平成27年12月11日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
どうも、おはようございます。遅くなりまして恐縮です。
まずは私からは、新国立競技場の整備計画に基づいて、発注者であるJSCは9月から事業者の公募を行っておりましたが、11月に技術提案を締め切った後、技術確認を進めてまいりました。今般、JSCにおいては、透明化の観点から来週14日に事業者から提出された技術提案書を公表することを決定し、その旨、大東理事長から報告をいただきました。その際、私からは、公表は大変よいことであり、JSCとして国民やアスリートの声を聞いてはどうかと申し上げ、対応いただくことになったと伺っております。
今後JSCにおいては、技術提案等審査委員会、村上周三委員長でありますが、そこにおいて審査等を進め、関係閣僚会議を経て、年内には優先交渉権者を選定する予定としております。
そしてもう一つは、リオデジャネイロ大会の出場者が新しく決定しましたので、御報告をさせていただきます。
日本クレー射撃協会の理事会において、中山由起枝選手をリオデジャネイロオリンピック代表に決定をしたということであります。ぜひ頑張っていただきたいと思っております。
以上です。
2.質疑応答
(記者) まずは、14日に技術提案書の公開ということなんですけれども、公開してから、具体的に何か国民の意見を反映するような方法というのは考えていらっしゃいますでしょうか。
(大臣) 技術提案書をいただいて、その上で、JSCではホームページの中に国民からの御意見を受け付ける窓口を設置するということを聞いております。また、この後、私も整備計画をつくるときにアスリートや多くの皆さんの声を聞いてまいりましたが、JSCにおいても今回、こうしたアスリート等の意見を改めてお伺いするというふうなことを聞いております。
(記者) もう一点、関連なんですけれども、年内にということなんですけれども、大体の目途でいうといつぐらいに決定……。
(大臣) これから公表して、そしてアスリート等の意見を聞いて、そして、その結果、最終的に大東理事長の判断に基づいて決めるということでありますから、来週以降というふうなことになると思います。
(記者) 最後にもう一点、昨日、有識者の方と機運醸成の意見交換をされたと思いますが、年内にまだ御予定があるかというのと、来年以降何か決まっていることがあればお願いします。
(大臣) きのう、デービッド・アトキンソンさんに、大変理解できるといいますか、我々が思ったのと違う視点から大変いい話を聞かせていただいたと思っております。こうした作業をこれからも続けていきますが、とりあえず1月29日にマサチューセッツ工科大学メディアラボの所長であります伊藤穰一さんにおいでいただくことにしております。その前にも、これから連絡をとりながら、そうした意見を聞く機会をつくっていきたいと思っております。
(記者) JSCの週明けの技術提案書の公表についてお伺いしたいんですが、JSC側に聞くと、こういう形で最終的に業者が決定する前に、恐らく業者名は伏せる形になるとは思うんですが、詳しい内容を公表するというのは極めて珍しい形だというふうに伺ったんですが、改めて、例えば恐らく1週間とか2週間の間には最終決定するということで、時間が非常に短い中で、公表する意味があるのかというような声もありますけれども、大臣からご覧になって、こういう形で公表する意義といいますか、意味というのは、ちょっと改めてどのように捉えられているのかお願いします。
(大臣) そうですね。確かに官製談合防止法等々あって、本当に可能なのかどうか、私も心配を実はいたしました。しかし、やはりこれまでの新国立競技場の混乱といいますか、あったときに、何よりも国民の皆さんから見て透明性が担保されていない。特定の人たちが特定の思惑で動いたんじゃないか、そんな疑念を持たれておりましたし、可能な限り透明性を高めるというふうなことをお願いしてまいりましたので、今回も、本来ですとこれは決定してから公表するのが当然でありますが、少なくとも法律の範囲内で可能だというふうなことを判断されたと聞いておりますので、そういうことで、まだ最終決定に至る前に公表して、その上で改めて皆さんの声を聞くということを作業を進めてこられましたので、それは大変丁寧であり、また透明化を図る、そしてまた、国民の皆さんの理解を得るという意味で、私はいいことだと思っております。
(記者) 今の国民の声なんですけれども、たしか競技場の評価の中には幾つか評点があったと思います。期限ですとかコストですとか、その中で国民の声というのは、また点数化のような形をして、それで全体を評価するということなのか、国民の声の反映の仕方について、ちょっとお伺いできますか。
(大臣) 点数化するということではないと思っております。ただ、技術提案をいただいて、そして協議をして、その上で村上委員会でその内容等を議論をして、大体このぐらいですよねときちんと整理した上で、しかし、改めて提案を受けた最終責任者である大東理事長が改めて国民の皆さん、あるいはアスリートの皆さんの声を踏まえて最終的に決定されるものだと思っております。
(記者) すごく仮定の質問で恐縮なんですけれども、評点上は例えばAのほうが上だけれども、国民の声はすごくBのほうが集中してよかったとか、そういうケースの場合というのはどういう結論があり得るんでしょうか。
(大臣) 多分それは、そういうことを踏まえて大東理事長が最終的に決定されるものと思っております。
(記者) 14日に技術提案書を公開するということなんですけれども、技術提案書はどのようなものですか。概要なのか、例えばデザインとか、こういうものなのか、どんなものが公開されることになるんでしょうか。
(大臣) そこの内容については私も詳しくは聞いておりませんが、少なくとも概要、あるいはデザインも……。
(事務方) 技術提案書、提出された技術提案書そのものです。
(大臣) 技術提案書そのものが公表されると聞いております。
(記者) それで、すみません、もう一点なんですが、この14日に技術提案書が公表された後のスケジュールなんですけれども、それはJSCが決定したものを関係閣僚会議なりでオーソライズするのか。それとも、関係閣僚会議で、そこでいきなり決定をここですというふうに発表するのか、その辺の段取りというのはどういうふうな形でしょうか。
(大臣) それは関係閣僚会議で発表いたします。
(記者) 新国立競技場の財源について改めてお伺いしたいんですが、先日、2:1:1という負担の割合が発表されたと思うんですけれども、そのなかで国の負担分に関して、既に確保されている分は別として、今後必要になる大体400億円以上の部分に関しては、いわゆる真水の税金ではなくてtotoを国負担分として扱うというような財源のスキームになるというふうな、そういう構想だというふうに説明があったんですが、これに関して、そうすると、いわゆるくじ負担分が大体400億円ぐらいがあって、それから、国負担分として扱うtotoもあるということで、かなりもう、今後大半がtotoに依存するというふうな仕組みになっているかと思うんですけれども、これに関して大臣の受けとめといいますか、どのような考え方なのかをお聞かせいただければと思います。
(大臣) totoということで、国民の皆さん方からくじを買っていただいて、それを財源にして施設整備、あるいは強化費用、あるいは地方の普及活動等が進んできたわけで、それをずっとスポーツ予算として使ってきました。ですから、国として実際に国が直接、要するに毎年毎年単年度予算で使う部分もあれば、あるいは、さきのサッカーくじとしてスポーツ予算として使ってくる部分もあれば、そういう意味では、今回新たに仕組みをつくって、サッカーくじとして395億出すわけでありますが、そうした今までの蓄積としてあったもの、あるいはスポーツ振興基金等の積み立て等について、これはもともと国が出資したものでありますから、そういう意味では形の上では分かれている形だと思うんですが、全体として国の予算の範囲というふうなことを私は考えております。
よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。
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