令和元年11月5日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 おはようございます。発言がこちらからはございませんので、よろしくお願いします。

2.質疑応答
(記 者)
 復興ありがとうホストタウン事業に関してお伺いします。大臣は昨日、福島県を訪れて、ホストタウンサミットを視察されたと思いますけれども、この御感想と、また改めて、今後、その復興ありがとうホストタウンの取組において期待されるところをお聞かせいただけますでしょうか。
(大 臣)
 昨日、福島のJヴィレッジに行かせていただきました。復興オリンピック・パラリンピックを具現化する、復興ありがとうホストタウンのイベントとして、サッカーの聖地であるJヴィレッジで開催をさせていただけたということは、とても感慨深いものがありました。特に、今回、アルゼンチンのブラインドサッカーの代表チームと日本の代表チームの試合を開催させていただいたわけです。その試合も私、見させていただいたんですけれども、大変感動いたしました。その中で、福島の子供たちにお越しを頂いて、そしてブラインドサッカーを実際に経験していただいたりしたんですけれども、非常にそういった友好を深める形の中でも、いい取組をすることができたなというふうに思っております。10月1日にアルゼンチンの復興ありがとうホストタウンになったばかりの広野町、楢葉町、川俣町の子供たちが特に、アルゼンチンの代表、そして日本の代表との交流を深めることができたわけですけれども、今後そういった取組を通じて、それぞれの国と、そしてまた復興の姿を見せていく、見ていただく中でのバリアフリーですとか、いろいろなまちづくりというものも含めて、バリアフリーのまちづくりというものも含めて、レガシーとして取り組むべきものであるなというふうに改めて感じました。その後にすぐ「復興ありがとうホストタウン連絡協議会」の第2回総会を開催させていただきまして、ホストタウン大使に任命をさせていただいたのが、今、子供たちにも人気のポケモンのキャラクターなんですけれども、イシツブテ、ラプラス、ラッキーという、そういった3匹の大使にもお越しをいただいて、復興ありがとうホストタウンへの大使任命をさせていただくというような、そんな取組をいたしました。それぞれのやはり自治体が一堂に会して、あらゆる取組を共有し合っていくということが更に大きなつながりになっていくんだなということを昨日の協議会で実感をいたしまして、そういった取組も、更に自治体を増やしながら取組を進めていきたいというふうに思っております。そしてもう一つは、1964年の、55年前の東京大会のときの体操の金メダリストと、そして水泳の金メダリストのお二方にお越しを頂いて講演をしていただいたんですけれども、非常に有意義な会であったなというふうに思っております。お二人のお話を聞いた地元の皆さんが、更に今回の東京大会のレガシーというものも非常にいいイメージづくりができた瞬間でなかったかなというふうに感じました。今後、そういった取組を含めまして、被災地はもちろんですけれども、日本全体で来年のオリンピック・パラリンピックの成功に向けて、「復興ありがとうホストタウン」もしっかりとした取組をしていきたいというふうに思っております。
(記 者)
 ラグビーのワールドカップ日本大会が閉幕しました。大臣御自身、この大会を振り返ってどういうふうに御覧になったかという点と、改めて東京大会オリパラ大会に向けて開催準備で参考になる点などでお気づきになった点があれば教えてください。
(大 臣)
 私も4試合観させていただいたんですけれども、そのほかの試合はテレビ等でいろいろと観させていただきました。今回、日本のチームが決勝トーナメントに進出をしたということもありまして、大変な盛り上がりを見せていただいたというふうに思っております。この盛り上がりというものが、更に東京大会に向かって非常にいい機運醸成にもつながったなというふうに思いますし、関係者の皆さん、そして、何よりも活躍をしていただいた日本チームの代表選手の皆さんに、心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。その中で、今回、特に台風が接近をして、そしてまた直撃をしたというときの開催でもありましたので、試合が中止せざるを得なかったという状況もありました。そういった中での早期の決断といいますか、そういったことがこれから求められていくだろうとも思いましたし、また、輸送の関係ですね、円滑な輸送システムを構築するということに関しては、今回も各競技場によっては周りが渋滞といったことも見られましたが、それでも関係者の皆様方の御尽力でスムーズな運営ができたんだろうというふうに思っております。またもう一つは、最初の段階ですけれども、飲食等の持込み制限の問題というのもありましたので、これから来年の東京大会は、暑さ対策も含めまして飲料水ですね、独自の飲料水を持ち込むことができるようにするためのいろいろな対策というのも今組織委員会等でお考えいただいております。安心と安全のオリンピック・パラリンピックですけれども、かつ、やはり熱中症対策ですとか、それぞれの個々の体調に応じた取組というのが非常に重要になってきますので、そういったことを今回の大会を更に検証をさせていただいて、来年の東京大会に向かって、しっかりとこの経験というものを十分に生かしていけるような取組にしていきたいというふうに思っています。
