平成28年7月12日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言

おはようございます。
今朝私からは、新たにオリンピック・パラリンピックの選手が決定いたしましたのでお知らせします。
オリンピックの自転車、テニス、重量挙げ、またパラリンピックにおいては、陸上競技において35選手の出場が決定いたしました。もう1か月を切りましたが、是非体調に注意されて、万全の態勢で健闘していただきたいと思っております。
私からは以上でございます。

2.質疑応答

(記 者)
では代表して、幹事社からお伺いいたします。大臣、参議院選挙お疲れ様でした。自民・公明与党の勝利という結果に終わりましたけれども、所感をお願いします。
(大 臣)
全国的に見て、大変いい結果を出すことができたのではないかと思います。
いろいろアベノミクス等についてのご批判もありましたが、地域の経済が間違いなく少しずつ動き始めているということは事実でありますし、とりわけこれだけ雇用が改善しているということは、皆さま方に実感していただいておりますので、まだまだ地方に及んでいない、あるいは職によっては待遇改善について課題が多いということではありますが、全体的には評価されたのではないかと思っております。
それで、私のところもそうですが、東北・北海道、新潟県から北海道においては、TPPあるいは農業改革に関する農家の皆さまに対する説明について、私たちの努力がまだまだ足りなかった。そういう意味では改めて、9月に開催されると思われますが、臨時国会等の議論の中でしっかりと説明し、皆さまの理解を得る努力をしなければならないと思います。
(記 者)
今回、より政権が強固になったことで4年後の東京大会に向けた準備というのも、大臣として今年は加速するおつもりかと思うのですけれども、東京大会に準備に向けて今後重点的に取り組んでいく予定分野をお伺いできればと思います。
(大 臣)
今回リオ大会がありますから、リオ大会の運営状況等を見て、更にその取組を考えないといけませんが、少なくとも安心・安全の対策、そしてメダル獲得、レガシーといったこれまで申し上げてきたことについて、なお一層その取組を加速させなければならない。とりわけテロ対策、そして暑さ対策、こうしたことに留意しなければならないと思っております。リオ大会についてもいろいろテレビ等の報道を見ていますと、かなり犯罪が多い。そして警察官がボイコットしたりといった状況にありますから、そう考えますと、なおさらそうした犯罪対策、テロ対策について取組をしなければならない。
もう一つ、やはりリオデジャネイロでは、ジカ熱等の感染症対策が必要となっています。また日本は、7月から8月の開催ということを考えると、改めて暑さ対策について考えなければならない。各地域で2020年大会に合わせて7月24日から8月9日まで、今年度から温度等の調査をしてまいりますが、そうしたこと等も加味して、関係機関と連携をとりながら、しっかり進めていきたいということです。
(記 者)
 幹事からもう1問お願いします。参議院選挙が終わりますと、今度東京都知事選挙が始まりますけれども、昨日小池百合子さんが公約発表の会見をされまして、オリパラ予算の検証と縮小ということも一つの柱に掲げておられます。
ほかの方はまだ名前も出そろっていませんけれども、いずれにしても、こういった都知事選挙の中でオリパラ予算の在り方というのも議論の一つになるかと思います。大臣として、どういった論戦を期待されているかお伺いできますか。
(大 臣)
まずオリパラに積極的に協力してくださる方。東京都は開催都市ですから、主体的に責任を持って運営をする、そういう意気込みの方に是非就任していただきたいと思っております。
予算につきましては、どちらにしても開催都市としての取組があるわけですし、組織委員会が予算等につきましてはリオ大会を踏まえて、精査をしますし、当然東京都との打合せがあるでしょうから、そうした意味でも都知事としてしっかりとそうした問題について取り組んでいただくのは有り難いと思っております。
(記 者)
参院選の件なのですけれども、今回、大臣の地元の山形で、大変残念な結果になりましたけれども、そのことについての受け止めをお願いします。
(大 臣)
山形選挙区では大変残念ながら大敗したのでありますが、これは候補者の選定作業が遅れたということ、そして相手候補は大変知名度の高い方でありましたが、そうした知名度とか、あるいは組織とか、そういうものに十分対応できる体制を自民党の県連として構築できなかった。そういう意味では県連会長としての責任は大変重いものだと思っております。
