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検証・評価・企画委員会(第6回)日 時:平成26年12月24日(水)10:00~12:00 場 所:中央合同庁舎4号館 1208特別会議室 出席者:
おはようございます。ただいまから第6回「検証・評価・企画委員会」を開催いたします。年末の御多忙のところをお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。 今日は、これまでの5回にわたるこの委員会での議論のまとめと今後の進め方について議論を行いまして、その後、知的財産システムをめぐる中長期的・横断的な課題について意見交換を行うこととしております。 本日は、川上委員、迫本委員、重村委員、竹宮委員、中山委員、長澤委員、野口委員、長谷川委員、松本委員、山田委員につきましては、所用のため、御欠席との連絡を受けております。 遅れて来られる委員の方も数名おられると伺っております。 また、木田委員及び日覺委員も本日御欠席とのことですが、木田委員の代理で佐藤公さんに、また日覺委員の代理で吉沢浩明さんに参考人として御出席をいただいております。 また、本日は角川アスキー総合研究所の遠藤論さんにも参考人として御出席いただいております。よろしくどうぞお願いいたします。 本日は特別な日でございますけれども、時間を縫って、山口大臣、平副大臣、松本政務官に御出席をいただいております。 冒頭、山口大臣から御挨拶をいただきたく存じます。 ○山口大臣 おはようございます。特別な日というのは、今日、総辞職でございまして、先ほど閣議で署名をしてまいりましたが、まだ職務はしばらくやれということで、お邪魔をさせていただきました。改めまして、本年最後の検証・評価・企画委員会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げたいと思います。 本年10月から5回にわたりまして検証・評価・企画委員会に御参画をいただきまして、有識者の皆様方には大変有益な御意見、御提言をいただいたとお聞きをいたしております。厚く御礼を申し上げたいと思います。 知的財産戦略の推進というのは、安倍政権が掲げます成長戦略としても大変重要なものと考えておりまして、その点から3点ほど申し上げてみたいと思います。第1に、イノベーションを支える知的財産の仕組みと人財の重要性でございます。知的財産の創造・保護・活用の仕組みは、環境変化に的確に対応して、時代を先取りするものでなくてはなりません。特に、人口減少のもとでの人財がますます重要になっておりまして、知的財産の創造から、それをビジネスにつなげていく人財の育成が大変重要だと考えております。 第2に、大学などにあります知的財産の活用によって、地方の中小企業の競争力を強化して、しっかりと「地方創生」の実現につなげていくことが必要であろうと思っております。 第3点としては、コンテンツにつきましては、特に成長する海外市場に打って出て、日本企業が海外で稼ぐことができるように、頑張ることができるようにすることが重要であろうと考えております。 本日は本年最後の委員会となりますけれども、以上の点を踏まえていただきまして、「知的財産推進計画」の策定に向けた今後の検討の方向づけをしていただきますように、有識者の皆さん方にはぜひとも精力的に御議論を賜ればと考えている次第でございます。 今日は、先ほど申し上げましたように、さまざまな行事等々が立て込んでおりますので、中座をさせていただきますけれども、何とぞよろしくお願いする次第でございます。 以上でございます。 ○中村座長 山口大臣、どうもありがとうございました。 では、議事に移りたいと思います。まず、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。 ○田川参事官 お手元に資料をお配りしております。議事次第の配付資料一覧にございますように、資料1から資料7、それから、参考資料をお配りさせていただいております。 ○中村座長 よろしいでしょうか。 では、次に、事務局から、これまでの第1回から第5回までの委員会での議論のまとめと今後の進め方について、説明をお願いします。 ○田川参事官 参事官の田川でございます。 それでは、これまでの5回にわたる検証・評価・企画委員会での議論、そして今後の進め方につきまして御説明させていただきたいと思います。 まず、資料1でございますが、これまでの検証・評価・企画委員会での主な意見ということでございます。産業財産権分野、それから、コンテンツ分野と分けております。 まず、産業財産権分野の紛争処理機能のあり方についてでございます。これにつきましては、我が国の訴訟件数が国際的に見て少ない、あるいは権利者の侵害訴訟の勝訴率が2割程度である、それから、損害賠償額がアメリカとの比較において低い、これをどう評価するかというのが1つの論点でございます。 これにつきましての御意見でございますが、訴訟で2割程度しか勝てないということには問題意識を持つべきであり、裁判で守られない知財は価値がないので改善すべきであるという御意見がございます。その一方で、例えば、勝訴率につきましては、和解等によって解決されるという事案も多いことから、必ずしも勝訴率だけで判断することはできないのではないかといった御意見があったところでございます。それから、損害賠償につきましても、弁護士費用が賄えないような損害賠償額ではよくないのではないか、算定方法について見直すことができないかということ。一方で、賠償額の国際比較については、そもそも損害賠償制度が日本とアメリカでは異なり、アメリカの場合には懲罰的な賠償制度がそもそも一般則として入っているが、日本は損害を賄うということで、考え方自体が違うということからすると、そもそも制度が異なることを前提にしつつ、かつ事件の中身であるとか、スケール等もきちんと評価をしなければならないのではないかという、両方の御意見がございました。 それから、無効抗弁は、特許侵害で訴えられたときに、訴えられた側が、そもそも特許自体が無効であることを抗弁する規定でございますけれども、これにつきましても、もともとこの規定が入ったのは、特許庁の無効審判という別トラックの手続が遅かったことから、こういう規定を入れたということでございます。特許庁の審判が非常に早くなったということで、無効抗弁の必要性がなくなったのではないかという御意見。一方で、無効抗弁がなくなると、訴訟のときにまた別途、急に無効審判を請求しなければならないということで、廃止については反対であるという御意見。それから、特許の安定性を高めるためには、一応、有効であるという推定規定を入れるべきであるという御意見がございました。 証拠収集手続については、裁判所の文書提出命令の範囲を拡大すべきであるといった改善をすべきであるという御意見がございました。一方で、例えば、アメリカのディスカバリー制度は、侵害立証は非常に楽ではあるけれども、その手続を通じて、営業秘密であるとか、あるいは機密漏えいの副作用というものも考えられることも考慮して検討すべきであるという御意見がございました。 中小企業につきましては、侵害訴訟で不利ではないかということで、資金が限られている、それから、専門家へのアクセスも不十分であるということで敗訴が多いのではないか、あるいは中小企業の特許自体が訴訟に耐え得るものでないことも多いのではないかという御意見がございました。 差止請求については、標準必須特許、標準に使われるような特許については差止請求をすべき特許が今後出てくるのではないか。あるいは、PAEと呼ばれるパテントトロール、これは、特許を集めて、いろいろな裁判を起こしていくという主体でございますけれども、これについては、差止請求を制限して、損害賠償で対処することも考えるべきではないかという御意見がございました。 その他には、特許裁判の情報公開、透明性を高めるべきである。または、日本の知財紛争、裁判の優れた面、信頼性・安定性の評価をして、国際的に発信をしていくことも検討すべきではないかという御意見がございました。 2番目が特許審査の問題でございます。これにつきましては、日本の審査官のレベルは高いけれども、そのためには厳しい質の安定性が必要であるということでございます。そのためには、審査官の質が少し足りないのではないか。あるいは審査の基準が裁判で尊重されないということもございますので、省令化することも一案として考えられるのではないか。それから、審査の質、品質管理については、サンプルではなく、全件検査とすべきであるといった意見がございました。 地方・中小企業支援でございますが、知財総合窓口について、経営の判断ができる知財人財と弁理士を組み合わせてきちんと対応するのが望ましい。そのために、窓口人財の教育、あるいは地方の信用金庫等、金融機関との連携、企業OBの活用が重要である。 あるいは金融機関との関係でございますけれども、知財を活用した融資を積極的に進めていくという観点から、政府系金融機関がどのように知財を活用した融資を行っているか、あるいは金融庁の融資の基準の示し方、こういったところに課題があるのではないか。地元の中小企業に密着している地方銀行等に働きかけることが重要であるという御指摘がございました。 大学、自治体との関係では、大学、それから、地場産業がうまく連携できるような配慮が必要である。それから、地方の中小企業、自治体の担当者の知財知識が不十分であるということで、ビジネスモデルと知財マネジメントの習得が重要である。それから、地域の大学、地元企業のみで連携をするという発想は内向きで、広く国内外の大学の技術を含めて考えるべきであるという御意見がございました。 地域団体商標と地理的表示につきましては、地理的表示というのは行政が取り締まるということで、非常によい制度である。こういったものを工業品にまで拡大することを検討すべきではないか。それから、地理的表示と地域団体商標は、特許庁の商標制度でございますけれども、これについて、海外戦略も念頭に、どういう使い方がいいのかを伝えていくことが不可欠である。 それから、デザイン、ブランドの保護である意匠、商標についても、中小企業が総合的に知財戦略を考えるべきである。意匠制度については大正時代のままであるということで、現在の多角的な出願には不適切であろう。中小企業が意匠を活用できるように改善すべきである。また、地方では、農業や漁業に依存したところが多いということで、デザインだとか、ブランド、商標の活用といった意識が薄いところがございます。 産学連携でございますが、総論といたしましては、大学と企業をうまく結びつけるということで、産学連携本部とTLOの統合などの効率性が必要。自立化というよりも、仕組みで助け合う、例えば、大学同士が助け合うという方向性が伺えるということであるけれども、各大学が自立できるような施策が何なのかということも大事である。