平成30年2月13日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
おはようございます。9日の金曜日から一昨日11日まで、平昌オリンピックの関係で、大韓民国を訪問いたしました。現地では、開会式に出席するということと同時に、参加国・地域の首脳、閣僚など、開会式に多く要人が集まる時期でありましたので、仁川の飛行場での新しい国際ターミナル、完成して間もないわけでありますが、その空港での出入国の管理状況ですとか、KTX等による関係者の輸送、開会式開催に伴う現地の交通の実態、そういうものを直接目にすることができました。それと同時に、大会関係施設の運営状況の把握、開会式等の場での関係各所との人脈強化、安倍総理とともに日本選手団の激励も行うことができました。こうした視察で得たものを、東京大会の成功、準備に向けて生かしてまいりたいと、そのように思っております。私からは以上であります。
2.質疑応答
(記 者)
平昌オリンピックで、スキージャンプであるとか、男子のモーグルであるとか、日本人選手のメダルの獲得が続いております。まず、その御所感をお願いいたします。
(大 臣)
昨日、三つのメダルがとれたということ、本当にすばらしいことだと思います。まず、選手の方々がオリンピックに向けて、今まで自らを鍛えてきた、その成果であると思いますので、心から選手の皆さんの健闘にお祝いを申し上げたいと、そういうふうに思います。そしてまた、スポーツのすばらしさと言いますか、競技を見て、みんなわくわくする、勇気づけられる、そういうことも多かったと思います。正にスポーツの持つすばらしさを改めて多くの国民の皆さんが感じたと思います。こうした思いをまた2020年の東京大会に向けてつなげていきたいと思いますし、今回の平昌オリンピックへの関心が、是非2020年大会の一つの機運の醸成にもつながることを願っています。
(記 者)
ありがとうございます。もう1点、平昌で出入国の管理状況であるとか、輸送などを視察されたということで、何か具体的に2020年に生かせそうな部分だったり、参考になったことなどありましたらお願いいたします。
(大 臣)
一番の印象は、すごく寒かったということなのですが、その寒さの中で、ボランティアの方とか関係者の方が、本当に一生懸命自分に与えられたことをきちんとこなして、やっておられました。やはりそうした多くの方にボランティア等で協力していただくということは、2020年大会にとっても大変重要な要素だと思います。そのようなことも強く感じたことでございます。
(記 者)
大臣は開会式にも出席されて、寒さ対策はどうだったでしょうか。
(大 臣)
やはり約2時間近くあったものですから、最初の1時間ぐらいはじわじわ寒さが効いてきましたが、できる限りの防寒対策をしていったので、無事に観覧することができました。
(記 者)
実際に現地にいらして、今回、北朝鮮の動向などが特にメディアなどでも取り上げられましたが、五輪の政治利用を禁じた五輪憲章に照らして、一連の動きについて、どう見ていらっしゃいますか。
(大 臣)
北朝鮮が選手団を派遣するということは、大会に多くの国々が参加をすることは重要なことであって、それ自体は大変に歓迎をするところであります。ただ、スポーツの祭典が政治利用されるということは、基本的に好ましくないことであると、そういうふうに思いますので、そこの一線は、やはりこれからもきちんと引いていく必要があるのかなと思います。
(記 者)
今「一線はきちんと引くべきだ」とおっしゃいましたが、今回の五輪に関しては、その辺の一線は引けていると感じているのでしょうか。
(大 臣)
それぞれ思惑があるのだとは思いますが、しかし競技自体においては、これはきちんとIOCのルールと言いますか、その判断に基づいてしっかりと行われていると、こういうふうに思います。それぞれの思惑がありますけれども、やはりそういった政治利用というものが強くにじみ出るということは好ましくないなと、こういうふうに思います。
(記 者)
今回はやはり少しにじみ出ていたというような御感想でしょうか。
(大 臣)
私は全て把握しているわけではありませんけれども、様々な報道があるわけでありまして、正に報道によってそうした平昌オリンピックの機会が、世間に示されるわけであります。そういう意味においては、政治利用ということの心配というものは常に持っていなければならないと思います。
(記 者)
現地でショートトラックの選手がドーピングで陽性反応を示しているという報道が出て、大臣、その辺りの受け止めを。
(大 臣)
この件に関します事実関係や、それからドーピング防止規則違反の有無につきましては、現時点ではまだ確定はしていないと、こういうふうに承知をしております。今後の手続的に言えば、スポーツ仲裁裁判所において決定されると、そういう段階を進んでいくのだと思いますけれども、そういう途中の状況でありますので、これ以上のコメントは差し控えたいと思います。ただ、一般論で言えば、アスリートは競技ルールに基づいて、フェアプレーで競い合うのがあるべき姿でありますから、ドーピングというような、そういう手段によって勝利しても、それはもう何の価値もないものでありまして、またその選手自体の健康にも影響を与えるということであって、ドーピングということは、これは絶対に許されない、こういう思いでいます。2020年大会は、我々として最高にクリーンな大会にしようと、こういう決意を強く持っておりますので、これからのいろいろな動きを見極めながら、的確に対応していきたいと思っています。
(記 者)
その中で、確かに確定はしていないのですけれども、反ドーピングに対しての強化というのは、国としても進めていくというのは、更に強めていくということもあり得るのでしょうか。
(大 臣)
それはもちろんそうですね。それは、まず2020年について言えば、人員の確保でありますとか、そういったような体制をきちんと築いていくということ。それから、アスリートには十分伝わっていると思いますが、ドーピングということは許されないことなのだという、啓発と言いますか、そういうことをまず一段と強めていくとか、そういう対策はしっかりやっていきたいと思います。
以上
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