平成30年12月28日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
おはようございます。
冒頭、2件私からお知らせがあります。
まず1件目ですが、年明けの1月5日から12日まで、イスラエル、英国、フランスを訪問いたします。
東京大会の開会まで約1年半となりましたこの機会に、イスラエル、英国、フランスの3か国を訪問し、オリンピック・パラリンピック関係の要人との会談や、関係施設等の訪問、視察を通じて、東京大会に向けた協力関係の一層の強化を図るとともに、東京大会の成功につながる知見を得たいと考えております。また、東京大会が復興オリンピック・復興パラリンピックと位置づけられていることを踏まえ、東日本大震災の際の支援への御礼とともに、復興が進んだ現在の姿についても、感謝の気持ちとともに発信してまいりたいと思っております。
更に、東京が同一都市で初めて二度目のパラリンピックを開催することになることを踏まえて、パラリンピックの成功なくして東京大会の成功なしという私自身の強い思い、そして東京大会を契機として、障害の有無にかかわらず誰もが生き生きとした人生を享受する共生社会の実現を目指していく旨、お伝えしてまいります。
帰国後は、このたびの3か国の訪問で得られた知見を東京大会の準備及び大会後を見据えたレガシーの創出に大いに生かしてまいりたいと思っております。
日程につきましては、後ほど事務方よりお知らせをいたします。
続いて2件目でありますが、このたび、ホストタウン17件を新たに登録しました。これにより、全体の件数は288件となり、自治体数358となりました。また、相手国・地域数が4件増えて111になりました。これにより、ホストタウンのない相手国、地域が初めて100を切ったところでございます。アフリカは2か国が加わり18か国となりましたが、来年開催予定のTICAD7も見据え、その増加に取り組んでまいります。
今後とも、引き続きホストタウンの増加や、内容充実のため支援してまいりたいと考えております。
詳細については、事務方にお尋ねください。
私からは以上であります。
2.質疑応答
(記 者)
おはようございます。
年明けに、イスラエル、英国、フランスの3か国に行かれるということですけれども、それぞれ具体的にどのような視察を想定されていて、 大臣としては具体的にどういう成果を上げたいとお考えでしょうか。
(大 臣)
3か国訪問のそれぞれの目的は、以下のとおりでございます。イスラエルに関しましては、特に先進的な取組が行われているサイバーセキュリティの分野について、国家サイバー局等を訪問して協力関係を深めるとともに、東京大会に向けて我が国のサイバーセキュリティ対策の一層の強化につながる知見を得たいと考えております。
英国におきましては、2012年大会を成功させた経験から教訓を得るとともに、特に大会後のレガシーの創出に向けて、どのような取組が鍵となったかなどの観点から知見を得たいと思っております。
また、パラリンピック発祥の地でありますストークマンデビル病院、スタジアムを訪問することにより、パラリンピックを重視した東京大会の成功に向け、学びを深め、新たな気づきを通じて取組の一層の充実を図ることができればと考えております。フランスにおいては、東京大会の機運醸成の観点から、現在、フランス国内で開催されているジャポニズム2018、いわゆる日本文化の紹介でありますが、それらの視察を通じて取組内容の確認とその成果の把握を行ってまいります。
また、オリンピック・パラリンピックとともに、ラグビーワールドカップも我が国の次の開催国がフランスとなっていることから、我が国における両大会の成功に向けたより一層の協力関係の構築を呼びかけるとともに、いずれも成功のバトンをフランス側に渡すべく引き続き努力していく旨、お伝えしたいと思っております。
以上であります。
(記 者)
本日、今年最後の閣議が行われましたけれども、閣議の中で安倍総理から今年を振り返った言葉ですとか、どういったものがありましたでしょうか。
(大 臣)
特になかったと思いますが。
(記 者)
ホストタウンで大臣にお尋ねしたいんですが、相手国、地域が今回の追加登録でまだ相手国、地域になっていない国が100を切ったということですが、今回、残り2年で、更にこの取組を全国で広げていくために、どういったところが重要になるか、例えば、内容の充実も図りたいというようなお話が先程ありましたけれども、政府として、どういう支援をしていくべきだというふうにお考えですか。
(大 臣)
増えた国は、アフリカのトーゴ、マラウイ、中央アメリカではセントビンセント及びグレナディーン諸島、中央アジアのタジキスタンの4か国でありますが、例えば、アフリカのトーゴでは、宮崎県の日向市がそのホストタウンとなりましたが、市内にある東郷の地名の語感が似ていることをきっかけに交流を深め、今回の登録に結びついたものでありまして、日向市では、東京大会の競技終了後に選手団に訪問してもらい、交流を行う予定を立てているところであります。
アフリカ、中央アメリカなどでは、これまでのホストタウン登録の少ない地域のホストタウンを増やすべく、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
