平成29年6月16日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
おはようございます。こちらからお話することは、来週月曜日に開催する、暑さ対策の会議についてです。正式名称は「東京2020に向けたアスリート・観客の暑さ対策に係る関係府省庁等連絡会議」です。いよいよ7月24日で3年を残すところとなり、今年の夏も暑さ対策を確実に推進する為に、平成27年9月にまとめた暑さ対策に係る中間とりまとめに基づいて各省庁等が実施している施策の進捗状況を重点的に考えつつ、今後の取組を確認するということにしております。以上です。
2.質疑応答
(記 者)
昨日、テロ等準備罪を新設する改正組織犯罪処罰法が成立しました。3年後のオリンピックに向けてテロ対策やサイバーセキュリティーをどう進めていくか、お考えをお願いします。
(大 臣)
この法案が成立し、法律になったという事についてですが、昨日改正組織犯罪処罰法が成立し、これにより恐らく国際組織犯罪防止条約も締結されることになると思いますが、国際社会と連携をすることがより重要になってきている昨今の状況の中で、この法律を大会のセキュリティー対策に役立て、国際的な連携の中で万全の体制をつくっていきたいと考えております。特にこの3年間でどのように状況が変化するかというのは全く予測できない面もありますので、ますます国際的な連携をしっかりしていきたいと思います。
(記 者)
法務委員会の採決を行わずに本会議採決を行ったことについて様々な声が上がっていますが、これについて大臣のお考えがあればお願いします。
(大 臣)
国会の手続ですので、国会で決めていただいたことに従い、進むというのが我々政府の立場から言えることだと思います。
(記 者)
話題は変わりますが、オリンピックに関連して、2020年大会で重要なルートの一つとして位置づけられている環状2号線について、それに関する東京都の市場移転問題が大詰めを迎えています。この問題では、環状2号線の開通の遅れが懸念されていたり、輸送ルートに関われば影響があるかなと思いますが、環状2号線の位置づけ等改めて大臣のお考えがありましたらお願い致します。
(大 臣)
私の考えというよりも、東京都が最終的に、もし築地が使えない場合は同じだけの車が置ける場所を都有地を中心に探さなくてはいけないということなので、できる限り東京都がその役割を果たしてくれるということがまず大事だと思っています。その上で、過去の報道も確認しましたが、東京都は、もし通せるのであれば、トンネルはもう間に合わないが、橋から本線を引いてトンネルじゃない部分を道として使って新大橋通りに繋げるというふうに言っておりました。横にデポができるかできないかは別として、トンネルを使わない部分をきちんと新大橋通りまで土地を融通して渋滞が起きないように流量を確保してもらいたいなと思っております。いずれもしても、まず組織委員会と東京都でよく連携していただかないといけませんので、そこのところをちゃんと連携できているかどうか、我々も確認しながら早期に作業を進めたいと思います。
(記 者)
先程も質問にありましたが、今週末で通常国会の会期が閉じます。それを受けて通常国会の総括をお伺いしたいのですが、1点、2020年大会に向けた環境整備という意味で、テロ等準備罪は異例の方法をとりながら成立しました。ただその一方で、厚労省を中心に進めている受動喫煙対策の法案は、議論がまとまらず、提出自体が見送られることになりました。これらの点も踏まえ、五輪担当大臣として、今国会の議論の総括と次の秋にもあるとされる臨時国会を含めて、これ以降の議論に望むことをお願いできますか。
(大 臣)
今回の国会の進め方については、国会の議論ですので私の立場から何か申し上げることはありません。しかし、法律をつくっていただいたということを大会の成功にしっかり生かしていく責任が私にはあるだろうと思っております。受動喫煙の対策については、2019年のラグビーワールドカップのことも頭に入れなければいけませんので、ラグビーワールドカップの組織委員会のお考えも伺いながら、2020年大会に向けて責任をしっかり果たしていけるように環境整備をしていきたいと思います。
(記 者)
先程冒頭であった暑さ対策ですけれども、現状での課題とこれまでの取組を含め、その辺りはいかがでしょうか。
(大 臣)
19日によく整理していただくことになりますが、去年の8月に、舗装を皆さんに見ていただいたと思います。もう総延長で100キロぐらい舗装していただいておりますので、そこの効果をよく確認したいというのがまず一つです。そして去年から私が、経済産業省に暑さ対策グッズを外国人観光客の方にも分かりやすく売っていただけるよう、業界団体にお願い等できないかという話をしていたり、観光庁には、Safety tipsという安全情報が出てくるアプリケーションに、暑さ指数や、あなたが今いる地域の暑さが出てくるということをやってもらっております。私がお願いをしてやっていただいたものがあるのですが、それをもう少し皆さんに知っていただけるようにしたいなと思っているところで、そういうものとグッズが結びついていくような広報啓発活動がもう少し必要かなと思っております。それから夏には、霞ヶ関カンツリー倶楽部には是非自分で足を運び、実際にコース上を歩きたいと思っております。答弁の中でもジュニア選手権が行われていますということを申し上げましたが、今年の夏も行われるようなので、そのジュニア選手権の期間中か、選手権が大会の本番と少しずれているので、今相談をしながら調整しております。私自身も現場に足を運んだり、直接お願いをしたりしていきたいと思います。
(記 者)
国会の議論が今回なかなか進まなかった背景として、加計学園の問題が指摘されるかと思いますが、野党がその追及を続けていたという理由があるかもしれませんが、公文書とか事務方の文書というのは、オリンピックに関しても大量にあるかと思うんですけれども、そういうものの再調査ということがあったと思うんですが、それについての何か省庁内の危機管理対策というか、そういった点で五輪担当大臣としての受止はありますでしょうか。
(大 臣)
当然みんな気を付けてやるべきことだと思いますが、今回、特に五輪に関していうと、たまたまほかの省にあった公文書を我々が知らなかったり、省庁間の連携というのも人が変わっていたり、また、東京都、組織委員会、我々、主体が幾つもあったりすると、あることを知らなかったりということも起きると思いますので、そういうことがないようにしっかり気をつけていきたいと思います。ありがとうございました。
以上
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