官同士の連携、例えば、助成措置について、統一した基準を導入するといったことも考えるべきであるというのがございました。 中小企業との連携につきましては、地方大学と中小ベンチャーが連携しやすい環境を整えるべきである。それから、日本にない技術もあるので、日本の大学だけでなく、外国企業との連携といったものも、営業秘密が漏えいしない範囲である程度共有してもよいのではないか。 後の議論になりますが、人財についても、産学連携を支える人財の雇用の安定がないと人財が確保できない。大学での研究活動支援するUniversity Research Administrator、こういった研究マネジメントの人財を適切に活用するためには、評価のあり方が重要であるということで、例えば、件数であるとか、そういったものを評価の基準にすると、どうしてもそちらのほうに流れてしまう。質、どのような企業と共同研究開発を行ったかといった観点について考えるべきではないかといった御指摘があったところでございます。 その他、評価については、特許の出願件数ではなくて、事業化されたもの、生み出された製品・サービスの内容、売上を重視すべきである。あるいは、日本の場合には、共有特許を活用する場合には全員の許諾が必要となっているので、使い勝手が悪いのではないかという御指摘もあったところでございます。 それから、営業秘密につきましては、海外流出が深刻であるので、諸外国並みに法制度をすべきである。あるいはベストプラクティスだけではなくて、ワーストプラクティスを把握して、そこから具体的なリスクマネジメントにつなげるようにすべきではないかということでございます。 コンテンツ分野でございますが、5ページ目でございます。デジタルネットワークの発達に対応した法制度の基盤整備でございますけれども、これにつきましては、著作権をめぐる問題については、法改正だけではなくて、運用でございますとか、あるいは民間ベースの権利処理体制といったシステム、組織、民間の取り組みも踏まえた総合的な施策として解決することが必要であるという御指摘。それから、デジタルサービスについては多様化をしておりますので、著作権法の権利制限について、柔軟な規定の検討が必要であろう。 また、二次利用については、放送番組の海外展開に当たって、製作者や実演家等の権利処理が迅速化・明確化することを期待している。それから、文科省でやっております著作権分科会において提案されている音楽の権利処理をワンストップで処理できる集中管理センター構想について、早期の実現を期待するという御意見がございました。 2つ目のコンテンツのアーカイブの利用促進についてでございますが、個々の機関での取り組みも重要であるけれども、全体像を明らかにしていくことが必要であるという御意見。それから、民間の取り組みに対して、国が看板を与える等によって、コンテンツが集まりやすいような仕組みにすべきであろう。アーカイブの整備充実につきましては、少ない予算で実効的にできるよう、権利者が不明である著作物の権利処理、こういったものの体制をつくることが重要であろうということでございます。それから、現在、文化庁の裁定制度を使うということで、いろいろな緩和がされておりますけれども、これでずっとやっていくというのは無理がある。ある程度のところで事前処理から事後処理にするところまでいくべきではないかという御意見がございました。それから、ゲームであるとか、放送コンテンツ、これは資料の滅失が懸念される分野について、民間も含めた活動が重要であるということでございます。 アーカイブの利活用の促進について、1つのサイトで横断的にいろいろな検索ができるような大きな体系、ポータルサイト的なものがないと、なかなか利活用が進まないため、英語の発信強化や海外のアーカイブとの連携、情報のローカライズが必要であり、海外展開を検討すべきという御意見がございました。 コンテンツの海外展開につきましては、海外展開とインバウンドの継続が重要であり、長期的な視点で取り組むべきである。現在、新規の事業だけではなく、民間で既に実施しているものも政府が協力することも検討すべきであろう。コンテンツ系企業と非コンテンツ系企業が連携して、地方を含めて日本の産業・産品を売っていくという視点が必要であろう。東京オリンピック・パラリンピックが行われる2020年を目標として方向性をそろえていくことが必要であろう。それから、施策効果について定量的な分析が重要であろう。その際にソーシャルネットワークの反応を分析するといった、受け手の声を聞く仕組みが取り入れられるべきであろうという御意見。 また、コンテンツの海外展開について、ローカライズの現地化が1つの大きな課題として、いろいろな御意見を伺っております。海外に翻訳するとき、現地の企業、コミュニティを活用する。あるいは日本のコンテンツのローカライズの拠点を整備することを検討すべき。それから、相談窓口が主要各国にあるとよいのではないかということ。それから、イベントの大小を問わずに情報を収集して発信していく取り組みを加速すべきである。それから、ローカライズ等を支援しておりますJ-LOP基金の助成について、申請手続の改善を図るべきであるという御意見もいただいております。 インバウンドとの連携につきましては、外国の方の意見をもっと聞いて、外国の視点から日本のどういうところに興味があるのかといったところを分析すべきであろう。それから、日本からコンテンツを買いたい、あるいは日本で撮影したいというときに、どこに問い合わせればよいのかわからないという窓口の問題等の御指摘がございました。 そのほか、模倣品・海賊版対策として、サイトブロックを裁判所に請求できる仕組みも選択肢として考えるべきである。 教育の情報化につきましては、教育のオンライン化、IT化に伴う著作権の問題もきちんと正面から取り組むことが必要であろう。 ビッグデータの利活用について、日本も海外に遅れることなく取り組むべきである。リサーチデータについても整備を進めていくべきである。そういう御意見があったところでございます。 こうした意見を踏まえまして、資料2でございますが、今後、集中的、重点的に検討する分野と進め方について、事務局案をお示ししております。 まず、産業財産権分野につきましては、知財紛争処理について、知財の価値を高めるために、知財の紛争処理の課題、こういったものをもう一度整理をし、その改善策についてタスクフォースを設置して検討してはどうかと考えております。 また、地方における知財活用を推進して、産学連携、あるいは中小企業支援に結びつけていくこと。特に中小企業を活性化させる観点から、産学連携の仕組み、これは大学におきますTLO・産学連携本部といった仕組み、あるいは中小企業支援の知財面での支援のあり方についてタスクフォースを設置して検討してはどうかと考えております。 続きまして、コンテンツ分野でございますが、コンテンツのアーカイブの利活用につきましては、主要アーカイブ間の連携のあり方、これは現在、国立国会図書館でありますとか、博物館、美術館でそれぞれ取り組んでおられますけれども、そういった連携をどうしていくか。それから、アーカイブの利活用の活性化、あるいは利用しやすい環境の整備について、検証・評価・企画委員会において集中的に検討してはどうかと考えております。これにつきましては、検証・評価・企画委員会のメンバーで、この分野で御知見のある方は多数いらっしゃいますので、検証・評価・企画委員会の場で集中的に検討してはどうかということでございます。 それから、コンテンツの海外展開につきましては、クールジャパンとも連携をしながら、コンテンツ産業に絞りまして海外展開を進めていくための業種に共通的、横断的、基盤的な課題、そういったものについて、検証・評価・企画委員会、または必要に応じてタスクフォースを設置して検討してはどうかと考えております。 その他の課題につきましても、次の計画策定に向けましてどう盛り込むべきか、検証・評価・企画委員会において御検討いただいてはどうかというのが事務局からの御提案でございます。 以上でございます。 ○中村座長 ありがとうございました。 これまでのレビューと、それから、今後の集中的に議論すべき課題について御説明をいただいたのですけれども、このアジェンダについて、委員の皆様から御意見等があれば、お願いいたします。特に今の資料2のこれから集中的に検討すべき課題と、その方法について、コメント等があればお寄せいただければと思います。いかがでしょうか。 どうぞ。 ○奥山委員 どこから始めたらいいのか、非常に幅広いテーマなのですが、「今後集中的に検討する課題等」ということで、知財の価値を高めることに言及していただいたのは非常にありがたいと思います。なぜかというと、勝訴率とか、損害賠償額とか、無効の抗弁とか、テーマごとに議論をしてしまうと、どうも本質的なところが矮小化されるような気がしておりまして、究極的には、政策的に知財の価値を上げることが必要なのだろうと思います。それをアメリカはやりましたし、ドイツは現在もやっております。アメリカは今、トロール問題でアンチパテントに振れてきてしまっているのですけれども、CAFCという知財高裁をつくって、ヤングレポートが出て、知財はもうかるという状況を、ある意味、人為的につくり出したと言ってもいいのではないかと思いますし、ドイツはそういう状況を安定的にずっとつくり出している。 中国は2008年に国家知的財産権戦略をつくって、我々などは技術開発をして、それから特許をとってという順番でやってきたような気がするのですけれども、中国の場合は、いきなり出願を、年間90万件、特許だけでもあるような状況をお金を出してつくり上げて、それに、これからなのだと思うのですけれども、研究開発とか、知財の価値がついてくる。そういう作戦をとっています。つい最近、知的財産の専門裁判所ができたということで、損害賠償額も上がるのではないかという期待が出ていて、それがまた知財への人々の関心を集めるという状況ができるのだろうと思います。その結果、研究開発も進むという、そこのところがこれからだと思うのですけれども、そういう方向性で動いている。 そういった他国の動きを見ていますと、大きな流れというか、方向性が日本には欠けてしまったのではないか。それは私自身もずっと関与してきたので、私自身の反省でもあるのですけれども、これからぜひ取り組んでいただきたいと思います。 以上です。ありがとうございます。 ○中村座長 ほかにいかがでしょうか。どうぞ、瀬尾委員。 ○瀬尾委員 中長期的・横断的な課題ということで、今回、課題の抽出があるのですが、コンテンツ分野の①のアーカイブの部分なのですけれども、この中で、主要アーカイブ間の連携のあり方、利活用の活性化や環境の整備等ということなのですが、このアーカイブをシステムとして活用していこうという御提案はさせていただいていたと思うのですが、実は②の海外展開にとってもアーカイブが基盤になっていくと考えています。 