平成28年4月5日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言

おはようございます。
まず、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックの出場が新たに決定しましたので御報告をいたします。
まず、柔道競技において高藤直寿選手、海老沼匡選手、大野将平選手、永瀬貴規選手、ベイカー茉秋選手、羽賀龍之介選手、近藤亜美選手、中村美里選手、松本薫選手、田代未来選手、田知本遥選手、梅木真美選手が内定をいたしました。
また、ボクシングにおいては成松大介選手、そして水泳において萩野公介選手、高橋美帆選手、清水咲子選手が日本代表に内定をいたしました。
続々とこうして出場者が決定をいたしますが、なお精励をしてすばらしい成果を上げていただきたいと思っております。
私からは以上であります。

2.質疑応答

(記 者)
幹事社から代表で質問させていただきます。まず、先ほど官邸で行われた感染症の対策の会議なんですけれども、大臣、今回初めて参加されたということですが、2020年に向けての課題をお願いします。
(大 臣)
今おっしゃいましたように、本日の閣議後に、国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議の第4回会合が開催されました。今回から私も一員として参加をすることになりました。
2020年の東京大会及びその前年に開催されるラグビーワールドカップにおいては、海外から多数の関係者、選手、あるいは観光客も多くいらっしゃると思いますが、そうした多くの方が来日されますので、感染症対策は大変重要な課題だと思っております。そのような観点から今日の会合に参加させていただきました。
会議の中では、もちろん今度のリオ大会に対してもしっかりした取組をしなければなりませんが、そのリオ大会から得られる経験も踏まえつつ、2020年及び2019年の大会における感染症の流入や拡大を防ぐための対策等について、担当大臣として関係機関と緊密に連携をして取組を推進してまいりたいと、こうした発言をさせていただきました。
今後とも2020年の大会、あるいは2019年の大会の成功に向けて万全を期したいという思いで関係府省庁あるいは大会組織委員会、そして東京都等と緊密に連携して諸施策を推進してまいります。
(記 者)
それから、昨日私も中継を見たんですが、水泳のリオ代表決定の瞬間、その場でぽんと終わった瞬間に出るというのは、大臣は「すごくいいんじゃないか」とおっしゃっていましたが、改めてああいうやり方を見ての御感想をお願いします。
(大 臣)
そうですね、やはり勝った瞬間に自分が代表になったとわかるというのは一番シンプルでわかりやすいと思いました。そのような意味では、水泳連盟のこうした選考の仕方というのは、一番皆さまに理解が得られると思います。
柔道についてはそのような形ではありませんが、しかし、これはこれでまた公開をして、そしてそれぞれ意見を出し合って決定をされた。それはそれぞれの競技団体が、これまでの経験をもとにして選考されることですから、それはそれなりの意味があると思っておりますし、何よりも多くの皆さま方、とりわけ選手あるいはコーチ、関係者の皆さま方が納得できる、そして国民の皆さまもすっきり「よかったですね」と言えるような選考過程でありますから、大変きちっとした選考をしていただいていると思います。他の競技団体についてもそのような形で、何よりもすっきりと理解できる、皆さまが同意できる選考にしていただければありがたいと思っております。
(記 者)
先ほどですが、自民党でスポーツ立国調査会がありまして、今後のスポーツビジネスの拡大の方針について議論があって提言案がまとまりました。この中でのスポーツ施設の今後の活用の方向について、利益を生み出す部分ではプロフィットセンターという言葉を使っていますけど、そのようにしていこうというような提言もありました。今後、新国立の後利用の上でも参考になる提言かと思うんですが、大臣はこの新国立の後利用の方針あるいは今後の検討のタイムスケジュールに関して、今どういうふうに検討されていますか。
(大 臣)
自民党のスポーツ立国調査会のスポーツビジネスの委員会については、元々は私が以前推進したことでもありますし、それからスポーツ庁の設置にあたり、私がプロジェクトの座長だったときにスポーツビジネスの対策のチームをスポーツ庁につくろうと話をしてきましたので、大変皆さまにしっかり議論していただいてありがたいと思っております。
前に申し上げましたように、これからいろいろな維持あるいは補修、そして新たな転換をするときに財源を考えなければなりませんし、大変財政が厳しい中で強化費、施設費等々を考えると、なかなか簡単ではない。そうすると、できるだけスポーツにおいてビジネス化を取り入れて、そうした資金を得て、それを強化や施設整備等に、あるいは海外展開へ使っていくことが大変大事なことだと思っております。
今御指摘がありましたように、新国立競技場の後利用については冨岡副大臣のもとで検討していただいておりますが、まず、2020年大会の開会式、閉会式、そして陸上競技、サッカーがしっかりと実現できるように、まずは今しっかり進めておりますし、これを見ながら具体的にその後の検討をするということになりますから、今数回このチームで議論したんですが、まずはこの12月に建築の契約をしなければなりません。ですから、その前の議論はなかなか進みにくいのかなと思っています。ですから、本格的な議論は来年、その契約等が終わって、そして実際に動き出したころぐらいから本格的に始まるのではないかと思っております。
(記 者)
すみません、関連で。2020年大会の実現をまずしっかりやっていくということですけれども、2020年が終わった後にどこが、例えば民間コンセッション方式等も含めてどういう形でやっていくかというのは、大会が始まる前には一定の結論が出ていたほうが望ましいということなんでしょうか。
(大 臣)
2020年が終わったら、その後すぐにどうするか、これは決めなければなりませんから、少なくとも大会前にはどういう方向に持っていくか、そういう議論をしなければならないと思います。そこは先ほど言いましたように、具体的に進むのは来年であっても、そうしたいろいろな情報は集めたり、お互い情報を共有したりという作業はこれからも引き続きしていかなきゃならないと思っております。
(記 者)
2日のテレビ番組についてなんですが、大会組織委員会の森喜朗会長が、自身の体調も踏まえて、会長職について「2020年まで頑張りたい気持ちがあるが、そういう大層なことを考えていない」といったようなコメントをされたんですが、そういう話は遠藤大臣にも話されたことはあるんですか。
(大 臣)
森会長はいつもいろんなことをおっしゃいます。そのときそのとき私たちにハッパをかけるために、「俺はそう長くやらないんだ」とおっしゃってみたり、「2020年はみんなで乾杯しような」とおっしゃってみたり、そのときの状況に応じて発言されていると思いますので、一つ一つについては、そう特別なことだとは思っておりません。あくまで2020年までしっかり務められると思っております。
(記 者)
今日一部で、神宮球場を大会期間中、プロ野球などを行わないような要請を組織委員会がしたという報道があったんですけれども、大臣が知っていらっしゃる限り、神宮球場の使い方というのは、大会期間中やその少し前ぐらいからどのような形になるんでしょうか。
(大 臣)
詳細について把握しておりません。いろいろな競技施設をどのように使うかという議論について詳細に私が承知しているわけではありませんが、今回の神宮球場にしてもそうですが、それぞれの施設を、今まで使っている施設をお借りするとすれば、どのようなやり方があるか。例えば、この神宮球場だけではなくて、武道館をどう使うかとか、国技館をどう埋め合わせするかとか、それは全部交渉事ですから、そのたびごとにああだこうだということじゃなくて、むしろこういうときにはどうなりますか、それを受けてどう対応しますかということの繰り返しだと思います。当然議論があってしかるべきですし、こういう交渉事はこれからも数多く出てくるものだと承知をしております。一つ一つ話が出てきたから「問題だ」ではなくて、むしろそのために交渉をしているわけなので、何でこれがおおごとになるのかな、議論になるのかなという思いであります。