平成30年6月1日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 おはようございます。
 今日はかりゆしの日ですので、かりゆしを着てまいりました。
 冒頭私から2件でありますが、明日、明後日、2日ということになると思いますが、盛岡で「東北絆まつり」がございます。それに出張をしてまいります。これは東北6市を代表する祭りが一堂に会するイベントで、beyond2020プログラムの認証もされておるイベントであります。
 2020年大会は、復興オリンピック・復興パラリンピックと位置づけられておりますので、東日本大震災からの復興の後押しとなるよう被災地と連携した取組を進めるとともに、被災地が復興を成し遂げつつある姿を世界に発信することが基本であると、そういうふうに思っております。祭りを初め食や観光などの東北の文化発信や、beyond2020プログラムの認証要件であります、国際性や多様性に配慮した観点について視察を行うとともに、東北6市の関係者の皆様方を激励してまいりたいと、そういうふうに思っております。
 二つめでありますが、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における食材調達に関する取組方針であります。
 このことにつきましては、今年の3月に東京2020大会における飲食提供に係る基本戦略が、組織委員会から公表をされました。この中では、予算の範囲内で国産食材を優先的に活用するということ、それからもう一つ、被災地で生産された食材を活用したメニューを、各ステークホルダーに提供することで、高品質の食材を生産できるまでに復興した現在の被災地域の姿の発信に寄与していくということが、記載をされております。
 その一方で、持続可能性に配慮した調達基準というものを満たした、国産や被災地産の食材を積極的に調達するためには、産地名等の情報を飲食提供の場において発信することが重要であると、そのように考えております。
 今回の取組方針は、この点につきまして組織委員会に対し、産地名等の表示ができるようにすることを確認し、大会本番における飲食戦略に基づいたこれらの取組を実現させるため、内閣官房東京オリンピック・パラリンピック推進本部事務局、農林水産省は、組織委員会と連携して、国内の産地における供給可能な食材名、それから量、認証の種類などの詳細な情報を収集すること、ひいてはこれらの取組を通じて、GAP等の認証取得等の動きを後押しすることにもつなげていくことを、事務局と農林水産省との連名で、取組方針としてお示しをしたものであります。
 取組方針の概要はお配りした資料で御覧いただきたいと思いますし、詳細につきましては事務局にお尋ねをいただきたいと思います。
 私からは以上です。
2.質疑応答
(記 者)
 昨日2020年東京オリンピックのマラソンのコースが発表されました。マラソンのコースでは、浅草の雷門や皇居の周辺といった東京の名所をめぐるコースとなったんですけれど、まず伺いたいのは、鈴木大臣の受け止めというのはいかがでしょうかということが1点と、もう1点は、マラソンのスタート時間につきまして、まだ現在は決まってない状況だと思うんですが、厳しい暑さの季節に行われるということで、選手や観客への負担を考慮して組織委員会は、朝の時間帯というのも検討してるようなんですけれど、スタート時間について鈴木大臣のお考えというのはどんなものかというのを伺えればと思います。
(大 臣)
 コース自体については、東京のそれぞれの名所をですね、取り込んだコースで、すばらしいコースが設定されたんじゃないかなと思います。
 やっぱりマラソンを見ましても、地方で行われるマラソンなんかを見ましても、ちょっと土地勘がないと、どの辺走ってるのかなとかそういうのがよく分からないわけですが、浅草の浅草寺のところとか、それから増上寺とかスカイツリーとか東京の観光名所を通りますと、これは多分都民の人以外でも、大体あの辺走ってんだなという、こう土地勘が働くんだと思いますし、今、海外からの旅行客も多くて結構その辺親しまれていると思いますので、海外の人も「あっ、皇居前走っているんだ」とか、そういうような土地勘の中で、臨場感を持ってそうしたレースを見てくれるんじゃないかなと、そんなふうに思いますと、すばらしいコースじゃないかと、こういうふうに思います。 それから競技時間につきましては、御承知のとおり大会組織委員会で検討いたしまして、今年の夏までにIOC、パラリンピックについてはIPCの承認を受けて決定されるということでございますが、その組織委員会での検討に当たりましては、国際競技連盟等の意見を踏まえて、大会組織委員会が競技の準備に要する時間、輸送手段、それから放送時間やコストなどに加えて、暑さ対策についても総合的に考慮されると考えております。
