平成27年8月25日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言

皆さん、おはようございます。  まず今日は8月25日、ちょうど5年後の今日、パラリンピックの開催日になります。オリとパラ一体だというふうなことで、その後のユニバーサルデザイン社会を作る、そうしたレガシーも含めて精いっぱい取り組んでいきたいと思いますので、またよろしくお願いいたします。  そしてもう一つは、私もちょうど就任して2か月になります。何か台風何号のような嵐の中を過ごしてきましたが、皆さんに大変御指導いただいて、今日まで無事にという表現が、何とか頑張ってくることができました。とりわけオリ・パラ本部の事務局の皆さん方も、当初は各省庁からの集まりだったわけですが、今、一体となって努力してくれておりますし、また、特に推進室の皆さんは、1か月間で全部策定をしようというようなことで、お盆休みも土日もなく、夜遅くまで頑張っていただいております。改めて感謝しておりますし、こうした皆さん方の御努力に報いるためにも、これから精いっぱい取り組んでいきたいと思っております。  さて報告ですが、まず一つは、本日10時から来日中のIOCジョン・コーツ副会長及び森組織委員会会長とお会いし、お話を伺うことになっております。詳細については、終了後にぶら下がりを行う予定でありますので、その際にお話を申し上げます。  何かありましたら皆さんからお願いします。

2.質疑応答
(記者)
冒頭2問お願いします。先ほど嵐とおっしゃいましたが、その嵐の最大の要因である新国立の月内を目指している整備計画の関係なんですけれども、先週末の大臣、御地元での会合で、発言の中で、総工費の上限について2,000億円を超えてはだめだという御見解をお示しになりましたが、その後の検討状況ですとか、あるいは最終的にどれぐらいまで持っていくかという大臣のお考え等、今のところ何かお示しできるものがあればお願いしたいのですけれども。
(大臣)
前にも申し上げましたように、これまでのいろいろな検証から引いていったり、あるいはゼロから積み上げていったり、いろいろな作業をやってみまして、何とか2,000億は切れるのではないかなという思いはしております。
ただ先ほど言いましたように、いろいろな作業をしていただいておりますが、アスリートの皆さんや、あるいは多くの有識者の皆さん、そしてインターネットを通じた国民の皆さんの声も多種多様にわたっておりますし、こういう整備をすればこういう予算がかかるよねとか、これを削ればこういうふうにできるねというふうなことを、まだ調整が済んでおりませんので、ぎりぎりまでその調整を進めていきたいと思いますので、今の段階では、幾らというふうに、まだ煮詰まっておりません。
(記者)
確認ですが、2,000億は切れるという、何となくの見通しは立ってきたという状況ですか。
(大臣)
切りたいという思いです。
(記者)
それともう1点、関連ですが、先週段階で、新国立のその整備計画策定に向けて視察の御予定が今週も何かあるようなお話をちらと会見でされていたと思うんですけれども、具体的にどういうところを御覧になる御予定なのか、お示しいただけるのであれば。
(大臣)
先週末、日産スタジアムと駒沢のグランドを見てきて、実は今週も幾つかの競技場を見る予定でおりましたが、コーツさんが来られたり、いろいろな日程が重なっておりますので、そこをもう一回調整しながら進めていきたいと思っております。
(記者)
では計画策定までは、今のところ先週のが、視察としては一回打ち止めという形になりますか。
(大臣)
一応、予定はしておったのですが、今、申し上げたように、予定が少し出てきているので、できるかどうかも含めて調整しております。
(記者)
新国立の新整備計画を明らかにされるときに、オリンピック以降にトラックをどうするかとか、そういうようなところについても組み込まれる予定なのですか。
(大臣)
私が総理から指示を受けましたのは、新国立競技場の本体の設計施工をゼロから考えろということでありました。ですから、サブトラック等のことについてどうのこうのというのは、これから組織委員会等も含めて、いろいろな議論をされるものだろうと思っております。
(記者)
メーントラックについて。
(大臣)
メーントラックについては、その後どうする、こうするなんてことはなくて、まず2020年のオリンピック・パラリンピックをしっかり成し遂げるための整備をしていきたい。そして、その後について、自民党や公明党の与党の皆さん方を含めて、いろいろな提言がありますので、民営化等について意向を諮ると、この前の基本的な考え方に基づいて検討していきたいと思っております。
(記者)
つまりその後についてはこういう考え方があるというのを提示されるというレベルということですね。
(大臣)
そこまでについても、どうするかは今、検討しております。
(記者)
2,000億は切りたいという、切れるのではないかということですけれども、大臣としては2,000億を切れば、国民の理解を得られるというお考えでしょうか。
(大臣)
数字について国民の理解を得られるかどうかという御質問ですが、私は数字ありきではなくて、一つ一つ積み上げて、最低限度で必要なもの、そしてオリンピック・パラリンピックを開催するための多分、今日、コーツさんからも話があるかもしれませんが、そうした開催のための最低の必要条件、そしてまたアスリートや皆さん方から要望をいただいているもの、あるいは特にパラリンピックの皆さん方から、いろいろな形での障害者の皆さんの施設整備、そうしたものを含めて、積み上げていって幾らになる、それからいろいろ前の計画のときにやっていたもので、こういうものは削っていく、そういうふうな形で最終的に数字が出てきますので、最初からこの数字だということは、今のところは考えておりません。
 ただいろいろな調整をした中で、何とか切れるように努力はしたいという、そのような状況であります。
(記者)
先ほどの回答とかぶる部分があるのですが、大臣としてコーツさんにお伺いしたいことというのがありましたら。
(大臣)
まずむしろオリンピック・パラリンピック大会の主催は、IOC並びに日本においては組織委員会ですから、建設に当たって、まずはコーツさんの考え方、これまでも組織委員会からいろいろな形で聞いて、そして前の設計もそれを聞いてやってきておるわけですけれども、改めてコーツさんがわざわざお越しになるというのは、またそういう思いがあって来られるのだと思いますが、まずはそんな話をお伺いして、その上でお互いに議論させていただきたいと思っております。