平成30年1月23日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
おはようございます。私から冒頭2点お話させていただきます。
まず、先ほど閣議終了後に第2回ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議を行いました。これには関係閣僚と、11の障害者団体の方々にも御出席いただいたところです。2020年東京パラリンピック大会を契機として、全国のユニバーサルデザインの取組を推進していくために、昨年2月の第1回の会議におきましてユニバーサルデザイン2020行動計画を総理、そして障害者団体の皆様出席のもとで決定したところですが、本日の会議はこの行動計画の決定から約1年経過し、さらに東京パラリンピック大会まであと945日という中で、レガシーとしての共生社会の実現に向けて関係省庁がこれまで実施してきた、心と、そして街づくりの両分野における積極的な取組の状況の共有をして、今後施策の更なる進展を図り、共生社会の実現に向けた取組を加速化させるという意味において開催したものです。本日の会議の議長は私が務めましたが、私からまずこれまでの経緯及び会議の趣旨を説明後、関係閣僚から報告を頂き、その後障害者団体との意見交換が行われました。最後に私から関係省庁に対し、一つ、障害のある人の視点を施策に反映させ、心と街づくりのあらゆる分野におけるバリアフリーを加速すること、二つ、新学習指導要領に基づく心のバリアフリー教育を全ての子供たちに確実に実施すること、三つ、バリアフリー法や関連基準の見直しによる街づくりにおけるバリアフリーの一層の高度化、これらを関係大臣にお願いしたところです。詳細についてはこの後事務方から説明致します。
二つ目は、平成29年度補正予算案、平成30年度当初予算案におけるオリパラ関係予算です。平成29年度補正予算案におけるオリパラ関係予算は、文部科学省の競技力向上に係る事業、東京パラリンピック競技大会開催準備に係る費用など316億円となっております。また平成30年度当初予算案におけるオリパラ関係予算は、文部科学省の競技力向上等に係る事業、そして警察庁の警備実施等に係る費用など281億円となっております。限られた予算と時間で最高の大会を実現するために、引き続き関連施策を効率的・効果的に実施するとともに、施策に要するコストをできる限り抑制できるよう努めてまいりたいと思います。オリパラ関係予算の詳細については事務局に問い合わせて下さい。私からは以上です。
2.質疑応答
(記 者)
昨日通常国会が召集されました。今国会における大臣の意気込み等を教えてください。
(大 臣)
いよいよ東京大会まで1,000日を切った状況ですので、これから方向性が決まっている中における個別的な課題があると思います。そうしたもの一つ一つに問題意識を持ち、東京都、組織委員会とよく連携し、また特に政府部内においては、予算にしてもそうですが、各省庁がそれぞれの立場で要求しておりますので、そうしたところへの調整をしっかりやっていきたいと思います。いずれにしても、東京大会成功のために一生懸命頑張りたいと思います。
(記 者)
明日4者による調整会議の開催が予定されていますが、明日は具体的にどういったことを決めるとか、話し合うとか、大臣の方でお考えがありましたらお願いします。
(大 臣)
事前に情報を流しているところではありますが、明日開催される調整会議は2020年東京大会に向けた進捗状況を、東京都、組織委員会等の関係機関より報告されるということで、それぞれが行っている進捗状況、情報を、お互いに共有することが一つの目的です。各機関がどういった報告をするかについては、これは各機関において今検討されていると思います。
(記 者)
関連して、各機関のトップの方が一堂に会するのは約1年半ぶりになるかと思いますが、それについて今回久しぶりの開催ということで、大臣のお受け止めがありましたらお願いします。
(大 臣)
年も明け、1,000日を切ったということでタイミングとしてはいいタイミングではないかと思います。これからも必要があれば、随時必要に応じて適切な時期に開催し、とにかく連携をよくしていかなければなりませんので、そういう意味で必要に応じて開催していきたいと思います。
(記 者)
ユニバーサルデザインの会議が開かれたということですが、かねてから大臣はパラリンピックの成功が東京大会の成功だとおっしゃっていますけれども、バリアフリーですとかユニバーサルデザインで今現在、日本で特に課題になっているところ、点ですとか、どんなところに問題意識を持っていらっしゃるかといったことを伺えますでしょうか。
(大 臣)
例えばハードとソフト両面があると思います。まちのユニバーサルデザインに基づくまちづくりということについては、今日も各省庁からお話しがありましたが、例えば国土交通省でも非常に加速的にバリアフリー化を進めようということで取り組んでおられます。こうしたこともしっかりやっていかなくてはならないと思いますが、一方で心のバリアフリー、これは予算を付ければ出来上がるものではありません。国民意識も変えていく。文部科学省においても、学校教育現場で既に取り組んでいただいているところですが、学校現場における子供達だけに対する心のバリアフリーの理解ではなく、大人もそうしたものにしっかりと理解していただかなくてはならないと思います。今日の一つの例で、例えば障害者の方が利用するトイレ、これもだんだんと整備されてきていますが、数が限られているのでそれを健常者の方が使ってしまうことにより、障害のある方が使おうと思っても直ぐに使えないというようなことがありました。これはまさにマナーということだと思いますが、こういうことも心のバリアフリーの一環であると思います。色々と多岐にわたるわけですが、ハード、ソフト両面においてしっかりと進めなければならない、片方だけ進めても駄目だという理解をしております。
以上
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