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検証・評価・企画委員会(第5回)日 時:平成25年12月12日(木)14:00~16:00 場 所:中央合同庁舎4号館 共用620会議室 出席者:
○中村座長 ただいまから「知的財産戦略本部第5回検証・評価・企画委員会」を開催いたします。御多忙のところお集まりをいただきまして、どうもありがとうございます。 本日は、コンテンツ分野各論の後半戦ということで、準備をしていただいております。よろしくお願いいたします。 本日は、井上委員、角川委員、喜連川委員、齋藤委員、竹宮委員、日覺委員、長谷川委員、松本委員、山本委員から御欠席の連絡をいただいておりまして、日覺委員の代理として、東レ知的財産部部長の吉澤様に御出席をいただいています。よろしくお願いいたします。 後ほど、山本大臣がお見えになると伺っておりまして、大臣がお見えになったところで御挨拶をいただこうかと思っております。 では、早速進めてまいりたいと思います。 (山本大臣入室) ○中村座長 では、早速でございますけれども、御挨拶いただいてよろしいでしょうか。 ○山本大臣 本日は御多忙の中、検証・評価・企画委員会にお集まりいただきまして、委員の皆様に厚く感謝を申し上げたいと思います。 前回に引き続き、きょうはコンテンツ分野について活発な御議論をいただけるということで、私もできる限り議論に参加させていただきたいと思っています。 本日の委員会では、海外展開という切り口でテーマを選定されたと伺っております。放送番組を初めとして、コンテンツの海外展開に関する政府の支援について、一定のツールはそろったのではないかと考えていまして、あとはこれをいかに活用するか、足りないものは何かということについて、是非ここで議論していただきたいと思います。 韓国、英国等が独自の国家ブランド戦略をもとに、御存じのとおりコンテンツと製造業・サービス業の海外展開を非常にうまく組み合わせて輸出拡大を図ったというのは、我が国としても大いに学ぶ点があると思っています。先般、中村先生のご著書も読ませていだいて、私のことも書いていただき本当にありがとうございました。特に重要な点は、コンテンツ海外展開のスポンサーを他の産業から確保して、資金が自律的に回るシステムをつくることではないかと考えております。 この間、ロサンゼルスのクールジャパン表彰というのがあって、私にとって「目から鱗」だったのですが、『トランスフォーマー』や『パシフィック・リム』などのプロデューサーや監督にクールジャパン表彰を授与したと。もちろん『トランスフォーマー』も日本のキャラクターが元になっているとわかっていますし、『パシフィック・リム』も確かに日本の特撮技術は活用されているのだと思うのですけれども、この表彰を受けさせることによって、これが日本のクールジャパンなのだということを発信するという方法、こういうやり方があったのかと思いました。こうした発信の仕方も、一つの知恵として考えていくべきなのかなと思います。 ぜひ、様々な観点から忌憚のない御意見をいただければと思います。 ○中村座長 大臣、どうもありがとうございました。 実は、この後クールジャパンコンテンツ海外展開、あるいは模倣品・海賊版対策の点について、政府の方々、御担当の皆さん等に御出席をいただいておりまして、御説明をいただく段取りにはなっているのですが、大臣は途中ご退席ということですので、もしよろしければ、委員の皆さんのほうから、きょうのテーマにかかわらずいろいろ広い観点で、大臣に対してコメント、あるいは今伝えておきたいことなどがあれば、冒頭いただいてはどうかと思いますが、いかがでしょう。何かございませんでしょうか。 どうぞ。 ○迫本委員 いろいろコンテンツに御理解ありがとうございます。我々も、民間として本当に努力してまいりたいと思っております。そもそも論でいつも申し上げるのですけれども、なぜコンテンツに国があれするかというと、今、大臣がおっしゃられたように、コンテンツが海外に出ていくことによって、経済的波及効果であるとか、文化財であるとかということ以外に、直接国益に資するところがあるのではないか。アメリカ映画を世界中の人が見てもらうことによって、アメリカ人がどれだけ得しているか。韓国のドラマを日本人が見ることによって、どれほど韓国人にプラスになったかということを考えると、今、経済状況が厳しい中でも、コンテンツをきちっとそういうことで助成していくことには意義があるのではないかと考えております。 そういった中で、国のかかわり方と民間のあり方とを考えますと、前回も申し上げたのですけれども、やはり強いコンテンツを作っていくというのは、民間が世の中をあっと言わせるぞというか、大いに稼ぐぞみたいな、野心と言いますか、そういうものが基本となっていて、そこには国はかかわれないのではないかと思いますし、逆に民間側から、その点について国に助成を求めるのは正しくないように思っております。国は、やはりそういうことができるような基盤を整えることが、非常に重要なすみ分けかなと。その中で、民間が活性化していくことが流れになるのではないかなと思っています。 私がいつも申し上げているのは、前回トーセの齋藤さんがおっしゃった税制的なことで、会計的に繰り延べていくみたいな仕組みは、これはハードルが高いのですけれども、できれば全ての人にニュートラルに、大企業であろうが、小企業であろうが、どういう作品であってもそれが使えるということで、物をつくり続けていけるということになっていくと、非常に活性化していくのではないか。それは、海外に出るものについてやってもいいですし、海外から来るものについてやってもいいのではないかなと思っております。 そういう意味で、今回クールジャパン、J-LOP等々の取り組みをしていただきまして、私ども大変ありがたいと思っております。J-LOPに関して申し上げると、これは何度か言われているあれですけれども、やはり2分の1の民間で資金を集めることになると、150億分の民間資金を集めることはなかなか大変だということがあって、その要件が緩和されたほうがいいのではないかということは、今言われております。 もう一点は、ローカライズ等々だけではなく、そのことが本当にあるのか。むしろ、先ほど大臣が言われたような韓国等の展開をASEAN等で見ていると、これは映画ではないですけれども、国がテレビドラマを買い上げて、その国に出して、それでクールコリアみたいな土壌を作っているところに電気産業が行き、自動車産業が行きみたいな流れになって、そういうことへの直接的なお金の使い方等もあるのではないかなと思っています。 先ほどの民間と国との役割のすみ分けという観点からすると、例えばクールジャパンにしても、では誰がそれを選ぶのかということで、本来的にはマーケットのメカニズムが働くところではないかなと私は思っています。我々として、こういう文化を出していきたいということはあるわけですけれども、クールジャパンとして、日本のこういう知財を活性化させるということであるならば、先方のマーケットの望むことをきちんとしていかないと、収支について責任のない人たちが選んで、出していっても、それがどうかというところまで、マーケットメカニズムがきちんと働かなくなるわけですので、これはやっていただけることはありがたいことなのですけれども、極力そういうマーケットに目を向けた展開ということが1つ。 もう一つは、知財の場合、人と人との関係で作っていきますので、どうしても人材育成に時間がかかってくるので、何年かすると見直し、見直しみたいな形ではなく、きちっと腰を据えて、何年か継続してやっていける中で成果が生まれてくる取り組み姿勢でやっていただけたらと考えております。 勝手なことを申し上げましたけれども、失礼します。 ○山本大臣 大変貴重な御意見、ありがとうございました。 韓国の戦略のお話があって、私、今予算の方も忙しいのですけれども、予算の資料を読んだ後、寝る前に、韓国のドラマを1本、アメリカのドラマを1本、1話ずつ見ております。最近『進撃の巨人』も読んでいるので寝不足なのですけれども、韓国のドラマの『僕の彼女は九尾狐(クミホ)』をこの前見終わったので、今度はほかの歴史ドラマを見ています。今仰ったようにマーケティングという点で言うと、これはクリエイターの方々にお聞きしたいのですが、日本の今の戦略は、日本のコンテンツの中から、何となく相手の国に受けるものを選んでいるといった感じがするのですが、韓国は、例えば中国でのビジネスなど、徹底的にマーケティング調査をやって、アジアで何が受けるのか、どういうストーリーが受けるのかを考えています。同じようなセットで時代物の撮影を続けており、例えば高麗時代や高句麗時代の作品も全部同じようなセットで撮影することで、1つの形を生み出している。先日、BEAJの岡理事長から、海外でのコンテンツ展開については、知財担当大臣も、総務大臣や経産大臣と一緒に取り組んでいただきたいというお願いをいただいたのですけれども、やはり国の支援について、例えば税制の話は、知財担当大臣としても、どういった税制があるのか整理して、きちっと提案するようにしたいと思います。大変良い機会なので、税制を並べてみて、難しいですけれども、どこが採用される可能性があるのかやってみたいと思います。一方で民間の側も、徹底的にマーケティング調査をやって、とは言っても韓国のやり方をそのまま真似る必要はないのですが、何がアジアに受けるのか、何がどの国に受けるのか、例えば韓国の芸能プロダクションがワンダーガールズやJYPを売り出す際に、どの人が米国や中国や日本に受けるのか、といったような徹底的なマーケティング調査をやった上で、現地のニーズに合ったコンテンツを作るというマインドが必要なのではないかなと思います。 それからもう一つ、特に現場でやっておられる方々にお聞きしたかったのは、クールジャパン、私は知財担当大臣でこれは稲田さんが担当ではあるのですけれども、クールジャパンも知財の一部なので非常に興味を持って見ておりまして、日本のクールジャパン戦略の基本はロングテールだと思います。とにかく沢山の商品を並べられるので、スーパーヒットはなくても、日本の文化のロングテールの部分を利用して、例えばゴスロリファッションから始まってJ-POPやファッションなど色々なものを並べていく形で進んでいる。ただ、どこにマトリックスを置くかということはあると思うのですが、ど真ん中から行く人がいてもいいのではないか。私はIT担当大臣でもありまして、先日シリコンバレーに行ってきたのですが、例えばITベンチャーだったらシリコンバレー、映画だったらハリウッド、ミュージカルだったらブロードウェイ、ただこうした所に進出するのはなかなか難しいという事情もあって、これまでロングテールの文化を、特にネットを使って発信するという戦略を取ってきたのだと思います。私の友人、出口最一という方なのですが、ニューヨークのオフブロードウェイで流行った「ブルーマン」のプロデューサーで、彼は失敗に失敗を重ねて、不況を乗り切って、ようやくブロードウェイのミュージカルにたどり着いた。彼が言っていた言葉で新鮮に思ったのは、ど真ん中から上っていく人がいてもいいのではないか、ということ。それから、トーマス・タルがプロデューサーをやっている『ゴジラ』が、いよいよハリウッドで来年公開されると。ハワイで撮っていて、オリジナルの『ゴジラ』に近いですね。そこに坂野さんという日本人のプロデューサーが入っていて、やはりああいうヒットメーカーのところに直接入り込んでいく人、つまりエベレストとか富士山をど真ん中から登っていく人がいてもいいのではないか、と思いました。ブロードウェイで頑張っている友人を見ながら、そういった方法も一つ戦略として考えるべきであると思った次第です。 あと、今ご指摘いただいた中で、人材育成に関して、以前に経産省の事業で、プロデューサー育成事業といった事業があり、私の記憶では何人かはハリウッドのスクールに行ったのですが、私はとてもいい事業だと思ったのですけれども、人がいないといった事情で無くなったのです。今、科学技術イノベーションで新しいファンド、imPACTというハイリスク・ハイリターン向けのファンドを作りまして、500億円ぐらいの枠なのですけれども、科学技術イノベーションは100あったら1ぐらいしか成功しない中でやっていますが、こうしたコンテンツの人材育成についても、簡単には結果が出なくても、それこそハリウッドなどにどんどん人を送れるみたいな仕組みは必要なのかなと思います。