平成29年12月8日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
おはようございます。冒頭私から申し上げることは特にありません。
2.質疑応答
(記 者)
東京五輪・パラリンピックのマスコットキャラクター候補についてです。最終案3案に絞られ、この3案について、大臣どのような御感想を抱かれたかということと、来年2月末の結果発表に向けて期待したいことがあればお願いします。もう一点、IOCが6日ロシアの組織的なドーピングを認定し、平昌五輪から排除することを決めました。大臣の受け止めと、東京五輪に向けて教訓とできる部分があればお聞かせください。
(大 臣)
マスコットを決める際、全国の小学校のクラス単位で投票して決めるというのは、すごく良い取組だと思いました。子供に限らず、オリンピック・パラリンピック成功の鍵は何らかの関わり感、また参加しているという気持ちを国民の皆さんに持ってもらうということはとても大切なことだと思います。子供たちがマスコットを自分達で投票し決めるということになれば、参加しているという、関わり感がありますし、とても大切なことであると思います。大いに盛り上がることを期待しております。マスコットは三つのア、イ、ウ案です。私は、これが良いのではないかというのがありますが、やはりそれは申し上げません。
そしてIOCの決定ですが、一般論で言えばやはりスポーツというのはドーピングがあってはなりません。薬の力を借り勝利しても、それは何の価値もないわけです。スポーツの祭典の最高峰であるオリンピック・パラリンピック競技大会では、アンチ・ドーピングということを徹底しなければならないと思います。WADAの調査を受け、IOCが下した決定は尊重されるべきものであると思います。中身の評価については、IOCが決めたことですから、日本国政府としてコメントは致しませんが、2020年大会に向けても、アンチ・ドーピングを徹底して、クリーンな大会にしていきたいです。これからまだ1,000日弱ありますが、様々な動きをしっかり見極め、的確な対応をしていきたいと思います。
(記 者)
大臣、閣議後に総理執務室に入られて総理とお会いされていたと思いますが、どのような案件を話されたかということと、総理とのやり取りで御紹介いただけるものがあれば教えていただけないでしょうか。
(大 臣)
10分程度でしたが、総理にホストタウンの報告をしました。ホストタウンもおかげさまで2年くらい募集をかけ、現在211件認定されたということで、やはりオリンピック・パラリンピックはスポーツの祭典だけではなく文化の祭典でもありますから、この機会に日本のすばらしい文化、特に日本の国土は狭くても、地方、ローカルにそれぞれすばらしい歴史と伝統があるので、そういうものをオリンピック、パラリンピックを機会に世界に発信するということで進めてきました。また一方で、2020年大会は復興オリンピック・パラリンピックということで招致の時からそういうコンセプトで進めてきたわけですが、ホストタウンの募集をかけていても、被災地、被災県からはなかなか手が挙がりませんでした。理由の一つは、必須条件はそもそもないのですが、やはり事前キャンプが頭にあります。被災地では体育館が壊れたり、競技場もないということで、その段階で考えがストップしたという傾向がありました。ですので御承知のとおり、復興「ありがとう」ホストタウンという少し被災地向けのもの、これは事前キャンプとかよりも事後型で、オリンピック・パラリンピックが終わった後に大会関係者、選手の方に来てもらい交流をするという取組です。また3.11の時、国際社会から大変な御支援を頂きました。その時の例えばレスキュー隊の方とかにも来ていただければいいなと思います。支援により、これだけ復興が進んだという姿を被災地で見ていただくことが大切なことだと思います。2か月余りの中で11件手を挙げてくださり、これをもって一つの成果を見て頂くことができるのではないか、ということをお話ししました。
