平成28年4月26日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
おはようございます。
まず、私から。昨日、日本相撲協会の研修会に行ってまいりました。「各種不法事案排除の総合的対策について」という研修会でした。最近、元プロ野球選手の違法薬物の問題、あるいはプロ野球選手の野球賭博、またオリンピック出場内定選手の違法カジノ問題等、インテグリティと言いますか、高潔性と言いますか、スポーツに対する信頼の低下につながる事案が数多くあったわけですが、そのような中で率先してこのような研修会を開かれた日本相撲協会の皆さまに敬意を表します。
力士の皆さまは日本の伝統文化の一翼を担う仕事をしていらっしゃいます。海外の皆さまから見ると、力士や相撲の歴史そのものが日本の伝統文化であります。そのような意味でも襟を正して、しっかりと頑張っていただきたいと思っています。
それから恒例ですが、新たにオリンピックのカヌー・スラロームにおいて、佐々木将汰選手、佐々木翼選手、兄弟のお二人が日本代表に内定いたしました。これからも切磋琢磨して、また努力をされて、すばらしい成績を上げていただくように期待をしております。
私からは以上です。
2.質疑応答
(記 者) では、幹事社から代表質問させていただきます。昨日 エンブレムが決まりましたけれども、改めてその感想と、かなり遅れてということになりましたけれども、今後どのように展開していきたいか、そのあたりについてお願いします。
(大 臣) 昨年9月に撤回して以来8か月間、大変長い時間がかかったわけですが、逆に言えばそれだけ丁寧に、そして透明性を高め、公平性をしっかり担保して決めたということになります。時間はかかりましたが、それだけ国民の皆さまから信頼を得るような形で選んでいただいたのではないかと思っております。
それぞれのデザインについては、「好き」だとか「これは自分と合わない」だとかが当然でありますが、少なくとも国民の皆さまからも意見を聞き、それを踏まえて21名の委員がしっかりと投票して、しかも1回目の投票で決定したということですから、私たちは大変歓迎したいと思っております。
スポンサーの皆さまを初めとして、このエンブレムを広く喧伝して、そして大きく盛り上げて2020年の大会の成功に貢献していただきたいと思っております。
(記 者) エンブレムが決まったことで、やはりこれから機運の盛り上げということが本格化してくるかと思うんですが、大臣から、このエンブレムとか、この大会準備なり、国民の参画という意味で、さらにどういった点で期待されているかというものを教えてください。
(大 臣) 新国立競技場、エンブレム、聖火台、あるいは神宮球場等々ありますが、いずれもやはり新しい物事を成し遂げるという前例のないことであり、それも世界最大のイベントを成し遂げるわけですから、そのときそのときにいろいろな問題が出てくる、あるいはいろいろな交渉が出てくるというのは当たり前の話であります。それを一つ一つ解決していって、2020年7月24日に、正に国民の皆さまから喜ばれる形で、この大会が開催されるわけです。これからも一つ一つ物事を進めていく中で、そのような課題が出てくるのだろうと思っています。
ちなみに、リオデジャネイロ大会については、今もってチケットが売れないとか、あるいはこの前自転車用道路が崩落したとか、そのような話があります。過去の大会を見ても、ぎりぎりまでいろいろな努力をして、皆さま方が創意工夫をして、力を合わせて大会は成功するわけです。担当大臣はまさにそのために就任しているわけでありますから、しっかりと組織委員会、東京都、あるいは関係の機関等とも連携をとりながら、正に国民の皆さまに喜んでいただける形のオリンピックにすべく、これからも努力をしていきたいと思っております。
(記 者) 大臣、言及のあったリオの関係で、先日の報道なんですけれども、リオのオリンピックの聖火台が、市街地に設置されると決まったという報道がありました。印象としては「今まで決まっていなかったのか」という気もしたんですけれども、翻って近く中間取りまとめがされる日本の新国立の聖火台設置に関して言うと、大臣に改めてお伺いなんですが、最終的な設置場所というのは、いつごろまでに決まっているのが望ましいとお考えでしょうか。
(大 臣) この前、リオデジャネイロの聖火台については開会式の会場ではなくて、市街の中心地に設置するという報道を聞きました。これまでIOC等からのいろいろな話では、もっと早めに決まるという話も聞いておりましたが、改めて、大会の2、3年前までに開会式のセレモニーのプロデューサーを決めて、そしてそのプロデューサーのもとに、いろいろな皆さま方の協議で聖火台を決めて、それも具体的な場所、あるいは形等については、当日まで公表しないといった形で進められるわけであります。そのような意味ではロンドンのときにしても、全てのところから見える形にならなくなりましたが、それは「IOCと協議してくれ」ということです。やはり協議事項ですから、これからも先ほどのような全体の流れの中で、IOCとしっかり協議するべきだと思っております。
私のほうで今取りまとめをしております聖火台の位置等については、先ほども言いましたように、セレモニーのプロデューサーがいろいろな計画を作っていって、その間もちろん組織委員会と協議するわけですが、そのときに阻害することのないように大まかな方向性だけ、基本的な考え方だけを整理してお示ししたいと思っております。
(記 者) 全然話を変えますけれども、スーパーラグビーの件で、サンウルブズが先日8試合目にしてようやく勝利しましたけれども、その感想と、割とベテランが多いかなという部分ですけれども、2019年に向けた日本の強化の方向性として、そのスーパーラグビーの位置づけなど、大臣はいかようにお考えでしょうか。
(大 臣) 私もスーパーラグビーをこの前初めて見に行って、最後の勝利の瞬間はちょっと用事があっていなかったんですが、大変うれしかったです。ようやく1勝を上げてくれました。同時に、昨年のワールドカップでベスト4になったアルゼンチン代表の主要メンバーが入っていたという意味で世界でも最強レベルのチームとの試合でしたから、すばらしい結果を出すことができたのではないかと思います。
それまでの7試合にしても、1点差だったり、あるいは7点差以内の試合が3試合くらいあったんでしょうか、いい試合をしていました。取組がまだまだ十分にできない中でスタートしましたから、これから鋭意練習を重ねることによって、そのようなチームワークであったり、あるいはその取組の一体感であったりといったものができていって、そしてすばらしい成果を上げてくれるんだろうと思っています。
ただ、普通の国代表の試合と違って、それぞれいいメンバーだけ選んでやると、各国から選出するということも可能ですから、そのような意味ではスーパーラグビーの方が国代表よりなおさら難しい部分もあるのかなと思っています。是非サンウルブズについてはなお一層頑張っていただきたいと思います。またサンウルブズには所属しておりませんが、日本の代表として活躍している選手が、ほかの国のチームにいます。そのような皆さまにも是非頑張っていただきたいと思っています。
(記 者) 聖火台の話に戻って恐縮なんですけれども、たしか設置の場所について、大まかな方向性をゴールデンウイーク前までにお決めになるとおっしゃっていたかと思うんですけれども、もうゴールデンウィーク前ということはあと2日、3日だと思いますが、進捗状況などを教えていただけますか。
(大 臣) 今、最後の調整をしております。報道に何か決まったような話が出ておりましたが、そのようなことはなくて、具体的にどこに設置するという表現なのか、あるいはこのような形で設置するとこのような利点があり、このような問題点があって難しさがあるとか、そのような表現をするのか、そのあたりについて最終的な詰めをしていきたいと思っております。
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