令和3年2月5日
閣議後定例記者会見
質疑応答
(記者)
今日で、東京パラリンピックまでちょうど200日となりました。
こうした中、パラアスリートの中には、オリンピック選手と比べて活動資金の不足など、厳しい環境下で活動を余儀なくされているという声も聞かれます。
政府として、こういう状況をどのように把握しておられるのか、また、選手や競技団体に対しての追加の支援などを行うつもりはあるのか、お考えをお聞かせください。
(大臣)
東京パラリンピック競技大会の開催まで、あと200日となりました。
大会の1年延期をプラスとして前向きに捉えて、更なる高みを目指したトレーニングに励む選手の姿に私も感銘を受けております。
これまでも、政府としては、「パラリンピックの成功なくして東京大会の成功はなし」との認識の下で、パラリンピックの機運醸成や、パラスポーツの振興に取り組んでまいりました。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済後退等の影響によって、競技団体から、運営や強化費の確保に不安の声があることは承知をしておりますけれども、引き続き、スポーツ庁等と連携しながら、アスリートの皆さんが大会での最高のパフォーマンスが発揮できるように、しっかりと取組を進めていきたいと思っております。
一つ、やはり、特にパラリンピックの選手のホストタウン、共生社会ホストタウンを展開していますけども、パラアスリートに大変励まされたという、それぞれのホストタウンの、特に若い世代の方たちが、非常にそういったことに前向きに捉えて、バリアフリーですとか、あるいはそういった地域社会にどのように貢献していくのかというような、そういう取組をしていただいているということは、まさにパラアスリートからいただく非常にすばらしい教育になっていますので、そういったことも含めて、今後の展開も考えていきたいなと私自身思っています。
(記者)
昨日の森会長の件に関してなんですけれども、昨日、官房長官も、対応は橋本大臣にという発言もありましたけれども、海外でこれだけ取り上げられてしまっていることに対して、日本政府として何かしら具体的に発信したりだとかという対策は考えていらっしゃいますか。
(大臣)
昨日、総理の指示もありまして、私のほうから森会長に連絡をさせていただきました。
男女共同参画というのは、社会全体で取組が進められている中で、オリンピック憲章においてもIOCの使命と役割として定められている、極めて重要だということ、そして、女性の立場にしっかりと立ちながら世界に向けてメッセージを発信する大会としていくことが必要だということで、私からは非常に強くお話をさせていただきました。
会長自身からは、大変申し訳なく、東京大会の成功に向けて最後まで努力をしていきたいというお話がありました。
その後、昨日の夜ですけれども、IOCからも、森会長は発言について謝罪し、そして、これでIOCとしてこの問題は終了と考えるという表明がされたと承知をしております。
昨夜、私も、直接バッハ会長から電話連絡をいただきまして、その旨お話も、しっかりとやっていくというお話をさせていただきました。
特にジェンダー、差別、そういったことに関しては、海外は特に強く持っていらっしゃるわけですので、そういったことが、この東京大会の主催国である日本がしっかりと理解を示していかなければいけないということでありますので、信頼され、そして理解され、歓迎される東京大会になるべく、しっかりと準備を取り組んでいきたいと思っています。
(記者)
政府としての対応は一旦こちらで、森会長に強く申し上げたことで終わりということでしょうか。
(大臣)
はい。
(記者)
辞任を否定されましたけれども、公的な会長という立場にいらっしゃる方があのような発言をされたという、その立場に居続けるということは、やはり社会にもそういう不平等を容認するような空気を少し作ってしまうような影響は少なからずあると思うんですけれども、大臣個人として、あの立場にいらっしゃり続けることをどのように考えていらっしゃいますか。
(大臣)
国としては、やはり東京都、組織委員会、主催都市である東京都と運営を司る組織委員会、この部分においてしっかりと連携をして、その両者ができないことを国が、感染症対策をはじめとして、やらなければいけない対応を国がしていくということであります。
辞任ですとか、そういったことのお話がありますけれども、その点については、公益財団である組織委員会がお決めになることでありますので、その決定に基づいて今、組織委員会が運営されておりますので、それを政府としてしっかりとサポートをしていくという立場に変わりはありません。
(記者)
昨日大臣が森会長と会われたときに、森会長から大変申し訳ないという話があったということなんですけれども。
昨日、森会長が夜の番組で、深い意味を持って言ったわけではないと、だんだん話が大きくなって取り上げられるのは本意ではないということも話しているんですけれども、こういう発言が出てくることについてどう思われますか。
(大臣)
会ってはいませんで、昨日は電話で話をさせていただいたということであります。
その後のライブでしょうか、テレビ出演をされたということでありますけれども、それについては、その以前にしっかりと会長は謝罪をされ、撤回をされておりましたので、引き続き、対応というものに、しっかりとした努力をしてほしいと私は思います。
同じことが繰り返されないように。
(記者)
昨夜バッハ会長からお電話があったということで、大臣も、しっかりやっていくとお話しされたということですが、バッハ会長から具体的に会長についてどんなお話があったんでしょうか。
(大臣)
組織委員会からIOCの方に一連のこういった状況が報告をされ、森会長が発言を撤回し、謝罪をされたということを受けて、IOCとして、その部分についてはよく理解をしたと、引き続き、政府として東京大会の成功に向けて努力をしてほしいということを私にお話がありましたので、しっかりと全力を尽くしてやっていきますとお話を申し上げたということです。
以上
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