もう一つの変形バージョンの共生社会ホストタウンも開始したところですが、これについては2020年のレガシー、例えば共生社会を近々に定着させるということについて、これも有意義だと思いますが、パラリンピックの選手に来ていただき、市民の方と交流いただく中で、市町村レベルで本当に共生社会に向けてどういうことができるのかということを考えていただくきっかけになるのではないかと思います。例えば市町村レベルで出来る事もたくさんあり、レストランで点字のメニューを置いたり、どこに行けば障害者の方も使いやすいトイレがあるとか、そういう情報をどこかに一元化する等、様々な取組があると思いますが、そういう取組についてのきっかけにこの共生社会ホストタウンが貢献してくれれば、これは2020年以降のレガシーとして日本に共生社会を定着させるという目標に向けては、大いにプラスになるのではないかと思います。総理もそれぞれに大変興味を示しておられました。
(記 者)
総理から何か御指示というか、感想というか、何かあったんですか。
(大 臣)
感想は、共生社会ホストタウンの候補の一つに地元の宇部市がノミネートされ、まだ正式に認定しておりませんが、そういう中でやはりこういう選手と模擬試合、エキシビジョンマッチみたいなのをやってもいいなとか、いろいろと興味を示しておられました。
(記 者)
インターネットを使ってのチケットの高額転売の問題で、昨日の議連で、新しい法案の骨子を了承しました。これについて大臣は五輪を控えていて、その法整備をするということに対しては賛成の立場でしょうか、反対の立場でしょうか。
(大 臣)
かねてから転売目的の購入や、転売で高い値段を付けて売るということについて、組織委員会からも何らかの手だてをしてほしいということでした。政府として他にも何項目かありますが、法改正でいくのか、それから運用においてその目的を達することができるか整理はしておりますが、この件については議連において法整備に向けての検討をこれから具体的に進め、次の通常国会には法案を出せるようにしたいというようなことだと承知をしております。今後の検討に期待をしながら見守りたいと思います。
(記 者)
本日の閣議で2019年4月30日を天皇陛下の退位日とする政令が決定され、正式に新元号に変わる日が決まりました。改めて受け止めと、円滑な退位に向けての今後の課題があればお願いします。あと過去の五輪では天皇陛下が開会宣言をしておりますが、その点についても五輪大臣として期待されることがあればお願いします。
(大 臣)
陛下のお気持ちが表明された後、多くの国民の方々、国民の大多数の方々が、陛下のお気持ちに応えるべきであるというような世論調査等がありました。政府もそれを受け事柄上、大変静謐な雰囲気の中で議論が進められ、皇室典範に係る特例法が出来たということは良かったと思います。その流れの中で退位日、即位日が決まったということで、非常に国民全体がことほぐ雰囲気の中で、スケジュールも決まり、とても良い事だと思います。国民の皆様の御理解を一層得ながら順調に事を進めていくことができればいいと思います。
オリンピック開会式でどういうことをするのか、天皇陛下にも開会式に御臨席いただくのかは、組織委員会で決めることだと思います。私個人的には、大変すばらしいことじゃないかと、国民全体として盛り上がることができるのではないかと思います、
(記 者)
今回4月30日という日程については、大臣どのように考えられますでしょうか。
(大 臣)
私も間接的にしか情報がないので分かりませんが、前後の状況、例えばその先に行くと選挙があるとか、統一地方選挙があるとか様々なことだと思いますが、そういうことを総合的に勘案した結果の判断だと受け止めています。
(記 者)
今の質問の関連で、陛下が障害者スポーツの発展にも尽力されていたと思いますが、この辺りの御所見を伺えればと思います。
(大 臣)
障害者スポーツはこれから是非力を入れていかなければならないことだと私も思います。2020年大会の担当大臣という立場で言えば、夏のパラリンピックが同一都市で開催されるのは東京が初めてということもあり、かねてよりパラリンピックを是非成功させたい、パラリンピックの成功があって、トータルして東京大会の成功だと言えるということも言ってきました。まだまだ現実の話ではオリンピックの関心に比べれば、パラリンピックの関心は低いですが、大会開催までにパラリンピックの認知度、理解度を是非上げたいと思います。障害者スポーツの裾野を広げるという意味も十分あり、陛下始め、関係皆様方が障害者スポーツの発展について色々と心を向けていただいていることは大変有り難いことだと思います。
以上
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