平成27年11月27日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
おはようございます。
まず、東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部の開催及びオリパラ基本方針の閣議決定について御報告いたします。 本日の閣議前に東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部の第2回会合が開催されました。会議では、私からオリパラ基本方針の閣議決定案等について説明をし、引き続き各閣僚の積極的な取組みをお願いいたしました。 総理からは、オリパラ基本方針に基づき、国民総参加による夢と希望を分かち合う大会の実現、次世代に誇れるレガシーの創出のため、大会準備を加速させる必要がある等について御発言があり、オールジャパンで大会を成功に導くよう指示がありました。 また、その後の閣議においてオリパラ基本方針を閣議決定いたしました。本基本方針はオリパラ特措法に基づくものであり、大会に関する政府の施策立案と実行に当たっての基本的な考え方や施策の方向性を定めたものであります。記者会見後に事務局より基本方針に係るブリーフィングを実施する予定でありますので、詳細についてはそちらでお問合せをいただきたいと思っております。 最後になりますが、2020年東京大会を導くため、また、次世代に誇れるレガシーを創出するため、本日決定したオリパラ基本方針のもと、担当大臣として関連施策の推進を加速してまいります。
私からは以上であります。

2.質疑応答

(記者)
大臣、基本方針についてなんですけれども、今日閣議決定されまして、その取りまとめの作業を進める中で大臣として特に力を入れた部分について解説をお願いいたします。
(大臣)
私はもともと大会成功の要件を3つずっと申し上げてきたのですが、まずは安心・安全な運営であるということと同時に、やっぱりメダルをしっかりとるための強化が必要だと。そして、3つ目はレガシーを残そうと。更に、東京だけではなくて日本全体に広がりのある、日本国民みんなに協力してもらえる、そういう大会にしていく。そして、もう一つは東日本大震災で世界の皆さんに大変な御協力をいただきましたので、そうした皆さんの御厚意に報いるべく、しっかりとした復興・復旧がなされている。それに対してオリンピックを通じてしっかりと取組みを連携していく、こうしたことでありますから、そうしたことについてこの基本方針の中にも書き込みをさせていただきましたし、全体としてそういう方向で進めていきたい。
ただ、特にこうした方針を作る中でサイバーセキュリティについては、就任前の予想以上に大変難しい課題があるなと思っております。
先日、ロンドンに行きましたときに改めてサイバーセキュリティの恐ろしさといいますか、脅威を感じてまいりましたし、そうした取組み、それから、最近フランスでのテロがありましたが、競技場を直接狙ったテロでもありましたし、そういう脅威が当然日本としても予想される恐れがありますから、そういう意味でもそうしたテロ対策、そして、選手強化の中で特に懸念をしなければならないのはアンチドーピングの問題だと思っております。ロシア陸連が正式に受諾をしているのでありますが、やはりメダル至上主義に陥って、結果的にそうした不正な行為を行う、それが結果的に選手の体の管理あるいは体をむしばんでいく、そうしたことのないようにアンチドーピングに対しては、しっかりと取組んでいきたいと思っております。
もう一つ、最後になりますが、先ほど申し上げました日本津々浦々に、今度はホストタウンという名称にいたしましたが、ホストタウン構想等を通じて、国としてもしっかりとした支援をしながら、また、それぞれの地域のいろんな思いや、あるいは地域の良さ、伝統芸能等を含めて引き出して、連携して日本一丸となったオリンピック・パラリンピックにしていきたいと思っております。
(記者)
でき上がりました基本方針について、担当大臣として手応えといいますか、今はどんなお気持ちでいらっしゃいますか。
(大臣)
就任して最初にまずやることは、この基本方針の作成と思ってスタートしたのですが、御存じのように新国立競技場の問題があり、そしてまた、エンブレムの問題があり、新国立競技場の建設に当たっての財源における東京都との調整と多くの課題がすぐにありましたので、そちらに若干忙殺されてきたのかなと。しかし、ようやくこの一丁目一番地といいますか、基本方針が閣議決定されて、ようやく仕事として第一歩を歩み出すことができたのかなと思っております。