要するに、海外へ発信するための国内のアーカイブシステムということが重要であるとすると、いわゆるアーカイブシステムの基盤整備ということを視野に入れて各アーカイブの連携を行わないと、つまり、これですと、既存のアーカイブをうまく活用しましょうというふうに言及がとどまってしまう。一番大本であるアーカイブシステムをきちんと連携させて、国内のコンテンツ、情報を有効に利用して、海外に発信するとともに地方創生にも役立てるという大きなビジョンが抜けてしまったような気がして、その部分について懸念をいたします。 ですので、このコンテンツ分野については、アーカイブシステムを基盤としつつ、海外への展開、それから、地方創生、そういった一気通貫な大きなシステムを視野に入れながら、そして既存のアーカイブを利活用するという形にしていったほうが、全体のグランドデザインが明確になるのではないかと思いますので、その点について、より大きな視点でこれを取り上げていただきたいと考えます。 以上です。 ○中村座長 ありがとうございます。 では、荒井委員、お願いします。 ○荒井委員 集中的検討課題の1つの①の知財紛争処理ですが、財産権というのは最後に裁判所で守ってもらえるかどうかが一番基本になると思いますので、これを取り上げていただくというのは非常に的確です。ほかの国は、今、発明が起きて、特許の出願が増えて、ベンチャーが増えて、それに伴って訴訟も増えている。弁理士や弁護士も忙しくなっている。こういう好循環になっているわけですが、日本は残念ながら全て逆になっている。いわば知財のデフレスパイラルに陥っています。是非、知財の紛争処理がちゃんと機能するようにやっていただきたいと思います。その際に、裁判所の問題と同時に、特許庁とか、ほかの機関との役割分担、どのようにしたら国全体としてシステムが動くのかということを取り上げていただきたいのが1点。 もう一点は、訴訟に加え取り締まりが大事です。いろいろな侵害に対し、どのように訴訟があり、取り締まっているか、その件数とか内訳をしっかりデータで示して、みんなで考えて解決策を示すことが必要だと思います。とかく制度論、法律論ばかりやって、実際に世の中を良くするという観点が欠けていると思いますので、しっかりデータを示して検討していただくことを希望いたします。 以上です。 ○中村座長 ありがとうございます。 ほかに。では、まず杉村委員からお願いします。 ○杉村委員 中村座長から資料2についてのコメントということでございましたので、資料2についての意見を述べさせていただきます。 まず、タスクフォースを産業財産権分野で2つ、コンテンツ分野で2つ設置して検討を行うことに対しては賛成でございます。 資料2の産業財産権分野の①の「知財紛争処理」タスクフォースでございますが、先ほど事務局の方から御説明がございました資料1の2ページ目の「特許権等の適切な付与等」についての項目が抜けていると思いますので、①のタスクフォースは「知財紛争処理」だけではなくて、もう少し大きな枠組みのタスクフォースとして立ち上げていただければと思います。 以上です。 ○中村座長 では、宮川委員、お願いします。 ○宮川委員 いただきました資料2の今後集中的に検討する課題の中で、産業財産権分野で知財紛争処理についてのタスクフォースを立ち上げてくださるということですので、このような検討が進むことを非常に期待しております。 先ほどから、損害賠償の認容額が低いとか、裁判の数が少ないという意見が出ていると資料にもありますけれども、最近、知財ロイヤーの間で話題になっておりますのは、12月19日と書いてありますが、東芝がプレスリリースをされまして、営業秘密の侵害で不正競争防止法に基づく損害賠償請求の訴訟を韓国のSKハイニックス社に対して東京地裁に提訴し、日本人は330億円と言っていますが、正式には2億7,800万米ドルの和解金を受け取るという事案です。このような高額の和解金を受け取って解決するという事案も最近起きているわけです。 しかも、注目していただきたいのは、これは今年の3月に提訴されて、12月に和解が発表できるということで、年内で解決できているということで、非常にスピーディーな解決が図られていると思っておりまして、こういう現状も踏まえながら、大きな意味で知財紛争が機能しているのかいないのかというところを、きちんとした、正しい数字の比較によって検討していただくようなタスクフォースになることを、メンバーの人選等も含めて慎重に進めていただけたらと思っております。 以上です。 ○中村座長 山本委員、お願いします。 ○山本委員 資料2の1の②の地方の産学連携ですが、こういうところで個別の名前を出すのはどうかというのはありますが、関西TLOの代表をやっていた坂井さんという人が徳島大学に行って、徳島大学を中心に文部科学省で、5大学、香川、徳島、愛媛、高地と鳴門教育大学の産学連携をまとめて、四国TLOで推進していくということをやっていますが、彼が移って1年間ですごく四国の産学連携は進んでいます。愛媛大学も徳島大学も、続々と業績が上がっていて、資料3以降で議論されるのだと思いますが、地方の産学連携を語るときに、仕組みとか、そういうことではなくて、結局、一人の人間が行って、随分変わっているということは事実ですので、人財育成と絡めた議論がなされることを期待したいと思います。 以上です。 ○中村座長 後藤委員、お願いします。 ○後藤委員 コンテンツ分野のところなのですけれども、これは日本のコンテンツという定義が非常に狭かったためにいたし方がない部分もあるのかもしれないのですけれども、海外のアーカイブの連携というと、大きく美術館とか、公文書館とか、図書館にあるものということになると、日本で言っているアニメ、漫画、ゲームといった非常に狭い分野を超えたものを対象としてアーカイブの連携をつくっていくということになりますので、少し範囲を広げて、突出したアニメと漫画とゲームだけというのではなくて、その背景にある、もっと広い、豊かな人文系の成果も含めたアーカイブ、あるいはコンテンツを視野に入れて検討していただければと思います。それが第1点。 それから、もう一つは、先ほど発言がありましたけれども、今まであるものをただ連携させるというのではなくて、もうちょっとメタレベルで、全体としてどういうシステムを構築していくかという大きな議論をぜひ検討していただきたいと思います。 ○中村座長 ありがとうございます。 ほかにいかがでしょう。では、相澤委員、お願いします。 ○相澤委員 検討課題につきましてお願いがあります。一つは、スピード感をもって進めていただくことと、もう一つは、内容的に充実したものにしていただくことです。 それから、中長期的課題とされたものにつきましても、速やかに実施されるように、今後の流れをつくっていただきたいと思います。 ○中村座長 では、前田委員、お願いします。 ○前田委員 今後集中的に検討する課題の1の②の地方における知財活用推進のための産学連携・中小企業支援のタスクフォース、これは非常に良いと思います。ただ、地域の方は、金融、自治体、県の力を借りて中小企業と大学を結び付けるという例もありますので、そのような方たちをメンバーに入れていただけますと幸いです。山本さんがおっしゃるように、属人的な人が1人いたら、きれいに連携できるのはもちろんですが、日本では産も官も学も全部動かせる人は多くはいないです。様々な方面の人を入れて、例えば金融の方からお手伝いしましょうか、という多方面からの支援になるといいのかなと思います。 ○中村座長 ありがとうございます。 では、角川委員、お願いします。 ○角川委員 アーカイブの活用についての議論を深める論点で申し上げますと、昨年はどこにどういうアーカイブかあるかを調査したものが1つの成果だったと思うのです。来年のタスクフォースということで言えば、アーカイブがどういうところに蓄積されているかがわかったものですから、それのデジタル化をどうするかということだと思うのです。そのデジタル化については、私も4Kでと普段申し上げているのですけれども、それだけでも十分ではなくて、デジタル化自体は何かというと、本で言うとペーパーレスになるし、映画で言うとフィルムレスになっていくという、無体化していくわけです。 今度、ユーザー視点、国民視点で言えば、ネットワークとしてそれをどうやって利活用できるかという視点に行かなければいけないのではないかと思うのですね。国民の利活用に便利を提供することができれば、その上に、これもまた難しい問題をはらんでいるのですけれども、権利者が誰なのかということがメタデータとして付随していて、海外の事業者が日本のコンテンツを利用したいときに、どこにアクセスすれば権利者が明らかなのかということがわかれば、日本のコンテンツの海外の人たちからの利用がふえてくると思います。これがなかなか困難なところがあって、日本の業界は商品コードはつけたがるけれども、著作権コードはつけたがらないみたいなところがあるのですけれども、ぜひそこに踏み込んで、来年の1つのテーマとして、どこに問題があるのかを検討してもらうといいと思います。 ○中村座長 ありがとうございました。 井上委員、お願いします。 ○井上委員 今、お話のあったアーカイブ関連ですけれども、今日いただいた資料1の「アーカイブの整備の加速化」のところを見ますと、「アーカイブを経済効果のある取り組みに落とし込むこと」と、「そのタイミングが重要」という記述もあるのですが、確かにアーカイブを構成するコンテンツの種類によっては、直接的な経済的な効果を生むようなタイプのものもあると思います。しかし、経済的な価値は必ずしも生まないかもしれないけれども、学術的な研究であるとか、文化資産としての価値が非常に高いというものもあろうと思います。経済効果を生むかということだけで評価指標をつくってしまうと、うまくいかない。たとえ直接の経済効果に繋がらなくとも文化資産の保全・共有という観点からアーカイブの構築をしていかなければならないということもあろうと思います。評価指標のつくり方に工夫が必要かなと思います。 産業競争力分野に関してで今回の資料の中には出てきませんけれども、今年度、知財推進計画の中に書き込まれていた職務発明制度について一言申し上げたいと思います。職務発明制度については、特許庁の小委員会で報告書の取りまとめが終わったところでございまして、次期通常国会で法改正がなされる見込みとなっております。その内容につきましては、法人に原則的に権利が帰属するとしつつ、発明者に対して、従来どおりの相当な対価請求権と同等の権利を保障する、職務発明規定の定め方については、ガイドラインを定めるという内容になっております。 この取りまとめ、非常に抽象的に書かれておりまして、玉虫色といいますか、いろいろな読み方ができる内容になっています。具体的な法がどのようなものになるのか、それから、その後にできてくるガイドラインがどのようなものになるかはまだはっきりしないところがございます。