人材育成の仕組みは、国が、例えばファンドみたいなもの、クールジャパンファンドといった枠組みをもって、本当にプロデューサーとして才能のある人を発掘できるような、それもロングテールではなくど真ん中でいけるような人を発掘する仕組みがあってもいいのかなと思います。 今おっしゃった税制の話は、知財担当大臣として、少しまとめたいと思います。コンテンツを応援するのにどういう税制、幾つか韓国でやっているようですが、そうしたものを並べて、来年の税制改正に向けて、例えばコンテンツ産業振興で何をやっていたらいいのかということを、早速知財のチームでまとめて、稲田さんや、茂木大臣にも少し相談に行ってみたいと思います。 ○迫本委員 ありがとうございます。 ○山本大臣 会計基準の話もありますし、引き続きご提案いただければと思います。あと、経産省の人材育成は今も続けられているということですね。今メモが入りました。 ○中村座長 今の点も含めて、どなたかもう一方あたりコメントありませんでしょうか。 ○瀬尾委員 今、クールジャパンのお話が出ているのですけれども、どうしてもクールジャパン戦略でコンテンツを売るという意味合いが非常に強く強調されていて、日本全体の産業の中でこれを中核に据える雰囲気はまだ醸されていないように感じています。基本的には、コンテンツを売って何ぼではなくて、コンテンツをとっかかりとして、その後にちゃんと収支が取れてゆくということなのですけれども、もう一つちょっと申し上げたかったのは、実は現地のマーケットと産業を育てることも重要なのだと思います。例えばプロデューサーと脚本家と俳優1人ずつと、スポンサーを連れて行って、現地で作る。先ほど『トランスフォーマー』の話もございましたけれども、日本的なものだけではなくて、日本のスピリチュアルなものが基本になっているようなものを、現地にローカライズされて作って、そのマーケットを広げて物を売っていく。そして、さらにそこから出た俳優さんとかを日本にフィードバックしたり、また観光で来日を促したり、文化的にも、経済的にも、非常に強いきずなにしていくベースになる政策という意味に私は捉えているのです。コンテンツを売って採算とるだけになってしまうと、非常に根が浅くなってしまう。 やはり今後のいろいろなことを考えたときに、アジアという地域の中でこのコンテンツが、いわゆる精神文化と経済とが一緒になって連携をしていくことで、単純な経済政策だけではなくて、いわゆる外交政策的にも非常に強い意味を持っていく施策だと思っています。特に、ヨーロッパ、アメリカはもうけることすぐに目がいってしまうのですけれども、やはりアジア独特の製作の仕組み、それとアジアの文化共通のマーケットを育成していく観点で、ぜひコンテンツを売るというところから、もう少し大きな、政治的な視野の中で、実際いろいろな検討が行われていき、また継続的にそういう視点で御支援いただく体裁をとっていただきたいと思います。場当たりで、すぐに出た結果だけの蓄積、その場だけということになってしまうと、どうしても当たり外れとか、効率のいいことという施策に陥りがちなのですけれども、もっと大きなアジア戦略の中でのクールジャパンという立ち位置でお考えいただくと、何かもっと継続的に強く、根深く動けるのかなと思いますので、僭越ですけれども、こういうことを申し上げさせていただきました。 ○山本大臣 ありがとうございました。 もう13年前なのですけれども、自民党の外交部会で、ソフトパワーの話があったので、そのときはクールジャパンという言葉があったかどうかわからないのですが、台湾で日本のドラマが大変人気があって、部会でも、ともさかりえさんが台湾でスーパースターになっているという話をしました。実は、若者のポップカルチャーについて言えば、今アジアで、日本の文化はアメリカ文化さえ席巻するぐらい影響力があり、これをうまく生かしていくべき、と提案したのですが、その時は誰も何の反応もなかったのです。やはりご指摘いただいたように、コンテンツは海外に行ってもすぐに売れないですね。もう少し長い目で日本のブランドイメージを上げることが大事だと思います。『僕の彼女は九尾狐(クミホ)』を視ていますと、LGがスポンサーなのですが、トレンディードラマの中でしょっちゅう家電が出てくるのです。あれを見ていたら、私も何となく家電が欲しくなったりするのです。そういう長期戦略に切りかわっていく必要があると思うのです。コンテンツを持って行って、短期的に儲けるのではなくて、仰ったように、日本のブランドイメージを上げることによって、製品の輸出に結びつけ、購買に結びつける。内閣府の調査を見ますと、ベトナムでも、化粧品は、若い人は韓国の製品が好きで、日本の化粧品というとお母さん世代に人気、となっています。政治としてもきちっとやっていかなければいけないと思うのですが、民間の側でもコンテンツを持って行って儲からないという話があるので、そこは国がサポートしなければいけないのかなと思います。戦略を見失わないよう、知財の方でもしっかりやっていきたいと思います。 ○重村委員 大臣もお時間ないようなので、簡単にお話ししますけれども、いわゆるコンテンツの海外展開ということが毎年出てくるわけですけれども、お二方がおっしゃったように、こういう話は継続的にやっていかないと全く意味がないのですね。韓国のことを盛んに言われますけれども、韓国の場合は、98年に例のIMFの問題で、ハリウッドから盛んに開放を求められて、それでやはり民の側が最初に立ち上がって、それから政府が持ってきた。今の韓国がいろいろな展開をやっているのは、コンテンツ振興院が非常によくやっているのですが、ここの部分に関して言えば、映画であれ、音楽であれ、ゲームであれ、そういう各パートの部分を一括化して、要するに政策として長期的視野でやっていくという問題があると思うのです。 私も、ここ数年、国際ドラマフェスティバルというのをやらされていて、各国といろいろ関係が出てきて非常に困ったことは、毎年提供される予算が変わっていくわけです。はっきり申し上げると、やっと海外との信頼関係ができたかなといったところで、事業仕分けで予算がばっさり切られてしまう。こういうものは、ある意味で言うとお互いの信頼関係で成り立っていくわけです。 それと同時に、もう一つ大事なのは、日本のコンテンツを海外に持っていくことも大事なのですが、海外のコンテンツを日本に入れやすくする。特に、日本もだんだん多チャンネルになってきたわけですから、海外の放送局とか、あるいは製作会社が日本でも放送できる環境を作っていく努力しないといけない。これは、ヨーロッパやアメリカに関してはできているのですけれども、アジアの人間からすると、韓国や中国、中国は一部ですけれども、日本に入っている。しかし、東南アジアの作品はほとんど日本では出てこないのです。実を言うと、その間に非常に彼らのレベルが上がってきている。そういうものを日本人がきちっと見る環境をつくらないと、日本側のほうがレベルが上なのではないかという誤解が、日本のクリエイターの意識を増長させているという部分がある気がするので、先ほど大臣がおっしゃった、マーケットをきちんと見るということの前提の中には、特にアジア各国のコンテンツの制作現場の能力をきちっと見られる環境も作っていかなければいけないのだろうと思っています。そういう点で、ちょっと長い目でということでお願いしたいと思っています。 ○山本大臣 ありがとうございました。 大変いいお話で、参考になりました。韓国の金融危機で、本当に国がなくなるかもしれないという、ちょうどIMF管理だと騒いでいた年の大晦日にソウルに行きまして、韓国の若手議員に案内してもらってソウル市内を見てきたことがありました。あのとき、朝鮮日報も中央日報も、IMF管理は国辱だといった一色だったのですが、ソウルの街はすごく元気で、賑やかで、お酒を飲む人がいっぱいいました。韓国の人はやけ酒を飲む習慣があるとか友達が言っていたのですが、今考えてみますと、中村先生の本にも書かれていましたが、あのとき実はあれだけの状況の中で、金大中大統領が文化大統領宣言をやっていたのです。これは韓国のコンテンツ振興院ですね。ITとコンテンツで食べていくことを決めた、ということです。私も知財担当大臣になったときに、コンテンツ知財立国宣言というのを何とか安倍総理にしていただこうと思って動いたのですけれども、ちょっと思ったような形ではいきませんでした。国としてITとコンテンツで食べると、韓国があの厳しいときに決めたように、総理からも、コンテンツで食べていく、コンテンツ立国といったことを、どこかで、稲田大臣の力も借りて、発信してもらわなければいけないと思っています。 重村委員は御専門家なので、私が言うのは僭越なのですけれども、もっと日本でアジアのコンテンツを見られる状況にしなければいけないというのは、大変、目から鱗で、参考になります。ただ、私はどちらかと言えば、レシプロシティーという面から申しますと、日本人は非常に寛容で、何でもオープンに受け入れていると思います。私も日韓関係をずっとやってきたので、外交安全保障上の面など、色々と難しいところはあるのですが、日韓関係は大事だと思っているのですけれども、例えばこれはもちろん、今の法律とか、歴史の問題もあると思うのですが、日本のドラマは、例えば韓国ではゴールデンタイムでは放送できなくなっています。日本のタレントはゴールデンタイムでは歌えません。韓国のドラマ、韓流は全部受け入れる、文化は別にとめるような話ではないから、これはいいと思うのです。でも、やはりレシプロシティーという面から言いますと、ビジネスモデルの問題が色々とあったとしても、日本のコンテンツを、例えば韓国だったら韓国にちゃんと受け入れてもらわなければいけないと思いますし、こ韓国のエンターテイメント産業が日本に支えられている部分もすごく多いので、こういうところは、韓国や中国に対して、もっと日本のコンテンツをちゃんと自由に受け入れられる仕組みづくりを絶対求めていくべきだと思います。今のお話は参考になりました。 ASEANのコンテンツは余り見たことがないのですが、そういった点を開放することで、日本のクリエイターや、テレビ番組やドラマ制作の人たちの意識は変わるかもしれません。逆に言うと、日本が結構一方的に受け入れているところについては、日本のコンテンツがちゃんと通るような体制整備を、韓国や中国に求めていくという視点は、ビジネスの観点からも必要なのではないかと思っております。 ○重村委員 ぜひそれをお願いします。 ○山本大臣 ありがとうございます。川上委員、シリコンバレーの起業家にお会いした際にニコニコ動画のことを聞かれました。シリコンバレーでもよく知られておりますので、是非頑張ってください。 ○川上委員 ありがとうございます。 ○中村座長 大臣、どうもありがとうございます。きょうはこれからも議論を続けてまいりますけれども、こうしたさまざまな議論を大臣にこれからもお伝えするようにいたしますので、どうぞよろしくお願いします。 (山本大臣退室) ○中村座長 申しわけありませんでした。順番を変えてしまいましたけれども、それではこれから本題に入りたいと思います。 ビジョンに基づく取り組みの進捗についてでございますが、最初に検証事項の論点等について、事務局から説明をお願いできますでしょうか。 ○田口参事官 まず、本日の資料について確認させていただきたいと思います。 本日の資料については、一番上に置かれております「検証・評価・企画員会(第5回)」の議事次第をごらんください。配付資料につきまして、議事次第の下半分に記載しておりますが、資料1から10まででございます。資料10の後ろには、参考資料といたしまして、海外展開や正規流通の促進にかかる「アジア知的財産権シンポジウム2013」の模様にかかる記事をお配りさせていただいております。 資料が足りない場合は、お近くの事務局員にお申しつけください。 また、「知財政策ビジョン」「知財推進計画2013」の冊子を机上に置かせていただいております。必要に応じ、御参照いただければと考えております。 引き続き、資料1について説明をさせていただきます。 資料1については、12月4日の会議において配付したものと同じものでございます。資料1の①~③は前回の会議で扱いましたので、本日は④~⑥、「クールジャパンの展開」「コンテンツの海外展開の促進」「模倣品・海賊版対策の強化」といった海外展開に関連した施策について、検証・評価をお願いします。 事務局からは以上でございます。 ○中村座長 ありがとうございます。 