平成28年4月1日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言

おはようございます。
まず、ザハ・ハディド氏が突然ご逝去されたという報道に接し、大変驚いています。オリパラ大臣として、まずは心から哀悼の意を表したいと思います。ザハ・ハディド氏のキールアーチを含む斬新なデザインは2020年東京大会の招致に大変大きな貢献をされましたし、同時に、招致決定後の日本国民の期待感を盛り上げてくださいました。そのような大きな貢献に改めて感謝をしている次第です。残念ながら昨年の文部科学省の検証委員会が分析した理由・経緯によってザハ・ハディド氏のデザインは白紙撤回されることになりましたが、先ほど申し上げたように、2020年大会に向けた日本国民の期待感の盛り上げや招致における貢献に改めて心から感謝申し上げたいと思います。ザハ・ハディド氏のご冥福を心からお祈り申し上げます。
もうひとつは昨夕、フルオープンで行われましたので皆さまご承知でしょうが、開催都市である東京都の舛添知事、大会組織委員会の森会長、政府代表であります私による三者会談が行われました。各組織にとって定期的に直接会談し情報共有を行うことがオリパラ基本方針の趣旨に照らして大変意義深いものと考えておりますし、事務方レベルにおいても一層連携を強化していくことが重要であると考えております。会談では、森会長から役割分担・業務分担の明確化等について提案があり、リオ大会の状況も踏まえながら実務者も含めて検討していくことになりました。リオ大会が近づいて新年度を迎える中、4年後の東京大会の成功に向けて、国民の皆さまに祝福され大いに喜んでいただける大会となるよう、国・東京都・組織委員会がしっかりとスクラムを組んでいきたいと思っておりますので、なお一層皆さまにもご協力・ご支援をお願いしたいと思います。
私からは以上です。

2.質疑応答

(記 者)
 幹事社から代表質問させていただきます。その三者会談についてですが、今後の検討の進め方とスケジュール感について詳しくお願いします。
(大 臣)
 昨日会談を行ったばかりですから、具体的な詰めの作業はこれから行います。今の段階では未定であります。
(記 者)
 昨日の三者会談の中で出た役割分担の話ですが、森会長からはセキュリティに関する話が出まして、それは国に関する分野だと思います。それで、今後組織委員会の役割で国が担っていけるものがあるのではないか、あるいは国が担うもので都と分担するものがあるのではないか、などいろいろ考えられると思うんですが、大臣のお考えの中に検討の対象となりそうなものとしてどのようなものがあるでしょうか。
(大 臣)
 まだ具体的に大会組織委員会でいろいろな事業の精査をしている最中です。その中で具体的に協議しているわけではありませんが、昨年11月に策定したオリパラ基本方針の中にしっかり国として支援をしていく、取り組んでいくとあるわけですから、そうした話を聞きながら、ひとつひとつ役割分担を考えていくということになるのだと思っています。協議についても具体的にどのような形で行っていくか決まっているわけではありませんが、国としては先ほど申し上げたようにオリパラ基本方針に基づいてしっかり進めていくということだと思います。
(記 者)
 ザハ事務所から、現在の新国立競技場の計画がザハ氏の案に非常に似ているという批判があったと思いますが、今回ザハ氏のご逝去で今後に何か影響があるかということについて、大臣のご所感をお願いします。
(大 臣)
 今JSCにおいて従前の計画の清算協議を行っているところですが、ご逝去は昨日の夜中の急な話ですし、まだこれから具体的にどう進んでいくかということについて、どうこうできているものではないと思います。また事務所がこれからどのような考えでこられるかわかりませんし、まずはただひたすらご冥福をお祈りしたいということです。
(記 者)
 三者会談についてなんですけれども、聖火台についてはすでに大臣のもとにワーキング・チームがつくられて協議されていると思いますが、聖火台の設置主体や費用の負担については昨日の三者会談の枠組みでやられるという認識でよろしいでしょうか。
(大 臣)
 聖火台については三者協議の枠組みというより、私のワーキング・チームで今検討されているわけですが、昨日申し上げたかも知れませんが、セレモニーのデザインや総合プロデュースがあって、その中で聖火台は検討されるわけですから、費用やどのような状況になるかについて、こと聖火台については先のことだと思っております。ただ、皆さまに大変ご心配をおかけしましたので、とりあえず点火の場所の基本的な考え方だけをこのワーキング・チームで検討していきたいと思っておりまして、4月中に取りまとめ、調整委員会にお諮りしていきたいと考えております。