職務発明制度改正が議論されるようになったもともとの出発点は、組織内の研究開発に関して企業が自由なインセンティブ施策を講ずることのできるような制度にしていこうということでした。そのような目的が達成されるような法案、ガイドラインになっていくように、検証・評価・企画委員会でもしっかり注視していかなければいけないということが1つ。 また、職務発明制度の改正に当たって、中小企業における職務発明の実態が十分に調査されないままで取りまとめの時期を迎えてしまったというところがございます。中小企業にとって今回の職務発明制度の改正がかえってマイナスのものとならないように、十分な配慮が必要だと考えております。 ○中村座長 では、喜連川委員、お願いします。 ○喜連川委員 産業財産権分野の②でございますが、地方におけると書いてありますと、大学や企業などの知財の活用が都市部ではうまくいっているという前提が匂われるわけですけれども、そんなことは決してなくて、資料1にもありましたように、そもそも特許件数ということではなくて、一体実態がどうなっているかというところは、ぜひもう少し深掘りをしつつ、問題を明らかにしていただければありがたいと思っています。 特に、冒頭、大臣が環境変化に対応してとおっしゃられましたように、ここで議論していることの多くが、ICTの大きな変革案の中でいろいろな諸般の問題が生まれてきて、その中でITに関する、とりわけ知財というものが極めて重要なところということで、分野にもよるかと思いますけれども、ぜひその辺の御配慮をいただければありがたいと思っております。 それから、これはコンテンツに関わるのかもしれませんが、著作権の問題については、どこかで少しふれるようなところがあるとありがたいかなと思っておりますし、先ほど後藤委員が御発言なされましたけれども、コンテンツという言葉が日本でやや特殊な名詞になっているような気がします。つまり、ゲームや映画やというものでない、いろいろなものが幅広にある中で、どなたの御発言も、ナローにするのではなくてワイドにしなさいという意見なので、まとまるかどうか、私も心配ですけれども、日本のコンテンツといったときの語感が非常にナローになっているのを気にしておりますので、その辺も御配慮いただければと思います。 以上でございます。 ○中村座長 ありがとうございます。 今の喜連川委員の御指摘は、次の中長期でどのように議論していくかという問題とも非常に大きく絡んでくることだろうと思いますので、今、御議論いただいている集中的・短期的な論点と、それから、次のアジェンダである中長期的・横断的な課題をどうリンクさせていくかということも考えながら進めていく必要があろうかと思いますので、後段のアジェンダ、ひとまず、知的財産制度をめぐる中長期的・横断的課題について、議論のこまを進めさせていただいて、また必要あれば今の論点のところに戻っていただいてもよろしいかと思いますので、まず事務局から、中長期的・横断的課題に関する問題提起、引き続いて知財人財の育成について説明をお願いできますでしょうか。 ○田川参事官 それでは、事務局から、資料3の中長期的・横断的な課題について、それから、資料4-1、4-2、4-3の人財関係について御説明をしたいと思います。 まず、中長期的・横断的な課題といたしまして、知財人財育成、それから、次世代の知財システムのあり方ということで問題提起をさせていただいております。 「知財人財育成」につきましては、また後ほど御説明いたしますが、先ほどの御意見にもありましたとおり、知財制度を支えるのは人財であるということで、これまでも「知的財産人財育成総合戦略」を2006年に策定をした。さらに、グローバル化、あるいは知財マネジメントの重要性を考慮いたしまして、それを補完するものとして「知財人財育成プラン」を2012年の1月に策定しております。これは政府だけではなく、民間の関係の団体、あるいはそれぞれの企業でさまざまな人財育成策が行われてきたということでございます。 「総合戦略」につきましては、今年度、終期となっております。これまでのさまざまな主体による取り組みを横断的に検証して、今後、それぞれの分野に求められる知財育成について議論していくことが必要ではないかというのが1点でございます。 それから、2点目の知財人財システムのあり方でございます。2013年に「知財ビジョン」が策定されて1年半が経過をしたということでございます。一方で、ICT技術を中心とした技術進歩が非常に早いということで、デジタル化、ネットワーク化、あるいはグローバル化、ボーダーレス化といった環境変化がますます加速をしているということでございます。 どういう変化があるかということで、3つの流れを書いておりますが、まずは、知的な創造・発信というものが、専門家だけではなくて、個人が誰でも容易に参加できるようになっている。この前段として、知的創造について、個人でも簡単にアクセスできるようになっているというインターネットの発達がございます。それによって個人がだれでも容易に参加ができることになった。さらに、機械が知的活動に参加をしていく、知財をつくり出すという動きも見られるというのが1つでございます。 それから、大量の情報を獲得、解析、活用することが可能になって、いわゆるビッグデータと言われるものに大きな価値が形成されるようになっているという変化がございます。 それから、新しい知財の活動や、それを侵害する行為もますます国境を超えてグローバルな規模で行われるようになっているということでございます。 こうした変化を先取りして、社会的に望ましいシステムのあり方について、例えば、知財ビジョンとの関係も念頭に置いて、知財ビジョンを今後どういうふうに見直していくかということも視野に入れながら、中長期的な視点からぜひ御議論いただきたいということでございます。 その観点で、人財育成について事務局から説明をいたしまして、さらに知財のシステム、私どももこの3つの課題を整理するときも、見取図をつくるのがなかなか難しいところがございます。非常に混沌として、しかし大きな流れである。そういう観点で、角川委員を中心に、この検証・評価・企画委員会のメンバーもいろいろ御参画をなさって、IP2.0というプロジェクトを進めておられます。ちょうど今年の議論が終わったということもあり、このシステムのあり方について、大変有益な示唆があるのではないかという観点から、議論の素材として後ほど御説明をいただきたいと思っております。 続きまして、人財の観点で御説明をしたいと思います。資料4-1がこれまでの経緯でございます。2006年に知的財産人材育成総合戦略というものが策定をされております。人財の不足が知財立国実現の障害になっているといった問題意識が1つございました。目標といたしまして、「知的財産専門人材」の倍増・高度化、「知的財産創出・マネジメント人材」の育成・高度化、それから、すそ野を広げるという観点で国民の「知財民度」を高めるという3つの目標が置かれたわけでございます。 具体的に10の施策ということで、知的財産育成推進のための協議会の設立を始めといたしまして、各種、10の施策が挙げられております。その中には、支援プログラムの充実であるとか、先端技術を理解できる人材を知財にも引き込んで活用していくといったこと、あるいは学会の活用でございますとか、民間資格の充実、そういったことが取り上げられているところでございます。 さらにそれを補完する形で、2012年に知財人財育成プランが確定をされております。グローバル競争が激化する中でイノベーションシステムが変化をするということで、知財マネジメントの育成という観点、それから、国際化に対応して国際知財人財の育成に加えまして、グローバルな人財の育成、あるいは外の人財を確保するといった観点も含めてプランがまとめられたところでございます。 現在、いろいろな活動が行われております。それをまとめましたのが資料4-2でございます。上から知財専門人財育成・高度化という視点、それから、知財創出・マネジメント人財育成、最後が知財人財のすそ野拡大という3つの層で整理をいたしております。さらに共通するものとして、グローバル化(国際化)という軸が右上のところにございます。オレンジで書いておりますのが民間での取り組み、青が政府での取り組みでございます。それぞれの分野について、いろいろな機関、あるいは国でも取り組みを行っているところでございます。 知財専門人財育成・高度化につきましては、東京理科大、日本大学、大阪工大大学院が専門職大学院となっていることを初め、知財の関係の日弁連、弁理士会、あるいは知財協、知財学会でいろいろな研修等を行っているという活動がございます。 クリエーターにつきましても、文科省(文化庁)を中心としまして、創作現場でクリエーターを活動させることによって能力を上げるとか、あるいは検証業務等が行われているところでございます。 マネジメント人財についても、各種団体での研修等が行われているということでございます。 さらに、国家資格といたしまして、知的財産管理技能検定というものが行われております。 新しい動きといたしましては、特にグローバル化に対応いたしまして、特許庁等で、真ん中の下のところにグローバル知財マネジメント人材育成推進事業と、これは26年度から28年度でございますけれども、研修プログラムの開発等が行われております。 ということで、全体といたしまして見ますと、いろいろなところでいろいろな活動が行われているということでございます。ここで足りない活動、あるいはもっと重点を置いていく活動はどういうところがあるのかといったところについて、御示唆をいただければと考えているところでございます。 私からは以上でございます。 ○中村座長 ありがとうございます。 次に、次世代の知的財産システムのあり方に関しまして、IP2.0プロジェクトについて、角川委員及び角川アスキー総合研究所の遠藤さんから御説明をお願いします。 ○角川委員 今、中長期的・横断的な課題についてのお話を聞かされたわけですけれども、2の次世代の知財システムのあり方として、3つの視点が指摘されました。それは繰り返しませんけれども、そういうことを通して、IT技術の飛躍的な進歩によって著作権そのものが大きく挑戦を受けているということで、現行著作権法では解決できないような新事態が起こっているのではないかということで、新著作権法みたいなものを検討していったらどうかということも含めて、IP2.0という勉強会を執り行いました。その結論が、中間報告の取りまとめみたいなものですけれども、1つまとまってきましたので、アスキー総研の遠藤主任研究員から説明させていただきたいと思います。 ○遠藤参考人 遠藤でございます。 お手元に資料5の「IP2.0プロジェクトについて」と、もう一個、「IP2.0公開研究会議事録抜粋」という冊子をお配りしております。