令和2年4月14日
閣議後定例記者会見
質疑応答
(記 者)
先日、全日本柔道連盟のほうでコロナウイルスの感染が拡大したとい事例がありましたけれども、事務局が閉鎖しながらも会議を開いていたということで、そこで広がったという見方も広がっております。緊急事態宣言下で他の競技団体でも、オリンピック・パラリンピックの延期に伴って五輪の選考の新しい方式ですとか内定者の取り扱いとか、早急に決めたいというようなことで会議を予定しているような競技団体があるかもしれないんですけれども、そういうところに対して、会議を今の時点で開くべきなのか、大臣のお考えをお聞かせください。
(大 臣)
全柔連においては、役員及び職員への新型コロナウイルス感染症への感染が相次いて確認された件については、全柔連からお詫びとともに今後の対応についてメッセージが出されたと承知しております。
今後ですけれども、やはり各種会議でのWeb会議の積極的な導入、あるいは役職員を含む柔道関係者に対して、改めて衛生対策、不要不急の外出自粛の徹底等の呼びかけなどを行って、柔道界を挙げて新型コロナウイルス感染拡大の防止に努めていくというふうに伺っております。総合対応推進チームがありますけれども、こういった枠組みを活用しながら競技団体からの相談に対応するとともに、感染症対策に関する正確な情報をプッシュ型でお知らせしてきたいというふうに思っております。
こういった基本的なことをやりながらも、今後は、今、テレワークが徹底されておりますし、また緊急的な会議が必要とする場合においても、こういったWeb会議ですとか、そういった中であらゆることを駆使しながら感染対策に努めていっていただきたいと思っておりますので、そういった呼びかけも徹底して、この総合対応推進チームから発信していかなければいけないと思っております。
(記 者)
競技団体においては高齢の役員の方がいるところが多いと思います。Web会議になかなかなじみがない方も多いと思うんですけれども、それでもそこはやるべきということなのか、大臣としてどうお考えでしょうか。
(大 臣)
早急にといえば、電話等もありますので、メールですとか電話、そういったところで対応していただくということが必要だと思います。この状況を踏まえて、徹底してそういった対策を考えていかなければ、私としては、やはり選手が不安になってしまうと思うんです。徹底をするということにおいて、各競技団体が抱える選手の精神的な、メンタル的な部分においても、そういった徹底をすることがサポートにもなっていくと思いますので、全体を考えていく中で、拡大防止のために徹底してやっていきたいと思います。
(記 者)
IOCのバッハ会長が、ドイツのメディアに対して、延期に伴う追加経費についてIOCの負担が数百億円規模という見方の考えを明らかにしました。これについての大臣の受けとめと、改めてそういった経費についての事業負担のあり方についてお願いいたします。
(大 臣)
東京大会に対してというのは、変わらず、IOC、そして開催都市の東京都、そして大会の準備運営を担う組織委員会が主催するものでありますので、国はそれをサポートをしていくということで、大枠の合意というのは変わるものではないわけなんですけれども、バッハ会長からの追加経費に対して払う意思があるというようなコメントが出されたということは、報道で私も見させていただきました。それを見る限りでは、東京大会の経費に対して、あるいは財政的に困難な状況に直面している各IF、そういったところにもというふうなお考えがあるのかどうか、そこがよくはっきり分かりません。組織委員会、そして東京都とのいろいろな会議がありますので、具体的にどのぐらいの経費が見込まれていくのかということでの、IOCがどう考えておられるかということは今後だと思いますので、政府としては注視していきながら、しっかりと寄り添う形で取り組んでいきたいと思います。
(記 者)
バッハ会長が示す数百億円という額に対しては、大臣はどのように受けとめていらっしゃいますか。
(大 臣)
やはりこの1年延期となった東京大会を成功させていくという意味においては、IOCは相当な思いでこの延期に向かって準備をされていくんだと思っております。この大会を成功させるということは、バッハ会長にとっても大変な大きな使命感を持っていらっしゃると思いますので、その金額としては、今後適切な金額が提示されることが望ましいのではないかと私は思います。
(記 者)
今の追加経費の件なんですけれども、今後IOCが負担をするという考えだという受けとめなんでしょうか。
(大 臣)
はい。私は報道を見る限りはそういうふうに思いました。例えば札幌に移転になったマラソンと競歩に関しても、決定権を持つIOCから移転ということを決めたということの中で、追加経費が出される予定だったわけですから、今後も追加経費に対してIOCが負担をしていくということは十分にあると思いますし、今後そういったことも、全体的に見てIOCからサポートしていただくということは、非常にアスリートにとっても安心感が持てるといいますか、非常にいいことではないかと思います。
