平成28年3月25日


閣議後定例記者会見


1.質疑応答

おはようございます。
まず私の方からは、リオ大会出場の報告を御紹介いたします。
陸上の20キロ競歩において松永大介選手が日本代表に内定、また、フェンシングのエペ個人において見延和靖選手、佐藤希望選手が日本代表に内定いたしました。これまでの御努力に敬意を表すと同時に、切磋琢磨をして、リオデジャネイロの大会ですばらしい成績をあげていただくよう期待しております。
とりわけ佐藤希望選手は結婚・出産を経験されて、そしてまたアスリートとしてこうしてすばらしい活躍をされているわけでありまして、女性活躍あるいは一億総活躍という観点からも改めて敬意を表しますし、なお一層の御活躍を期待しております。
私からはこの1点だけ報告をさせていただきます。

2.質疑応答

(記 者)
幹事社から2点質問させていただきます。まず1点目なんですが、ベルギーで起きたテロ事件についてお伺いいたします。今回、地下鉄や空港という誰でも立ち入れるような場所が狙われたという形になりましたけれども、東京オリンピックに向けてですが、国外から多くの人の出入りが予想される中で、新たな課題について大臣はどのようにお感じでしょうか。
(大 臣)
現地時間22日午前8時頃から9時頃までの間に空港及び地下鉄において爆発が発生して、多数の犠牲者が発生したと承知をしております。このような非道かつ卑劣極まりないテロ行為により、多くの犠牲者が発生されたということですが、改めてお悔やみと、そして、けがをされた皆さま方にお見舞い申し上げたいと思います。同時に、強い衝撃と大変な怒りを感じてもおります。犠牲者の皆さまに哀悼の意を表しながら、負傷者の皆さまが一日も早く回復されることを祈念申し上げます。
現時点において、ISが犯行声明を出したと聞いております。今後、関係機関と連携して本件の教訓等をテロの未然防止に生かしてまいります。東京オリンピック・パラリンピック、安心・安全な運営をする上においても、テロ対策は最大の課題の一つでありますから、テロ対策力の向上を図りながら、大会の安全確保に努力をしてまいります。
(記 者)
2点目ですが、聖火台についてですけれども、今日は2回目のワーキング・チームの会合が開催されると伺っております。前回、新国立の工費や工期の変更をしないという方針を確認されていますけれども、今日はどのような議論をされるのかというのをお伺いいたします。
(大 臣)
もう既に貼り出されていると思いますが、まずは設置等に関する各組織、組織委員会あるいは東京都、JOC、JPCのような関係機関からの考えをお伺いしたり、同時に消防法等の技術的な課題についても情報を共有させていただきたいと思っております。会議は非公開でありますが、会議後に事務方がブリーフィングを行い、議事内容を説明させていただきたいと思っております。
(記 者)
今日プロ野球が開幕します。野球・ソフトボールは追加種目の候補にも選ばれていますが、昨今お金に関する問題が各球団から続出しています。そのような中で大臣からこのプロ野球界に改めて望むものを教えてください。
(大 臣)
これまでの賭博行為あるいは金銭の受渡し等、子供たちの憧れの的であるプロ野球がそうした金銭にまみれた活動をしているということは大変遺憾で、残念に思っております。その後、各球団がそろって声明を発表されたわけでありますが、今なお多くの国民の皆さんやあるいは子供たちに「やはりプロ野球はすばらしいね」、「自分たちもなってみたい」といった憧れを持ってもらえるようなプレーヤーとしての自覚を持って、活躍をしていただきたいと思いますし、切磋琢磨されたすばらしいプレーによってそうした懸念を払拭していただきたいと思います。今日開幕にあたって、今年1年、皆さんが改めてプロ野球の楽しさ、すばらしさを認識し、支援するような活動を是非していただきたいと思っております。
(記 者)
組織委員会の森会長の発言に関してお伺いしたいんですけれども、昨日の組織委員会理事会だったと思いますけれども、森会長の方から仮設施設・恒久施設における都と国、組織委員会の費用分担の在り方に関して見直しといいますか、遠藤大臣と舛添知事とも協議をしていきたいという発言がございました。大臣として、今後どのようにこの発言に対応していくお考えかお伺いいたします。
(大 臣)
報道を聞いており、報道内容については承知をしております。先日の都議会において、舛添知事が仮設施設についても、その後の有効活用があれば、それは都としても十分対応したいといった発言を議会でされたことも聞いております。
 そうした都と組織委員会との話は当然私たちも共有しなければならないと思っておりますから、近々日程を調整の上、三者で集まってお話をお伺いしたいと思っています。
(記 者)
森会長の発言に関連しまして、森会長は昨年来、例えば新国立のときの生ガキ発言ですとか、あるいはこの間の聖火台のときの「馳浩が悪い」という発言であるとか、あるいは今回の費用分担にしても「前の都知事が決めた話だ」というふうなこともおっしゃって、森会長ならではの問題提起という部分もあるかと思うんですけれども、一部には森会長がこういった発言をされることで、また事態が混乱をしていくというふうな見方をしている方もいらっしゃるかと思います。大臣はこういった一連の森会長の発言の在り方あるいは行動のされ方、問題提起のされ方というものに対して、どのように感じていらっしゃいますでしょうか。
(大 臣)
森会長は大変政治的な経験も長く、そして大変細やかに気遣いされる方でいらっしゃいます。今回の発言の一つ一つがどのような含みを持っていることかということは私も詳細には分かりませんが、ただ、長くお付き合いをさせていただいて、森会長らしい発言をされ、それを私も大体これまでの経験から「ああ、こういう意味だろう」と思って、いろんな仕事をしてきました。今のような発言があって「なるほど、こういうことをあなた方は考えろということもあるのかな」と思っています。改めて森会長らしい発言かなと思っております。