平成29年10月6日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 おはようございます。私から冒頭述べることはございません。

2.質疑応答
(記 者)
 1点質問させてください。先日IOCのコーツ調整委員長が、東京五輪の経費について、およそ1,000億円の削減を求めました。このことに関する大臣の受け止めと、国としてどのように関与していくかについてお願いします。
(大 臣)
 お話のとおりプロジェクトレビューで、コーツ委員長から10億ドルのコストカットを目指すべきだという提案がありました。これは近年、オリンピック・パラリンピックの開催経費があまりにも膨れ上がると財政負担が大きくなり、なかなか開催都市の住民の方からの理解が得られないので、このまま一本調子にいくと、開催する都市が限られてしまうというIOCの危機感の一つの表れであると思います。そういう提案も本当にその通りだと思いますので、我々としてもコスト削減に真剣に取り組まなければいけないと思いますが、組織委員会で具体的な削減計画が示されたということで、今後IOCと組織委員会が具体的な議論を進めていくと理解しています。いずれにしても今回のプロジェクトレビューは大変意義深いものであったとみています。経費を削減しなくてはなりませんが、一方でレガシーの創設、アスリートファーストの視点というものも忘れてはなりません。今後、業務の具体化を図り細部を詰めていく中で、経費の縮減につなげる部分がないか、丁寧に見ていくことが必要となります。
(記 者)
 先程、小池百合子東京都知事が衆院選に向けた希望の党の公約を発表しました。消費税増税の凍結、原発ゼロを掲げた一方で、憲法改正については自民党と同じく改正論議を進めるべきだと。あと、安保関連法は憲法に則り適切に運用すべきだという話もされております。大臣の御所感がありましたらお願いいたします。
(大 臣)
 ちょうど家を出かけるときに記者会見が始まったタイミングで、公約の内容が十分分かりませんので勉強してから検討させていただきたいと思います。
(記 者)
 昨日のニュースで、昨年のリオデジャネイロ五輪の組織委員会会長だったカルロス・ヌズマンさんが買収に関わって逮捕されたという報道がありました。これに関する大臣の受け止め、御所感と、またこの不正の渦中にある人物、国際陸連の前会長とその息子ですが、この2人は、昨年国会でもいろいろ議論がありましたが、東京の招致に関わって不正な資金を受け取った疑惑があるというふうに言われ、フランスの捜査当局が捜査しているという現状です。この点についてもいわゆるキーマンが共通しているという部分があり、大臣に昨日の逮捕の報道を受けて、どのように受け止められたかお伺いできればと思います。
(大 臣)
 ブラジルの委員会の会長を務めた方が逮捕されたという報道は承知しておりますが、今まだ捜査段階の話で、結論が別に出ているわけじゃありませんので、今の段階では申し上げるべきコメントはありません。後段の話は、御承知のとおり昨年、第三者チームを立ち上げ、そこで御指摘の事項について第三者の目でしっかり見て、日本の法令違反も、IOC倫理規定に違反するようなものもなかったという結論が出ています。
(記 者)
 東京五輪の開催都市の小池知事が、今回の衆議院選に関連していろいろ動かれているということで、五輪の準備に与える影響というのはどう受け止めていらっしゃいますか。
(大 臣)
 これは日替わりメニューのように報道が出てくるのでよく分かりませんが、最近の報道ではそのまま知事に留まられ、2020年東京大会に向けて全力を尽くすというようなお話をされているようですので、そうであればオリンピック・パラリンピックには支障なく、組織委員会、東京都、我々と力を合わせて従前どおり進めていくということはできるのではと思います。
(記 者)
 関連で、今の希望の党の小池代表、東京都の小池知事は、例えば公示までに国政への転身というのを決めた場合、やはり東京五輪に対する影響というものはあるんでしょうか。国の政策を管轄する大臣としての所感をお願いします。
(大 臣)
 仮定の話ですから確定的なことを申し上げるのは控えたいと思いますが、東京大会を成功させるということは小池知事もおっしゃっているので、そういうことも含めて自分の今後の身の処し方も考えられるのではと思います。私としては東京大会を第一に考えておられるのではと、責任をもって東京大会を成功させるために頑張りたいという思いを持っているんじゃないかと思っています。
(記 者)
 ということは、やはり東京大会を第一に考えるのであれば知事は継続して行った方が良いというお考えということでよろしいでしょうか。
(大 臣)
 それは御本人が色々考えて決められることだと思います。とにかく我々としては2020年大会の成功、これが一番の目標ですから、それに向けてしっかり頑張ります。小池さん本人も東京大会を成功させるために頑張るとおっしゃっているので、それを含めて身の振り方も考えられるのではと思います。
(記 者)
 この前のプロジェクトレビューの後、関係自治体の方も全員初めて集まっての夕食会で、小池知事は途中で中座して帰られましたが、このことを含めて小池知事の五輪に対する考えについて、二足のわらじという言葉がよく出ていますが、支障は出ていないのでしょうか。大臣の御所感をお願いします。
(大 臣)
 今のところ具体的な支障は出ていないのだと思います。
(記 者)
 分かりました。

以上