とても多くの資料、テーマがございますので、どんどん進めていければと思っています。 今、資料1の④、⑤、⑥がきょうのアジェンダということでございますけれども、この④、⑤については互いに関連性も深いということで、まず、各テーマについて、事務局と関係省庁から説明をいただいた後に、この2つのテーマについて一括して討議をいただきたいと思います。そして、⑥のアジェンダも済んだところで、もし時間があれば、全体討議できればと考えております。 それからまた、前回と同様に、事務局の資料2の中に、テーマごとに今後の課題というのも記述してありますので、各委員におかれましては、この課題案を参考に御議論をいただければと思っております。 では、最初のテーマ「クールジャパンの展開について」、まず、事務局から説明をお願いします。 ○林企画官 それでは、資料2の3ページをごらんください。この左側には、クールジャパン推進会議のアクションプランを記載してございます。クールジャパン推進会議と申しますのは、クールジャパン戦略担当大臣であります稲田大臣が主催した会議でございます。日本文化の第一人者の民間有識者と、関係府省の副大臣等によるオールジャパン体制によりまして、またポップカルチャーに関する分科会につきましては、中村座長にも議長をお務めいただきまして、クールジャパンの発信力の強化を中心に議論をしました成果を5月に取りまとめたものが、このアクションプランでございます。 日本には、食、コンテンツ、観光など、多様な分野で強みがあるということから、従来行われがちでありました分野ごとの縦割りの発信ではなくて、多様な分野の連携により発信を行うべきことですとか、トップセールス、また外国の有名人や食の伝道師等を活用することなど、そういったことが記載されてございます。 右側でございますけれども、このアクションプランに沿った関係省庁や業界における主な取り組みを例示してございます。これらの取り組みにつきましては、この推進会議の下部組織であります「関係府省連絡会議」という場で、約3カ月に1回実施状況とともに、その経済的な成果について検証をしているところでございます。 次の4ページでございます。左側では、インバウンド施策の進捗について整理をしてございます。訪日外国人旅行者は、御案内のとおり、既に本年10月末現在でこれまでの年間最高の866万人を記録しているところでございます。現在、1,000万人という本年の目標に向かっているところでございます。知財政策ビジョンでは、個人旅行の促進ですとか、各市場に対応した効果的なプロモーションの実施、またMICE誘致の強化や、クールジャパンの発信とビジット・ジャパン事業の連携という指摘をいただているところでございます。 また、右側でございますけれども、株式会社海外需要開拓支援機構の設立と運営につきまして、知財政策ビジョンで御指摘をいただきましたが、これにつきましては、11月25日に開所式を開催したという現状について、整理をしているところでございます。 以上でございます。 ○中村座長 では、各省の取り組みについて、お待たせをいたしました。農林水産省、国土交通省観光庁、経済産業省から説明をお願いいたします。申しわけありませんが、説明は3分程度でお願いできればと思っています。よろしくどうぞ。 ○山口室長(農林水産省食料産業局食品小売サービス課外食産業室) 農水省の外食産業室の山口と申します。我々のほうから食文化の関係について説明をさせていただきます。 まず、12月4日に和食が世界遺産登録されたということにつきまして、関係の皆さん、いろいろ御協力いただきまして、まことにありがとうございました。それを契機として、やはり食文化の発信をしていかなければいけないということで、クールジャパンの有識者からの提言に基づきまして、さまざまな取り組みを行っています。 まず、資料の1枚目は、主な取り組みということで、クールジャパンの戦略で決まっている食の発信ということで、特に総理の首脳外交などを契機として、さまざまな取り組みを行ってきています。この中で言うと、例えばポーランドの食レセプションでは、コシノジュンコさんと一緒に、食とファッションというテーマで組み合わせて実験をやったりとか、あとは11月は台湾におけるスイーツフェアということで、これは金美齢さんの協力をいただいて、クールジャパンの有識者会議の委員でありましたが、洋菓子の技術の普及などを行ってきております。 1枚めくっていただくと、どんな感じで総理がやったのかという一例として、これは8月にシェラトンで行われたクールジャパン、我々の食イベントにおいて、果物をPRした場面を御紹介しておりますが、食の場合は、何せ食べて味わっていただかないと体感できないというところがありますので、こういう地道な活動を中心に取り組んでいるところであります。 3枚目でございます。最初に御説明いただいた資料2の「クールジャパンの展開」の中でも、特に食の伝道師を育成していくということで、我々も人材育成とても大切だと思っております。そういう観点で、例えば世界のトップシェフ、一番トップの方々に日本の食文化の正しい魅力をわかっていただくという取り組みをまずやっております。 あとは、やはり日本のフレンチにしても、イタリアンにしても、日本人のトップシェフが出てきて初めて大きく拡大したところがありますので、外国の料理学校で日本食の講座を開設して、現地に合わせた和食、日本料理が展開できる人材の育成をしていきたいという取り組みも行っております。 最後にそういう方々の輪を広げるために、外国人の料理人のビザの要件緩和というような取り組みをやっていまして、これは日本に調理師学校とかに外国の方が和食を習いに来るわけなのですけれども、そのまま卒業したのではなかなか実地が伴っていないので、現地に戻ってから営業ができないということがあるので、実際に料理店とかで研修をするような期間、在留資格を認めていこうという取り組みを今、法務省さん、あるいは厚生労働省さんと御協議をさせていただいているところであります。 以上であります。 ○飯嶋参事官(観光庁日本ブランド発信・外客誘致担当) 続きまして、観光庁で外国人観光客誘致、ビジット・ジャパンを担当しております、参事官の飯嶋と申します。よろしくお願いいたします。 資料4でございますけれども、私からは、外国人観光客の現状とインバウンド施策について、御紹介をさせていただきます。 まず、最初の1ページ目から3ページ目でございます。 1ページ目、昨日、11月の訪日外国人旅行者数の推計値を公表させていただきました。左下に図がございますけれども、我が国では2003年に観光立国を宣言いたしまして、ビジット・ジャパンという活動を開始いたしました。この間、ことしで既に10周年目でございますけれども、850万人程度の数が来日していただいたケースがございますが、その都度、リーマンショックですとか、尖閣諸島絡み等がございまして、あと一歩というところでございました。しかしながら、ことしにつきましては、上の囲みの2つ目に書いてございますように、11月末までの合計数が949.9万人、約950万人ということでございます。昨年12月の1カ月間が69万人でございまして、ことしは2~3割増のペースでふえておりますので、現状のまま推移すれば政府目標であります史上初の年間1,000万人達成が可能である見込みになったということでございます。まだ残された月ございますので、全力で取り組んでいるところでございます。 4ページ目、こちらが外国人観光客誘致の、インバウンドと呼んでおりますが、インバウンド戦略、ビジット・ジャパン戦略でございます。左下に書いてございますように、観光立国推進閣僚会議、総理主催のものでございますが、こちらで観光立国インバウンド施策を決めております。一番上の○に書いてございますように、本年の6月、この閣僚会議で観光立国実現に向けたアクション・プログラムを決定いたしました。骨子は、2つ目に書いてございますように、4つございまして、日本ブランドの作り上げと発信、ビザ要件の緩和、受け入れ態勢の整備、あるいはMICEの誘致等でございます。 次のページに行きますけれども、特にその中で「日本ブランドの作り上げと発信」についてでございますが、左下に書いてございますように、まずは連携した体制が必要だということで、内閣の「国際広報強化連絡会議」、あるいはこういったものを通しまして、海外で行うイベントを共有するということで、イベントカレンダーを作成したり、共同計画を作成しております。 また、右側にございますように、訪日プロモーションにおきましても、特に映像効果が大変が高いものでございますので、クールジャパンと一体となった日本ブランドの発信ということで、この後説明があろうかと思いますが、クールジャパン機構さんなども活用させていただければと思っております。 最後になりますが、7~8ページ目でございます。 7ページ目、これは来年度の予算要求ベースの資料でございます。これまで、外国人観光客は東アジアで3分の2のシェアでございますが、これから経済成長が見込まれます東南アジアにつきまして、ことし7月にはタイとマレーシアでビザ免除の措置が実施されましたが、こういったものを機に、東南アジアに対しまして、今後はプロモーションを強化していきたいと考えております。また、右下にございますように、これまでは予算の選択と集中ということで、主に14ほどの国と地域を集中的にプロモーションしていたわけでございますけれども、今後2,000万人の高みを目指すためには、さらにてこ入れをすれば、訪日客がふえる潜在的な市場へもプロモーションを拡大していきたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○伊吹課長(経済産業省生活文化創造産業課) 続いて、資料5と、その後ろに1枚紙がついていますので、あわせて御参照ください。 まず、資料5の1ページ目、クールジャパン機構をつくっている全体の政策の考え方なのですが、1つ目は、やはり日本の文化、ファッションみたいなものをともかく知ってもらうことが必要ということで、これは息長く情報発信をしていくことをやっていきたいというのが1つ目であります。その中で、大臣からもお話ありましたけれども、外国人の方を通じて情報発信をしていったりとか、今回のLAの表彰みたいに、ああいう著名な方を通じて日本のコンテンツ、あるいは原作をPRしていくこともあわせてやっていければと思っています。 2つ目が、重村先生からもお話がありましたけれども、息長くやっていくためには、やはりビジネスとして成立をしないといけないと思っていまして、そのためには、今まで多分日本のコンテンツはすばらしいものがたくさんあったのですけれども、海外においては、やはり流通ルートをつくる、マーケティングをしていくところに十分投資をしてこれなかったのではないのかなという問題意識がありまして、それはファッションとかも同じなので、そういうところをしっかり応援していきたいということで、クールジャパン機構を国会でお認めいただいて、設立をしていこうということであります。 3つ目、最後は、日本のものを好きになったら、やはり日本に来ていただいて、たくさんお金を落としていただきたいということで、ここは観光庁さんとぜひ一緒にやっていきたいということであります。 2つ目の「現地で稼ぐところのプラットフォーム構築」と書いてありますが、具体的にどういう案件が相談に来られているかを簡単にまとめたのが2ページ目でございます。 1つは、物の流通ということなのですけれども、モールであったり、ストリートであったり、そういう形で日本の売り場をつくっていく、あるいは、ECであったりとか、テレビショッピングであったり、いろいろな流通の仕方はあると思います。 コンテンツの流通という意味では、メディア・ネット、テレビであったり、配信であったりとか、音楽だったら例えばライブハウスで事業をするとか、いろいろな流通の方法はあると思いますけれども、そういうコンテンツを海外で流通させる仕組みを何とか応援していけないかなというのが2つ目の大きな固まりであります。 3つ目は、マーケットとしては、食関係が、実はクールジャパン分野で一番大きな比重を占めていまして、これは農水省さんが一生懸命やられているので、ぜひ一緒にやっていければと思っています。というのが大体、今、御相談に来ているような案件でございます。 3ページ目、仕組みだけ簡単に御紹介をさせていただきます。 