令和元年10月1日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
おはようございます。私から報告をさせていただきます。本日、「復興ありがとうホストタウン」2件を決定いたしました。1件目は福島県楢葉町、広野町、川俣町が、アルゼンチン共和国を相手国とするものです。アルゼンチンからは、同国赤十字社を通じまして多額の支援を頂くとともに、サッカーアルゼンチン代表で大変世界的に有名なメッシ選手が、福島県の子供たちにユニフォームを送るなど、元気づけていただきました。また、川俣町は、同国の小学生から多数の励ましの絵画も頂いております。2件目は、福島県二本松市がクウェート国を相手とするものであります。クウェートからは、東日本大震災後に日本に対して多額の御支援を頂きました。福島県では、被災した中小企業に対する支援や子供たちの教育支援などに活用をされました。2件とも、両国から頂いた多くの支援に対し、それぞれ自治体が代表してお礼を申し上げるという趣旨を込めて、「復興ありがとうホストタウン」になっております。これによりまして「復興ありがとうホストタウン」は、全部で27件となりました。昨日までに福島、宮城、岩手の各県を訪問しまして、各知事と意見交換をしてまいりました。引き続き各県としっかりと連携をし、「復興ありがとうホストタウン」を進めてまいりたいというふうに思っております。私からは以上です。
2.質疑応答
(記 者)
昨日の東北出張の改めての感想を伺えますでしょうか。
(大 臣)
本来ですと、もっと早くに被災地3県に伺う予定だったんですけれども、岩手にまだ行けていなかったということで、達増知事とは、お電話で話をしたり、あるいはラグビーワールドカップのウエルカムパーティーであったり、今回の茨城県国体の功労者表彰式と懇談会でお会いしたりはしていたんですけれど、やはり岩手に直接行きまして県庁でしっかりと正式に、就任と、そして「復興ありがとうホストタウン」をはじめとして、オリンピック・パラリンピックが、しっかりと復興・復旧に向けて発信をするだけではなくて、様々な強化をしながらレガシーとして次世代に残していけるように、努力をしていきたいというようなお話だったり、やはり釜石でのラグビーの、これから13日ももう一つありますけれども、大変盛り上がったというお話で、非常に知事とはとても和やかにいいお話ができたと思ってます。
(記 者)
もう一問、チケットの関連でお伺いしたいんですけども、先週組織委員会が、東京五輪のチケットで不正購入があったということを発表されたのと、あとラグビーワールドカップでも不正購入、購入したチケットが使えなくて入場できないというケースが、相次いでるという報道があるんですけれども、改めて東京オリンピックに向けて、そういうことに対しての国がどう対応されていきたいかというのを、お伺いできますでしょうか。
(大 臣)
先週27日の日ですね、組織委員会から、虚偽の個人情報によって登録されたIDでの抽選申込みで大規模な購入があると考えられるという発表を受けて、それは承知をしております。その中で、やはり不正に取得したチケットを無効扱いをする手続を進めているというふうに聞いております。その部分においては、やはり多くの方が、ルールにのっとって正式に申し込んでいる中で、そういったところは、公正・公平を保ちながら、しっかりとした対応をしていくべきだというふうに思います。組織委員会のチケット不正購入への対応というものも、今やっていっていただいておりますので、そこのところはしっかりと注視をしていきたいというふうに思っております。そういったことが、やはりオリンピック・パラリンピックを開催する上において観客の皆さんが、残念なといいますか、盛り上げにマイナスになるようなことには、決してなってはいけないというふうに思いますので、しっかりとした対応をするべく組織委員会の動きを注視したいと思ってます。
(記 者)
「復興ありがとうホストタウン」の新たな登録2件についてお尋ねいたします。大臣は、かねてから東京五輪は、特に福島の復興の発信の機会にもというふうに強調しておっしゃってらっしゃいますけれども、今回新たに2件登録されたところでですね、被災地の原発事故の被災地の子供たちにとって、どんな機会になってほしいかというところのお気持ちをお願いいたします。
(大 臣)
やはり復旧・復興というものを遂げていく姿を世界に発信するということも、非常に大事なことではありますが、それと同時にその後も、オリンピック・パラリンピックが終わった後も、しっかりとそれぞれの国やあるいは日本国内においても、復旧・復興を遂げていく姿と、そしてそのことによって何がもたらされていくかということは、明確に発信をしていくべきだというふうに思っています。科学的な根拠に基づいて食品の安全性、被災地の食品・農産品が、すばらしい安心と安全のものであって、そしてすばらしいおいしさを保つものだということも、このオリンピック・パラリンピックで発信をすることによって勇気と希望を、これからも子供たちが持っていただけるというものにしていきたいというふうにも思います。また、これから世界が注目をするこのオリンピック・パラリンピックの中で、地域の創生ですとか、暑さ対策も含めてですけれども、あるいは新しいエネルギーですとか、そういったところを世界に先駆けて、このオリンピック・パラリンピックを通じて、すばらしい日本の全ての技術というものが、この復旧・復興を遂げていく姿と共に発信をするということは、より新たな市場拡大にもつながっていくものだというふうに思います。そういったことが、自分たちのまちでオリンピック・パラリンピックを成功させたんだという、本当に今ワールドカップでやってるような、スクラムを組んで自信を持てる、そういう開催にしていきたいというふうに思ってます。