(記者)
先ほど大臣からもお話しがありましたけれども、就任以来、大会成功の条件の一つとしてメダルをたくさんとるということをお話をされてきましたけれども、今回のこの基本方針を見ますと、割とその点に関しては抑え目に盛り込まれたのかなという気もするのですけれども、その辺は何か議論があったのでしょうか。
(大臣)
私が就任のとき30個と言いましたが、それはやっぱり夢と希望があったほうがいいと。やっぱり選手として皆さんが必死になって努力をしているわけでありますから、そうした選手の皆さん方の可能性を、また、そうした皆さん方の気持ちをやっぱり持ってもらうためにも数は多いほうがいいということを思って申し上げました。
しかし、鈴木スポーツ庁長官も含めて、過去のメダル数から比較して慎重に発言されておりますし、具体的に文書に書くときについては、やはりある程度そうした表現のほうがふさわしいだろうと。私の個人の気持ちからすると、30個とすぐ言いたくなりますが、こうして閣議決定される文書でありますから、そこは丁寧に書くべきと思って、こういう表現にさせていただきました。
(記者)
最初の「はじめに」のところにそれが書かれる可能性というのは、最初からそれはあまりなかったのでしょうか。 (大臣)
この辺の「はじめに」というのは、あくまでもこういう形で平和の祭典をしますよ、あるいは前の大会の成果はこうでしたよ、そして、今回の大会の運営はこうですよという全体としてのこれまでの取組み等について書き込んだので、そこから先、これからの基本的な方針はこういうふうにやりますということですから、最初からメダルがどうのこうのということは、そういう思いはしておりません。
(記者)
基本方針に関連しましてセキュリティの関係ですけれども、先だって与党にお示しされた原案の段階と比べますと、テロの部分の記述がやや充実しているようでして、テロの脅威が現実のものとなっているであるとか、実際に東京のオリパラで要人の観戦も予想されることから、テロの発生が懸念されるというふうな具体的なリスクに関して書き込まれているようですが、そこら辺の御判断の経緯をお話しいただけますか。
(大臣)
やはりパリのテロについては大変衝撃的でありましたし、同時にIS国といいますか、いろんな声明を見ても決して日本は除外されていないということを考えますと、本来スポーツというのは平和の祭典でありますし、これまでのミュンヘンオリンピックのときにああしたテロ事件はありましたが、一般的には平和の祭典なので、オリンピック開催中は、紛争も停止をするというふうなことでありました。
しかし、先ほど言いましたように、フランスでのテロがサッカーの競技場で起こそうとして、結果的には入場できなかったわけでありますが、そうしたこと、それから、先ほど言いましたように日本という国も決して除外されていないというふうな状況を考えると、テロ対策については、これまで以上に入念な対策が必要だろうと。その上で文章等についても、少ししっかり一つ一つ例示を挙げながらボリュームを膨らませていただきました。それだけしっかり取組みをしなきゃならないという決意をここに示したと思っております。
(記者)
2点、アンチドーピングにしっかり取組むとおっしゃいました。結局日本国内だけしっかりしても、国際的な事件が直前、それから最中に起こってしまえば非常に大きなダメージになる。その意味で世界的なWADAも含めた反ドーピング体制への貢献といった日本の役割をもっと拡大し、しっかりした取組みを世界的に進めていくようなお考えがここにあらわれているのかどうか。
それから、新国立の基本的なお話を伺えればと思います。新国立、レガシーが大事だということで、今現在の整備計画の範囲だけではなく、オリンピックの後の神宮整備なども考えて、例えば財源が税以外の形で手当がつくとか、そういったニーズがやっぱりきちっとあることが証明されたという場合に、今現在の構想の枠をある程度超えて柔軟にレガシー、そして、それに関する施設を考えていくお考えがあるのかどうか教えてください。
(大臣)
まず、アンチドーピングについては、先日カナダだったかな、アンチドーピングの会合があったと。富岡副大臣が出席をして、この中でいろんな意見を述べたというふうに聞いております。ごめんなさい、アメリカであったと聞いております。
その中で、まだ正式な報告は聞いておりませんが、世界的な機関も必要じゃないかと。ただ国だけの取組みを超えて、同じ基準といいますか、そうした機関を作って、相互に協力し合う体制をもっと強化すべきでないかという意見があったと聞いております。
