
 以上