平成27年10月20日
閣議後定例記者会見
1.冒頭発言
まず私からは、1つは2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における木材利用等に関するワーキングチームの開催について報告させていただきます。
本日9時から、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における木材利用等に関するワーキングチームの第1回が開催され、私も出席いたしました。東京大会では選手に最高のパフォーマンスを発揮していただくとともに、観客の皆さん方には木材や畳を利用した和の空間で、日本らしいおもてなしをしていきたいと思っております。また、日本各地の木材等を利用するということは、我が国全体で大会を盛り上げる機運の醸成にもつながりますし、また、森林の活用によって地方創生の一翼を担えるということを思っております。そんな意味からもこのワーキングチームでは、関係省庁、東京都、大会組織委員会が密接な連携を図り、競技施設等における木材利用を推進していくため意見交換を行ってまいります。詳細等については後ほど事務方より説明をさせていただきます。
2つ目ですが、宮城出張について御報告いたします。22日に宮城県を訪問することとなりました。詳細なスケジュールについては、先方と調整が済み次第、貼り出しによりお知らせする予定ですが、宮城スタジアム、そして石巻の炬光台並びに被災地の状況について視察・訪問する予定であります。
以上、私からはこの2点であります。
2.質疑応答
(記者) 幹事社のフジテレビです。代表して1点質問させていただきます。
本日、木材利用などに関するワーキングチームが開かれましたが、新国立競技場にもそういった木材の利用などはあるかと思います。東京都は、東京都の多摩産の木材を使って競技会場をつくるというような計画を打ち立てていますが、新国立の場合、今お話がありました地方創生という観点から、例えば東京以外の地方から木材を調達するとか、具体的に日本の木材の名産がたくさんあると思いますが、どういった地方から利用していきたいと思われていますでしょうか。もしあればお願いします。
(大臣) もちろん多摩産材も立派な木材でありましょうし、また、全国津々浦々それぞれの名木材があるかと思いますが、それはひとえにこれから受注された建設会社あるいは設計をされた設計会社、ジョイントでやるわけですが、そうした皆さん方が、整備計画の中にもその推進について木材の活用を図るというふうなことを書いてありますから、そういう観点から適宜しっかりしたものを使っていただけると思っております。
(記者) 関連で、木材の利用を盛り上げの機運につながるというお話ですが、先日お伺いしたとき基本方針には総参加の方針について盛り込むようなお考えがありました。木材の活用促進なんかについても、基本方針に何らかの形で位置づけたいお考えはありますでしょうか。
(大臣) 日本らしさという観点から、そしてまた、日本の木造建築技術というのは、法隆寺等すばらしいものがありますし、そういう意味でも木材利用というのは、日本の文化を伝え、また、先ほどありましたように地域の振興という観点から、大変大きいものだと思っております。
そこでここの新整備計画の中でも活用を図るということを明記しておりますし、それに伴っていろいろな東京都あるいは組織委員会等にお願いした上で、これからも事業を適宜進めていただきたいということでありますが、当然今度の基本方針の中にも、そうした部分について参考にして盛り込んでいきたいと思っています。
(記者) 昨日なんですけれども、宮崎県のほうが、追加種目である野球、ソフトボール、サーフィンの会場に立候補を表明されましたけれども、大臣のほうはかねがね被災地でやるという話をされていますけれども、これについては所感を教えていただけますか。
(大臣) 過般5種目が組織委員会で決定し、それをIOCに要望を出したということについて、翌日私も森組織委員会の会長に可能であればと、特に予選等で可能であれば被災地ほか地方で開催していただきたいと、それによって全国的な盛り上がりを図っていただければ有り難いと、こんな要望をしてまいりました。
ただ、基本的には東京中心ということになりますし、コストそれから期間等、そしてまたドーピング等いろいろな兼ね合いがありますから、どこまでそれを実現できるかということについては、地方でという要望はこちらからIOCに組織委員会を通じてお願いをするわけですが、最終的にIOCがどういう判断をされるかというところは、我々の希望は希望として承認していただければ有り難いというふうな思いであります。
(記者) 木材の活用について数値的な目標とかなかなか難しいと思うんですけれども、そういった具体的な何かございますか。
(大臣) 私自身は、前からかつて党内にあってもこの木材利用についていろいろ取り組んできましたし、できれば丸々1つ木材で建てたというようなことが象徴としてあれば、大変有り難いのかなと思っておりますが、これは先ほど言いましたように、工期それからコスト等も踏まえて、そしてまた、いろいろな技術の問題もありますから、全てというわけになかなかいかないと、そうした中でも数値目標を使ってこれこれというのはなかなか難しいんではないかと、できるだけそうした木のぬくもりが見えて、なおかつ日本のそういう森林の美しさ、また和みの感覚を出せる建物を、それぞれの部分に数多く使っていただきたいと思っております。よろしいですか。どうもありがとうございました。
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