(記 者)
関連で、ちょうど選挙戦が厳しかった理由の一つにTPPを挙げられていましたけれども、今後、国会承認手続もある中で、TPPに対する懸念払拭にどのように対応されますか。
(大 臣)
TPPに対しての選挙民の皆さまの反応は、「内容が分からない」というもの、そしてもう一つは漠然と「重要5品目等の対応について守られていないのではないか」といったご批判があったと思います。そうしたところについて十分に私たちとして説明できていなかったということですから、改めて国会の中でしっかり審議してご理解いただく努力をしなければならない。
今回、山形においては残念ながら皆さまから大きな理解を得られなかったのですが、ただ、反対だけで進むのかどうか。むしろやはりそうした中にしっかりと地域の声、地域のいろいろな取組を、国の施策の中に入れ込んでいく。そうした取組が必要だと私たちも思っていますので、そういう意味ではそうした部分を含めて理解を得るということについて努力が少なかったと反省しております。
(記 者)
先ほどのオリパラ予算の話で、国と都と組織委員会の三者の役割分担の話、今は一旦ストップしていると思うのですけれども、舛添知事が更なる負担受入れというのを表明していた中で、新しい都知事にはどういった姿勢で三者の役割分担の話に臨んでいくお考えでしょうか。
(大 臣)
三者の役割分担というよりも、まずは運営する組織であります組織委員会として、どういう事業にどのように取り組んでいくのか、それにどれだけ費用がかかるかについて、今精査していますから、まずはそれをしっかりと決めていただきたい。そしてその上で、開催都市は東京ですから、東京がただ単にオリンピック・パラリンピックの開催だけではなくて、その後の東京を作るという観点から、いろいろな角度で検討されたようですから、そうしたことを十分連携をとりながら進めていただきたい。
もちろん政府としても、オリパラ基本方針に基づいて、国としてなすべきこと、それは先ほど言いましたように、ただ単にオリンピック・パラリンピックのためだけではなくて、これからの国としての国作り、あるいは東京都との連携の中で、いろいろな施設整備等、例えば飛行場の入管の手続等も含めて、国としてオリパラ基本方針に基づいてしっかりやっていきますので、そういう意味でも改めて三者連携をしっかり進めていきたいと思っております。
(記 者)
IOCの予算計画の提出というのも控えていると思うのですけれども、予算が大幅に膨らむという見通しもある中で、引き続き予算計画の策定はなかなか難しいという認識でいらっしゃるのでしょうか。
(大 臣)
当初3,000億と立候補ファイルで見込んでおりましたが、それについても本当に精査されたのかどうかという意見も出ております。ですから、そういうことを踏まえて今組織委員会で精査している。そして提出の時期が、当初は組織委員会も「リオ大会まで」というような見解でいたようですが、IOCから「むしろリオ大会等の状況を見て、そしてそのリオ大会で、例えば『もっとこういうことが必要だ』とか、『こういうものはむしろなくていいのではないか』とかいろいろなことがあるでしょうから、それを踏まえて…」ということでしたので、おそらくリオ大会までではなく、リオ大会を見た上で時間をしっかりとって、そしてIOCと協議していくというようなことになるのではないかと思っております。ですから、その数字がどういうふうになるかについては、きっちりと一つ一つ今精査中ですから、それを私たちもしっかり見守っていきたいと思っています。
(記 者)
関連して今、リオ大会の話が出ましたけれども、出張のご予定は、調整はいかがでしょうか。
(大 臣)
国会がどういうふうになるか分かりませんが、もし国会からお許しがあれば、行きたいと思います。しかしそのときにどういうふうな状況になっているか、そこは私には予測できませんので、その中で組織的に対応していきたいと思っています。
(記 者)
一説によりますと、報道では内閣改造が8月3日という話もございますが、この場合でも開会式に出席は差し支えないという、今、そういう日程になっているのでしょうか。
(大 臣)
新聞報道に書いてあるだけで、別に総理からそういう話を聞いているわけでありませんから、それについては、私からどうこう申し上げることはできないと思っています。