令和2年9月18日


閣議後定例記者会見


冒頭発言

 引き続き東京オリンピック競技大会・パラリンピック競技大会及び男女共同参画、女性活躍担当大臣を拝命させていただきました。
 報道機関の皆様には、今後とも、記者会見等を通じて大変お世話になりますが、引き続き御指導賜りますようにお願い申し上げます。
 ありがとうございます。
 

質疑応答

(記者)
 先日の会見が時間の制約もございましたので、改めて大臣に再任されたことに関して御説明し切れなかった部分も含めて、今後の抱負などをお願いします。
(大臣)
 ありがとうございます。お時間をいただいて、お話をさせていただきます。
 まず、東京オリンピック・パラリンピック競技大会につきましては、喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症対策についての検討を進めているところであります。大会の主役であるアスリートの声をしっかりと伺いながら、丁寧に準備を進めてまいります。
 また、来年は東日本大震災から10年目の節目となります。
 復興オリンピック・パラリンピックの旗を引き続き高く掲げ、大会を契機として、被災地の復興を後押しするとともに、復興を成し遂げつつある姿を世界に発信できるように取り組んでまいります。
 加えて、夏季パラリンピックが同一都市で2回開催されるのは史上初めてです。
 パラリンピックの成功なくして東京大会の成功はなしという認識の下に取り組み、大会を契機とした共生社会の実現につなげていきたいと思います。
 引き続き、世界のアスリートが万全のコンディションでプレーを行い、観客の皆さんにとっても安心で安全な大会を実現するとともに、東京大会を機とするレガシーを生み出し、確実に次世代に残していけるよう、東京都や大会組織委員会と連携をしつつ、丁寧に準備を進めてまいります。
 サイバーセキュリティについては、経済社会におけるデジタル技術のより一層の活用のためには、サイバーセキュリティの確保が大前提であり、サイバーセキュリティ戦略本部に関する事務を担当する大臣として、関係大臣とともに緊密な連携を図り、サイバーセキュリティ対策の強化に積極的に取り組んでまいります。
 男女共同参画・女性活躍については、男女共同参画社会の実現及び女性活躍の推進は、人口減少下において、就業人口の増加にとどまらず、生産性の向上やイノベーションをもたらし、経済社会の活力を高めていくものであります。
 また、人生100年時代において、性別にとらわれず、自らの選択によって長い人生を設計することができる社会の実現にとって不可欠であります。
 新型コロナウイルス感染症拡大が、女性に強く影響を与えております。
 DVの増加・深刻化や、女性の雇用への影響等にしっかりと対応するとともに、女性の積極的な採用・登用の促進、男女ともに仕事と生活を両立できる環境の整備、女性に対する暴力の根絶に向けた対策の強化に取り組んでまいります。
 これらの課題を含め、次の5年間の男女共同参画社会の形成の促進に向けて、年内を目途に、新たな男女共同参画基本計画を策定してまいります。
 しっかりとやっていきたいと思います。
(記者)
 菅新内閣が高支持率ということで報道が出ていますけども、大臣はその理由についてどういうふうにお考えを持っていますでしょうか。
(大臣)
 安倍内閣の継承と同時に前に進めていくと。
 それと同時に、やはり7年9カ月の官房長官としての手腕というものが、菅内閣になってもその経験をしっかりと生かしながら、改革を含めながら発展性の持てる、そして日本を世界にしっかりと発信することができるという、既に菅総理が官房長官時代からその能力を多くの国民の皆さんに期待されていた、そのあらわれではないかと私は感じております。
(記者)
 昨日、森組織委会長との会談で、大臣はアスリートに対するプッシュ型支援を実施したいとお話しされましたが、具体的にどのようなサポートをお考えでしょうか。
(大臣)
 かねてから、私自身がアスリートという立場、あるいは日本選手団の団長という立場で、選手により近いところでこの東京大会を見据えてきたということがありましたので、森会長としては、常にアスリートの経験を生かしてしっかりと期待に応えてほしいというお話をしてくださっておりました。
 昨日の組織委員会での、萩生田文部科学大臣と3人で会見をした折にも、アスリートの経験をというお話をしていただいたので、私としてもその経験を生かして、プッシュ型で選手の思いというものをしっかりと受けとめながら、やるべきことをしっかりとやっていきたいということの表現だったわけです。
 私としては、全てがプッシュ型でいいとは思ってはおりませんで、いくら長いアスリートの経験があるといっても、過去の話でありますので、これだけ時代が進んでいく中で、アスリートとしての当時の経験が全て今に合っているかというと、そうじゃないわけですね。
 ですので、アスリートが今現在何を思い、何を求めているのかということが一番大事だと私は思います。
 押しつけるやり方ではなくて、常に競技団体、そしてアスリートと常に一緒になって東京大会に向かって、今現在のアスリートの気持ちをどういうふうに反映することができるかということが一番大事であると。
 だからこそ、これは本当に大丈夫なのかな、やってもらえるのかなとか、これを言ってもちょっとハードルが高いのではないかなと、もしかしたらアスリートが思っているかもしれないので、そういうときにはしっかりとプッシュ型で、そのときの考え方を常にキャッチをするということが重要だという思いの中で、相互的にプッシュ型というお話をさせていただいたということであります。