日本もどちらかというと、これまでアンチドーピングについては、世界の先進国とは言えなかったと思いますが、最近そうした活動を急速に今進めておりますし、日本のみならず、とりわけアジアの国々、まだアジアのアンチドーピングの体制が遅れている国も数多くありますから、そうした国への支援もこの中で考えていきたいと思っております。
新国立競技場ですが、もちろん当面私の仕事、役割は新国立競技場の建設でありますが、しかし、全体として東京都がスポーツクラスターという制度を掲げておりますが、明治神宮再編の中でそうしたレガシーとしてどういうものができるのか。例えば技術なのか、あるいはあそこの公園として東京都の皆さん方にどのような役割を果たしていくのか、あるいはどのような形であそこの再編を進めていくのか、こうしたことをレガシーとして捉えながら、東京都あるいは神宮としっかり国が連携をとって、そして、まさに日本におけるセントラルパークですから、そうした役割もしっかり担っていかなければならないと思いますから、そうしたことをそれぞれの機関と連携をしていきたい。
財源につきましては、まずは今、東京都と協議を進めておりますが、その終わった段階でいろんな皆さん方からこういう構想を進める中で協力していただけるものがあれば協力していただけると、そんなことも考えていきたいと思っております。
(記者)
メダルについて一つ確認します。先ほどこういった表現がふさわしいということだったのですけれども、JOCは金メダル世界3位ということを掲げています。これにちょっと違う書き方にされたのは、どうなのかということは改めてお聞きしたいのですけれども、メダル至上主義ということがさっきありましたけれども、それと何か関係があるのかということです。
(大臣)
世界3位で、そのときに何個かというのは当然わからないわけで、ただ、これまでの経緯からして、JOCとして世界3位を目指したい、リオで16個だったかな、目指したいというふうな具体的な数値を示されておりますが、むしろ基本方針としては、より多くという思いもありますので、あえて具体的な数字をここに書き込まないで、そして、特にメダルをとることは、国民の皆さん方がそうした一体感ができたり、あるいは子供たちに夢と希望を与えたり、そういう効果が大きいわけでありますから、そうした大会の成功のためにも、できるだけ多くのメダルが欲しいという気持ちはここに書き込みさせていただきました。だから、いつも申し上げますけれども、私個人としては、とにかく30個ぐらい獲りたいというふうなことをいつも申し上げておりますが、この閣議決定の方針については、そうした形で思いだけこめさせていただいております。
(記者)
今回の基本方針の中に、訪日外国人の促進ということも記載されていますけれども、先ほどのセキュリティ問題に関連なんですけれども、テロ対策、その辺のバランス。テロのほうも、外国人観光客をずっと増やしていくという方針掲げていますけれども、その辺のバランスというのはどのようにとっていかれるのかというのは。
(大臣)
これは今、開催決定したおととしは850万ですか。そして去年は1,350万で、今年は、今の段階でいうと1,900万ぐらいのインバウンドの皆さん方があると聞いております。観光庁ともいろいろ話をしますと、もう3,000万ぐらい、2020年には3,000万から、あるいはそれを超す皆さんがお越しになるのではないかと。
私は先日、羽田空港に行って、CIQのいろんな進め方について見てまいりましたが、当然これは警察、あるいは法務省、あるいは国交省等、その関係、財務省もそうでありますが、関係機関としっかり連携をとりながら、とりわけセキュリティについては最新の技術等をできれば駆使して、そして入国でのチェックができるか、あるいは、国内におけるそうした活動について制御できるか。このことはまさに取組みをしっかり加速していかねばならない。
ただ、そのためにインバウンドのお客さんを制限する、抑制するということはないと思っております。
(記者)
まず、パラリンピックを結構上位に位置づけられておる。改めてその意義と、それと、参加国・地域数を、過去最多を目指すとありますけれども、具体的なその方策、何かお考えがあれば、お聞かせいただけると。
(大臣)
まず、パラリンピックですが、実は今回のオリンピックの意義をよく皆さんに言われますが、私も、前の1964年のオリンピックは、先進国に仲間入りしようという日本の決意を示したオリンピックだったと思っております。今回のオリンピックは、先進国の一員として、国のつくり方、あるいは国際貢献のあり方について、世界をリードする取組みをしていく、そんなことを2020年のオリンピックは意義の一つとしてあるんだろうと。そうしますと、このオリンピック・パラリンピック一体だと。
