平成27年10月23日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
おはようございます。
私から1点。ホッケーの女子チームがオリンピック、来年のリオデジャネイロのオリンピック大会出場が決まりました。大変うれしいことでありますし、世界的にも強い力を持っているようですから、リオで全力で頑張っていただきたいと思っております。
私からは以上です。
2.質疑応答
(記者) 大臣は来週月曜にNTTドコモのフューチャーステーションをご視察される予定ですが、この視察、どういったことを目的にされているのか、教えていただけますでしょうか。
(大臣) NTTドコモは、2020年に向けた多言語対応型の最新技術を有しておりますし、そうした新しい技術の開発、あるいは日本の情報発信、そして同時に、海外から来るお客さんの皆さん方が日本に来て、きっちりとそうしたおもてなしの心を日本として発揮していただく、その意味でも、そうした技術、最新の技術を視察させていただきたいと思っております。
(記者) 大臣、御就任から間もなく4カ月というタイミングなので、ちょっとお伺いしたいことがあるんですが、新国立競技場の問題が冒頭出まして、一段落して、今流れができてきたかなということでいって、これから腰を据えて、どんな仕事に取り組んでいくかという状況だと思うんですけれども、片や五輪大臣というのは専任ポストで、対外的にはオリンピックの責任者だというふうに見られると思うんですが、実態的には、その権限ですとか、総合調整という役割はあるんですけれども、直接的な権限が及ばない部分が多いとか、あるいは予算が、所掌の予算が少ないとか、いろいろ実態と外側から見られる部分のギャップというところもあると思うんですけれども、そういうのを踏まえて、御自身として五輪大臣の役割をどう認識されているか。これから5年後に向けてどう取り組むべきかというところを、改めてちょっとお聞かせいただきたいんですが。
(大臣) そうですね、もうあっという間に4カ月たったのかなという気がします。就任当初は、さっき今話ありましたように、何をどうするのかという、海図がないというか、前例がないわけですから、いろんな皆さん方の知恵をいただいて、何より2020年のオリパラ、そして19年のラグビーワールドカップ、これが大成功のうちに実施できるように、皆さん方との調整をしっかりしていくというのが仕事だろうと思っていました。今話にありましたように、新国立の問題、エンブレムの問題と、立て続けに国民の全く皆さんに大変御心配をおかけした部分はありましたが、そこはしっかり連携をとらせていただいて、透明化をしっかりと図りながら、また、国民の皆さんの理解を得ながら進めてまいりましたので、そういう意味では、役所の皆さんも含めて大変努力をしていただいたんで、それなりの成果は出ているんだろうと思っております。
ただ、今話にありましたように、調整というのは、どこまでどういうふうに調整するかと。あるいは、予算がないとか、権限がないとかというようなことでありますが、そこは知恵を出して。幸いにも、組織委員会の森会長を初め役職員の皆さん、あるいは東京都の舛添知事等とも大変良好なコミュニケーションはとれておりますし、もちろん強化のほうも文科大臣、あるいは鈴木新長官とも長年のお付き合いもあって、これも十分意思疎通ができておりますから、他の省庁の大臣等とも折に触れてしっかりと話をしながらここまでこれましたので、そういう意味では、予算とか権限がなくても、十分そうした仕事ができるんだろうと思っておりますし、これからもそういう姿勢で進んでいきたいと思っております。
(記者) 2点お伺いしたいんですが、1点は、ちょっと改めてオリンピックの大会エンブレムについてなんですが、大会組織委員会のほうが今後の選考方法についていろいろ議論を進めていて、その中で、最終的に幾つかの候補を事前に国民に開示して、その上で国民の意見を聞いた上で最終決定するというような方法を検討しておりまして、宮田委員長は国民投票のようなものもできればやりたいというふうな意見を表明されていますが、前回の選考が非常に閉鎖的と批判を浴びた中で、こういうふうな検討が進んでいることについて、大臣はどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。