(記 者)
 スポーツクライミングのオリンピックの代表選考基準をめぐってかなり混乱が起きているんですけれども、大臣御自身のこの問題についての御所見と、それから今後、今回のスポーツクライミングのように、新たに追加で入った競技が今回のオリンピックの場合は非常に多いんですが、こういう代表選考をめぐった混乱みたいなものがまたほかの競技で起きないかどうかといった危惧もあろうかと思うんですけれども、その点について、大臣、どのようにお考えか。
(大 臣)
 例えば、この夏の世界陸上に関して、右代(うしろ)選手の出場権をめぐっての問題等があったことを記憶していますけれども、今回のスポーツクライミングのこういった出場をめぐる問題に関して、日々のそれぞれのIF、NFとの連携、そして情報等を取り込む作業というのは日々必要なんだということを改めて実感しました。今後は、この出場基準をめぐって国際スポーツクライミング連盟を国際スポーツ仲裁機構、いわゆるCASに提訴したということを承知しておりますので、今後の選手に対しての説明や、あるいは選考方法がどのように行われていくかということに対してしっかりと注視していきたいというふうに思っております。やはり頑張ってきた選手たちが、出場権をめぐって閉ざされてしまうということ、決まった基準に対して出場権を得るために頑張っていたときに、全く違ったルールになってしまうということは、これはアスリートファーストと私は言えないというふうに思いますので、全体的なことを考えていく中で、しっかりとした説明と、そして運営というものを明確に示していただくということが今後大切だろうというふうに思います。
(記 者)
 今日の午後、日本陸連の強化委員会などでマラソンや競歩に関する会見が行われると思いますが、改めて、札幌に変更になったことに対する御所感と、費用負担に関する部分で、やはり国としては負担するお考えはないのか、お聞かせください。
(大 臣)
 この開催地の変更というのは、あまりにも突然の問題で、IOCが全ての権限を持っているということも、オリンピック憲章の中にしっかりと定められております関係上、やむを得ない判断だったというふうに私は思っております。ただ、その中でIOC、そして調整委員会を開催していく中で、組織委員会と東京都との話合い、そして、その最後は四者協議ということで私自身も政府側として出席をさせていただきました。決定ということにはなりましたけれども、様々な問題がまだ山積するということですので、国として、政府として決まったことに対して最大限サポートをしていくということに変わりはないというふうに思っております。私自身やはり、先般もお話しさせていただいたんですが、アスリート出身ということもあるものですから、どうしてもアスリートの心境になりますと、突然の開催地の変更というのは非常に驚きと戸惑いというのは隠せないんだというふうに思います。そういった中で選手たちへの心の部分でのケア、配慮というもの、そして、これからの合宿等々の場所ですとかそういったものも変更するような状況になっていくんだと思うんです。変更するということが決定した以上は、何とか気持ちを切り換えて、そしてJOCも含め、しっかりとそういったことのサポートもお願いを四者協議の中で山下会長にさせていただきましたけれども、気持ちを切り換えて、そして最大限、自分自身の個々の目標に向かって力を発揮できるようにしていただきたいな、それが一つです。それと、やはり繰り返しますけども、東京都と、そして東京都民の皆さんが、子供たちを始めどのようにしてこのマラソンや競歩を東京の文化を発信して、そしてお手伝いをしようかというふうに準備をしてきた方々への心の配慮といったものも必要だなということを改めてこの開催地変更に対して私自身が思ったことであります。そして、経費なんですけれども、これはどのぐらいの追加経費が掛かるかということは、今まさに精査していただいているところだというふうに思うんですけれども、やはり大枠合意は基本としてIOC、そして組織委員会、東京都、あるいは今開催変更になった北海道や札幌市がそれぞれこれから開催、追加経費をどのように負担をしていくかということが協議されていきますので、まずは、国としてはそれをしっかりと注視をさせていただきたいというふうに思っております。国がお支払をするということではなく、決められたことの中でどのように配分されていくかということをしっかりと注視していきたいと思います。
        
 以上