これはロンドンのオリンピックがそうでありましたが、先日、私、ロンドンへ行ったときにストーク・マンデヴィル病院に行って、1948年の第1回がそのストーク・マンデヴィル病院で、ストーク・マンデヴィル大会と、こう言われておりますが、そして、ローマオリンピックで第1回目のパラリンピックの大会であり、ストーク・マンデヴィル大会の第9回目であったと。しかし、単独にパラリンピックという表現されたのは東京大会が初めてでありました。
そういうことを考えますと、同一都市で、そして正式にパラリンピックとなるのは東京が初めてでありますし、なおかつ、将来のユニバーサルデザインの社会をつくってという意味では、この大会を大きなきっかけに、またレガシーとしてなると思いますので、このパラリンピックの成功に向けた取組はなお一層重大だと、大事だと思っております。
同時に、先日、ロンドンに行ったときに、セバスチャン・コー、ロンドンオリンピックの組織委員会の委員長、それから今回、今、東京に見えていますが、クレイヴァン、IPCの会長ともお会いをしましたが、ともに、やはりパラリンピックをしっかりやっていただくことがオリンピックの成功、いわゆる両方の成功のリード役になると、そういう話でもありましたので、そうした思いを込めて、そしてなおかつ総理からも、パラを重視してやってくれというようなことでありますから、その思いで、こうした重視した取組を書かせていただきました。
ロンドンは、オリンピックへ参加国は204カ国・地域、パラリンピックは164カ国・地域でありました。クレイバン会長からも、是非パラリンピックの参加国・地域もオリンピックと並ぶように、取り組んでいただきたいという話がありましたが、私たちも、その当時、2020年がオリンピック参加国が何カ国になるか分かりませんが、できるだけ、オリンピックとパラリンピックの参加国・地域が少しでも近づくように、同じくなるように取り組んでいきたいと。
そこで、今質問ありました、どういう取組みをしていくか。これ、具体的にこれからIPCやJPCとも相談をしなきゃなりませんが、とりわけアジアの国々の参加がまだおくれているだろう。そういう意味では、アジアの国に対して、例えば器具を支援するとか、あるいは日本のこうした取組みについて紹介するとか、そういうことをしながら、そうした地域・国の皆さん方の参加を是非進めていきたいと思っております。
(記者)
メダルの目標についてなんですが、JOCもメダルの目標掲げていて、競技団体もおのおの目標があると思うのですが、そういった中、政府が国として、政府としてメダルの、メダル目標、メダルをとりたい、獲るんだというふうに目標を掲げる必要性というんですかね。先ほど、大臣からもメダル至上主義などの言葉もありましたけれども、そういったことについてのお考えをちょっとお聞かせ願えますか。
(大臣)
私は、やっぱりメダルというのは大事だと思っています。やっぱりそうした選手の皆さんの励み、自分が頑張って、それだけのメダルをとるんだと。それを国もしっかりサポートし、国民の皆さんも期待をしてくれていると。それがまた子供たちに夢と希望を与えてくる。そういう意味では、メダルの目標はあったほうがいいと思っております。
ただ、具体的な数字をどうするかというのは、やはりJOCや、あるいは関連競技団体が一つ一つ積み上げていくものであって、あまり国として何個とれというのは、大臣個人としての思いはお伝えいたしますが、文書にそういう形で書き込むことは、私はあまりふさわしくないんではないかなと思って、具体的な数字等については書き込まなかったという思いであります。
(記者)
先ほどのパラリンピックで史上最多の参加国・地域を目指すということに関しての取組みに関してなんですが、現状、日本の国内でも、例えば高額な器具をなかなか購入できないとか、あるいは指導者がほとんど、かなり不足していて、現時点では恐らく国内の取組でもかなり現場は苦労されていると思うんですけれども、そういう中で海外にまで支援するというのは、なかなか実際の施策として難しい面もあるんじゃないかというような印象も受けるんですけれども、この辺り、大臣はどのようにお考えでしょう。
(大臣)
