令和元年5月7日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 令和になりまして初めての記者会見ですが、どうぞよろしくお願いいたします。冒頭、私の方からは申し上げることございませんので、御質問ありましたら、どうぞ。
 

2.質疑応答
(記 者)
 大臣もおっしゃられたように、令和になって最初の会見に当たるわけですけれども、来年に東京オリンピック・パラリンピックを控える中で、新しい元号の下、今年、来年と大会に向けてどのような準備を加速させていきたいか、それから改めて、この大会、どのような大会にしていきたいか抱負をお聞かせいただければと思います。
(大 臣)
 令和は、「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という意味が込められていると聞いておりますので、その名のとおり、この時代が、まずは平成と同じように国際紛争に巻き込まれることなく、平和の中に進んでいってもらいたいと思います。私も政治家の一人としてそのような努力をしてまいりたいと思います。そういう中で、お話ございますとおり、オリンピックが開かれるわけでありますが、令和になって最初の大きな催しはラグビーワールドカップが今年行われる。来年はいよいよ2020年のオリンピック・パラリンピック、翌年にワールドマスターズ、こういうものが行われるということで、令和の時代になって早々にスポーツのビッグイベントが次々に行われるということでございます。殊にもオリンピック・パラリンピックについては、もう500日を切る中で、これからテストイベントがどんどん開かれてまいりますので、そういう中で、今までは計画段階でありましたから、いろいろ計画は万全を期していても、実際にテストイベントをしてみれば、また新たな課題というのも出てくるんだと思います。そういうものを丁寧に洗い出して、それに対応策をきちっと更に掛けて本番を迎えるということで、これからが重要な時期であると思いますので、しっかり対応してまいりたいと思います。そして、どのような大会にしたいかと、こういうお話ですが、私も1964年の東京大会のときは小学校5年生で、実際観戦をして、子供心にもすごく誇らしく思いましたし、大変いまだに強い記憶が残っています。2020年大会も国民の皆さんが誇らしい大会だと、それから、日本の方のみならず海外からもたくさん観客が来るわけですから、皆さんがその感動を受けてすばらしい大会だったなと、こう思われるような大会にしたいと思います。個別具体に言えば、一つは、2020年大会は復興オリンピック・復興パラリンピックということでございますので、発信という意味においては、国際社会から頂いた支援によってここまで復興が進んだという姿を、感謝の気持ちを込めてしっかり発信する。また内においては、スポーツ、オリンピック・パラリンピックから必ず大きな感動、力を得ることができると思います。そのような希望を見つめられる。被災地においてもそうした感動、そういうものを力に換えて復興、震災前の生活に戻るように、そういう推進力にオリンピックがなっておれば、これはまたすばらしいオリンピックだなと思います。最後にあえて言えば、やはり2020年の大会が終わった後のレガシーということがとても大切であると、そう思っておりますので、殊にもパラリンピック夏季大会が同一都市で二度開催されるというのは東京が初めてでありますので、このパラリンピックを成功させる。その先に共生社会、こういうものをレガシーとして日本の国にしっかりと根づかせていく、そういうことにも取り組んでいきたいなと思います。
(記 者)
 今、レガシーとしてとか、特にパラのレガシー、共生社会をというお話ありましたけれども、パラに関しては、バリアフリーのホテルの部屋が依然足りなくて準備が大事であるという指摘はIPCから再三、最近もなされています。つい先月の末頃なんですけれども、イギリスのガーディアンという新聞で、イギリスのパラのナショナルチームがトレーニングキャンプとして一般のホテルを探していたところ、バリアフリー化の費用と元に戻す費用の負担を求められて非常に驚いていると。日本というのはまだまだバリアフリーあるいは共生社会というものに対して関心が低いんじゃないかという、こういう指摘もありました。大臣は、この報道に関しては御存じでしたでしょうか。
(大 臣)
 すみません、そのガーディアン紙の報道は存じ上げておりません。
(記 者)
 先程申し上げたような指摘が依然あることと、それで日本としては、バリアフリー化する法律あるいは東京都の条例の改正で対応されようとしているのは承知していますけど、それで大臣は十分と御認識されていますでしょうか。
(大 臣)
 100%完全なものというレベルがあるとするならば、残念ながらそれには及ばない部分があると率直に思っております。ただ、御指摘のようなバリアフリー法の改正でありますとか、あるいは今度新築する、新築ですから、これはちょっと大会までにはもちろん間に合わないわけでありますけれども50室以上の建物については1%のバリアフリー対応の部屋を義務付けるとか、それから既存のものについては、補助金を出して改装できるところは改装してもらうとか、そういうような当面2020年に向けての努力というものはしているところです。そういう努力について、IPCからも一定の評価を頂いているというように聞いております。いずれ2020年でこの流れが止まってはいけないわけでありますから、正に2020年以降に向けてのそうしたバリアフリー対応等の公共施設、宿泊施設、そういうものを充実させていく努力を継続しなければいけないと思いますし、またインフラだけではなしに心のバリアフリーというもの、そういうものも学校現場あるいは職場、そういうことも共通して通じて前に進めていく必要があるんだなと思います。
(記 者)
 明後日からオリンピックの一般チケットの抽選の申込みが始まりますけども、政府として大会、機運醸成にどのように取り組んでいくのかお聞かせください。
(大 臣)
 いよいよ9日から販売、受付が始まるということでございまして、私も実は、秘書官に手伝ってもらいましてID登録を済ませました。この締切りが今月の28日まで、結構期間は余りないわけですので、9日からスタートというのはかなりの国民の皆さんも御存じだと思いますが、この締切り28日というのは意外と伝わっていない部分もあるように感じております。後になって、しまったということにならないように、是非この28日の間に興味のある方は申し込んでいただければと思います。いずれに致しましても、オリンピック盛り上げのためには、一つは、フルスタジアムになることということが重要だと思いますので、そういう意味におきまして多くの方にID登録をしていただいて、そしてチケットを購入していただいて、そして購入した方が競技場に足をきちっと運んでいただくということにつながればと思っています。
 
 以上