平成30年1月19日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 おはようございます。私のほうから冒頭申し上げることはございませんので、何か質問あったらお願いします。

2.質疑応答
(記 者)
 平昌五輪の代表の壮行会の公開の制限についてお伺いします。JOCが公式スポンサーの権利擁護を理由に、公開を制限しておりまして、協賛金が世界のスポーツ普及に役立つということもありますし、もともとルールですし、壮行会が行われるわけでもありませんが、国民が広く五輪を応援して盛り上げていくという意味においては、引っ掛かるところもあります。五輪の印象にも関わるでしょうし、20年大会でも同じようなことはまた起きるのではないかという危惧もあります。そこで、この問題に関する大臣の受け止めと、あとは20年大会に向けて教訓といいますか、何かお考えになるところがあれば、お話しください。
(大 臣)
 オリンピックに係る知的財産は、IOCが独占的に持っているということで、それはオリンピック憲章にも書いてあると理解しております。それを踏まえて、JOCがガイドラインを示しているということも承知をしております。それで、壮行会等を開くこと自体は別にいいわけでありますけれども、それを公開するということについて、一定の制限があるということなのでありますけれども、これはIOCの一つの基本的な立場を踏まえたJOCのガイドラインということであって、それについては、そういうことが出ているということは理解をいたします。ただ、私の立場から言うと、これからいろいろオリンピックの機運を醸成していかなければいけない、御指摘のとおりでありますから、そういうことを考えたときに、なぜこういうようなガイドラインが出されて、対応がとられているかという根拠とか、どういう理由に基づいて自粛を求めているかとか、そういうことをしっかりと関係者から丁寧に説明をしていただく。それによって、社会的な理解を上げていくことが必要なのだなと、そういうふうに思っております。
(記 者)
 20年大会で同じようなことが起こり得るので、そうすることも踏まえての今のお考えだとは思いますけれども。
(大 臣)
 ええ。基本的なところは変わらないと思いますが、私としては、やはり機運醸成というのは必要なことであって、そこの兼ね合いというところが非常に重要なのだと思います。壮行会をする方も、それが企業とか例えば学校もそうかもしれませんけれども、何かそれが商業的にアピールするような、そういうことにつながるようなことがあってはいけないというのが基本的な考え方だと思いますので、その辺についてのしっかりとした兼ね合いを、20年大会に向けて少し考えさせてもらいたいと思っています。ただ、基本は、これは基本的な原則がございますから、それを踏まえてのJOCのガイドライン、そういうふうに理解しています。
(記 者)
 分かりました。ありがとうございます。
(記 者)
 先日行われた日韓外相会談で、韓国外相が安倍総理の平昌五輪への出席を求めていたと思うのですが、オリパラ大臣としては、総理は出席すべきかどうか、お考えをお聞かせください。
(大 臣)
 これについては、この場でもたびたびお答えをしていますけれども、韓国の外務大臣が日本に来たときも、国会日程等を踏まえて判断すると、こういうことですので、正に適切な判断が官邸においてくだされるのだろうと、そういうふうに思っております。
(記 者)
 先程、プレスリリースを頂いたのですが、来週24日に調整会議が開かれると思いますが、調整会議について、どのようなことが議題になるのかということと、どのような会議にしたいか、鈴木大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
(大 臣)
 調整会議はしばらく開かれていなかったということを聞いております。私になりましてからもちろん初めてやるわけでありますが、プレスリリースさせていただきましたとおり、来週24日水曜日の9時半から開催されることになっています。今のところ、会議では2020年大会に向けた各機関の、6つあるわけですけれども、その進捗状況をそれぞれ報告するということを聞いております。関係機関の意思疎通やどういう状況にあるかということを、お互いに確認して情報共有するということは大切なことだと思いますので、調整会議でしっかりと目的を達成したいと思います。
(記 者)
 1年4か月ぶりになると思うのですけれど、こういった間が空いたこと、あと大臣として2020年に向けて、どのような会議で、成果というか、打ち出しをしていきたいというふうにお考えでしょうか。
(大 臣)
 必要に応じて開くということだと理解をしておりますので、この間1年数か月空いたのかと思います。1年4か月の間にいろんな事柄が進んでおりますので、一遍この会議でお互いの進捗状況を報告し合って共有するということでありますので、先程も申し上げたとおりでありますが、その趣旨に沿って、しっかりとした調整会議にして、また、必要があればまた必要なときに開くというふうになると思います。
(記 者)
 ありがとうございます。
(記 者)
 先日の南北会談で、平昌五輪の南北合同行進やアイスホッケーの南北合同チームの計画などが出さましたけれども、一方で、競技の公平性から、それに対する不満の声も出ていますけれども、大臣の受け止めを。
(大 臣)
 まず、北朝鮮選手団が参加をするということについて言えば、やはりオリンピックはいろいろ政治問題とは離れたスポーツの平和の祭典という意味ですから、そういう意味では私は歓迎したいと思います。その中において、合同チームをつくるというようなお話も報道されておりますが、いずれこれはIOCがそれをどう認めるのか認めないのかと、そこに尽きると思いますので、IOCが動いて、その公平性というものもしっかり踏まえて、適切に判断がくだされるものだとそういうふうに思っています。
(記 者)
 平昌五輪の総理出席についてお伺いしますが、先程、お話をいただきましたけれども、与党側の方では総理が出席できるようにということで、国会日程の調整に動き出すことで一致しております。こうした与党側の動きを、どのように評価していますでしょうか。
(大 臣)
 御承知のとおり、閣僚が海外に出るときには、まず内閣として派遣するかどうかを決める。その上で、国会開会中は国会の承認を得なければ、これは了解を得なければ外に出られないと、こういうことですが、あらかじめその辺のところをスムーズに行けるようにという、そういうお話であると思います。しかし、いずれにしても、総理の場合は出張されるかどうかというのは、またこれはこれ別のところで、先程申し上げたようなところを踏まえた上で、適切に決定されるものだと、こういうふうに思います。
(記 者)
 今の平昌五輪の開会式の総理出席の件なのですが、国会で承認があれば、五輪は平和の祭典ということで、出席するべきだと、五輪大臣としては……
(大 臣)
 いえ、そのように申し上げたのではなくて、それは手続的に国会の承認を得なければならないということで、与党のほうでその辺の地ならしといいますか、それをしようという報道だと、そういうふうに承知をしております。しかし、総理が出るか出ないかという基本のところは、先程申し上げたとおり、国会日程等を勘案して、判断をすると、こういうことであって、そこの判断はまだなされていないと、こういうふうに思います。
(記 者)
 鈴木大臣自身は、開会式の出席について、どのようにお考えでしょうか。
(大 臣)
 これはやはり正に総合的な判断で決定されると、こういうことであると思います。私自身のことについてはともかく、総理のことについては、これも判断を任せたいと、こういうふうに思います。
(記 者)
 大臣自身も今の段階では行くかどうか分からないということですか。
(大 臣)
 まだ正式に、内閣において私の出張を決めたわけではございません。しかし、私としては次に2020年大会がありますので、そうした判断がなされて、国会のお許しが出れば、出席したいと、こういうふうに思っています。

以上