官民ファンドはどこでもそうだと思うのですけれども、基本的には、その組織の中にいる人というのは、どうしても投資案件をしっかりやりたいということになるので、きちんと冷めた目で審査をしていただくのも必要かということで、右側にあります「海外需要開拓委員会」というところで投資案件の採択をしていく仕組みになっています。そのメンバーは、上のほうにあります。役員のほうから、会長の飯島さん、社長の太田社長、松屋の常務をされていた方です。そのお2人と、あとは社外から5人の方、この5人の方は、いろいろバックグラウンドがありますけれども、基本的にはいろいろな案件について投資をする観点から判断をしてくださる方という観点でお願いをしている方です。ですので、7人のうち5人は外の人を入れて、透明性があるというか、中立性をもって案件を採択をしていきたいということで、仕組みとしてはつくっております。先月の11月25日に本格的に稼働を始めて、今、いろいろな案件の相談を始めているのが現状でございます。 以上です。 ○中村座長 ありがとうございます。 では、引き続き、今、クールジャパンの説明をいただいたのですけれども、その次のテーマの「コンテンツの海外展開」の説明をいただけるのですね。経産省さんと総務省さん、続けて。 ○田口参事官 事務局から先にやります。 ○中村座長 わかりました。次のテーマについて、先に事務局からお願いします。 ○田口参事官 事務局から先に、コンテンツの海外展開、促進につきまして、ごく簡単に説明させていただきます。資料2の5、6、7この3ページでございます。 知財ビジョンにおいてどういうことが言われていたのかにつきまして、5ページ目の上でございますが、放送番組等の二次利用の促進に向けた窓口の整備や、コンテンツの現地化や売り込み、放送枠の確保等の促進などということ、こういったところを御指摘いただいたところでございます。 先ほど、大臣の挨拶においても説明がありましたが、支援のためのツールとしましては、ローカライズやプロモーションの支援のためのJ-LOP基金、aRma等による権利処理にかかる実証実験、今ほど御説明があったクールジャパン機構の設立、民間の取り組みでございますが、放送コンテンツ海外展開促進機構の設立など、支援のツールが一通り整備されてきたところでございます。 今後、これらのツールを効果的に活用していくことが課題でございますし、また、足りないものはないかどうかということについて、検証・評価のポイントかと考えております。 ページをめくっていただきまして、6ページ、コンテンツの海外展開の現状としまして、輸出の状況、どういったものであるのかということを、左の上に整理させていただいております。現状では、ゲームが輸出のほとんどであるという状況でございます。 コンテンツごとの課題でございますが、それぞれのコンテンツでどういう課題があるのかということを、このページにおいて整理しておりますので、議論の際の参考にしていただければと思います。 1点資料の修正がございますが、映画の一番初めのところでございますが、文の真ん中ほど「5300億ドル」となっているところは、5,300万ドル、約53億円の間違いでございますので、修正をいだければと思います。 また、7ページ目をごらんいただきたいと思います。コンテンツの海外展開に関しまして、諸外国においては、独自の国家ブランド戦略のもとにコンテンツと産業、サービス業の海外展開をうまく組み合わせて輸出の拡大を図っているといったところでございます。左上にあるように、コンテンツの産業は、コンテンツ関連産業への波及ばかりではなく、他産業への波及も非常に高いといったものでございまして、今後「日本ブランド」形成による輸出の拡大も念頭に置いて取り組んでいくことが課題でございます。 波及効果の例として、左下でございますが、コンテンツの展開が観光につながった、また、物販につながったという例、そして、下の真ん中のところでございますが、コンテンツの活用の可能性の例示を挙げさせていただいております。 議論に当たりましては、6ページ、7ページの記載も参考にいただきたいと思います。 なお、知財推進計画2013の行程表との関係では、主として行程表の項目番号の162、163、これは後ろの100ページと書いてあるところでございますが、その項目、そして169番の項目、これは105ページになります。また、173番、108ページなどが対象項目となります。 事務局からは以上でございます。 ○中村座長 佐合さん、済みませんでした。それでは、引き続き佐合さん、湯本さんからお話をいただければと思います。 ○佐合課長(経済産業省文化関連情報産業課) 経産省文化関連情報産業課の佐合でございます。 それでは、資料6に基づいて御説明をさせていただきたいと思います。 先ほど伊吹課長からございましたけれども、1ページ目でございますが、私どもの取り組みは、3つのステップのうち最初の日本ブームの創出というところでございます。なるべく日本のコンテンツを多く海外に発信して、日本のファンをつくっていただく。その後、先ほど説明がありましたけれども、CJ機構の出資事業で、現地でも稼がせていただく、その礎というか、土台をつくる事業でございます。 1ページ飛ばしていただいて、3ページ目、私どものほうで支援させていただいている仕組みは大きく2つございます。2ポツの資料に書いてございますとおり、1つはローカライズ支援、もう一つがプロモーション支援というものでございます。平成24年度の補正予算で155億円ほど、総務省さんとも共同でこの予算事業をやらせていただいております。 まず、ローカライズ支援でございますが、これは総務省さんと共同でやらせていただいておりまして、95億円ほど用意をさせていただいております。何かというと、日本のコンテンツを海外に持って行くときに、吹き替えをする、字幕をつける、あるいは国によっては、宗教上の理由などで好ましくない映像があるときには、画像を処理することが必要になっております。コンテンツの制作費用ではないのですけれども、でき上がったコンテンツを現地のテイストに合わせて受け入れやすくする。そのための費用の半分を助成させていただくということでございます。 2番目のプロモーションでございますけれども、こちらのほうは、海外に日本のコンテンツを紹介するときに、例えば見本市のようなものでイベントがあって、そこに出展をするといった場合、あるいは日本コンテンツのプロモーションのために、例えば製作者、プロデューサーとか監督が現地に行って講演をして説明をする、そのような渡航費用なども支援をさせていただいております。これも補助率2分の1ということで、60億円ほどの基金を積ませていただいております。 次のページをめくっていただくと、執行状況等書かせていただいております。ことしの3月から基金事業の募集を開始したところでございます。執行状況、真ん中にございますけれども、今までも説明会を丁寧にやらせていただいておりまして、説明会プラス個別の事業者の方の相談会ということで、1事業者当たり30分、ウエブで登録をしていただくと、丁寧に事務局から申請に必要なことを御説明させていただいております。今までの申請件数でございますけれども、約1,300件超ということ、その中でも審査が終わって交付決定したものが900件弱でございます。 また、この予算事業、新しいものでございますので、執行する過程で事業者の方々からいろいろ御意見をいただいて、要件を緩和しながら使いやすいものに変えてきているところでございます。 下のほうに要件緩和と書いてございますけれども、例えば、以前は現地で確実にその放送局と契約をして放送されますということがないと、助成対象になりませんという話だったものを要件緩和し、放送計画で申請をしていただくことで可能とするというものとか、あるいは見本市を出展するときに、単独のコンテンツだけで出ると効果が少ないのではないかということで、波及効果を狙って、連携して出展していただくことを考えていたのですけれども、やはり見本市の性格ごとに必ずしも連携がうまくいかない場合もございますので、単独での出展も可能にする、このような要件緩和を進めてきているところでございます。引き続き事業者の方々の御意見もいただきながら、迫本委員からも最初に御指摘ございましたけれども、いろいろな方々の意見を聞きながら、運用しやすいものにしていきたいと思ってございます。 次のページ以降は、実際に支援対象となった参考でございます。ここには、まさに日本で最もメジャーと言われるような『ドラえもん』や『ちびまる子ちゃん』が出ております。こういったものをローカライズするとか、あるいは既に日本の放送番組、日本のコンテンツを流すジャパンチャンネルのようなものが始まっておりますので、そういったところにローカライズしたコンテンツを流していく。 次のページをめくっていただくと、海外見本市への出展例ということで、フランスで開催される世界的なテレビ番組の国際見本市ですけれども、そこに対して日本のテレビ局さんが連携をして出展する際の支援をさせていただくとか、あるいはそれ以降も、幾つか事例がありますので、お時間があるときに見ていただければと思います。例えば国内でやるイベントも、海外的な、対外的な海外の発信力があるイベントということであれば支援の対象になるということで、柔軟な対応をさせていただいております。 以上でございます。 ○湯本課長(総務省情報通信作品振興課) 総務省のコンテンツ振興課長の湯本でございます。私からは「放送コンテンツの海外展開」について、お手元の資料7に基づきまして、簡単に御説明させていただきたいと思います。 まず、右上の資料番号の2ページ目をごらんいただきたいと思います。現在、放送コンテンツにつきまして、テレビ放送市場自体の規模は日本は韓国の10倍となっておりますが、一方で輸出額は3分の1にとどまっている。また、コンテンツの市場自体は、アメリカに次いで第2位でございますが、一方で、海外の輸出比率は5%程度でございまして、中央にあるとおり、アメリカの3分の1以下にとどまっているという現状がございます。 ページをめくっていただきまして、放送コンテンツの海外展開の今後の方向性のポイントについてでございます。先ほど山本大臣、また各委員の先生の方々からの御議論にもございましたとおり、私どもといたしましても、単に放送のコンテンツの海外展開を目指すのではなく、それによって、こちらに書いてございます周辺産業の波及とか、ビジット・ジャパン戦略への貢献、またさらには地域の活性化、日本文化、日本語の普及といったものを達成していくのが非常に重要だと考えております。 また、その際に考慮すべきこととしては、先ほど経産省さんからも御説明ありましたが、ローカライズの支援であるとか、国際共同製作、またさまざまな分野とのコラボレーション、そういったことが鍵を握ると考えております。 ページをめくっていただきまして、4ページ目、以上の考え方に基づきまして、私どものほうで、今、新規の予算要求をさせていただいておりますモデル事業の説明でございます。 具体的には、こちらに書いてございますように、日本の放送局や番組製作会社が周辺産業と連携することによって、新たなビジネスモデルをつくる、また地域の活性化を目指していく、そういったものにつきまして、モデル事業を実施することについて、何らかの支援ができないかということで、今、新規の予算要求をさせていただいているところでございます。 5ページ目、既に平成24年度の補正事業におきまして、国際共同製作については支援を実施しております。具体的には、こちらに書いてございます4つの区分に基づきまして、これまでに合計363件応募がありまして、既に72件、おかげさまで採択をしているところでございます。現在、既にこの各採択案件では、実際に国際共同製作、海外の放送局等と共同して、今まさに番組をつくっているところでございまして、今後成果を出していくことが期待される状況にございます。 続きまして、6ページ、先ほど知財事務局からも御説明がございましたが、この8月に一般社団法人放送コンテンツ海外展開促進機構、いわゆるBEAJというものが立ち上がりました。こちらに書いてございますとおり、岡住友商事・相談役を理事長といたしまして、民放、NHK、衛星放送、権利者団体の方々、その他関係業界の方々が中心となって、官民連携して放送コンテンツを海外展開していくことで設立された団体でございます。 当面の戦略といたしましては、下のほうに書いてございますように、ASEANの主要国において、地上波等の効果的なメディアで放送枠を確保して、魅力ある日本の放送コンテンツを放送する。