そのほかの質問の細かいことは、後で事務方に聞いていただければ、ありがたいと思っております。
関係省庁は各種財政措置、特別交付税など地方財政措置を含んで、人材の派遣、情報提供などを通じて、ホストタウンの取組を支援する予定でございます。大会前後を通じた継続的な取組にしていくということでございます。
以上のような取組を核として、更に地域のグローバル化、活性化、観光振興化へとつなげていく予定でございます。
(記 者)
今年最後の閣議ということですけれども、この1年を振り返って、大臣、どういう1年だったのかということと、それから、大臣にとって一番うれしかったこと、つらかったことも併せて教えてください。
(大 臣)
年末を迎えるに当たって、所感ということを言うならば、今年は、平昌大会やアジア大会が、世界規模のスポーツ大会が開催されて、東京大会に向けた弾みのついた年ではなかったかなと思っております。
私も10月の就任以来、競技会場をはじめとして、関係施設の視察や国内外の関係者との意見交換を重ねてまいったところでございます。特に大会の機運醸成、共生社会の実現と、復興オリンピック・パラリンピック、輸送、暑さ対策など、安全・安心な大会運営に向けた取組に取り組んで、安心・安全な大会運営に向けた取組に力を入れてまいったところでございます。
また、本年12月5日にサイバーセキュリティ基本法の一部改正法律が成立し、東京大会に向けた準備を進めることができたことが非常に強く残っております。一つ、自分としては、サイバーセキュリティ法律というものを、法案を一つ仕上げたんだということを、非常に何となく気持ちの中でよかったなという気持ちが非常に強くなっています。
東京大会において、また、IOCからも今までのオリンピックの経過の中で、2年近く前の状況において、記憶にないくらいよく進んでいるといった非常に高い評価をいただいたということでございます。そういったことが非常に、私自身は2か月ではありますが、その前の大臣とか、連続してやっている、継続している大臣の皆様が一生懸命取り組んできたのではないかと思っております。非常に、前任者の大臣に劣ることのないように、一生懸命、これからも努めたいなという気持ちであります。万全の体制で大会を取り組んでまいりたいと、こんなふうに思っております。
(記 者)
大臣、つらかったことって、何かありますでしょうか。
(大 臣)
つらかったことと言われちゃうとですね、何かあったのかなというと、あまりつらいこととか割と楽観主義者なので、人にとってつらいと思うことも、私にはあまり感じていなかったりするので、つらかったことはないですね。私が大臣になったとき、ナショナルトレーニングセンター周辺のバリアフリー化について、日本パラリンピアンズ協会から要望をいただいて、私からは早速、バリアフリー化に向けて取り組むことを指示して、今月18日に整備方針を取りまとめることができました。パラリンピアンズ協会の方々からは、東京都や関係省庁の関係者が一体となった検討を行って、障害当事者の方々や地域の住民の皆さんの意見をきめ細かく聞きながら、整備方針を短期間でまとめたことについては高く評価をいただけたとともに、今後のまちづくりのモデルケースになり得るという話もいただきましたので、非常にいいという評価でございます。
東京大会を契機として、共生社会の実現に向けて、就任会見でも申し上げましたが、実際に目に見える成果として実現できたという意味で、大きく印象に残っているところでございます。
以上でございます。
(記 者)
視察の方にちょっと話が戻るんですけれども、今回、3か国への歴訪ということで、視察場所ごとに目的、御紹介いただきましたが、大臣御自身、特に期待している視察、力を入れたい分野というのはどちらになりますでしょうか。
(大 臣)
もう一回言ってくれる、ごめんね。
(記 者)
3か国の歴訪で、視察のそれぞれの国ごとに先程目的を御紹介いただきましたけれども、その中でも、大臣御自身が特に力を入れたい、期待している視察というのはどの部分になりますでしょうか。
(大 臣)
やはりイスラエルです。いろんな情報収集とかいった安全対策の面においては、かなりすぐれた機関を持っているのではないかなと思って、それらの方々と意見交換をしながら、万全の体制でサイバーセキュリティの問題等、取り組みたいと思っております。
(記 者)
今の質問にちょっと関連してなんですけれども、サイバー関係の視察ということなんですけれども、今、現状、日本におけるサイバー関係の課題について、大臣として、どういうところが課題だというふうに捉えていますでしょうか。
(大 臣)
サイバー関係については、日本でも一生懸命取り組んでいるところではありますが、それについては、日本よりも安全とか、そういうサイバー関連について、進んだ国がやっぱり、日本以外に、特にイギリスなんかやイスラエルとかは持っているんじゃないかと思って、それらについて、特に深く意見交換をしたいなと、こんなふうに思っています。
以上
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