 安心・安全の大会をするためには、主役となるアスリートが今何を求め、何を見つめて来年に向かっていくかということ、この今の気持ちというのを大切にするために、アスリートとしての経験をそこで生かしていきたいと考えています。
(記者)
 政治分野の男女共同参画が世界的に遅れている点に関しまして、16日の参院本会議での首相指名で、大臣も超党派のママパパ議員連盟で一緒に活動されている45歳の伊藤孝恵議員に1票が投じられて、議場ではどよめきが起きました。
 世界では40代、50代の女性首相が珍しくない中で、伊藤議員が自分で入れたんじゃないかと揶揄したり嘲笑したりする声が男性議員の中から上がったと聞きますけれども、大臣はどよめきが上がったときにどんなことを感じられましたでしょうか。
(大臣)
 やはり、今、この時代の中で、ジェンダーギャップ指数も日本は121位でありますし、そういったことを考えていきますと、やはりもっともっと女性が、例えば首相候補であったり、あらゆる立場の、閣僚もそうですけれども、あらゆる役職に、女性が普通に当たり前に起用されるということがこれからは望ましいと私は思っておりますので、やはり伊藤孝恵さんのお名前が出たということ、このどよめきというのは、これからの世代に一つの意見といいますか、そういった第一歩を記したことにもなるのではないかと議場では感じました。
 多くの国民の皆さんが、やはり有権者の52%は女性ですから、女性の立場としての政策というものが当たり前に、女性がやっていくほうがいいと国民の皆さんは後押しをしてくださっておりますので。
 特に今、今回の第5次男女共同基本計画を策定するに当たりましても、全国から5,600件以上のコメントをいただいておりますので、それだけやはり関心を持って国民の皆さんは女性活躍を願っていると思いますので、そういった思いに少しでも答えていけるように、担当大臣としてしっかりと進めていきたいと思います。
(記者)
 五輪のコロナ対策に関連してなんですけれども、ホストタウンの自治体などは、特に検査費用を含めて財政負担などで懸念の声も上がっていると思いますが。
 先日、意見交換会でも聞いていらっしゃると思うんですけれども、改めて政府としてどのように自治体を支えていくか、財政的な支援の規模感と、現時点でのお考えをお聞かせください。
(大臣)
 先日も、ここ何回かオンラインで、コロナ対策についてももちろんですけれども、ホストタウン、あるいは復興ホストタウンですとか共生社会ホストタウンについて、オンラインで全国の首長さんたちと会談をさせていただいているんですけど、その中でやはり一番心配なのは経費の問題、これは挙げられておりました。
 今、コロナ対策調整会議、国のイニシアチブの下に開催をさせていただいておりますので、こういったことも含めて、全体としてどういうような問題点があって、そして地方自治体に対してもコロナ対策をどこまでお願いしなければいけないかということ、そういったことをしっかりと今協議をしているところでありますので、不安のないように、安心して、経費もそうですけれども、不安がない、安心してホストタウンとしての役割を果たしていただけるような状況にしていきたいと、現段階では思っております。
(記者)
 きのうの森会長ともお話されたようですけど、報道前の会見では報道からの質問に答える形が多かったと思うんですが、3人でお話しされている中で、大臣お2人と森さんの向いている方向は一緒だと感じたんですが。
 何か3人で今後1年間で共有した危機感というか、目の前の課題だったり、今後への決意みたいなものを何かお話しされたことがあれば、教えていただきたいんですけど。
(大臣)
 まさに共通点は来年の東京大会、確実に開催をして、そして確実に成功させて、そしてしっかりと次世代にレガシーをバトンタッチする、このことをしっかりと確信をしているということは共通点だと思います。
 あとは、森会長の御指導の下に、スポーツを所管していただいている萩生田文部科学大臣の指導の下に、私自身は東京大会を開催するに当たって、特にアスリートの思いをしっかりと受けとめながら、安心と安全の大会にするべく連携をして。
 一つのスポーツというもののテーマだけではありませんけれども、幸いにも森会長の下でいろいろと政治活動もさせていただいておりましたし、萩生田文部科学大臣とも常に一緒に政策勉強会をしておりましたので、一つのチームとして、この東京大会に挑んでいけるというふうに、非常に心強く思っております。
(記者)
 新内閣の女性閣僚が2人であることに関連して、これが昨年121位で過去最低だったジェンダーギャップ指数にも当然影響してくると思いますが、こういった国際的なランキングが落ちることによって日本への信用度が下がることにならないかと、大臣はどうお考えでしょうか。
(大臣)
 下がらないようにしてかなければいけないと思っております。
 今までも女性活躍という旗を掲げて全力で女性活躍あるいは男女共同参画政策に進んでまいりましたので、なかなか到達をしなかった分野というのは、政治分野であったりですとか、ありますけれども、道筋は着実につけてきたと思っておりますので。
 その分のしっかりと確実にやってきたというものを、これから第5次の計画を立てるに当たっては、今まで着実にやってきたけれども、すぐその数字に表すことができなかった部分を計画の中にしっかりと盛り込んで、そして早い段階でスピード感を持って、世界に向かって同じような女性政策というものが達成できるようにしていきたいと思っております。
 
                
 以上