令和元年7月29日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
今日、冒頭、私から3件発言をさせていただきます。いよいよ東京大会まで1年を切り、本番に向けました準備、本格的な実行段階に入りました。政府といたしましては、オリパラ基本方針に基づき大会の成功に向けた取組を進めており、本年6月7日に開催されたオリパラ推進本部においては、政府として重点的に取り組んでいくべき項目の取組状況を報告したところです。また、一昨日の27日には、釜石市で開催された復興ありがとうホストタウン連絡協議会の第1回総会におきまして、私から復興オリンピック・パラリンピックに係る政府の取組を公表いたしたところであります。さらに、先程、閣議の後の閣僚懇談会におきまして私から各大臣に対して、閣僚各位におかれては、リーダーシップを発揮して関連施策を着実に実施し、大会の準備をより一層加速していただくようお願いをいたしたところであります。1年を切りましたので、引き続き大会の成功に向けて政府一体となって取組を加速してまいります。二つめでありますが、本日、復興ありがとうホストタウン1件を決定いたしました。福島県伊達市、ガイアナ共和国を相手国とするものであります。東日本大震災発災後、ガイアナ共和国から日本赤十字社に多額の義援金が送られました。伊達市は、震災により約300棟の家屋が被害を受けるとともに、原子力発電所の事故の影響により市民が避難するなど、様々な影響を受けており、義援金はこれらの方々への生活支援に役立てられました。これに対し伊達市が代表してお礼を申し上げるという趣旨を込めまして、復興ありがとうホストタウンになったところでございます。これにより復興ありがとうホストタウンは25件となりました。3件めでありますが、来年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた交通対策に関する夏の試行のチャレンジウイークが、先週終了し、多くの方々の協力により一定の成果をおさめることができました。特に24日、26日の交通規制実施日におきましては、首都高速の交通需要が集中するエリアにおいて混雑の緩和が図られました。これもひとえに国民や企業の皆様の協力の賜物でありまして、感謝を申し上げるところであります。一方、大会本番は大会関係車両などが7万台と言われておりますが、追加されるために、より深掘りした対策が求められます。大会時の円滑な大会輸送と経済活動、市民生活の共存に向け、引き続き政府として取り組むとともに、国民や企業の皆様に御協力をお願いをしていきたいと思っております。私からは以上であります。
2.質疑応答
(記 者)
冒頭に関連するんですけど、交通規制、首都高の交通規制についてお伺いします。交通量、最大30%削減するという目標でしたけども、7%程度にとどまっているということで、率直な感想をお願いします。それを踏まえて、首都高速道路の料金の上乗せ、期間中の料金の上乗せについて議論されていますけども、大臣としてはそれが必要かどうかというのは、どのように感じてらっしゃるでしょうか。
(大 臣)
24日に試行されました交通の緩和ですね、これにつきましては、首都高が約7%減少、一般道では約4%減少になったと、こういうような数字の報告を受けているところでございまして、まあ一定程度削減ができたのかなと、このように思っております。これから先でありますけれども、今、詳細なデータについてですね、現在収集・分析中ということを聞いておりますので、そのデータの収集・分析を待って、次なることを、対応を考えていかなければならない、こういうふうに思っております。首都高の料金の御質問も出してございましたが、これも御承知のとおり2月の交通輸送技術検討会の議論を踏まえまして、組織委員会と東京都が、料金施策の効果や影響について政府や首都高速会社に検討の協力依頼があったところでございます。先程も申し上げましたけれども、試行によりまして一定の交通量の削減が図られたところでありますが、本番におきましては、先程申し上げましたとおりに大会関係車両の台数が上乗せをされるわけでございますので、そのことも考えながら今後の、今回の試行結果を踏まえて、交通需要マネジメントや交通規制を始めとした対策を、総合的に考えなければならないと思っておりまして、その総合的に考えている中において、この首都高の料金をどうするかということも、あわせ検討をしてまいりたいと思っておりますが、現時点ではまだデータの収集、この分析が済んでございませんので、今の段階で具体的な結論を得ているものではありません。
(記 者)
もう一点、一昨日、復興ありがとうホストタウン連絡協議会の初めての会合が開かれたわけですけども、改めてですね、大会まで1年を過ぎた中で復興五輪の機運をどう高めていくのかというのを、改めてお伺いさせてください。
(大 臣)
2020年大会は、これは復興オリンピック・パラリンピックだということを、招致段階から位置付けられているところでございます。これは看板だけではなしに、正に復興五輪の名にふさわしい大会として2020年大会を成功させるためにはですね、もう何といっても被災地の方々と東京大会をしっかり結び付ける活動が、必要であると思っております。その活動の一つが復興ありがとうホストタウンの創設でありまして、今回も伊達市が一つ増えたわけでございますけれども、被災3県においての復興ありがとうホストタウンになっていただいているところが増えてるというのは、大変うれしく思っております。また、その活動の内容につきましてもそれぞれ工夫をされてですね、事前合宿をするところもあれば、事後交流を重点に置くところもある、非常にバラエティーに富んで対応していただいておりますが、やはり重要なのは、そうした取組を横展開していく、また、それを上乗せしていくということであると思いますんで、一昨日開きましたその第1回目の連絡協議会、大変ですね、参加された首長の皆さん方も熱心でありますし、今後とも連絡協議会などを通じて、そうした復興ありがとうホストタウンの活動の中身を充実していきたいというところで、それをもって復興オリンピック・復興パラリンピックを、こう内実が伴ったもの、もちろんこのホストタウンだけじゃなしに、被災3県の食材、木材を使うとか様々な取組がありますけれども、その一つとして復興五輪具現化のためにこの復興ありがとうホストタウンを活用していきたいと思ってます。
以上
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