それによって、先ほど挙げた目的を達成していくといったことで、私どもとしても精いっぱい支援をしていきたいと考えているところでございます。 具体的に、今後どういったことが考えられるかということで、例を2、3御紹介したいと思います。 7ページ、今まさに御説明しましたBEAJの設立発表会で、重村委員からのプレゼン資料の一部を僭越ながら抜粋させていただきました。具体的にはこちらに書いてございますように「クールジャパン、ビジットジャパンと放送コンテンツ」の関係で言えば、例えば『あまちゃん』であれば東北観光・地場産業の紹介といったように、さまざまな分野の日本のアピール、単にドラマだけを放送するのではなくて、いろいろなミニ枠等を付加していくことによって、こういった要素を付加していく。そして、さまざまな分野と連動していくことが可能ではないかという例でございます。 8ページ、こちらは、国際ドラマフェスティバル実行委員会等を中心としまして、実施しているイベントの例でございます。本年3月、J Series Festivalということで、タイにおいて日本の連続ドラマを一挙に放送すると同時に、ミュージシャン、俳優さん方が実際に行って、非常に大規模なイベント、まさにコラボレーションで日本のブームを起こすという取り組みを行っているところでございます。 9ページ、私ども、先ほど申し上げた国際共同製作でも一部支援をさせていただきましたが、吉本興業さんが台湾において、具体的にこちらに書いてございますようなファッション、ビューティー、ライフスタイルをテーマにバラエティ番組を共同製作し、その番組にあわせてイベント、インターネット配信等展開している、そういった、まさにコラボレーションの例でございます。 駆け足になりますが、続きまして、放送コンテンツの権利処理に関しまして、若干説明させていただきたいと思います。 10ページ、放送コンテンツの二次利用につきましては、例えば実演家の権利処理については、従来、左下の図にあるように、窓口は複数で、実演家ごとに申請団体を調べて申請する必要があり、さらに電子化されていないといったことから、処理手続が非常に煩雑という問題点がございました。このような問題点を踏まえて、平成21年にaRma(映像コンテンツ権利処理機構)を設立し、順次権利処理窓口の集約化、システム化を進めてきたところでございます。その結果、こちらに書いてございますように、現在、aRmaのカバー率は全体の9割を占めて、さらに年間の作業時間が約3割削減したという実績をあげております。今後さらに権利処理、権利使用料の徴収・分配までのシステム化について、今、作業を進めているところでございまして、私どもとしましても必要に応じて支援を行っていきたいと考えております。 最後になりますが、11ページ、放送コンテンツについて、我が国では、従来、一次利用、いわゆる日本国内の放送権について権利処理するのが一般的でございます。一方で、近年アジア各国等で番組を販売する際には、放送権のみならずネット配信権等のいわゆる二次利用までもセットで一括販売を求められるケースが普通になってきております。そのために、速やかな権利処理が、従前にも増して重要になってくるところでございまして、このようなニーズに対応すべく、放送局、権利者双方で、現在、暫定的な権利処理ルールに基づいて、権利処理の効率化、迅速化を図る実証実験を行っているところでございまして、このような取り組みを通じて、権利処理の迅速化につきましては、私どもとしても必要な限りの取り組みを行っていきたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○中村座長 ありがとうございました。 この1年で、支援措置、施策、そして民間側の動きもかなり分厚くなってきたと思われます。ただ、まだ課題も多いということだろうと思います。 委員の皆様から御質問、御意見をいただきたいと思います。できるだけ多くの方々から御意見をいただきたいと思っておりますので、恐れ入りますが、御発言は短めにお願いできればと思います。 いかがでしょうか。 では、迫本委員お願いします。 ○迫本委員 我々、経産省さんと一緒に今やっているのですけれども、既存の取り組みの中でよくやっていただきまして、本当にありがたいと思っています。既存の取り組みの流れとして、先ほど重村さんが言われましたけれども、既存の仕組みを使っていくという方向でもうちょっと考えていただければなと思います。何かやるときに、また見直して新しいことをやって、新しいところに何十億という予算をつけていくよりも、ドラマで言うならばドラフェスとか、映画で言うならば東京国際映画祭とかを使って、クールジャパンとか海外発信をやっていったほうがより効率的なのではないか。何かやるたびに見直して、新しいことをやってということになると、やはり非常に無駄遣いになってしまう可能性もあるなと思うので、既存の制度を使ってやっていただきたいということが1つ。 できれば省庁横串でやっていただけたらなと考えております。例えば総務省さんと外務省さんが組むとか、何かの取り組みについて、国際交流基金という仕組みを使うだとかという形にしていけば、より一層、効果的にやれることもあるのではないかと思うので、そのようなことも検討していただけたらなと考えております。 以上です。 ○中村座長 では、斉藤委員お願いします。 ○斉藤委員 レコード協会では、先般、インドネシアのジャカルタで1カ月間にわたり、J-LOPさんの御支援をいただいて、J-Music LABという音楽イベントを実施しました。このイベントは、我々レコード協会が取りまとめたりしてやったのですが、やはり民間だけでは限界があるのです。どうしても点になり、なかなか線にならないということで、単発、単発で繰り返してきたのがここ何年間の動きなので、今回、J-LOPさんに応援いただいてはおりますが、今後も一回一回申請という形でやっていくということでは、どうしても点になってしまいます。これを何とか線にして行こうという動きに対しても、J-LOPさんに一つ御支援をいただくようなことにならないかということを、当協会の会員各社とよく話しておるところです。何卒ご検討いただけますよう宜しくお願い致します。どうも一回一回の申請が大変な手続のようですので、これが余りにも大変だと点で終わってしまう可能性もあるから、できれば1つのシリーズとしての線に対してのご支援もいただけることがあるとありがたいなと思っております。 ○中村座長 野口委員、お願いします。 ○野口委員 昨年も出ていた議論かと思うのですけれども、これまでの取り組みの内容は、今日のご説明で概要が非常によくわかり、頑張っていらっしゃるもよくわかりました。しかし、この委員会の 検証・評価という位置づけに鑑みたときに、プロジェクトにはいろいろなフェーズがあると思っています。こういう基金をつくりました、何件採択して、いくらお支払いしました、使いました、というところまでのご報告は毎回丁寧に頂いていると思いますが、 それらの投資やプロジェクトの成果、たとえば投資のうちどれ位がどの程度のビジネスに効果としてつながったのか、という効果の面のご報告があまりないと思います。政府のプロジェクトは民間投資が集まらないところへの手当という側面もあり、必ずしも結果が出ない場合もあるというのは当たり前だと思うのですけれども、私は、失敗から教訓を得て、2回目にチャレンジするときは同じ失敗をしないということこそが勝ちだと思っていますし、シリコンバレーの強みはそこにこそあると思っています。そういう意味では、こういうふうにお金を使ったらいいのではないかと思って実施してみたら、思ったほど効果が出ませんでしたというのも、私は初回であれば良いと思うのです。ただし、なぜ効果が出なかったのかという点について分析し、ここが問題だったので次回やるときはこう改善しますとか、 そういう議論が全く出てこないのは問題だと思います。 こういうことをやりました、お金を使いました、頑張りましたというのも良いのですが、全体の報告内容をもう一歩突っ込んだものにして、(そんな効果の小さいものにお金を使ったことについて批判が出たりすることに対しての御懸念があるのも大変よくわかるので、難しい面もあるのかもしれないのですけれども)前回得られた課題がこれで、それを改善したらこんなによくなりました、というお話を本来は聞くべき場ではないのかなと思います。 例えば昨年も話題になったのですけれども、『ANEW』というプロジェクトは、たくさんお金を出して、先ほど山本大臣がおっしゃっていたみたいに、日本のコンテンツをハリウッドにリメイクして売り込むという、ど真ん中を狙うためのプロジェクトとしてお金をつけたりしたのだと思うのですけれども、それが結果的にどうだったのか。どういう教訓が得られたのか、どう次に活かしたのか、ということもプラスに評価して、どんどん改善していく、という 全体の文化にもっと注力してもいいのではないかなと思いました。 一般的なコメントで恐縮です。 ○中村座長 では、木田委員お願いします。 ○木田委員 NHKの立場というよりは、長く放送コンテンツの制作にかかわってきた人間としての意見としてお話ししたいのですけれども、先ほど総務省さんからの資料にもありましたように、実際の放送コンテンツの海外販売に当たっては、とにかく今、ネット権というのが必須であります。したがって、現実的には、国内では必要のないネット権を新たに権利者からとって、つけて海外販売をする。とれない場合は売れないということになっているのが事実であります。 したがって、これからどういう方法でやっていくかという場合に、この放送と通信の関係を、海外に売るためだけではないのですけれども、国内においても抜本的に考え直していくのは、恐らくこれからの海外戦略と同時に、国内での新たなビジネスの活性化にも必ず必要になってくるのではないかと現場に即して思えば考えているところであります。 なおかつ、韓国ドラマのやり方、日々ここ何年も見てきてはいるのですけれども、これから我が国の放送コンテンツを戦略的に使っていく場合に、韓国でやってきた方法で、本当にこれからうまくいくのかどうかということについて、私は個人的にちょっと懐疑的であります。私の個人的な考えでは、もう少し先へ進んだ、やはりこれからはVODと言いますか、ビデオ・オン・デマンドの考え方を必ず持っていかないと、たとえ東アジアといっても、それは間もなくそういう形になってくると思いますので、その発想を持っていないとうまくいかないのではないかと思っています。 そのためにも、まず国内でも放送と通信をどうしていくかが問題かと思っていますけれども、その上で、行く行くは、例えば4KのVODであるとか、そういったものへの発展を見越して、単にコンテンツだけではなくて、システムであるとか、インフラであるとかといったものとセットで考えていく発想が要るのではないかなと思っております。 以上です。 ○中村座長 では、久夛良木委員からお願いします。 ○久夛良木委員 ゲーム業界を代表して、ちょっとコメントさせていただきたいのですが、もともとコンピューターゲームというのは国内に加え輸出ありきということで進んできたので、コンテンツの海外展開促進の資料2の6ページの記載の中で、我が国のコンテンツ輸出全体に占めるゲームの割合が98.2%と書いてあるのは心強いのですが、現在どうなってきているかというと、実は国内でも海外でも日本のゲームが負け始めている状態です。 例えば日本でヒットしたゲームの販売本数とかダウンロード数とかを、海外で大ヒットしたゲームの数とを較べてみると、その間には1桁もの差がある。そのぐらいの状況に、海外のクリエイターの力が上がってきている。その上で、さまざまなエンターテイメントが融合して、より大きなエンターテインメント・ドメインに育ってきているということが現状認識だと思うのです。そういった状況下で、この資料の中ではゲームに関する言及がぽろっと落ちているのですけれども、ここはぜひ注視していく必要があるかなと思います。 ITとエンターテイメントは、融合がかなり進んできて、今後さらにドメイン間のレベルでも融合していくと思うのです。今後は、映像であるとか、音楽であるとか、シナリオであるとか、さまざまな領域が融合していく。ひょっとしたら我々が今、ビデオゲームと思っているものが、将来は全く違うジャンルとして化けてしまう可能性もあるので、そうなってくると、かつては強かった日本のゲームコンテンツ産業が、ある意味でまたガラパゴス化してしまうかもしれないという危惧を持っています。 