令和3年2月9日


閣議後定例記者会見


冒頭発言

 冒頭1件お知らせがございます。
 男女共同参画の推進は、我が国政府の重要かつ確固たる方針です。
 これは、男女共同参画社会基本法においても、また、昨年末に閣議決定いたしました第5次男女共同参画基本計画でも明記されているところです。
 このたび、5次計画を踏まえ、企業における女性役員の登用を促進するため、内閣府男女共同参画局のホームページにおいて、上場企業における女性役員の登用状況をまとめて公表している女性役員情報サイトを、昨日リニューアルいたしました。
 具体的には、今般新たに、女性役員比率の高い企業を業種ごとに上位3社ずつランキング化した一覧、東証一部上場企業のうち、女性役員がいない企業名の一覧を追加し、公表をいたしました。
 このサイトも参考に、各企業において、同業種で女性登用が進んでいる企業の取組等を参考にしていただくとともに、業種ごとに女性登用の取組について検討していただくなど、各企業・各業種で、主体的に女性の育成・登用に向けた取組が進むことを期待したいと思っております。
 私からは以上です。

質疑応答

(記者)
 大会組織委員会の森会長の進退について、自民党内やJOCの組織内からも辞任を求める声が出てきています。
 森会長自身も、報道の取材に対し、やめようと腹をくくっていたが、武藤事務総長に引き留められたといった趣旨の話を述べています。
 こうした引き留めの事実関係についてはどのように把握しているのか。
 また、武藤事務総長が引き留めた理由などについては、政府として把握されているのでしょうか。
(大臣)
 御指摘のような報道があることは承知しておりますけれども、私自身が直接会長本人からお聞きしたわけではありませんので、詳細というのは把握はしていない状況です。
 これまでも申し上げましたけれども、3日のJOCの評議員会における森会長の発言、このオリンピック・パラリンピックの重要な理念である男女共同参画とは全く異なるもので、あってはならない発言ということで、私から森会長に対して、これは菅総理の指示もありまして、私から連絡をさせていただいて、あってはならないということを強く森喜朗会長に申し上げました。
 森会長からは私に対して、大変申し訳なく、東京大会の成功に向けて最後まで努力したいという発言がありました。
 政府といたしましては、しっかりと安全・安心な大会の開催に向けて、東京都、組織委員会、IOCと緊密に連携をしていきたいと思っております。
(記者)
 今後、確認するようなことは考えていらっしゃいますでしょうか。
(大臣)
 直接お話をする機会がなかなかないわけですけれども、組織委員会が、やはりしっかりと今後、多様性と調和という基本理念がありますから、そういったことをどのように、今回の森会長が猛省されているということを含めて、さらに世界に向かっても、しっかりとしたジェンダー、オリンピズムの根本原則というものを、今までもやってこられておりますけれども、如何にしっかりとまた発信をしていくかということ、そういったことが重要だと思います。
(記者)
 組織委員会が、森会長の失言について、臨時の会合を来週にも開催するという報道がありますけれども、その事実関係については。
(大臣)
 報道で逆にそのようなことがあるというお話でしたけれども、まだ具体的にいつ、どのような形でというのは、詳しい内容は受けておりません。
(記者)
 もし開催された場合は、どのような場にすべきと思われるでしょうか。
 辞任を検討すべきという前提か。
(大臣)
 いいえ。
 そのことについては、組織委員会がどのような形で開かれるのかということも含めて、政府としては注視していきたいと思います。
(記者)
 昨日自民党の二階幹事長が、大会ボランティアがたくさん辞退されていることを受けて、瞬間的なもの、やめたいなら新たなボランティアを追加すると発言されましたが、これの、大臣の受止をお願いいたします。
(大臣)
 二階幹事長の発言の真意というものがどこにあられるかということに関して、私は直接その会見は見ていなかったものですから存じ上げておりませんけれども、やはりボランティアの皆さんにも信頼され、そして、さらに一緒に東京大会に向かっていこうと思っていただけるような大会に再度作り上げていく必要があるのではないかという心が込められたものではないかというふうには、私は受け止めた次第です。
 さらにこういった問題が提起されたということを受けて、多様性と調和、オリンピックの、この東京大会、パラリンピック東京大会の目指すテーマというものを、さらに多くの皆さんに発信をすることで、信頼回復をしていくべきだという思いが込められているのではないかと、私はこの言葉から受け取らせていただきました。
(記者)
 それに関連して、昨日組織委員会が発表しまして、大会ボランティアに関しては、およそ390人の辞退の申し入れがあったと、また、聖火リレーに関してはお二人あったということですけれども、これに関して、率直な大臣の受止をお願いします。
(大臣)
 この東京大会に向けて、こういった森会長の発言によって辞退をされたいという方が、390名ほど辞退されたいと申し出た方がいらっしゃるということは承知をしておりますけれども、やはり、先ほども申し上げたように、この東京大会にボランティアとして参加をしたいと思っていただけるような大会というものを、さらに目指していくべき問題だと私は受け止めております。
(記者)
 追加でもう1点なんですけれども、スポンサーの企業からもその発言に対して批判的な声が上がっていますけれども、これに対して何か大臣から御対応していく考えがあれば教えてください。
(大臣)
 やはり組織委員会が、世界スポンサー、ワールドスポンサー等も含めてしっかりとした説明責任というものを果たしていく役割はあると、役割を果たさなければいけないと思っておりますし、主催都市である東京都、そして組織委員会をバックアップしていくのが政府の役割でありますので、多様性と調和ということ、オリンピズムの根本原則、オリンピック・ムーブメントの、女性地位の向上ですとか、そういったことをやはり今まで以上に、この問題を受けて発信していくことをしなければいけないと思います。
 スポンサーの方々があっての大会でもありますので、そういったスポンサーが理解をされ、そして歓迎される東京大会でなければいけませんので、アスリートファーストの観点からも含めて、信頼回復に一層努めていく、その努力をしていくというのが政府の務めでもあると思います。
(記者)
 アメリカのバイデン大統領が、ラジオ番組で、開催を願っているけれどもまだわからないと、状況を注視していく考えを示しましたが、これについて、大臣のお考えを教えてください。
(大臣)
 バイデン大統領が昨日発言をされたということは承知をしております。
 やはり東京大会における新型コロナウイルスの感染症対策というものを、国、東京都、そして大会組織委員会としっかりと連携をとってやらなければいけないと思いますし、まさに感染症対策の専門的な知見も踏まえながら安心と安全の大会を開催する。
 それには、やはり科学あるいは医学というものの知を結集して、東京大会をいかに安全にするかということは基本だと思いますので、しっかりとやっていきたいと思います。
(記者)
 バイデン大統領が同じラジオ番組の中で総理と五輪について話しているということを明らかにしているんですけれども、大臣御自身は、日米電話協議の後に、そういった報告は総理から受けたりはしているんでしょうか。
(大臣)
 日米のですか。今、もう一度、すみません。
(記者)
 バイデン大統領が菅総理と五輪について話をしたというようなことをおっしゃっているんですけれども、先日、日米電話首脳会談があったと思うんですけど、その場で五輪の話が出たかどうかについて、大臣は総理から報告を受けているんでしょうか。
(大臣)
 それは聞いておりません。
(記者)
 していないという報告を受けているんですか。
(大臣)
 それも聞いておりません。
(記者)
 一切聞かれていない。
(大臣)
 はい。
 
                
 以上