(記 者)
それは、IOCが全額をもつのではなくて一部という負担ですか。
(大 臣)
今後どのぐらいの追加経費がかかっていくかということもありますので、それを見なければ、IOCとしても金額は分からないんじゃないでしょうかね。
(記 者)
アスリートの競技環境の件なんですけれども、先日の閣議後にもNTCの閉鎖について質問があったと思うんですが、今、練習環境が十分でない中、アスリートもそれぞれすごく不安もあると思うんですが、その後大臣のところに何かそういった声なり、あとはJOC側から具体的なサポートの体制とか、もし聞こえてきていたら教えていただきたいのと、アスリートがそれぞれ自宅でできるトレーニングなどを動画でも上げてやっている状況というのが結構見られるんですけれども、そういったそれぞれ努力しているアスリートに対しての今のお気持ちというか、受けとめをお願いいたします。
(大 臣)
先日の記者会見でもお話しさせていただいたんですけれども、その後、JOCがWeb会議で各競技団体にヒアリングをされました。その状況をお伝えいただいており、その中では、やはり慎重にしていくべきことだという声もありますし、また、それぞれの競技団体の持つ、あるいは競技の環境、室内でトレーニングができる人とできない環境の方、あるいはチームゲームであったり、ボールゲームであったりというふうにして、競技の質によって全くトレーニング場の環境って違うんですね。ご存じの通りなんですけれども。それに対してどのように対応していくかということ、これを早急にスポーツ庁、文部科学省、そしてJOCも含めて、それぞれWeb会議等で今後相談をさせていただくというような段階にまでなりました。
5月6日までという緊急事態宣言が出されたわけですけれども、それを待つことができないのがアスリートのトレーニング環境ですので、今の時点では、やはり感染拡大防止を徹底して健康管理も含めて行いながら、できる限りのトレーニング環境を整えていくということを同時進行で全力でやるということで、今、対応する準備に入っているところです。
そういった中で、日本国内、そしてまた各国のアスリートの方たちが発信をしていただいているということは非常にありがたいですし、また、不安に思っている、そういったことに直面したことのない、例えば若手のアスリートですとか、そういったアスリートたちが、自宅にこもって非常に不安になっている選手も多いと思うんですけれども、Youtubeですとか、インスタグラムですとか、そういったものを見ながら非常に精神的に前向きになっている選手も出てきたというふうなことなものですから、そういったやりとりを見ていて、非常にありがたいなと思っております。
やはり与えられた環境の中で、そしてやるべきことを見い出していくということは、いずれも先の競技力に必ずつながっていくものになりますので、困難なことに直面することを、プラス思考で考えて、乗り越えてもらいたいと思います。そのことが報われるように、環境整備をすることに全力を挙げていきたいというふうに思います。
(記 者)
関連になるんですけれども、先週のJOCのヒアリングで、NFのほうから財政的な打撃がかなり出ているという声がかなり上がったと聞いていますけれども、JOCのほうから関係各所へ支援を頼むということが一つ、国として、現状のNF支援で何かできることというのはあったりしますか。
(大 臣)
ヒアリングの中では、財政的な部分において非常に困難に直面しているという声はあったというふうに承知しております。
今後、国としては、選手の強化対策というのをやっていますけれども、こういったことも、スポーツ庁等にもお話をしながら、どのように、まさに安心して安全に強化をしていくことができるかということも含めて、今後考えていかなければいけない状況になるかなと思っております。
(記 者)
最初の質問の関連なんですけれども、各競技団体が、選考とかをすごく急がなければいけないところはあるけれども、大臣としてはなるべくそういうのは対面ではなくてWebとかメールとかでやってほしいという、そういう形でよろしいでしょうか。
(大 臣)
そうですね、はい。やはり何か大きな問題になっては大変なことになりますので、できる限りそういった状況を踏まえて、早急に決めなければいけないことは、当然、今こういう時だからこそたくさんあると思いますけれども、そういったことも、いろいろ知恵を絞りながら、できる限りWebですとかそういった対応をして、徹底をしていくというふうにやっていただきたいと思っています。
以上
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