ここは、基本的には民間の企業が、みんなそれぞれ頑張るということだと思うのですが、ゲーム制作の現場自体がますますインターナショナル化している中で、そもそもどこの国で創られたゲームか最近ではわかりにくくなってきているのも事実なので、日本発ということを第一義に置くとするのなら、もっと頑張らなくてはいけないということもあると思いますので、政府側もぜひ温かくというか、しっかりと注視していっていただきたいと思うのが、私の願いです。 以上です。 ○中村座長 では、重村委員お願いします。 ○重村委員 今、木田さんのほうから、いわゆる放送と通信は切っても切れないという話がありました。今の話の中で、クールジャパンやビジット・ジャパンを支援するために、放送コンテンツを利用するという話が出ているわけですけれども、この放送コンテンツの海外展開ということと同時に、やはり通信との問題は切っても切れないと思うのです。基本的には、日本のいわゆる放送コンテンツが海外に出た場合に、例えばネットの上で、ホームページ上において日本のコンテンツの紹介みたいなものが必ず必要になってくるわけですし、それにリンクして、いろいろな形で日本のほかのコンテンツも見られる状況を作っていくという形に、将来的にはなっていかないと、多分継続的な効果は出てこないだろうと思うのです。 そう考えたときに、ちょっと1つだけ、これは先行き長い話だとなるかもしれませんけれども、aRmaで権利処理に関しての簡素化とか、集約化ということは行われてきているわけですが、一方で、これから考えていかなればいけないのは、例えばいわゆるUGCの問題を考えると、新たに生まれてくるコンテンツというのは、次から次へ出てくるわけです。 そういう意味で言うと、既成のプロのつくったコンテンツも、いわゆる一般から出てきて商品化されてきたコンテンツみたいなものに関して、全体的な戸籍簿みたいなものが、コンテンツの戸籍簿とか、マイナンバーと言ったらおかしいですけれども、そういうものができるシステムを作っていかなればいけないのではないか。 したがって、1つのコンテンツにどういう権利者がいて、隣接権者がいるか。その処理方法とか、条件はどういう問題になるのかというのがわかるシステムをこういう会でこれから検討していく必要があるのではないか。形から言うと、JEITAとか電通さんで、DRPCの1つのルールみたいなものがありますけれども、そういうものをある意味できちっとこれから検討していって、いわゆる日本のシステムとして処理していかないと、海外展開をする場合に、ネックの問題が非常に大きくなるし、権利者の立場も擁護できないのではないかということで、こういう会を出発点として、そういうものを検討していただきたいと思っております。 以上です。 ○中村座長 ありがとうございます。 瀬尾委員、お願いします。 ○瀬尾委員 幾つかございますけれども、まず1つは、資料に出てきております日本ブランドということと、クールジャパンということがありますけれども、これは2つが補完し合って、非常にいい効果を生むのではないかと思っております。ただ一般的には、日本ブランドの確立という戦略と、クールジャパンとの関係性が曖昧になってくると力が二分化することを恐れています。ジャパンブランドのよさをきちんと出しつつ、それは私の理解でいけば、大きなクールジャパン戦略の中心の柱となるジャパンブランド、その確立の戦略的な意味で、きちんと整合性をとって、わかりやすい形でしていかないと、せっかく重要な施策が力分散してしまうのではないかということを危惧しておりますので、そこの内容について、できるだけわかりやすい最初の周知が必要なのかなということがまず1つ。 もう一つは、先ほど継続的な施策ということで申し上げた部分もございますけれども、継続的な施策が望ましい部分はあるのですが、実はまた相反しまして、施策ごとにいろいろな組織なり何なりがどんどんできてしまって、林立にしまうことも実は危惧しておりまして、きちんと効果を検証した上で、組織をフレキシブルに統廃合していく、しかも、ある意味で省庁を横断していくぐらいで、機能的な面から整理をしていく。これは、実は各省庁さんでは非常にやりづらいことなので、横串を刺しているこのような場所で、機能をもとに、どうしたら最も効果的な組織が運営できるのかということに、正直これは踏み込むと非常にきつい話かなと思うのですけれども、でも、それをきちんとやっていかないと、組織の運営のための費用、運用のための費用で効果とか余り見合っていない部分がどんどん出てきてしまうと、力の集中についてはそがれてしまうのではないかなと考えています。 最後に3つ目は、今の重村委員からのお話と同じように、実は前回の議論であった国内の権利処理とか、体制の整備というのは、実は海外に出ていくために非常に重要なことです。これがなくて、民間がつくったものをただ拾い上げて外へ出しましょう、これは無理なことですので、国内できちんとした流通の施策をつくり、それと海外展開の施策が一本化した大きな施策の流れに乗らなくていけないと思っています。 ですので、そういう視点を作っていくというのは、今、各省庁さんもいらしていて、いろいろな分野が一堂に会している基本戦略の中で、これまでの①、②、③と、きょうお話ししている部分は、コンテンツ施策の中できちんと連携づけていく。ちょっと抽象的なお話になりましたけれども、ここの会議で抽象的な基本戦略の方向性を決めていくのは意外と重要で、ほかではなかなかなされないものではないかなと思いますので、それについておまとめいただいて、集中と選択をきちっとやって、効果的な運用がここの中で方針として出せればいいのかなと考えております。 以上です。 ○中村座長 野口委員、どうぞ。 ○野口委員 今のコメントに関連して、私も追加で半分御質問なのですけれども、先ほどからお話が出ていますように、映像は日本の外に出していく、というフェーズで大変苦戦している。いいものがあるのに外に出ない最大の原因は、やはり権利処理がすごく難しいという点だと思います。逆に海外に目を向けると、5年も10年も前から、たとえば映画がヒットしたらそれをテレビやゲーム等いろいろな媒体に展開をしたり、原作がどの媒体から出てきてもいいのですけれども、テレビ、ネット、ゲーム、書籍、漫画、映画などの様々なジャンルに横断的に展開されていっています。そのような環境では、放送と通信の垣根を超えてフレキシブルに早く権利処理できるということが、本当にクールジャパンの戦略の鍵を握っているというのは、強調してもし過ぎることはないと思うのです。そういう意味で、aRmaは非常に重要な機能を担っていると思うのです。 御質問は、aRmaのカバー率が9割というのは、あくまでも窓口が一本化したということであって、必ずしも許諾権限を彼らが持っているわけではない、という理解でよいかどうか、という点です。非常に難しい問題だということは十分承知の上で、あえて言わせていただくのですけれども、aRmaが窓口の取次をするだけではなくて、どこまでJASRAC的な権利処理に入っていけるのかどうかが、実は 将来の鍵を握っているような感じもしますので、ぜひもう一歩突っ込んでいただきたい。また、窓口が9割というですが、放送権の処理のほかにネット権の処理が実際にどれぐらいの効率でなされているのか、例えば実証試験もされているというお話もあったのですけれども、もう少しそのあたりについて今後の展開を詳しく教えていただければと思いました。 ○中村座長 いろいろとコメントをいただきまして、ありがとうございます。 通信、放送の融合ですとか、ゲームのこと、あるいはコンテンツIDや権利データベースのことですとか、国内処理システムについてのコメントもいただきましたが、点を線にすべきですとか、失敗も含めて検証をしていくべきだとか、あるいは戦略のわかりやすさを高めるとか、省庁横断とすべき、これはこの会議のテーマかもしれません。今ございましたように、権利処理aRmaについて質問、コメント等もございました。このあたりについて、各省の担当の方から返答コメントがもしあればと思います。 いかがでしょうか。 ○湯本課長(総務省情報通信作品振興課) 今、御質問がございましたaRmaについて、手元に正確な数字がない部分があるのですけれども、ここの何割という数字は、野口委員御指摘のとおり、あくまでも窓口の全体の割合でございまして、具体的な処理件数ではないです。実際に9割までは窓口としては集約化されたということでございます。 また、委員から御指摘ございましたとおり、ではここからさらに、実際にこの部分をどう強化していくのかは、一つ大きな課題だと私どもも思っているところでございます。 ○佐合課長(経済産業省文化関連情報振興課) 経産省でございます。 野口委員から御指摘いただきましたとおり、政策をやりっぱなしではなく、実際にその効果を検証すべきということ、ごもっともだと思います。私どものJ-LOPのほうも、3月から開始したところでございまして、徐々に実際に現地で放送等がされている状況であります。その実績の報告を受けながら、どのような評価ができるかは考えていきたいと思います。 ただ、非常に難しいところでもありまして、単に放送されたというだけで何か効果があったわけではないので、それによって日本のコンテンツに対する認知度が高まったとか、イメージがよくなったとか、実際の政策の本当の意味での深いところの効果を測定する手法もあわせてしっかりと考えていかなければいけないと思っておりまして、その辺は今後勉強させていただきたいと思っております。 また、斉藤委員から、点だけの支援ではなくて線になるように、つながるようにということでございます。J-LOPの事務局は、先ほど申し上げたとおり、今、たくさんの申請を受け付けております。それによって、事務局自身もある意味ではグレードアップしているというか、能力アップしているというか、いろいろな申請案件を見させていただく過程で、どういう案件だと効果が高そうか、あるいは幾つかの関連するイベントがあって、似たようなコンテンツを海外に出すときに、この地域でこういう大きなイベントがあるから、場合によっては、集中的に皆さんここに行ったほうがいいのではないかとか、ある意味での申請者に対するコンサルティング機能も高まっていくと思っております。そういった中で、政策の効果を高めていく取り組みをしたいと考えております。 ○中村座長 どうもありがとうございます。 さまざまな施策の手札がそろってきたのですけれども、それを切ってちゃんとゲームをやっていくというのは、恐らくこれからと見ておいてもいいのではないかと思います。そうした中で、きちんと検証していくことですとか、省庁横断的、政府全体の戦略を練っていくのが、我々のこの場の宿題と言いますか、任務だと思いますので、いただいた御意見、コメントの方向で、それを次の知財計画に反映させていく方向で引き続き議論をいただければと思います。 このテーマについての議論はここまでとさせていただければと思います。各省御担当の方、どうもありがとうございました。引き続き、施策の充実をお願いいたします。 続いて、3つ目のアジェンダ「模倣品・海賊版対策の強化」でございますが、これも初めに事務局から説明をお願いします。 ○田口参事官 「模倣品・海賊版対策の強化」についてでございますが、資料2の8ページ及び9ページになります。本日は、政府の取り組みを中心に、経済産業省と財務省から、また民間における取り組みをCODA、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構より御説明をいただく予定でございます。 資料の8ページをごらんください。模倣品・海賊版対策に関して、知財ビジョンでは資料の左下にございますように、侵害発生国でのエンフォースメントの強化、水際・国内での取り締まりの強化等について御指摘をいただいております。我が国のコンテンツ製品の海外展開に当たりましては、模倣品や海賊版を排除し、ブランドを維持していくことが極めて重要でございます。こういった対策なしに、我が国のすぐれた商品等の信頼を維持していくことは、極めて困難であるという状況でございます。8ページでは、関係省庁や業界における模倣品を中心とした取り組みについて整理をさせていただいています。具体的には、官民合同の訪中ミッションや、各種意識啓発のためのキャンペーン活動等の実施について、記載をしております。 1ページめくっていただきまして、9ページでございます。