この2つをもとに御説明差し上げたいと思います。 資料5をめくっていただきまして、IP2.0、これは考え方、パラダイムであり、プロジェクトの名前でもございますけれども、「IP2.0とは?」と書いてあります。平成25年に、御存じのように「知的財産政策ビジョン」が決まり、それが「知的財産政策に関する基本方針」として閣議決定されたわけですけれども、日本の企業のほとんどが何らかの知財をもとにビジネスをしておりますこともありまして、これをただ見守っているだけでよいのかということで、角川の呼びかけで約10名のメンバーに集まっていただいてスタートした私的な研究会がIP2.0研究会でございます。 これには問題意識がございまして、先ほどの中長期ビジョンの話と重なるところでございますけれども、グローバル化、ビッグデータ等、デジタル、ネットワークの進化、それから、これも大きいのですけれども、デジタルファブリケーション等によって、物が今までのコンテンツ的な、ソフトウェア的な形で扱えるようになって、コピー・通信・印刷等ができるようになったということで、従来の知財の考え方を仮にIP1.0と呼ぶとすると、こういった異次元に変化してきている知財を取り巻く環境に対するには、IP2.0というパラダイムが必要だろうということなのです。 実際の活動ですけれども、昨年から開始しておったわけですけれども、それには、ここに書きましたけれども、先見性・専門性、横断的な有識者の方々が集まって、1つ飛び越えた飛躍的な議論をする必要があるだろうということで、その研究会をやりながら、その成果を世に問うていくという活動をしてきたわけでございます。 その具体的な内容ですけれども、3ページ目に、今まで対外的に行った3つのセミナーとシンポジウムについて書いてあります。7月に第1回ということで、ネットが軽々と国境を超えてしまう、それから、グローバルのプラットフォーマーが出てきて、各国の法制度よりも1個のソフトウェアのコードのほうが強いということが起きております。それから、国ごとに異なる特許制度の問題等、第1回は、ここに書かせていただきました登壇者の方々においでいただきまして行いました。 第2回は、8月に「機械が生み出すデザイン~IoT、機械学習、スマート時代の先にあるIPの問題はなにか?~」と題しまして、コンピューターの能力が飛躍的に向上しておりますので、テキスタイルからDNA等の分子構造に至るまで、コンピューターによって生成される、あるいは機械学習というのは、新しいテクノロジーによって人工知能の分野も飛躍的に進んでいるということで、ここには言葉では入っていないのですけれども、2045年問題というような、機械の知性が人間の能力を超えるのではないかという議論もされているわけです。そういった内容について第2回では議論させていただきました。 それから、9月に関しましては、「“モノ=情報”になる時代に企業はどうふるまうべきか」と題しまして、ネットワーク環境等によって非常にスピード感が増しており、必ずしも特許等によって知的財産を公開しながら守っていくだけが戦略ではないということで、それから、デザイン戦略等も含めまして、企業が知財に対して、1つ先の時代にはどうなっていくのかということを議論いたしました。 この具体的な内容は、冊子のほうに議事録として入っておりますので、後ほどぜひご覧になっていただきたいと思います。 この3回の研究会を受けた形で、11月27日にIP2.0シンポジウム「~未来の“モノ”・“コト”を創出する新パラダイムへの提言~」と題して開催いたしました。4ページ目になりますけれども、このときの会場の様子なども入っておりますけれども、大きく分けて3部の構成、4つのセッションからなっておりまして、基調講演では、この先のネット環境、デジタル環境を踏まえた知財の新しい方向性に関して、伊藤穣一さんにインプットしていただくような形で行ったのですけれども、その後、企業セッションと社会セッションということで、企業セッションでは、サンリオの鳩山玲人さん、IP Bridgeの吉井重治さん、それから、知財協会の久慈さんにおいでいただいて、特にグローバル戦略を踏まえた企業の取り組み、この先どういうふうに見通すべきなのかというお話をしていただきました。 それから、社会セッションはCUUSOOの西山浩平さん、リバネスの丸山幸弘さんにおいでいただきまして、中村伊知哉さんに司会進行をしていただきながら行いました。CUUSOOさんは、一般のユーザーからアイデアを集めてレゴを商品化するという非常にソーシャルなものづくり、リバネスは50人の博士だけを集めた会社で、新しい知財をもとにした企業を運営されております。ということで、ここでは社会セッションとは申しているのですけれども、企業の取り組みも含めて議論をしていただきました。それから、もちろん中村先生いらっしゃいますので、コンテンツのお話もしていただきました。 最後のセッションは全体パネルディスカッションということで、川上さん、田中さん、藤井さん、藤井さんはSF作家の方でございます。それから、角川。国領さんに司会していただいて、全体を通した、それから、登壇していただいた方々が特に着目しているIP2.0をテーマにした議論をさせていただきました。もう2週間以上たっていますので、これのレポートはないのかという話はあると思うのですけれども、ようやく文字起こしをして、アウトプット、レポート記事等をつくるような過程に入っているところでございます。 それから、5ページ目が、ちょっと話が前後するのですけれども、それと、この冊子の最後の28ページからについているのですけれども、1つ先の知財の議論ということで、どうしても問題が非常にばらばらで、多くあるのですね。5ページでは、一応、7つにグループ分けはしてあるのですけれども、これ以外にも、これは暫定版ということなのですけれども、23の問題をとりあえずリストアップしようと。ここにも書きましたけれども、今世紀の初めに、ヒルベルトという数学者がおるわけですけれども、23の解くべき問題を提示したことで数学の分野が非常に進んだということにならって、今、知財の問題も本当に多くて、整理し切れないことがありますけれども、まずはリストアップしたということなのですね。この研究会もこれをベースにテーマを拾って行ってきたわけですけれども、この冊子のほうにありますので、後ほどぜひご覧になっていただきたいと思います。多分、これはこれからもアップデートしていかなければいけない内容になるかと思います。 それから、6ページ、7ページに、今回のシンポジウムで300名の方に来場いただきましたけれども、この23の問題の中で関心のあるものを5つ選んでいただいて、順番に重みのあるものから番号も振ってもらったのですけれども、集計したものでございます。これも後ほどゆっくり見ていただくのがよいかと思うのですけれども、どちらかというとより具体的な、すぐに解決が必要だろうというテーマがやはり上位に来ているように思います。 それから、ちょっと補足っぽくなりますけれども、最後に、このシンポジウムの参加者の評価を、ちょっと手前みそっぽいところもあるのですけれども、とらせていただいた集計です。まだ無回答の方もいらっしゃるのですけれども、大変満足、満足、要は関心が高いということで、多くの方がこのテーマに関心を持っているのだなということを改めて事務局としては感じた次第でございます。 最後のページにIP2.0の委員の方々の名簿もつけさせていただきました。 私からは以上でございます。 ○中村座長 どうもありがとうございました。 では、この説明を踏まえまして、人財育成、あるいは次世代のあり方、どちらでも結構ですので、委員の皆様から自由に御意見をいただければと思います。いかがでしょうか。 では、山本委員、お願いします。 ○山本委員 今までの人財育成は決して間違っていないというか、これまでの発展段階では必要なものだったのだろうと思っていますが、特許であれ、コンテンツであれ、結局、求められるのはプロデュース能力というか、特許であれば技術をどうやってコマーシャライズしていくかという、そのプロデュースができるかどうか。コンテンツもそうですね。アーカイブをどのように生かせるか、海外にどのように普及できるかというプロデュース能力なのではないかと思っていて、そういう意味では、知識を身につけるとかというよりは、鍛える筋肉が違うというか、そちらのほうに今後舵をとっていくことが求められるのではないかというのが1点。 もう一つは、特に私がやっているのは産学連携なので、その分野で言えば、今、欧米の大学を中心に、これは何度か申し上げていますが、世界の技術移転のプロフェッショナルを認定する、RTTP(Registered Technology Transfer Professional)を認定するという動きがあって、これになると世界60カ国で技術移転のプロと言われます。欧米はほとんどの国、あとはオーストラリア、南アフリカ、日本の大学技術移転協議会はアジアで唯一これに入っているのですが、まだRTTPは日本に8人しかいないのが現状でして、そういった意味では、何を申し上げたいかというと、人財育成をやる上で、世界でMBAのような、この世界の技術移転のプロという認定が動いている中で、日本だけが人財育成でガラパゴス化してしまうことが心配でありまして、どんどん日本からRTTPに認定されるような人がふえてくるというところに、INPITがこれからグローバルということで取り組まれるということですが、そこの連携とかをぜひ考慮に入れていただければと思っています。まず、人財育成に関しては以上です。 ○中村座長 ほかにいかがでしょうか。お願いします。 ○奥山委員 山本委員がおっしゃったことを補充するというと大変失礼なのかもしれませんが、全く同意見でございまして、そのときに海外の研究機関、大学を日本に連れてくるというのも1つのやり方ではないかと強く思っています。個人的に、もう15年ぐらい、ずっとやっていたわけではないのですけれども、機会があるごとにそういう可能性を探ってきたのですけれども、なかなか個人の力ではうまくいっていないというのが現状なのですが、海外にあるプログラムを日本に持ってきて、日本がいろいろな研究機関の1つのハブのようになるというのが大事なのではないかと常々思っております。ですから、日本の先生が英語で日本の、あるいは海外の人を呼んできて教育するというのももちろん結構なのですけれども、そこに海外の先生も加わって、あるいは海外の教育プログラムと一緒に何かを開発して日本でやる。そこにアメリカ、ヨーロッパ、アジアの学生が来て、日本の学生もそこで一緒に学べるという状況が望ましいと考えています。 以上です。 ○中村座長 ありがとうございます。 では、荒井委員、お願いします。 ○荒井委員 IP2.0プロジェクトについてですが、こういう試みは、日本ではやっていないので、非常に素晴らしく、新しい発明ではないかと思います。