令和2年5月29日


閣議後定例記者会見


冒頭発言
 冒頭3件お知らせがございます。  まず1点目です。本日の閣議で、平成32年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措法等の一部を改正する法律案を閣議決定いたしました。  本法案においては、オリパラ推進本部の設置期限の1年延長、2021年の祝日の特別措置、外国の大会関係者等の非課税措置の延長等の措置を講ずるものです。政府として、早期の成立を目指して取り組んでまいります。  続いて2点目です。ホストタウンの第20次登録として、本日、新たに2件登録いたしました。これにより、登録件数が426件、自治体数が498件、相手国・地域数が2カ国増加の171となりました。また、あわせて鳴門市及び徳島県を本日付で共生社会ホストタウンとして登録することといたしました。これにより、共生社会ホストタウンは89件となります。  全国のホストタウンには、2021年に延期された東京大会に向けて、世界から参加する選手の皆様を温かくお迎えし、力強い応援をしていただく準備をお願いしたいと思います。  続いて3件目は、「災害対応力を強化する女性の視点〜男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン〜」についてです。昨年度の検討会での検討結果を踏まえ、パブリックコメントを通じた国民の皆様からの御意見を反映し、このたび取りまとめました。  近年の災害での経験を踏まえ、地方公共団体の防災・危機管理部局と男女共同参画部局とがより密接に連携できるよう、具体的な事項を示したほか、写真や事例を交えてわかりやすいものにいたしました。  パブリックコメントでは、延べ700件近い御意見をいただきました。御意見をお寄せくださった皆様方に感謝を申し上げます。  防災・復興への女性の視点の導入については、まだまだ道半ばであると認識をしております。関係省庁や全国知事会などの関係団体と連携をして、このガイドラインの周知徹底を図るとともに、取り組み状況をフォローアップすることにより、全国での取り組みを促進してまいります。詳細につきましては、男女共同参画局にお問い合わせをいただきたいと思います。  私からは以上です。

質疑応答
(記者)
 今御説明のあった特措法の改正案の件ですけども、改めてこの法律の必要性と、政府として早急の成立を目指すということですが、本国会での成立の見通しについてお願いします。
(大臣)
 東京オリンピック・パラリンピック大会の新たな開催日が決定いたしました中で、来年の大会成功に向けた我が国の確固たる姿勢を国際社会に対して一日も早く示す必要があると思っております。また、祝日の特例は、国民生活及び経済活動に大きな影響を及ぼすものでありますので、可能な限り長期の周知期間を確保する必要があります。  こういったことと同時に、税制の特例は、本年末に期限を迎えるため、年内の措置が必須でありまして、既に多くの大会関係者が来日をしている中、速やかに延長措置を講じなければ、関係者の税制上の地位が不安定となってしまいまして、大会準備に支障を生じる恐れがあります。この国会、日程的にもかなりタイトになってまいりましたけれども、来年の東京大会の成功に向けて、一日も早い成立を目指してしっかりとやっていきたいと思っております。
(記者)
 きのうの国会でも、委員会でも質問があったと思うんですが、DVに関して、相談体制をかなり強化されている中で、寄せられた声について集計して分析とか、そういったおつもりというのはありますでしょうか。
(大臣)
 いろいろとSNS等でDV相談プラスを展開してきているんですけれども、以前から、私自身が特に懸念をしていたのは、やはりSNSですとかそういった相談をすることができない状況、本当にもう諦めてしまうといいますか、そういうような状況にまで陥っている人がいるのではないかなということを心配しておりました。今後は、DV被害に苦しんでいるのに相談につながることができていない方たちの支援も重要な課題であると考えておりまして、初めて相談された方の相談の経緯を分析することなどによって、相談につながっていない人をどう相談につなげていくかということ、こういったことも検討していかないといけないと思って指示をしております。  やはり、どの部分で、どのようにそういった心に寄り添うことができるかということを、徹底して研究をしながら検討していかなければいけないなと考えております。
(記者)
 追加で、指示というのは、具体的にどんな指示をされていらっしゃいますか。
(大臣)
 やはりDVですとか、あらゆる、特にコロナ対策での自粛によって、今までにないストレスがかかっていて、そして家族内で、例えば身動きが取れなくなってしまっているような方々もいるかもしれないです。そういった中で、その方たちの声を聞き、あるいはSNS等での反応、そういうところをいろいろな関係者の方々、専門家の方々に(分析を)お願いしているわけですけれども、今後どういうところにそういったこと(分析結果)を周知徹底することによって救われるものがあるのかということも、しっかりとやっていっていただきたいと言っております。  そして、今回の補正予算の中におきましても、そういったことがしっかりと手厚くできるような状況にもなっていくかとも思いますので、徹底して、検証も含めながら対策をやっていきたいと思っております。
(記者)
 特措法とは直接は関係ないですけれども、大会に伴う措置という意味では、天皇陛下が大会期間中に名誉総裁をお務めいただくということに一応なっていますけれども、これについては、引き続いて来年の大会でもお願いするというような形でよろしいでしょうか。
(大臣)
 その点につきましても、東京都、そして組織委員会と政府という中で、エグゼクティブ・プロジェクトレビューもありますけれども、そういった中でいろいろなお話があると思われますので、政府として、対応をどのようにしたらいいかということを、しっかりと考えていきたいと思っております。
                
 以上