平成28年10月4日


閣議後定例記者会見


1.質疑応答

(記 者)
 30日の衆議院予算委員会で、総理がオリンピック・パラリンピックの開催経費などについて「注文を付けるべきところは注文を付けていきたい」と答弁しました。
東京都とJOCにまず責任はあるとは思うんですけれども、これは国としてもやっぱり抑制を求めていくという方針なのでしょうか。
(大 臣)
 抑制はもちろんですけれども、セキュリティ上これはちょっと勘弁してもらいたいということは当然出てくると思いますし、われわれの国の威信を汚さないようなセキュリティを実現しよう思えば、当然かけるべき経費というのが出てくるでしょうから、こうしたものがコスト抑制の名の下に不十分になるということもあってはいけないと思います。
そのセキュリティの重要性については、その同じ答弁の中で総理も触れられておりますので、そうした意味合いも込めてのことと理解しております。
(記 者)
 必ずしも抑制ばかりを求めるわけではない。
(大 臣)
 きちんと確保されるかどうかということについて点検を進めております。
(記 者)
 関連になりますけれども、政府のオリンピック・パラリンピック推進本部が昨年11月から開催されていないというような指摘が、予算委員会ではあったと思うんですけれども、大臣、予定はあるというふうにおっしゃっておりましたが、いつ頃開催される予定でしょうか。
(大 臣)
 大変恐縮ですけれども、総理の日程とも絡むことでございますので、私の方から発表することは差し控えさせて頂きます。
(記 者)
 その際、五輪開催経費やオリンピックの推進体制についても、協議される予定なのでしょうか。
(大 臣)
 議題についても、私の方から現段階で発表することはできません。申し訳ありません。
(記 者)
 組織委員会と東京都の方で、必ずしもこちらのことではないんですけれども、昨日国際ボート連盟のロラン会長が組織委員会と東京都を訪れまして、問題になっている海の森競技場について、従来通りの計画で進めるように要請をしまして、都側は「検討する」というような立場でおりますが、それに関連して丸川大臣のご見解、あるいは国としてのスタンスというものをお聞かせ願えますでしょうか。
(大 臣)
 昨日、ロラン会長が都知事とお会いになってお話しになったということですが、われわれも報道を通じて認識をしているところです。
まず、競技の運営については組織委員会が基本的にIOCと交渉され、またそれを都がサポートするというのが第一歩でありますので、まずこの第一歩のところで、どのようにお話しをされて、どのような方向性に進んでいくのかというのを私どもは見守りたいと思っております。
(記 者)
 関連して、ロラン会長の発言の中で「驚いた」、あるいは「少し落胆している」というような不快感というものを示されて、この段階に至って国際競技団体と都が多少意思疎通ができていないという事態、これ自体どうでしょうか、東京都としての大会の価値を落とすようなことにつながるとお思いでしょうか。
(大 臣)
 民事上の契約をしている当事者間においてどのような交渉がなされるかということについて、他者が何か予断をもって申し上げることはあまり必要がないことではないかと思います。
加えて、ガバナンスの問題等で都ができないから国がやれというようなことを仮に言ったとするならば、オリンピックまでまだ4年ある段階で東京都の責任能力に疑義を示すということになりますから、そういうメッセージを発することに、私は意味があるとは思いません。
(記 者)
 予算委員会の質問でもあった国の役割として、輸送とセキュリティという部分なんですけれども、今後どのような形で具体的に何を検討していくか、決まっていることがあれば。
(大 臣)
 もう既に現場レベルでは細かい状況を詰めようということで、議論をさせていただいておりますけれども、あくまで費用とは関係なく、具体的に何が必要かということをお互いまず課題を洗い出しましょうという水準のものです。
大体皆さまも想像すれば見当がつくような話だと思いますけれども、まだ競技の日程やあるいはロードレースのルート等について私どもにはしっかりと正式にお示しいただいているわけではございませんので、こうしたものが示された段階で改めてきちんと議論を進めていくということになろうかと思います。

(以    上)