そうですね、日本のパラリンピック、あるいは障害者スポーツの体制はまだまだ遅れておりましたし、それから地方に行けば、障害者の皆さん方、いわゆるパラリンピックの皆さん方が使える運動施設もまだまだ少ないということですから、実はサッカーくじの売上げを拡大しようと、スポーツくじの、振興くじの拡大しようと。当時、私は座長をしておったときに、これからパラリンピックあるいは障害者スポーツの皆さんの施設整備、あるいは器具等への予算、そして体制整備にもスポーツ振興くじを増やして、そうしたことについても特に考えていこうと、そんなことを踏まえて、実はあのとき法律を変えさせていただきました。
ですから、国内では確かにまだまだですが、更に最近、オリンピックと同等とまではいかないかもしれませんが、パラリンピックに対する企業等の支援も数多くできてきておりますし、先日もパラリンピックのサポートセンターが日本財団の中にできましたが、そうした支援をしっかりしてくれる企業や団体も出てきております。
また、パラリンピックの役員体制もしっかりしてきておりますし、そういう意味では、まだまだ足りないんですが、いろんな皆さんの認識はかなり加速をしてきていると。同時に、ただ先ほど言いましたように、このオリンピック・パラリンピックは、ただ単に日本だけではなくて「Sport for Tomorrow」というのをレガシーに載せてありますから、そうした観点を込めて、とりわけアジアの皆さん方がパラリンピックに参加できるように支援をしていくということは、国内整備と同様に必要かと思っております。
(記者)
テロに対するセキュリティの問題が重視されておりまして、恐らく会場なんかが集中して、国際空港もある東京周辺ということが中心になると思うんですが、地方に予選等が開催されるところが数多くありますけれども、地方におけるセキュリティの問題を大臣としてはどういうふうにお考え、重要性をお考えになっていて、基本方針の中では、地方のセキュリティという観点では書かれていませんけれども、どういうふうに取り組まれていこうというふうに思っていらっしゃるのかお伺いします。
(大臣)
今日午後1時半からオリンピック・パラリンピック大会に向けた関係自治体等連絡協議会を開催いたします。その中でそうした、今日は開催される都道府県や政令都市の皆さんにお集まりいただきますが、施設整備であったり、あるいはその運営であったり、あるいはそうした今のようなセキュリティの問題を我々のほうからも話をさせていただきますが、むしろそうした課題を今日はそれぞれ皆さん方で話していただいて、そこに我々国とそして組織委員会と連携をとって進めていこうと。第1回目の会合を今日開催いたします。そうしたことを通じて、今のような形をしっかりと連携をとって進めていきたいと思っております。
(記者)
今日、同時にあわせて決定されたもので、各省庁の取組みというのもあるかと思うのですけれども、オリンピックに向けていろんな省庁がさまざまな事業を展開して、今後も展開していかれるんだろうと思うんですけれども、一方で、先だっての行政事業レビューのほうでも、オリンピックに便乗した事業というものが批判の対象となって、今日そちらのほうでも議論を取りまとめる決定をされているんですけれども、そちらの取りまとめ案では、今後もオリンピック・パラリンピック事業に関しては、横展開をして検証をしていくと。今回取り上げられたのは3つほどでしたけれども、それをさらに広げて検証していこうという話も、今日取りまとめの中に書かれているようでございます。
そういう意味でいうと、同じ日に決まった2つの政府の決定ですけれども、1つでは、今後もさまざまな省庁が事業を展開していくということを言っていて、一方では、そういった事業を検証していくというふうにもなっているのですけれども、大臣はこのあたりの今後、各省庁の事業の整理整頓の仕方をどのように考えていらっしゃるか伺います。
(大臣)
本日の閣僚会議において河野大臣から、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会関連事業については、国民の理解が得られるような内容になっているか等について再検討を行い、必要に応じ事業内容等の見直しを行うように要請がありました。
オリンピック・パラリンピックが成功するための予算はしっかり確保しなくてはなりませんが、しかし他方で、行政改革や財政再建も政府として大変重要な課題でありますから、このオリンピック・パラリンピック関連の予算につきましては、行政改革や予算編成過程の中で、政府として費用対効果の、なかなかメダル等を含めると効果は難しいんですが、費用対効果のバランスのとれた優れた政策を実施できることが重要と考えておりますから、今回の指摘を踏まえて、予算を所管する各省庁を経て、しっかり対応していただきたいと思っております。