 やはりマラソンが行われるときに大変暑さが厳しいことが予想されるわけでして、そういうことを勘案して、これからスタート時間等も決まっていくんだと思います。また、我々としても暑さ対策重要だと思っておりますので、ハード面においてはなるべく緑陰をつくるとか、それから反射熱が出ないような舗装をするとか、これについては既に取組がなされ始めておるということを聞いておりますが、そういうことを今後やりながらソフト・ハード両面からしっかりとした暑さ対策をしてまいりたいと思ってます。
(記 者)
 ありがとうございます。
(記 者)
 オリ・パラの入場券、チケットについて御確認したいんですが、先日、組織委員会が組織委員会有識者会議で、できるだけ多くの子供に観戦してもらうために低額のチケットを学校や自治体単位でまとめて購入できるような観戦、学校関連、学校連携関連プログラムというのを、100万人規模でやるというふうなことが発表あったんですが、過去大会に比べてですね、100万人規模というのは非常に規模が大きくて、子供への観戦機会を、子供がより観戦しやすい環境をつくるという意味では意味のある取組かと思うんですけれども、大臣のこのことについての受け止めお願いできますでしょうか。
(大 臣)
 かねてより多くの方々に参加意識、関わり意識を持っていただくということを言っておりますが、観戦するというのは正に大変大きな参加意識につながる、参加につながるものであると、こういうふうに思います。
 チケットの売り方について、なるべく高いものは高く設定して、それによって低価格のものを販売して、子供たちに100万人規模で、オリ・パラ合わせて見てもらう、そういうのを一つのアイデアとして打ち出したということは大変すばらしいことであると、そういうふうに思っております。
 最終的な決定はこれからだと思いますが、こうしためり張りのついた価格帯による販売ということについて今後ともよい方向で検討が進むことを期待しております。
(記 者)
 この食料調達のことでお伺いしたいんですけれども、どういう食材とか、どれぐらいの分量とか、いつまでにとかっていう、ある程度の線というのは決まってきてるんでしょうか。
(大 臣)
 今のところはメニューが決まらないと、そのメニューによって使用される食材、個々の食材というのは分かりません。詳細なところはまだ詰まっていないということでありますが、一応の試算は出ているということを報告受けております。
(記 者)
 はい、分かりました。
(記 者)
 リニアコライダーの関係でお伺いしたいんですけれども、昨日、ILC(リニアコライダー・コラボレーション)と、あと福岡の国際会議の方で、日本政府の計画実現を期待する声明、共同声明を発表したんですが、特に欧州の素粒子物理戦略の改定作業を見据えてもう時間がないというような、日本政府の態度表明を期待する声がありましたけれども、それに対して大臣、どう受け止められましたでしょうか。
(大 臣)
 欧州において間もなく今後、5年間新しい長期計画を決めるということで、欧州側としてはそれにILCのことを書き込みたいと、そうすればその後の計画も変更なしに進めるということで、それの計画を決めるに当たって日本政府のですね、意思表明、ホストするということに承認を早く出してほしいと、そういうような希望が出されているということは私も承知をしております。
 今、産官学、あるいは政治の方では議員連盟を中心に、それのいろいろ準備をしながら、働きかけをしているところでありまして、なお、私としても早く、政府としてどういう対応をするのか、もちろん招致をすると、ホストをするということになってもらいたいと思っておりますが、そうした取組を、私も議員連盟の副会長もしておりますので、一緒にやってまいりたいと思っています。
(記 者)
 ありがとうございます。
(大 臣)
 どうもありがとうございました。
   
 以上