(大臣) 第3回目の委員会の前日か当日かだったと思いますが、宮田委員長、わざわざお越しいただいて現況報告をいただきました。そのときも私のほうからもお願いをしたのは、前回の審査決定がどうも不透明だったと、分かりにくい形でなされた、あるいは恣意的にされたんじゃないかという国民の皆さんの疑念もありましたので、何よりも手続をしっかりして、そして透明化を図っていただきたい、そして、その上で丁寧に国民の皆さんの理解を得るような形で、何よりもみんなのオリパラが盛り上がる、そんな形になるように進めていただきたいと、私からお願いをいたしました。
昨日のエンブレム委員会が開催されましたが、そうした私たちの思いを十分酌み取っていただいていると思っておりますし、ただ、最終的にどういうふうな絞り方するかについては、いろんな意見が、多様な意見があるようですから、そこは十分に見守っていきたいと思っておりますし、宮田委員長のもとでしっかりそうしたことができると思っております。
(記者) すみません、もう1点はちょっと野球賭博に関してなんですが、先日、NPBが新たに2人の選手の関与を、2人の選手が野球賭博をやっていたと、新たに判明したというふうに発表しましたが、巨人の球団内の調査では分からなかったこと、笠原選手に関しては、聞いたところ、本人はやっていなかったというような発表をしたら、やはりNPBの追加調査で改めて判明したということもあり、今後やはり他球団を含めて、よりこの問題は拡大するのではないかというような懸念も出ていますけれども、オリンピックの追加種目の候補に挙がっている中で、やはりそのあたりの懸念というのはあるんじゃないかと思うんですが、大臣はどのように受け止めていらっしゃるか。
(大臣) そうですね、NPBの調査委員会が新たに、松本投手、笠原投手も野球賭博を行っていたということをコミッショナーに、中間報告として行ったということについては、報道で承知をしております。何よりも国民の中で最も高い人気を誇っているスポーツでありますし、また、青少年の憧れの対象であるプロ野球でありますから、そういう意味でも大変、言語道断と思っております。その上で、調査委員会は引き続き調査を進めていくということでありますから、最終報告に向けて、今後二度とこのようなことが起こらないように、しっかりと調査を進めていただきたい。そして、対応していただきたいと思っております。
なお、今懸念について話ありましたが、やはり私たちも、せっかく今回のオリンピック・パラリンピックの候補として推薦したのでありますから、正に国民的なスポーツである野球が、こうした事件で国民の皆さんの信頼を落としてしまうんではないか。そうした観点からも、盛り上がりに水を差すんではないかと、心配はしております。
(記者) 大臣、関連なんですけれども、野球というのは五輪の追加種目ということもありますが、この件について、直接NPBのコミッショナーであったりとか球団の方とお会いして、話をするという考えというのはありますでしょうか。
(大臣) それは、直接的には文科省スポーツ庁の所管でありますので、そちらのほうでどうされるか、見守っていきたいと思っております。
(記者) 追加種目という観点から会いに行くということは、特には考えては……。
(大臣) 過般、コーツ調整委員長が、組織的でなければというような発言もされたと、報道されたと聞いておりますが、当然、私も今月末、ロンドンに行ってコーツ委員長ともお会いをしますが、まずは直接の所掌でありますスポーツ庁において、しっかり対応をされるものと思っております。
(記者) 基本方針の策定についてちょっとお伺いしたいんですけれども、大臣、これまで、被災地も含めて、かなり視察を繰り返してきて、かなり中盤というか、半ばをもう超えてきているようなお感じであると思うんですけれども、現時点で一番やらなきゃいけないというふうに思われている課題というか、そういうところはどういうふうに認識されているのでしょうか。
(大臣) 全てしっかりしなきゃならないと思っていますが、やはりセキュリティが難しいかなという気がしています。それから暑さ対策、こうした観点も大事ですし、前に申し上げましたが、スポーツの持つ力を世界に発信していくだけではなくて、文化、芸術、あるいは日本の最新技術、そして日本のおもてなしの心、こうしたものを発信する最大の機会でありますから、今のような成果としては、前に申し上げた成功の条件、まず安心・安全な運営、あるいはメダルをとる、あるいはレガシーを残す、もうそういう観点から進めておりますが、繰り返しますが、セキュリティや暑さ対策は、なかなかこれは、本当に真剣に取り組んでいきたいと思っております。
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