今の御説明にありましたように、特にITとか、技術も、ビジネスも、それから、私たち国民生活もすっかり変わっているのだと思います。そのときに知財が色々な意味で大事になっているわけですが、まさに角川委員の整理のように、私たちはIP1.0、いわば第1世代で生きているけれども、既に世界中は第2世代に実態は移っているので、こういう考えで、本格的に、政府としても、いろいろな場で取り組んだら良いと思います。その際に、今、日本は一生懸命、成長戦略の中でイノベーションと言っているわけですので、政策とか制度についても、法律についてもイノベーションを起こす。ここに法律家の方がいっぱいおられるから失礼かもしれませんが、法律家の方は法的安定性が大事で、現在の法律で何故悪いのですかということを言われ、どうしても改良に時間がかかっています。イノベーションは革新ですから、現在の法律を離れて、どういう仕組みがいいのかという逆のアプローチをしたら良いと思います。 それから、もう一点は、そういうときに企業も、大学も、今、非常にコンプライアンスということを言われていますので、とにかく今の法律で合法か違法かとなると、IT関係で出てきた新しいことは大体グレーなわけですので、白とは言い切れない。弁護士に幾ら聞いても、弁護士も保証してくれないわけですので、そこで日本は止まって、世界の競争に負けている。負けていることによって日本の大学の学者も、ビジネスの人も、個人も、能力を十分発揮していないと思います。グレーだと思ったらやってみるというふうに社会を変える。それから、全体の法律なども、改良ではなくて革新するということで取り組んだらいいと思います。ぜひ、このIP2.0のプロジェクトを発展させて、政府としても本格的に議論を進めることを希望いたします。 ○中村座長 では、瀬尾委員、お願いします。 ○瀬尾委員 2.の次世代のシステムのことなのですけれども、私が感じるのに、例えば、産業財産権とコンテンツと両方ありますが、1つは世界基準に適合するような、世界に合わせていくという動きがあって、これも非常に重要な動きだと思うのですが、逆にコンテンツの流通に関して言うと、日本発で、日本がより独自化していき、特殊化していく方向性があると思います。つまり、日本独自のものをいかに海外に出していくかという方向、これと2つ、ちょっと違った方向性を持っているような気がします。だけれども、実はそれが1つのシステムの中で実現されていくというのがグランドデザインではないかと思っているのです。 その中で、特に先ほどから申し上げています地方創生と海外への一気通貫の情報の流通というのは、やはりどうしても日本的に実現していくべき課題であるし、私はこの中長期的なビジョンの中では、そのシステムをどう構築できるのかが一番具体的な問題点だろうと思っています。このシステムを構築することについては、2020年のオリンピック・パラリンピックという非常にわかりやすい期限があるし、そこで経済効果をいかに出していけるかが、今、与えられている宿題への答えになるし、そこで評価されるべきものをまずは作っていかなくてはいけないのではないかと考えています。 その中で、先ほどから出ているアーカイブの話にしましても、アーカイブという蓄積部分だけを取り上げられることが多いですけれども、実はアーカイブはこのネットワークシステムの中心にあるべきものであって、日本から海外、海外から日本、しかもそれは日本の地方と直結するようなネットワークシステムをきちんと構築していくことが重要だろうと思っています。これによって、地方創生から海外発信ができるのでしょう。 ただ、その中で、実は情報を管理することは担当部署がはっきりしていない。みんなそれぞればらばらになってしまっているので、こういったコンテンツ系の、先ほど窓口を強化するという話はありましたけれども、情報をきちんと管理をしたり、伝えたりするような窓口、もしくは担当部署みたいなものが串刺しでどこかになければ難しいのかなと考えています。ですので、何らかの部署の強化、例えば、知財のこの委員会はクリエイティブなことについて施策を考えますけれども、ではどうするといったときには、各省庁にお願いするしかない。それを管理するのはどこなのか、そして、それをまた強力に押し進めるのは誰なのかということをだんだん明確にしていかないと、結果を出すのは難しいのかなと思います。これは構造的に難しいことを申し上げているのかもしれませんけれども、コンテンツ関連の情報を発信したりする立場にいることから考えても、どうしてもそこの部分が弱いような気がするので、一言つけ加えさせていただきました。 以上です。 ○中村座長 後藤委員、お願いします。 ○後藤委員 2つほど申し上げたいことがあるので、2つ申し上げます。 1つは、マネジメント人財の必要性というところなのですけれども、情報経済とか、クラウド産業を考えるときには、3つのレイヤー、層があると捉えるのが一般的で、ブロードバンドのようなハードな情報の基盤のようなものと、プラットフォーム、その上にコンテンツがたくさん乗っているという構造になっているのですけれども、日本はプラットフォームの構築のところで、国際的に見て非常に競争力が弱いという指摘はよくされることで、グーグルとか、アップルとか、そういうところにほとんどプラットフォームが制覇されてしまっているという現状がありますので、マネジメントの人財といったときには、個々のコンテンツを活用してビジネスにしていくという部分も必要かもしれないのですけれども、プラットフォームであるとか、大きなシステムをマネジメントする人財も必要ではないか。そういう大きなところにもうちょっと目を向けた人財育成を考えていくべきではないかというのが第1点です。 それから、もう一つは、海外人財の活用に関してなのですけれども、世界でもクリエイティブな人財の取り合いは既に始まっていまして、税制の優遇をしてでも優秀な人を引っ張ってくるということが既に行われています。例えば、オランダなどは随分前からやっていますけれども、高学歴で、非常にクリエイティブな専門職の人財に関しては、海外からオランダに移住して仕事をしていただく場合には、8年間にわたって所得の30%を非課税にするということを既にやっております。日本も本気で海外の優秀な人財をいかに活用するかということに踏み込む必要があるのではないかというのが2点目です。 ○中村座長 井上委員、お願いします。 ○井上委員 まず、人財育成について、資料4-2を見ますと、現在の知財人財育成に向けた主な取り組みがA3の図に示されています。この中には、知財ビジョンで重要な柱とされておりますアーカイブに関する人財の育成について記されていません。アーキビストの需要というのは今後、社会的に伸びていくと思いますので、政府としても積極的にアーカイブ人財の育成に取り組んでいただきたいと考えております。 4-1「知財人財育成に関する取り組みの経緯」の中で5つの人財像を見ますと、先端技術を理解できる知財人財を養成していくとされていますが、特に理科系でドクターに進んだ学生の知財人財への誘導を、一層推進していただきたいと思います。私は、今、東工大の博士課程の学生のグローバル人財養成プログラムに関わっておりますがなかなか知財に目を向ける学生はいないと実感として感じておりまして、このあたり、さらに進めていただきたいと考えております。 角川委員から御紹介ありましたIP2.0の取り組みは非常に意義深いことだと思いますので、これからも進めていただきたいと期待しているところでございます。この中に23の課題が挙げられておりますけれども、ブランド戦略は課題に挙がっておりません。知財の中でブランドも非常に重要です。日本ブランドをこれから世界に向けて発信していくことを考えていきますと、ブランドというものを今後どう活用していくかというのは重要な課題です。SNSですとか、ITを活用したブランド戦略などこれまでにない新たなブランド戦略の手法が登場しております。また、2020年のオリンピック・パラリンピックに向けて、アンブッシュマーケティングの問題にどう対処するかといったこともございます。先般成立した農水地理的表示法もあり、これから日本の農産品をブランド化して世界に売り出していくという動きがますます加速化していくと思います。ブランドに関しても様々な課題がございますので、ぜひ取組の中で取り上げていただきたいという感想を持ちました。 以上です。 ○中村座長 ありがとうございます。 ほかにいかがでしょうか。では、大﨑委員、先にお願いします。 ○大﨑委員 少し余談ぼくなってしまうのですけれども、この知財の事務局の方々にも、自ら足を使っていろいろな調査をして情報を集めるということが、ぜひ一緒に頭を悩ましながらできたらなと思います。そういう意味では、必要な旅費といいますか、経費等々も、いろいろな制約が内閣官房の中ではあるとは思うのですけれども、ぜひとも委員として、大臣初め幹部の皆様方にも御検討いただいて、特段の御配慮をいただけたらと思います。特にアジアへのコンテンツのこと等々、外部環境がすごく激しい中で、出張していただいて、お互いいろいろな報告をしたりということはすごく大事ではないかと思います。そういう意味では、各省庁間の御調整の役目だったと理解しておりますけれども、そんなことを言っている場合ではないのではないかと思ったりしますので、大臣は退席なされましたけれども、ぜひとも上まで上げていただいて、特段の御配慮をいただければ、いろいろな雑談も含めていろいろな会話ができて、その中から出てくるものは大きいと思いますので、やはり現場を共通体験するということはお願いしたいと思います。 ○中村座長 ありがとうございます。 相澤委員、お願いします。 ○相澤委員 中長期的・横断的な課題の次世代の知財システムの在り方について、これまで10年間、いろいろ知財推進政策がやられてきたわけですが、課題は残っています。ここで出てきた課題を解決していくためには、中長期的な取組が必要だと思います。 なお、例えば、中長期的な取組の中で、職務発明は、今回の改正の中で、うまくいったかどうかということは疑問があるのではないかという井上委員の御意見がありましたように、課題をどうやって解決するかについても、十分な検討が必要であると思います。制度を改革するときに、荒井委員御指摘のように、抜本的な改正を中長期で考える必要があります。また、角川委員御指摘のように、著作権法は長きにわたって問題点を指摘されているにもかかわらず、遅々として進まないところがあります。著作権法は、文化だけの問題ではなくて、通信放送、電機機器に広く関わって、国際的な展開をしている問題であるという認識が必要かと思います。 それから、紛争処理について、日本では知的財産高等裁判所がつくられたにもかかわらず、アメリカのCAFCのように機能しているとは思えません。日本の裁判官がアメリカのCAFCの裁判官に比べてインテリジェンスが劣るとか、そういう問題ではなく、システムの課題として捉えて、解決していくことが必要だと思います。