令和元年5月31日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
おはようございます。冒頭、私から1件。先導的共生社会ホストタウン支援制度について、お知らせを申し上げます。東京パラリンピック大会を契機に、共生社会を実現することが重要です。このため、一昨年11月から共生社会ホストタウンの取組を進め、これまで14件を登録しました。その中にはきらりと光る取組も多く見られるようになりました。本日、共生社会ホストタウンの取組の更なるレベルアップを図るため、特に先導的、先進的なユニバーサルデザインの取組を行う共生社会ホストタウンを、先導的共生社会ホストタウンとして認定し、関係省庁、団体とともに重点的に支援をする仕組みを創設いたします。これによりまして、地域主導で共生社会の実現に取り組むトップランナーとして、他の自治体のモデルとなるような取組の創出と横展開を目指します。この仕組みは、大会のレガシーとしての共生社会の実現を全国で進めていくための大きな推進力になると考えております。あわせて従来からの共生社会ホストタウンにつきましても、引き続き幅広く登録を推進してまいります。詳細につきましては、後ほど、事務方から説明をさせていただきます。私からは以上です。
2.質疑応答
(記 者)
まず、昨日行われました関係省庁会議でこの夏の暑さ対策の話出ました。各競技会場で暑さ指数を計測したりですとか、あるいは大臣も強調されていました障害者の方への対応ということがありましたけれども、今後、暑さ対策に向けて、今年のテスト大会に期待されること、お聞かせください。
(大 臣)
昨日、会議ございまして、今の御指摘がありましたように、参加した関係府省庁、組織委員会、東京都から暑さ対策に係るこれまでの取組、それから今後の取組について発表がございました。そのときに、私から今御指摘の点も含めてでありますが、三つのことをお願い致しました。一つは、この夏のテストイベントにおいて、これまでの取組をもとに、会場内はもとよりでありますが、ラストマイルでの取組などに抜けがないかを検証して、大会本番に向けて、暑さ対策の更なる強化を図っていただきたいということ。それから二つ目として、熱中症への配慮が必要な障害者の方々など、熱中症になるリスクが高い方々に対する対策についても、きめ細かく行っていただきたいこと。そして、三つ目と致しまして、全競技会場43カ所の暑さ指数の計測結果や2週間先までの気温予測などの気象情報を活用しつつ、熱中症の予防、対処方法等の熱中症関連情報を国内外により効果的に発信すること。この3点について、検討をお願いしたところでございます。大会本番前の最後の夏になりますので、この機会を逃すことなく、関係者がしっかりと連携して、対策の強化を図っていく必要があると思っています。この夏の試行結果を検証いたしまして、できるだけ早く、遅くとも年度内のしかるべき時期に、昨日開催した関係府省庁連絡会議を再度開催して、必要な対策の強化を図っていきたいと思っています。
(記 者)
櫻田前五輪担当大臣が「子供は最低でも3人」というような趣旨の発言をして批判を浴びております。政府もオリンピック・パラリンピックを契機に共生社会、先程大臣冒頭でも御説明ありましたように、共生社会の実現ということを目指していく中で、こういったような発言が出てくることについての大臣の受け止めをお聞かせください。
(大 臣)
私、現場におりませんでしたので、報道を通じてのことしか分かりませんが、櫻田前大臣はその後、自分が言いたかったのは、子供を安心して生み、また育てやすい環境を整備することが重要だということを言いたかったんだというような話も後で聞いております。政府も希望出生率ということを言って、その希望出生率を実現するための対策をとっていこうということでありまして、私自身も子供を生み育てやすい環境を整えることはとても大切であると、そういうふうに思っております。そういうことをおっしゃりたかったんだと思いますが、やはりそれをおっしゃるに当たっては、そのことはきちんと伝わるような表現といいますか、お話をしなければならない、こう思うわけでありまして、今回のことを機に、私自身も思うところを誤解なく、きちんと伝えられるように注意して発言しなければいけないなということを強く感じています。
(記 者)
先程の暑さ対策に関連してなんですけども、一つの柱として障害者への配慮ということが強調されていると思うんですが、これからの検討だとは思うんですけども、大臣のお考えとしてどういった配慮が必要なのかという点をお聞かせください。
(大 臣)
まずは、このテストイベントを通じての試行、試行といいますか検証を大切にしなくちゃいけないと、こう思っております。考えられますのは、やはり車椅子の方などは路面に、低いところに位置するわけですから、より健常者の人よりも反射熱とかそういうのを大変受けると。それから障害によっては、汗が出にくい体質の方もいるというようなことも伺ったことがございます。そういうことも踏まえて、例えば観客の方にとってみれば、ミストを使うとか、それからいかにそういう暑いところに過ごされる時間を短縮するかとか、いろいろなことを考えていかなくちゃならないと思いますが、今、具体的なことを私自身、頭にあるわけではございませんが、そういう問題意識を持ってしっかりと検証し、対応をつくっていきたいと思っています。
(記 者)
それから、話題変わりまして、冒頭の御発言にありました、ホストタウンの関係なんですけども、今回重点支援をする仕組みを新たに創設する狙いなんですけれども、横展開ということもおっしゃっていましたが、重点支援をすることで、どういう広がりを期待するのかということを、改めてお聞かせいただけますか。
(大 臣)
共生社会ホストタウンによって、それぞれの地域に根差したユニバーサルデザインをつくる。そして、また心のバリアフリーを進める。そういうことが重要であると、こういうふうに思っております。今14件あるわけでございますけれども、これをもう一度、14件の方も含めて募集をすると、手を挙げていただくということで、私どもとして、その際にどういう取組をなさっておられるのか、これは先進的な取組だなと、是非横展開したいなという、そういうところのホストタウンを選んで認定をしていきたいと、そういうふうに思っております。いずれにしても、大切なことは、2020年大会を機に、レガシーとして共生社会というのをしっかりと残していく。今はもう1年前でありますから、今から中身を高めていただいて、残ったレガシーが、何と言ったらいいんでしょうか、よりすばらしい取組というものが残っていくということを、今回の支援策では目指しているところです。
(記 者)
日本人名のローマ字表記について、姓・名とするか名・姓とするか話題となっています。政府内でも見直しの動きもあります。五輪での選手の名前の表記については、以前こちらでも質問があったと思うんですが、大臣御自身は名前の表記について、名刺の英語表記や海外出張の際など、これからどちらを使われるのか、何かお考えになっていることをお聞かせいただけますでしょうか。
(大 臣)
今持っている名刺は「Shunichi Suzuki」という名・姓になっております。この議論がずっと盛り上がっているわけでありますけれども、今、外務省、それから文化庁において、名前の表記についてどういったことができるかということを検討しているということを伺っております。私としては、こうした関係省庁の検討というものを踏まえ、また、いろんな意見が国民の皆さんの中にもあるんだと思います。そういう国民的議論も踏まえて対応していきたいと思っております。
以上
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