国内外における海賊版対策の強化については、コンテンツの海賊版の流通は、ネットを通じての流通が大きな課題となってきていることを左上に記載しております。また、被害規模の推計につきましては、その下に記載させていただいております。関係省庁、業界における主な取り組みとしては、侵害発生国政府との協議や、現地セミナーを通じた取り組みの強化の要請、そして、業界横断的な情報供給といったことが挙げられております。 8ページと9ページの双方に共通する課題でございますが、事務局としては、9ページの右下でございますが、中国政府との協議の継続や、新興国への取り締まりの要請、協力、そして、不正流通や不正アクセスに対する対策強化、特にプロバイダーによる自主的な対策を促進するための環境整備などが課題と考えております。これらの課題例も参考としつつ、各省の施策の取り組み状況につきまして、評価・検証と、また関係機関の取り組みへのアドバイス等をいただくようお願いします。 なお、知財推進計画2013との行程表との関係では、行程表の項目番号の180番から184番、113ページから116ページにかけてのところになります。 事務局からは以上でございます。 ○中村座長 では続いて、経済産業省、財務省、そしてコンテンツ海外流通促進機構から説明をお願いいたします。 ○松下室長(経済産業省製造産業局模倣品対策室) 経済産業省の模倣品対策室長の松下でございます。資料8に基づいて説明をさせていただきたいと思います。 1枚めくっていただきますと、私どもは、政府模倣品・海賊版対策の総合窓口という位置づけですが、知財推進計画2004の御指摘に基づいて役割を果たしているところでございます。私どもは、弁護士や、審査官など、専門家を配置して、海外からの模倣品の相談に対応しているところでございます。 左下のほうにありますけれども、年間大体1,800件ぐらいの受付がありますが、そのうち相談は120件程度、あとは情報提供ということで、例えば、「あそこのインターネットサイトで模倣品を販売しているよ」といった情報が我々のところに寄せられております。右側を見ていただくとわかりますとおり、商標権侵害が最も多く、また右下のところに書かせていただきましたとおり、国別には中国が最も多いということになっております。 次のページをめくっていただきますと、もう一つ総合窓口としての役割ということで、民間企業団体が困っている、海外で知財を侵害されて、向こうの制度がおかしいのではないかという申し立てを受けるということをやっております。そのうち、コンテンツに関しましては、マレーシアのオプティカルディスクラベル問題というのがありまして、それをここに例示をさせていただいております。 内容につきましては、マレーシアでは、正規版のDVDを販売するときには、政府公認のちゃんとしたラベルを貼らなければいけないというものです。制度自体はいいのですけれども、日本のアニメ産業界から見ますと、虚偽のライセンス契約書を添付して、あたかも本物のようにシールが貼られて、日本のアニメ産業に非常に影響があるということで申し立てを受けているところでございます。右に「我が国の対応」と書かせていただいていますけれども、これまで3回の協議を行い、また来年早々にもマレーシア政府との協議を行う予定でございます。 次に、模倣品対策室としての業務ですけれども、前提としまして、4ページ目を見ていただきますと、模倣品の現状ということで言いますと、中国で製造された模倣品が世界に、アフリカとか中南米を含めて流れているのが現状でございます。 さらに5ページ目を見ていただきますと、手口が非常に巧妙化しているということが挙げられます。左側の中国の液晶テレビ問題というのは、スイッチを入れて初めてソニーとかシャープとか商標が出てくる偽物で、スイッチを入れないとブランド名が出てこないということでございます。ここは、先ほどから韓国の話も出ましたけれども、ブランド名をサムスンとかLGにも勝手に変換できるようなテレビになっているということで、非常に手口が巧妙化しております。 あと右側に書かせていただいていますけれども、国際分業が進展していて、中国で製造するのだけれども、ノーブランドで輸出して、ASEAN等海外でラベルを張ったり、組み立てたりといったような、国際的な協力が必要なケースも増えているところでございます。 それらに対して何をやっているのかを6ページ目に書かせていただいていますけれども、最も関心の高い中国に関しましては、2009年以降、政府間協議の場を設けて、さまざまな協力対話を行っているところでございます。代表的なものが、左側の「日中知的財産権WG」というものですけれども、ここでは、「海賊版対策と正規版流通」も議題に挙げております。 左下に、具体的にそこで合意されたこととして、日中のインターネットの知財保護シンポジウムを開きまして、電子商取引問題であるとか、コンテンツ問題であるとか、そういうところについて、民間事業者同士の協力を、日中の政府が後ろについてバックアップするシンポジウムも開いております。 また、右側に書かせていただいていますが、日本のアニメキャラクターを利用した商標出願が、中国ではたくさん出ておりますので、これらについても審査担当部局と意見交換をしているところでございます。 さらに7ページ目、日本のこの問題の特徴として、先ほども事務局から紹介ありましたけれども、IIPPFという組織が11年前に立ち上がっております。これは海外の知財侵害問題に対する業種横断的な組織でございまして、後ほどお話しいただくCODAもこれに参加しておりますので、模倣品・海賊版全体の官民の中核的な役割を果たしているところでございます。 その代表的な活動が一番下にありますけれども、官民合同訪中団ということで、昨年の9月に日産の志賀代表と私どもの政務官、さらにCODAのポニーキャニオンの桐畑社長も参加いただいて、中国にさまざまな申し入れを行ったところでございます。 最後になりますけれども、8ページ目にありますが、先ほど模倣品の被害が、中国から各国に広がっているということで、我々のほうではこれまで15カ国でさまざまなセミナーを開催しておりますし、その際に相手国政府とのいろいろな意見交換であるとか、要請を行っているところでございます。今後これらについては、さらに強化していきたいと考えているところです。 私のほうからは以上でございます。 ○羽田室長(財務省関税局業務課知的財産調査室) では次に、私、財務省関税局で知的財産調査室長をしております羽田でございます。よろしくお願いいたします。 私のほうからは、税関における知的財産の侵害物品の水際取り締まりの状況について、御報告したいと思っております。 まず、1つ目といたしまして、知的侵害物品の輸入差止実績は高水準で推移しています。 下の左側のグラフ、こちらに「知的財産侵害物品の輸入差止実績」、紫のバーが件数、水色が点数になっております。それぞれちょっと、件と万点ということで、単位が違うのですが、それを見ていただくとわかるように、件数といたしましては、大体2万件、そして点数といたしましては、100万点よりは少し下がるかなという程度で推移しておるところでございます。仕出国を見てみると、右側のグラフにありますように、過去、平成21年からのグラフ、それと平成25年1月から9月までの数字が出ておりますが、一極集中、中国にほとんどなっております。そのほかの仕出国として、十数年前まではほとんどが韓国だったのですが、韓国の割合はどんどん減っている状況になっております。 残念ながら、全ての権利を税関自身で全て見ることは現実には不可能でございます。というのは、世の中にはあまたの知的財産がありまして、さらに毎日、毎日新たなコンテンツ、あるいは特許が新たに生まれておる状況になっておりまして、それらを税関の職員が全て勉強することは、現実に不可能でございますので、権利者さんからの協力、権利者さんからの輸入差しとめ申し立てをしていただいております。それに基づいて、積極的な水際取り締まりを行うということをしております。権利者さんからの協力は、非常に重要なところでございまして、我々としても、権利者さんからより協力が得られやすい体制をつくることが重要であると感じております。 また、税関というのは世界各国にございまして、各国とも同じ仕事をしておるということで、税関間の関係は緊密でございます。そして、WCO(世界税関機構)という国際機関がございまして、その枠組みを利用いたしまして、外国税関に対する技術協力を実施しております。例えば、先週になりますが、中国におきまして、アジア太平洋地域の二十数カ国の税関職員が集まりまして、セミナーをやるというときがありましたので、我が国からも職員を派遣する。さらに、我が国の権利者さんにも声をかけて、我が国の権利者さんも一緒に参加をしていただいて、他国の税関に対して権利を主張していただくことをやっております。そういった外国税関に対する技術協力、あるいは経産省さんとも協力して、一緒にジョイントで外に出て行っていろいろな説明をするとか、そういうことをしております。 以上でございます。 ○後藤専務理事(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構) 後藤でございます。 本日は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。 それでは、早速でございますけれども、おめくりいただきまして、まずは12月2日より、両団体、ACAとCODAは事務局拠点を統合いたしました。 私は、1985年から海賊版対策に従事しておりますが、今般、警察庁、経産省、文化庁、総務省の御理解、そして御支援をいただきながら、新たな連携体制が構築できたことを大変うれしく思っております。 そして、この不正協の主な事業の中で、今般急に「アジア知的財産権シンポジウム」という資料を入れさせていただきました。これは、警察庁さんとおかげさまで13回になりますけれども、今回このような形で「クールジャパン世界への挑戦」ということで開催をさせていただきました。当日には、重村会長等にも御出演をいただきまして、ありがとうございます。 それでは、次をおめくりいただきまして、CODAが何をやって来たかでございますけれども、①、②、③とございまして、1つがフィジカルパイレーツ対策、2つ目がオンライン対策、そして関係構築でございます。 1つ目のフィジカルパイレーツ対策でございますけれども、中国、香港、台湾、韓国ということで、この赤に書いておりますそれぞれの執行機関、行政機関もありますが、それと連携をとりまして、このような形で日本コンテンツに対して、エンフォースメントを実施しているところでございます。 続きまして、おめくりいただきまして、オンライン侵害対策でございますが、オンラインと言いましても、これはUGCでございます。UGCのサイト名がございますが、youku等の中に侵害コンテンツがあればそれを削除する形で、コンテンツ監視削除センターということで、自動的にやるスキームを構築しております。おかげさまで99%強の削除率を誇っているということでございます。問題はスピードでございますけれども、昨年度につきましては、総務省さんの実験で、放送中のコンテンツからそのままフィンガープリントを生成して、それでスピード化に努めたということでございます。 続いて、おめくりいただきまして、トレーニングセミナーということで、これに関しましては、各国の執行機関の司法警察員の皆さんに、いわゆる日本のコンテンツのあり方、本物、偽物の比較とか、そういったものをトレーニングさせていただいているということでございます。 続きまして、2013年度の新規の取り組みでございます。権利侵害対策事業におきましては、中国において特化して2つございます。1つが「剣網行動」における申し立てということで、日本消費者向けの海賊版eコマースサイトというのがございます。偽ブランドで多数ございますけれども、最近はコンテンツに関しましても、日本消費者向けに販売するサイトがふえてまいりました。中国のサイトです。うちの調査で30ほどありまして、その中で物を購入しまして、大体11、それの4つが大体同じでございましたので、その4サイトにつきまして、正式に行政処罰ということで申し立てをしております。 もう一つが、日本の放送番組をサイマル放送する無許諾の配信事業者がおりましたので、これは取り締まりの要請と情報の提供をしたということでございます。これに関しましては、ないがしろにされないようにウオッチをしていきたい。