それから、御指摘ありますように、社会進歩の速度が速いので、スピード感というものを考えていかなければいけません。紛争処理について、今までは外国というのは比較の対象であって、競争の対象ではなかったわけでありますが、明らかに制度の国際競争の時代になってきています。グローバル化というのは、制度の国際競争も含んでいるという理解が必要だと思います。 こういう検討の中で、角川委員が行われている民間による政策研究というのも非常に重要だと思います。従来、日本の政策決定システムの中で、官庁で非常に懸命に努力されてきたわけでありますけれども、そういうものを推進し、助ける上でも、民間における研究というのは非常に重要だろうと思います。 人財育成につきましては、人財育成をするためには、その基礎として研究が必要であります。人財育成の中では、教育するためには研究が必要ですので、教育というところでは、研究というところももう少し重点を置いていただきたい。そのためには、マックス・プランク研究所というのがドイツにありますが、そういう組織をつくっていくことも必要だと思います。日本でも、政策研究大学院大学の例がありますけれども、政策研究、あるいは人財育成の研究をしていく組織をつくることを考えることも必要ではないかと思います。 ○中村座長 では、妹尾委員、お願いします。 ○妹尾委員 すみません、遅れて来まして。今までの皆さんの議論がどこまでされたのかわからないので重複になったら御勘弁いただきたいと思います。 知財人財育成ということなので発言をさせていただきます。もう御説明があったかと思いますけれども、「知的財産人材育成総合戦略」そのものが策定されたのが2005年度でした。今年は丸10年が終わる年であるということですね。その間、毎年の推進計画の中で人財育成については施策的なパッチがそれぞれ張られていきました。つまり、足りないところはそこの施策で補うという形があったわけですけれども、それではもう間に合わないというぐらいに環境変容が加速化してきたので、「知財人財育成プラン」を2011年度に緊急に策定した。これは単なるパッチではなくて、かなり大がかりにやったというわけです。園と、それらを使いながら今まで来たということだと思います。 例えば、最初の「知財人材育成総合戦略」は、特に専門人財に注力をするということで一定の成果を確実に上げてきたと私は思っておりますし、「知財人財育成プラン」の方では、知財マネジメント人財、それから、グローバル知財人財ということを強調して、ある種の先導的な役割を担ったと私は思います。ただ、同時に実践をやっている中で、多様な気付きと学びがたくさんあったということも事実だと思います。「知財人材育成総合戦略」を当初立てた10年前は、こういうことだろうということで始めたのですが、実際やってみたらこうだったとか、あるいは実際の環境はこんなように変わっていったということがあるわけです。ですので、ここで新たに先の10年を見据えて10年の戦略を立てるのか、10年を見据えて5年の戦略を立てるのかわかりませんけれども、「知財人材育成総合戦略」を大幅に、もう一回、第2版、それこそ2.0をつくることが必要だと思います。その意味では、資料3に書かれているとおりにこれまでを検証して、今までのものから学習を得て、先を見通してつくっていくことを強く押し進めていただければと思います。 ただ、そのときの背後には、角川委員が主導されているIP2.0のようなものがなければいけないと思います。この背景については何度もお話ししているので、しつこくて恐縮なのですけれども、10年前策定したときは、やはりハードウェアリッチの時代です。それを残していました。しかし、時代はソフトウェアリッチに移行して、さらにそれが制御系を通じて情報系までデータが入って、そのログの解析が始まるという時代に入っていますから、当然そこは制御系・情報系リッチの世界です。これは「非権利化知財」ですね。だから、ソフトウェアとハードウェアのときには権利化知財ですけれども、非権利化知財というものが非常に大きな役割を示すようになってきた。そして、その先に出てくるサービスリッチの時代に入ってきた。つまり、サービスが上位レイヤーを占めるという時代に入ってきた。サービスリッチになったときには、先ほど御発言があったと思いますけれども、コンテンツだとか、ブランドだとかいうものも含めて、総合的な基盤の上で世界の戦いが行われている、こういう時代に入ってきているわけです。ですので、当然のことながら、人財の育成についても、従来のハードウェアリッチで考えていた人財育成の枠組みを大きく変えなければいけない、こういうことだと思います。 したがって、その中で行われなければいけないのは、1つ目はコンセプトとストラテジーを変えなければいけない。2番目に、ポートフォリオの拡充と再編成が行われなければいけない。そして3番目に具体的な施策がロードマップ的にきちっと整備されなければいけない。こういうことかと思います。その話が、これから1年かけても構いません、がっちり作っていくべきではないかと考える次第です。 例えば、資料4-2を見ると、確かにすごく皆さんやられているし、非常に良いと思いますが、当然これは従来の枠組みの中にマッピングした話であって、今、必要となるマップの中ではものすごい穴があるということが、委員の先生方の御指摘だったと思います。したがって、ポートフォリオを非常に広げないと対応できないということだと思います。これが駄目だということではなくて、これだけでは足りないという話ですから、そこのところへ早急に向かってはいかがかと思う次第であります。 今のようなことを考えて、人財の育成というのは時間が掛かりますから、中長期を見ていく。先ほどからお話のあったIP2.0、私はIP3.0までもう進みかけていると思っていますけれども、そこを見通して、今、何から着実に手を付けていくかという議論を是非していただきたいと思います。 1点最後につけ加えます。ごめんなさい、つまらんことを申し上げますが、資料5を拝見して、3ページのところの第3回目は、コピペをお間違えになられたように思いまして、第3回は渡部先生と田中一雄さんが御出席になっていると思いました。ちなみに私も出ていましたので、どうぞよろしくお願いします。余談でございます。 ○遠藤参考人 失礼いたしました。 ○妹尾委員 この知財人財育成というのは、前は専門調査会のいわゆるテクノロジー系だけで議論してきた次第があります。コンテンツ系とは離れてやった経緯があるのですけれども、先ほどのようにハードウェアリッチからソフトウェアリッチ、それから、制御系リッチから情報系リッチ、そしてサービスリッチになってきたら、ビジネスモデルを考えるときに、コンテンツのビジネスモデルもそうですし、製造業のサービス化を考えてもそうですし、これはある程度融合させないといけない分野になってくると思います。実際に人財育成の検討をどう進めるかはこれからでしょうけれども、そのときにこれらの点を配慮した形が必要かなということを申し添えさせていただきます。ありがとうございます。 ○中村座長 ありがとうございました。 では、杉村委員、お願いします。 ○杉村委員 「次世代知財システムのあり方」の今後の検討方針でございますが、我が国の国内にとどまるのではなくて、我が国の良い知財システムを官民連携して国際的にどのように展開をしていくべきかということも踏まえた「次世代の知財システムの在り方」、こういうものを検討していくべきではないかと思っております。 それから、「知財人財育成」についてでございますけれども、資料4-2を拝見させていただきますと、色々な団体でこれまで「知財人材育成」に関して多くの努力をしていただいたことが伺えると思います。ただ、それぞれの団体がバラバラにおこなっているように思えますので、横串を刺した取組みをおこなっていくことがいいと思います。 例えば、「知財人財の裾野拡大」につきましては、日本弁理士会では、出前授業と申しまして、高校、中学、小学校に弁理士が行って出前の知財授業をしたり、地方に出向いて中小企業の経営者の方々に知財の啓蒙のためのセミナー等を実施しております。民間の団体や特許庁や経済産業省等が実施している「知財啓発」活動がお互いに連携をして「知財人財の育成」を図っていくべきではないかと思っております。 以上です。 ○中村座長 ありがとうございます。 では、前田委員、お願いします。 ○前田委員 知財人財のマネジメントに重点を置いた人財育成、非常に大事だなと思います。少し観点がずれるかもしれないのですが、企業は最近、特許をあえて取らないで、秘匿化や、標準化にどうやって持って行こうかということに力を入れています。日本人はロビー活動があまり上手ではないので、標準を勝ち取るのがなかなか難しいのですけれども、徐々に進んではいます。そういう総合的な観点で、全て特許を取るというのではなく、あえて、どうやって取らずに標準に持って行くかという観点の人も入れつつ、広い意味での知財戦略が教育できたら良いのかなと思っています。 ○中村座長 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。 ○妹尾委員 しつこくてすみません。追加でちょっとだけ中身についての話をさせていただくと、こういうところで出てこない点があります。それは知財行政人財の育成とか、知財教育人財の育成とか、知財研究人財の育成とかです。こういうのも守備範囲に入ってくるなと思っております。 ○中村座長 後藤委員、お願いします。 ○後藤委員 今の発言に関連してなのですけれども、先ほど私がプラットフォームが非常に重要だということを申し上げたのですけれども、このプラットフォームというのはネットワークと関わっていて、ネットワークにはネットワーク外部性というものがありますので、規模が大きいほど優位になる。だから、今の標準化をいかにとるかということと非常に関わっていて、経済性があるわけです。そうすると、アーカイブも、なぜシステムでなければいけないか、あるいはなぜ漫画、アニメ、ゲームだけではなくて、もっと膨大な人文系の知も含めた巨大なものでなければいけないかというのは、このネットワーク外部性によって、規模が大きいほど優位になることがあるからだということになります。 そして、このネットワーク外部性があるところでは、ビジネスモデルとしては二面市場、あるいは両面市場を使っていることもよく知られていることで、例えば、グーグルであれば、たくさんの利用者が一面にあって、もう一面には、そこに向けて広告を出す企業があるということで、ビジネスモデルとも非常に関連することなので、マネジメントする人財は経済のこともわかって、プラットフォームとか、標準化とかいうこともビジネスモデルとして構築できる人というイメージで広げていただければと思います。 ○中村座長 ほかにいかがでしょうか。では、喜連川委員、お願いします。 ○喜連川委員 IP2.0のお話は非常に本質を突いた御議論をなされていて、すばらしいと感じた次第です。大学からしまして、知財とは一体何なのだろう、知の財とは何なのだろうと考えますと、やはり論文になるというのが主流の考え方です。そうしますと、ここで御議論されておられましたような、コンピューターが特許を書くということからしますと、コンピューターが論文を書くということはもう大分昔に起こっておりまして、その論文を人間が査読をして通してしまっているという事実も起こっています。 したがいまして、2045年問題とおっしゃられたのですけれども、いわゆるシンギュラリティと呼ばれているものですけれども、これは我が方の情報処理学会の新年号の大特集になっているのですけれども、実は機械が特許を書くという、そのプロセスのプログラムは実は人間が書いているというところがあったりしまして、よくよく見ると、それは大学の先生が論文を書くプロセスをイミテートしている。つまり、知を生み出すことは結構、原則的にはインクリメンタルなものにしか過ぎないというところは日々痛感しているところで、この御議論をなされているプロセスは大学の人間にとっては極めて自然な、受け入れられるところではあるのですけれども、私が感じましたのは、知財というのは何なのかという原点をみんなで理解する時代に入ってきていることは事実で、その原点に立ち戻って制度というものをオーバーホールすることを考える。そういう意味で、大枠を議論することは非常に重要ではないかと思っています。 最近、私どもが感じていますのは、今まで知財、つまり論文にIDを振る、特許にIDを振るということう言っていました。ところが、インフルエンスは、一番大きなのは実は論文などではなくて、その論文を生み出す、知財を生み出すデータ側に来ているというのが今の現況感です。したがって、データにDOYを振る。つまり、財が知から、その知を生み出す手前側にシフトしているというところもありまして、こういう大きな流れもぜひ入れながら、2.0か3.0か10.0かわかりませんけれども、そういうものをいろいろ御議論いただければと思います。 それから、人財育成に関しまして、東工大の学生は知財に興味が向かないと。多分、東京大学の学生もそうかもしれませんが、パテントのセミナーをすると山のように学生が来るというのも一方では事実です。知財をハンドリングする人財を育成するという手前に、まず私がやっていただきたいのは、博士課程のドクターの学生に自分がインベントしたものを特許化するという癖と経験をつけることをスチミュレートすることが非常に重要だと思います。私も、自分自身で特許を書いて、アメリカのパテントオフィスまで行ってという、そのプロセスを持っていることが知財を考えるときの根源的な知識になり、感覚になるわけです。それなしに知財の管理だけを勉強していても何の役にも立たない。そんなふうに、実務を体験するというところに人財育成の原点があることを少しお考えいただけるとありがたいと思います。 以上でございます。 ○中村座長 ありがとうございました。 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。IP2.0は私も参加をしておりましたので、申し上げたいことが多々あるのですけれども、一言だけコメントしておきますと、私も参加をしていて、このコンテンツの分野がとても大きなステージの転換期にあるというのを確信しました。それは過去20年間のデジタル化というものがあって、その後、ここ5年ほどのスマート化というものがあって、その次、ビッグデータやIOTに代表されるようなステージに来ている。ですから、これも先ほど指摘がありましたけれども、コンテンツの定義そのものも、スマート化で一たん、みんなでつくる、誰でもつくるというところに広がったのですけれども、改めて構造的に見直す必要が出ていると思います。これは特許も含めて、知財を法律で守るというアプローチから、より広範な知財を生産して利用するというアプローチになっていく必要があろうかと。これをこれから議論をして、かつそれを政策に落とし込むというところが非常に難問だと思うのですけれども、それに取り組まなければいけないのかなと感じている次第です。 さて、今後の進め方ですけれども、短期集中的に議論をすべき中身と、今、議論いただいた中長期を捉えて考えるということと両方進めなければいけないのですけれども、その進め方、今後のスケジュールについて、事務局から御説明をお願いできないでしょうか。 ○田川参事官 資料6をごらんいただければと思います。来年1月以降でございますけれども、検証・評価・企画委員会、それから、必要に応じてタスクフォースにおいて、重要課題となるテーマを中心にして議論をしていくということでございます。1月から3月が1つの目途になるかと思いますけれども、それまでに集中的な議論をし、それから、来年の5月に検証・評価・企画委員会で知財計画の案を策定し、6月ごろ計画を決定するという流れが1つでございます。 それから、中長期的な観点については、来年の春頃から中長期的な知財戦略の検討を開始し、少し腰を据えて議論していくことを想定しておるところでございます。 以上でございます。 ○中村座長 では、今後のスケジュール、それから、今日の議論を踏まえて、言い残しなどがあればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。ありがとうございます。 では、今日の議論について、横尾事務局長から総括をいただければと思います。 ○横尾局長 今日は大変多岐にわたる御意見ありがとうございました。 まず最初の当面の課題のところなのですが、1つは産業財産権分野で知財紛争処理にフォーカスを当てておりますが、もちろん特許の適切な付与等で議論した点も踏まえながら、大きい枠組みで、結局、究極の目的は知財の価値を高めるということだろうと思います。そこでフォーカスするのは知財の紛争処理ですけれども、裁判所の問題だけではなくて、その前段階の特許庁なり、ほかの組織の、審判の問題から、その前の権利付与の部分も視野に入れながら、大きい枠組みで進めていきたいと思っています。 それから、産学連携・中小企業支援ですが、総体的には地方が遅れているという問題が大きいと思っておりますのと、中小企業の活性化、地方の再生が重要だろうと思っておりますので、そこにフォーカスを当てながら、ただ、先ほども御指摘があったように、では都市部はいいのかというと、都市部もその問題はあると思いますので、もちろん産学連携の問題は地方にフォーカスを当てながら、全般的に適用できる問題はそこで処理をしていくというか、適用していくという、これも大きい構えで考えていきたいと思います。この2つについては、タスクフォースを年明け設置をして、深掘りした検討をしたいと思っています。 それから、コンテンツ分野で、アーカイブは、この紙は主要アーカイブ間の連携といきなり書いたので、既存のアーカイブのように見えてしまったかもしれませんが、必ずしもそういうつもりではないのと、実は、昨年度、既にタスクフォースを設置をして、ファクトファインディングはそれなりにできたという点もありますので、まさに先ほど御指摘のあったように、これからそれをベースにして、海外展開から地方創生まで視野に入れて、どうこれを使っていけるかという点を踏まえながらやっていこうということでありますので、こちらのほうは、タスクフォースというよりは、この検証・評価・企画委員会のコンテンツ分野の会合で、場合によっては参考人として有識者の方を追加してやってもいいと思いますけれども、そういうことでこれは進めていきたいということで、集中検討という案にさせていただいております。 そういう意味では、コンテンツの海外展開も絡むのですが、コンテンツの海外展開について、前回も議論にあった、コンテンツ特有の横断的・基盤的課題を深掘りする点もあろうかと思いますので、この点はこの委員会そのものでやるか、タスクフォースをつくるか、もう少し考えさせていただいて進めたいと思っております。もちろん、次期計画はこの4つの分野だけではとどまりませんので、そのほかの点もこの委員会の場で検討を進めていきたいと思っています。 それから、中長期的・横断的課題でありますが、田川からスケジュールを申し上げましたけれども、今日の議論を踏まえて、どういう具体的な検討をしていくかを事務局でもこれから少し考えさせていただいて、春ぐらいに検討の場をつくることを考えたいと思っています。 人財については、先ほどもございましたとおり、ちょうど10年ということでありますので、コンセプト、フレームワークを変えた上での検討をしなければいけないと思っております。かつて人財の検討では、妹尾委員に座長をしていただいた専門調査会、それから、たしかプランのほうはワーキンググループだったかと思いますが、そのやり方も含めて、今後考えたいと思います。 あわせて、次世代知財システムのあり方というのは、今日御議論いただいた点については、当面の課題としてやるべきこともあったかと思いますので、来年2015年を目指して取り上げるべき点は議論を進めていきたいと思いますが、ここで言っているのは、かなり先を見据えながら、言ってみればバックキャストをして検討していくということで、制度、ルールをはじめ、かなり腰を入れた検討が必要ではないかと思っています。昨年、知財ビジョンが策定をされましたけれども、10年を見据えたといっても、ほかの政府の計画は、今、なかなか10年のものは実際は余りなくて、ITの戦略もたしか3年だったと思いますし、科学技術基本計画は5年ですし、そのぐらいのタームで考えると、ちょうどビジョンができて1年半、仮に3年、2016年にビジョンの改定をするとすれば、これから1年半ということですので、そろそろこういう中長期の検討も始めていいのではないかということであろうかと思います。その中で、先ほど御議論があった著作権を初めとした制度の問題も含めて、この中でしっかり議論をしていきたいと考えております。 最後に、大﨑委員からサジェスチョンをいただきました点についても何とか工夫してやっていきたいと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いをしたいと思います。本日はありがとうございました。 ○中村座長 ありがとうございます。 お話ありましたように、次回以降、この委員会、産業財産権とコンテンツの分野に分かれて進めると同時にタスクフォースも設置すると。タスクフォースの人選についてもコメントが幾つかございましたので、それについては事務局と協議の上、渡部座長と私に一任をいただければと思います。 また、中長期の課題についても、今後、進め方も事務局と渡部座長と協議をしながら具体化していきたいと思っています。 今後の日程については、追って事務局から連絡をしてもらいます。 ということで、閉会といたします。ありがとうございました。 |