令和元年6月7日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
おはようございます。今日は冒頭、私から2件発言をさせていただきたいと思います。本日、閣議の前に、13回目の東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部の会合が開催されました。私から、今回で3回目となります政府の取組に関する報告案、これは国会に提出する報告案になりますが、それを御説明するとともに、大会に向けた最近の取組を報告致しました。安倍総理からは、大会本番に向けた準備が実行段階に入ること、復興オリンピック・パラリンピックについて、閣僚全員が復興大臣であるとの認識を共有し、政府一体となって取組を進めること、総理が来年3月、聖火リレーのスタート地となる福島を訪問し、被災地の皆さんとともに東日本大震災から復興が進んでいる姿を世界に力強く発信したいということ、共生社会の実現やホストタウンなど東京大会による成果を一過性のものとはせず、次世代に誇れるレガシーを創出し国内外へ積極的に発信することなどの発言がございました。また、各閣僚に対しまして、ラグビーワールドカップと東京大会、両大会の成功に向けた準備に万全を期すよう指示がありました。なお、推進本部で決定した報告案は、直後の閣議で決定され、これから国会に提出を致します。東京大会の開催は、いよいよ来年7月24日です。担当大臣として、総理からの指示を踏まえ、関係閣僚、組織委員会、東京都等と緊密に連携をしつつ、大会の成功に向けて取り組んでいきたいと思っております。2点目でありますが、今週末というか来週初めというんでしょうか、6月9日の日曜日に、横浜国際プールにおきまして、第22回日本知的障害者選手権水泳競技大会が開催されます。私も、男女の個人メドレーや男女混合メドレーリレーでのメダル授与を行うとともに、この秋に国際大会へ出場を予定する選手の皆さんの壮行会で激励の挨拶をさせていただく予定です。水泳競技は、東京パラリンピック大会競技の中で、知的障害者クラスのある数少ない競技の一つです。本大会を通じて、知的障害者スポーツが更に深く理解され、誰もが生き生きとした人生を送ることができる共生社会の実現につながることを期待いたしております。この件についての詳細は、事務方にお尋ねを頂きたいと思います。私からは以上です。何か御質問ありましたら、どうぞ。
2.質疑応答
(記 者)
2点お伺いしますが、本日の推進会議について、最近の取組状況について報告したとおっしゃっていましたが、具体的にどういったことを報告されたのかというのと、各府省庁の報告を聞かれて、大会まで約400日という現時点での準備状況について手応えが感じられる点と、まだ課題が残っていると感じられる点について、それぞれ教えていただけますか。
(大 臣)
最近の取組についてでございますが、具体的には、円滑な輸送に向けて、大会本番並みの試行をこの夏に行うということ、暑さ対策についても、この夏、テストイベントが次々と行われますので、その試行により更なる強化を図ること、ホストタウン等の登録数の増加と、先導的共生社会ホストタウン制度を創設したことなどについて、主立った最近の取組として報告を致しました。いよいよ準備段階から実行段階に移ってきて、今年のテストイベントというのはとても重要だと思っています。準備段階でいろいろ計画を立てたものが、実際テストイベントでやってみて課題が新たに見付かる、見つけなければいけないと思っておりますが、そうしたものに改めてしっかりとした対応を立てて本番を迎えるということでございますので、こうした取組をしっかりと加速をしていきたいと思っております。もう一点は何でしたか。
(記 者)
現時点で手応えを感じられている点とかがあれば。
(大 臣)
課題は多岐にわたってございますが、特にやはり政府としては輸送の問題、暑さ対策、それから、例えば感染症対策ですね。テロ、サイバー空間でのサイバーセキュリティー、こういったことをしっかり政府としてやっていかなくちゃならないわけでありますが、それぞれの課題についても、今までの様々な協議等を通じましてかなり煮詰まって対策がなってまいりますので、そういう意味では手応えを感じております。
(記 者)
あともう一点、今週末の知的障害者水泳競技大会の視察の関連でお伺いします。知的障害者をめぐっては、2000年代の初めごろに一時、パラリンピックへの参加ができないという時期がありまして、東京大会での参加というのは、東京大会で数少ない水泳大会などの成功というのが一つの東京パラリンピック大会の成功の鍵になるかと思うんですけれども、知的障害のある選手の東京大会の参加であるとか、選手の受入れに向けた準備で重要になる点とかについて、大臣としてお考えがあればお聞かせいただきたい。
(大 臣)
御指摘のとおり、知的障害者の方がパラリンピックとして参加できるのは3種目に限られていると、そういうふうに承知をしてございます。前はバスケットボールも種目にあったようですが、何か知的障害者じゃない方がそこのチームに混ざっていたというようなことがあって、結局そのバスケットボールは取止めになったという経過もあるようであります。数少ない種目でございますから、知的障害者の方も、他の障害をお持ちの方と同じように、全ての人々が活躍できる共生社会という意味合いにおいて、積極的に盛り上げていきたいと思います。これには国民の皆さんの深い理解というものが必要だと思いますので、今回の水泳大会などを通じて、知的障害者の方々のスポーツというものに対する国民の皆さんの理解というものを深めていただければと、そういうふうに思っております。そのことが重要だと思います。
(記 者)
輸送の件なんですけれども、一部報道とかでも、ロードプライシングについて、その1,000円の上乗せ案、首都高の1,000円の上乗せ案をやるか、その辺の進捗状況を、今、大臣言える範囲で教えていただけますか。
(大 臣)
経緯については御存じのことだと思いますが、2月6日に、東京都と組織委員会が主催する会議がございまして、その中において、両者から政府に対して、高速道路の料金の変更などの追加的施策の検討について協力を依頼されたという経緯がございます。それを受けまして、今、関係機関と連携しつつ、各関係省庁で検討中であるということでございますが、まだまだ検討中でありまして、現時点において何か結論がまだ出ているわけではありません。引き続き検討を進めるという段階です。
以上
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