総理発言全文
持続可能な開発目標、SDGsは、前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)と異なり、先進国を含む全ての国が取り組む世界共通の目標です。この観点から、日本においても、私自身を本部長とするSDGs推進本部を立ち上げ、日本政府としての実施指針を作成することを指示しました。
持続可能な開発は、伊勢志摩サミットでも、大きな議題となります。議長としてG7各国のリーダーにもSDGsへの積極的な取組を呼びかけるため、我が国として以下の貢献策を決定しました。
まず、途上国の女性の活躍です。このために新たに策定した開発戦略に基づき、3年間で5,000人の女性行政官等の育成と50,000人の女子の学習環境の改善に取り組みます。
また、国際保健について、公衆衛生危機対応、感染症対策、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ達成のため、グローバルファンド、WHO、世銀のパンデミック緊急ファシリティ等に対して、今後新たに約11億ドルの支援を行う方針です。
難民を始め深刻な人道危機に直面する中東地域の社会安定化と包摂的成長のため、本年からの3年間で、約20,000人の人材育成を含む約60億ドルの支援を行います。同時に、シリアの若者に日本への留学機会を増やし、また、難民支援の現場にJICA専門家等を派遣したいと思います。
関係閣僚においては、G7伊勢志摩サミットの成果を基に、8月に初めてアフリカで開催されるTICAD、9月の国連総会に向けて、我が国がSDGsの取組において世界をリードするよう、緊密に連携し、政府一丸で取り組むようお願いします。