令和2年6月5日


閣議後定例記者会見


質疑応答
(記者)
 冒頭2点お伺いさせていただきます。  きのう、森会長と小池知事が面会をされまして、大会を合理化していく方針などを改めて確認されたということですが、大臣はこの件で何か報告を受けられているか、もしくは、大臣御自身が大会開催のあり方について最近何か森会長らと意見交換をされていたことがあれば、お願いいたします。
(大臣)
 昨日、森会長と小池知事が会談されたということは承知しております。その内容については、またエグゼクティブ・プロジェクトレビュー等でいろいろお話を聞かせていただくことになるかと思います。  今後は、やはりIOC、東京都、そして組織委員会が状況を見ながら、全てのことにおいての検討に入っていくことになりますので、引き続いて政府としてはしっかりと寄り添う形で対応を考えていきたいと考えております。
(記者)
 大臣御自身が、何か森会長らと最近連絡を取ったりということはありましたか。
(大臣)
 いいえ。全体的に、いろいろなお話を森会長とはさせていただくことはありますけれども、このテーマについてというようなことではないです。
(記者)
 もう一点、総理が3月に掲げられた完全な形でのオリンピック・パラリンピックの開催についてですが、3月と現在とで、大分コロナの状況も変わっていて、まだなかなか終息も見通せない状況ですが、改めて来年の大会の完全な形での開催について、大臣はそのまま目指すべきと考えるか、現時点でどのようにお考えでしょうか。
(大臣)
 やはり第一は、この新型コロナウイルスを世界的にしっかりと結束して終息に向かって努力をしていくということがまず第一であります。  現段階では、どのようになるかということは、オリンピック・パラリンピックの開催ということに関してどういう検討をしていくかということは、組織委員会からもお話がありますけれども、IOCもそうですけれども、今は時期尚早というお話がありますとおりに、今後の状況を見ながらということになると思います。その中で、やはりアスリートの健康と環境整備、そして安全・安心な大会運営ということが第一ですので、観客の皆さんの健康ということも含めて全体を見ていく中で、やはり全てにおいてそういったことを配慮しながら完全な形ということになるんだろうと私は考えます。
(記者)
 先ほどの質問に関連して、アスリートの今後、環境とありましたが、これは具体的にどういったことを指すのでしょうか。
(大臣)
 今後、やはりIOCや組織委員会が、アスリートの健康という面において、いろいろな要望が出てくることはあるんだと思っております。その中で、国として、感染症対策というのは、このコロナウイルスの発症という前から、国の役割として、しっかりと感染症対策はやっていくということになってきておりましたので、引き続いて、感染症の一つであるこのコロナウイルスの対応というのは、政府の役割としてしっかりとIOCや、あるいは組織委員会と連携をしながらこの対応に向かっていくということです。
(記者)
 来週IOC理事会がありまして、組織委員会が15分のプレゼンを行うということですが、どのような現状報告を行うといったようなことを、国のほうに組織委員会側から話は上がっていますでしょうか。
(大臣)
 今、6月10日のIOC理事会においてのプレゼンについての内容は、お聞きをしておりません。その後、当然会長からブリーフィングがありますので、そのことをしっかりと注視をして、今後政府としての対応を考えていくということになります。
(記者)
 1点追加です。冒頭大臣が、全てにおいて完全な形という質問に対して、全てにおいて配慮していくというお言葉があったんですが、この配慮していくという考え方の中には、状況によっては観客数の削減であったり無観客であったりと、場合によってはそういったことも考えていかなくてはならないとお考えでしょうか。
(大臣)
 最終的な判断、そして見直しも含めて、IOC、組織委員会が東京都と共に決定をしていくということになります。  今、エグゼクティブ・プロジェクトレビューの中において、最適化、合理化についての検討ということで、常にそういった話し合いはしてきております。やはりその状況に応じて、アスリート、そして観客の皆さん、全ての皆さんにとって安心・安全な大会を第一に考えていくのが私はその務めだと思いますので、その上においてしっかりとした完全な形だというふうに私は解釈をしています。
(記者)
 では、完全な形についての質問で、現状の、新型コロナウイルスによって経済的な影響が大きく、また、今後、渡航制限等がどうなるかわからないという中で、まだ終息のめどがなかなか立っていない中で、やはり既存の、今まで積み上げてきた開会式のあり方であったり、観客の入れ方であったり、そういったことを見直すチャンスが来ているなと感じているんですけれども、大臣のお考えはいかがですか。
(大臣)
 そうですね。やはりコロナウイルス感染症対策を考えていく上においてと、そしてもう一つは、やはりこの東京大会が1年延期になったということにおいては、当然取り巻く環境というものはかなり変わってくると思います。この東京大会に対して。  そういう中で何が最適なのかということを考えていく中では、やはり合理化を含めて対応していかなければいけないと思いますし、かねてからいろいろな議論が、大会のあり方というものに関しては、コロナがということ、そして1年延期になったからということではない前から、IOCやあるいはアスリート委員会の中でも議論を重ねてきたという経緯があります。そういう意味においては、今回が、それを実現をしていくのか、あるいはやはりしっかりとまた考え直すべきときが来たのではないかということにおいては、しっかりとそういった時期を捉えていくある意味でのチャンスとしていかなければ、前に進んでいけないのではないかというふうには、私は考えます。
(記者)
 先ほどの完全な形の質問で、環境とか全体を見ていく中でとおっしゃったんですが、大臣の考える完全というのは、総理がおっしゃっていた観客がちゃんといてというのとはまた別なんでしょうか。
(大臣)
 いいえ。これから組織委員会も、昨日、秋以降に検討に入る状況になるだろうというお話がありましたとおり、状況を見ながら、今後、コロナの対策というものを含めながら考えていくべきことなんだと思っております。まだ観客のことについては議論はされていないと私は承知をしています。
                
 以上