(記 者)
ちょっと話題変わるんですけれども、今日から消費税10%になって初の軽減税率がスタートしたんですけれども、それについての受け止めをお願いします。
(大 臣)
今日から消費税が10%ということでありますけれども、やはりこれは次世代に向かってですね、幼児教育の無償化も含め少子化対策、あるいは社会保障制度というものを、しっかりと持続可能なものに確立していくために、大変必要な重要な施策であるというふうに思っております。その中で政府としても、前回の5%から8%に消費税がアップしたときの国民の皆さんの動向、あるいはいろいろな経済状況を踏まえて、今回、軽減税率ですとか、あらゆる面の様々な施策を盛り込んで、ポイント還元ですとか、そういったことをしっかりとやっていくことをしておりますので、引き続き状況を見据えながら、そういった対応は全力を尽くしていくべきだというふうに思っております。
(記 者)
オリンピックをめぐる韓国の動きについてお伺いします。先日、韓国の与党議員がですね、オリンピック会場周辺の放射性物質の物質量を記した日本地図というのを公表しました。また、旭日旗に関してもですね、韓国の国会の方で、旭日旗の持込みを禁止する決議が採択されたほか、IOCの加盟国に対しても、旭日旗の使用を禁じるよう求める文書というのを、メールで送信されたと伺っております。こういった動きの中で、韓国のオリンピックに対する動きについての大臣の受け止めをお願いいたします。
(大 臣)
いろいろな韓国の動きに対してどのように受け止めているかということでよろしいですか。その部分に関しては、個別にコメントというのは差し控えるべきだというふうに思っております。このオリンピック・パラリンピックというものをしっかりと成功させていく上においては、東京都そして組織委員会あるいはIOC、IPC、そういったところがこのオリンピックに、全ての国にやはり参加をしていただいて、そして平和ですとか、あるいはこのオリンピック・パラリンピックの持つ持続可能な社会をつくり上げていく、様々なこのIOC、IPCが掲げるオリンピック・パラリンピックの意義というものを、踏まえていく中で、政府としてしっかりとした対応をしていくということが必要だというふうに思っております。韓国がというふうな個別の問題ではなく、そういったことの中にその問題も入るとするならば、しっかりとそれぞれの動きを注視しながら対応していくべきだというふうに考えています。
(記 者)
今のお答えに関連してなんですけども、旭日旗にしろ、食品の安全性の問題にしろ、少し系統は違う問題ではありますが、日本側としての主張を、何か海外なり国内に向けて、改めて発信しようというお考えというのはありますでしょうか。
(大 臣)
やはり食品の安全性といいましても、ここは科学的な根拠に基づいてしっかりとした発信をするべきということが、一番大事だというふうに思いますし、旭日旗に関しては、報道ベースですけれども、国会で持込み禁止の決議をされたということも承知をいたしております。けれども、そういったことに関しても、それぞれがやはりこの問題に対して組織委員会あるいは東京都の対応というものを注視しながら、国としてどのように対応していくかということに尽きると思います。
(記 者)
今、ラグビーのワールドカップの方が、アイルランド戦に勝ったことによって、すごく皆さん盛り上がりを見せているんですけれども、その日本全体の盛り上がりについて、大臣はどのように見ていらっしゃるか伺いたいんですけれども。
(大 臣)
4年前のラグビーワールドカップも大変盛り上がって、それはやはり強豪国に対して勝利をしたということで、大変な盛り上がりだったというふうに記憶してますけれども、今回も直前までランキングトップであったアイルランドに勝利をしたということで、更に盛り上がっているなというふうに思いました。ちょうどあのときは、国体の開会式が終わり、そして功労者表彰で、そして懇親会ということで、天皇皇后両陛下が水戸市においてスポーツ関係者と懇談をしていただいているときに、日本がちょうどアイルランドに勝利をしたんですね。そこを関係者の方々とアナウンスで、今、日本が勝利をしましたということで、天皇皇后両陛下も非常に喜ばれて、そして会場で一気に拍手喝采で、国体もそうですけれども、オリンピックにもつながっていくという意味においては、やはり自国開催で自国の選手やチームが活躍するということが、どれだけ成功への一つの大きなポイントになっていくかなということを、改めて実感しました。
以上
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