国内の関係省庁、それと中国の大使館、大使、公使にも報告をさせていただいて、ウオッチを継続していきたいと思っています。 それと、外国著作権認証機構というのがありまして、これを申請しておりまして、1月にも再度補足資料を追加して、正式に申請をしようと思っておりますけれども、これによりまして、中国で公式な機関と認められれば、今後、鑑定ですとか、訴状等が公証・認証が要らずにスムーズにできるということでございます。 1-2につきましては、東アジア以外を追加したということです。 1-3でございますけれども、日本コンテンツの代表格であります。これにつきましては、漫画・アニメでございますけれども、経産省さんに御尽力いただきまして、大手出版社、アニメの製作会社のVIPの皆さんにメンバーになっていただきまして、協議会をつくりまして、鋭意検討しているところでございます。 そして、3-1、3-2、3-3ということで、侵害対策をしても、やはり正規流通が伸びなければ意味がございませんので、正規流通事業ということで、今般ハイレベル、そして3-2におきましては、きのう、おとといということで、中国、韓国の5サイトを呼びまして、日本の13のホルダーの皆さんとおのおの1時間にわたってお見合いをしてもらったというところでございます。 それと、台湾はおかげさまでフィジカルパイレーツがほとんどなくなりました。。これを契機に、台湾をゲートウェイとしまして、正規流通を進めてまいりたいと思いまして、来年の2月にイベントを開催するところでございます。 最後でございまして、今後の取り組みでございます。 今後の取り組みといたしましては、オンラインが非常にボーダーレス化するということで、世界共通の悩みでございます。MPAA、Motion Picture Association of Americaにおいても、この辺は非常に懸念の問題でございまして、今後MPAAとも連携を深めて協議を進めてまいりたいと思います。 1と2の①でございますが、いわゆる民民でできる対策は、できるだけ積み上げていきたいと思っております。そして②はP2P対策ですが、おかげさまで警察庁の一斉取り締まり効果がありまして、国内ソフトについて減少ぎみでございます。ただ、皮肉な結果、それは海外のソフトが使われるということがあります。これに対しましては、警察庁との連携を密にとりながら、日本国内に発信者がいれば検挙できますので、効果的な取り締まりを検討してまいりたいと思います。 以上のように、民民でできることは努めまして、そして警察庁と連携をしまして、効果的な取り締まりをする。それ以外に対処できない事案が多々ございますので、それに関しましては、今後とも政府の御支援を頂戴できればというところでございます。 以上でございます。 ○中村座長 どうもありがとうございました。 では、委員の皆様から御意見をいただければと思います。 宮川委員、どうぞ。 ○宮川委員 宮川でございます。 日ごろから模倣品・海賊版対策を大きな仕事の1つにしておりますので、現在行われている施策につきまして、それから将来の取り組みについて伺って、大変心強く思っております。これまでの御報告を伺いますと、問題はかなり見えています。1つは、海外製造の偽造品の問題、特に中国対策ということです。海外製造の模倣品の流通、あるいは日本への流入という意味では、税関の方の働きも非常に重要だと思っております。 もう一つは、インターネットによる模倣品、あるいは偽造品の流通が一つ大きな問題ということで、現在もいろいろな取り組みをされていらっしゃるようではありますが、残念ながら、それが功を奏して流通が減ったというような良い結果はまだ私は認識しておりませんので、もう少し何かできるのではないかと常に考えてはいるのですけれども、なかなかいいアイデアがありません。 もちろん日本でアクションがとれるケース、たとえば、日本の国内でインターネットを使って模倣品・海賊版の流通をしている人たちに対しては、日本で何らかのアクションがとれるわけですけれども、その費用は権利者の方たちがみな負担し、大変膨大な費用を負担して対策をしていらっしゃる。そういう意味では、偽造品、模倣品を扱っても、やり得にならない法制度のようなものがもう少し改善されないか。 具体的に申しますと、やったら損をすることがわかるためには、損害賠償の高額化や、あるいはまだ議論もありますでしょうけれども、懲罰的な賠償、一定額の法定損害賠償、最低限これだけ払うという規定などをいろいろ検討していただくこともあるかと思いますが、やはり偽造品の流通がやり得にならない制度を考えることによって、対策をとるコストももう少し減らせるのではないかなと考えております。 もう一つ気になっておりますのが、海外の偽造品がほとんどだという現状において、税関の方たちがさらに小口化で入ってくる偽造品を一体どのように効率的に対処されているのかが非常に関心というか、懸念がありまして、その小口化に対して税関が何かとり得る方策があるのか、あるいは行っていらっしゃるのかを伺えたらと思っております。 よろしくお願いします。 ○中村座長 お答えは、ほかの委員の方からのコメントをいただいてから、一括でお願いしたいと思います。 斉藤委員、お願いします。 ○斉藤委員 先ほどの冒頭の説明からも、音楽が最も被害額が大きいわけですけれども、レコード協会は、今年、専門の8名くらいから成り立つチームを作ってインターネット上に違法アップロードされた侵害コンテンツを探索し、該当するサイトに対して削除要請を行うチームを作って違法対策を強化致しました。今年の削除要請件数は、前年を7割ぐらい上回りそうな勢いで推移しており、削除をしても本当にモグラたたきをしているようなものです。次から次へと増え続けるということではありますが、実際には、中国のサイトが圧倒的に多く、削除要請に応じるよう直接交渉するために定期的に人を派遣したり、いろいろと手は尽くしておりますけれども、やってもやってもというところなのです。しかし、これをやり続けなかったら大変ですが、レコード協会の負担も相当増してきているので、これから先どうするかを大変悩んでいるところです。こういったインターネット上の違法アップロード対策について、更なるいろいろな御支援をいただくことができないだろうかというのが、一番の協会の今の課題だと思ってやっておりますので、ぜひいろいろお知恵もいただきたいなと思っております。 ○中村座長 ほかに何かあるでしょうか。 では、瀬尾委員、お願いします。 ○瀬尾委員 不正流通に関しては、コンテンツに限ってちょっとお話をさせていただきますと、実は各国の中で、民民でやっている場合に、相手のプロバイダーに自分が権利者であることを認めさせて、それでさらに落とすまでの手間と、その労力は非常に大変で、斉藤委員のところの話もよく聞いていますけれども、非常に重要で大変なことだと思います。ただ、基本的に民民でやって、1個ずつたたいていっても、モグラたたきですから、1個落としても10個ふえているのを繰り返していく状態になっている。この苦しさがあったときに、各国の中で、やはり認証機構という動きはいろいろ出てきていますけれども、特に中国と日本の中で、国が認める認証機構が相互連携をして、つまり民間が向こうに行って落とすのではなくて、向こうの組織に落としてもらう。向こうの組織が落としたときに、落とすためのインセンティブが今ないのです。だから落とさないほうが得だから落とさないわけです。少なくとも国の組織の中で、何らかのメリットを与えつつ、いわゆる国単位の部分で抑えていく仕組みを考えていかないと、民間でやっているには限界があるし、技術が発達していくから、多分効果もだんだん縮小していく可能性が高いです。なので、民間がきちんとということは大事ですけれども、例えば、今、発表のあったCODAさんに、日本で侵害があった場合はそこに申し立てをする。CODAさんが中国の版権局なり何なりのところにきちんと連絡をとり、そこに落としてもらう。そのときに、向こうで落とすインセンティブみたいなものが与えられる形にしていくという、いわゆる国絡みのシステムではないと、これは究極にイタチごっごになっていくような気がしております。ただ、具体的な方法については、向こうの現場の難しい政治状況もあるので問題ですけれども、そのような大きな施策を考えつつ、通常の海賊版対策もしていくべきかなと思います。 基本的には海賊版対策は、絶対に正規流通をさせない限りなくならないというのが現実です。また同時に幾ら落としても、全部落とせても収益はゼロです。それをプラスに持っていくには、少しでも正規流通をさせてプラスに持っていく仕組みとあわせて、今の形を進めていくことが重要かなと思っています。正規流通促進は、先ほどのクールジャパンにも戻りますけれども、究極の海賊版対策的な意味合いも実は持っている部分を表裏一体でお考えいただきたいかなと思いますし、これについては、実は一番喫緊な課題でもありますので、ちょっと政治状況が難しいかもしれませんが、早く話し合いを始めていただきたいし、この中で方針をお考えいただきたいと考えています。 ○中村座長 ほかにいかがでしょう。 よろしいですか。 偽造品のネット流通の問題、国際連携の問題、そして正規版流通の話、あるいは質問として、税関の小口化の対応というのが出されましたけれども、関係者の方でコメントがありましたらお願いいたします。 ○松下室長(経済産業省製造産業局模倣品対策室) インターネットの知財侵害について、さまざまな御提案をいただき、ありがとうございました。我々も本当に悩んでいるところで、アメリカの担当者とも話をするのですけれども、やはり同じ悩みを持っているということかと思います。 あと、宮川先生から抑止力が重要だという御指摘をいただきました。中国では今般、商標法が改正される中で、懲罰的な賠償制度も盛り込まれておりますので、そういうところで抑止効果をより高めていく運用ができないかなと思いますし、やはり最も効くのは刑事摘発だと思います。これらについては、中国も、今度、組織評価の対象としてインターネット知財侵害をどれだけ摘発したかという項目が一つ入るというようなことを聞いております。ですから、彼らもどうやって日本がそのような摘発をやっているのかということに関心を示したりしていますので、そういう協力をしながら摘発をもっとふやしていくアプローチも今後考えていきたいと思います。いずれにしましても、皆様方からいただいた提案をもとに、また我々も対策強化を考えていきたいと思っております。 ○羽田室長(財務省関税局業務課知的財産調査室) 財務省でございます。 宮川先生から、税関の小口化に対する対策ということで御質問がありました。正直なところを言えば、極めて困難でございます。というのは、非常に小さいものをチェックすることは、非常に人的リソースを食う。無限に職員数をふやすことはできないわけで、その中でどうやるかということは極めて困難な状況に置かれております。一つ税関として考えるのは、やはり税関だけで単独で物事をやることはできないので、運送業者であるとか、そういうものの協力を考えていくというのが1つの解にはなるかなと。 もう一つ、税関として考えているのは、やはり啓蒙活動をしないと、つまりたくさん来るのを全部税関でたたくのは、現実には不可能なので、やはりどこかで元から絶たないことには仕方がなくて、元を絶つのは、国民の皆様の協力になるので、そこを得られるようなことを考えていく、そういったことが対策かなと思っております。 ○中村座長 よろしいですか。 そろそろ時間が迫っておりますけれども、模倣品・海賊版対策以外のアジェンダ、クールジャパン、海外展開を含めても結構なのですけれども、何か言い残したコメントなどありましたら。 よろしいですか。 ありがとうございました。 では、議論はここまでとさせていただければと思います。各省及びCODAの皆様、どうもありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 きょう、御指摘をいろいろといただきました。その御意見をもとに、来年もこの議論を続けて、知財計画2014に向けた検討を進められればと思っております。 また、きょう言い残したこと、言い足りないことございましたら、事務局にお届けいただければと思います。 今後の進め方、スケジュールなどについては、改めて事務局と相談の上、皆さんに御連絡をさせていただければと思っております。 ということで、以上で、ことし最後の会合を閉会としたいと思います。 どうもありがとうございました。そして、よいお年を。 |